ブラック・ムーン一族

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ブラック・ムーン一族(ブラック・ムーンいちぞく)とは、漫画『美少女戦士セーラームーン』およびその関連作品に登場する組織である。主人公であるセーラームーンとは原作二期、テレビアニメ『R』後期、新作アニメ『Crystal』で敵対しており、30世紀の未来において、太陽系第10番惑星ネメシスを本拠地としている。

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概要[編集]

30世紀において、太陽系第10番惑星ネメシスを本拠地とし、ネオ・クイーン・セレニティの過去の姿であるセーラームーンたちと敵対する組織。プリンス・デマンドを頂点とし、その下に作戦の立案と実行を行う翠のエスメロードと紅のルベウス、平行して技術統括の蒼のサフィールが位置している。しかし、デマンドはアドバイザーであるワイズマンに頼り切っているため、実権はワイズマンが握っている。

ネメシスの固有資源である「邪黒水晶」から放出されるマイナスパワー(テレビアニメ版ではダークパワー)を利用した技術開発が行われており、過去の地球への侵略を可能としたタイムワープ、反応炉による強大なエネルギー、汎用兵士であるドロイド(人造人間)など、侵略に必要な要素は邪黒水晶の力を利用して作られている。

ブラック・ムーン一族の証として、額に逆さまの黒い三日月の紋章がある(月の一族の紋章と対になっている)。サフィール以外の全員が「邪黒水晶」をピアスにして装着し、その力でテレポートなどの超能力に目覚めている。セーラームーンによるダークパワーの浄化を受け入れれば普通の人間に戻れるが、逆に月の一族でもダークパワーを受け入れればブラック・ムーン一族に変貌する。

歴史[編集]

原作と『Crystal』[編集]

20世紀侵略へ至るまで
30世紀において、地球は月の一族であるセーラームーンに統治され、「幻の銀水晶」の力で全ての人間が1000年以上の長寿を満喫できる争いや破壊のない平和な世界となっていた。しかしながらそれを堕落として拒み、長寿を餌にした宇宙人による侵略と考える者たちが存在した。それがブラック・ムーン一族の初まりである。
彼らは月の一族に対しテロ攻撃を行うも、「幻の銀水晶」を元にしたセーラームーンたちの巨大な力にはまるで敵わなかった。が、そこにワイズマンが現れ、彼らをネメシスへと導く。そこに存在した「邪黒水晶」から強大な力を入手したブラック・ムーン一族は地球を再び攻撃する。「邪黒水晶」の圧倒的な力は月の一族の本拠地であるクリスタル・トーキョーを廃墟へと変えた。
しかし同時に月の一族の力の源である「幻の銀水晶」が紛失していることが判明。それがRabbitにより20世紀へ持ち去られたことがサフィールの調査により判明すると、彼らは過去への侵略を開始した。
「Re・play」オペレーション
まだ月の一族による統治が行われていない20世紀への侵略。それは普通の人間を殺し、そこへすり変える形でドロイドが潜入。秘密裏に社会そのものを乗っとり、月の一族ではなく、本来の地球人による統治を継続させ歴史を書き変えるという計画、「Re・play」オペレーションであった。
紅のルベウスを指揮官としてあやかしの四姉妹により、4つのオペレーション「Re・cruit」「Re・move」「Re・new」「Re・birth」がそれぞれ実行される。結果多くの人間をドロイドに入れ変え、マスメディアを通じブラック・ムーン一族の思想を発表、支持を得るところまでに至っていた。
しかしながら同時に計画は20世紀のセーラー戦士に気付かれ、彼女たちとあやかしの四姉妹の戦闘が発生。結果、あやかしの四姉妹は全滅するが、引き換えにセーラーマーズ、マーキュリー、ジュピターの3者を捕えネメシスへ監禁することに成功する。しかしRabbitとセーラームーンの接触を許し、20世紀のセーラー戦士と30世紀の繋がりが出来てしまった。
セーラームーンたちの逆襲
捕えられた仲間の救出のために30世紀へやってきたセーラームーンにはエスメロードが攻撃を行った。同行していたタキシード仮面とヴィーナスによりエスメロードは倒されてしまうが、セーラームーンは未来に来た影響から力を発揮できないことが判明。その隙をつき、デマンド自らがセーラームーンを攫うことに成功する。
ムーンをネメシスまで連れ帰ったデマンドだったが、将来永遠の女王となる彼女を自らの手の内にするという事象に感嘆を覚え、殺さずそのまま手元に置くこととした。セーラームーンにとって、マイナスパワーに満ち溢れるネメシスは活動を阻害される環境であったことも理由である。しかしセーラームーンはその強い精神力によりマイナスパワーを打ち破り、反撃。捕えていたマーズとマーキュリーとジュピターと合流され、そのまま全員の脱出を許してしまう。
その事象と平行して、Rabbitは親友であるセーラープルートの意外な思いを知って動揺し、時空の鍵を落としたまま時空を渡ろうとして時空の嵐に巻き込まれてしまう。ワイズマンは独自に行動しRabbitを捕獲。「幻の銀水晶」を持ち出してしまった罪悪感や孤独感を募らせた彼女の心の隙間に付け込んで洗脳を行いながらマイナスパワーを注ぎ、ブラックレディとして覚醒させる。自身の駒を入手したワイズマンは、いよいよ自身の目的のため動き出す。
ブラック・ムーン一族の崩壊
まずワイズマンはブラック・ムーン一族から離脱しようとしていたルベウスを始末すると、「邪黒水晶」反応炉を暴走させ、ネメシス全体で融合反応を起こす。同時に残るブラック・ムーン一族であるデマンドとサフィールを自身の居城である“暗黒城”へと連れこみ、強力な洗脳で傀儡へと変化させてしまう。
その後、ブラックレディ・デマンド・サフィールの三者で30世紀の地球へと攻撃を行う。その目的は侵略でも奪還でもなく、地球の純粋な破壊であった。ネメシス全体から発生する強力なマイナスパワーでセーラームーンたちとも圧倒的な戦いを展開するが、最終的にはRabbitがセーラーちびムーンへと覚醒したことが引き金となり、ネメシス全てとともにセーラームーンにより浄化され、ブラック・ムーン一族、「邪黒水晶」ともに消滅した。

テレビアニメ版[編集]

20世紀侵略へ至るまで
テレビアニメにおけるブラック・ムーン一族は、セーラームーンによる浄化を拒み、地球を出てネメシスを本拠地とした犯罪者たちの子孫となっている。
ネメシスは太陽から遠いために過酷な環境であり、一輪の花すら珍しい自然の中で生きることは出来ず、人工物の中で細々した暮らしが精一杯であった。しかし彼らはそこに存在する「邪黒水晶」により超能力に覚醒し、異次元に居住空間を作り出したり、天候の操作までも可能な技術力を得た。その技術力をもって、自然豊かな地球への移住を要望・打診をするも、ワイズマンの策略により拒まれたと虚偽の報告が行われ、仕方無く地球侵略を決意する。
攻撃が行われる丁度そのとき、ほんの悪戯のつもりでRabbitが「幻の銀水晶」を持ち去っていた。それはブラック・ムーン一族側の意図したものではなかったが、第一次攻撃は結果的に奇襲の形となりクリスタル・トーキョーのほとんどを灰と化す大戦果を上げる。だが4戦士とクリスタルポイントの力を利用した強固な結界がクリスタル・トーキョーへ張られ、これ以上の攻撃が不可能、手詰りとなる。また同時に「幻の銀水晶」がRabbitにより持ち去られ、彼女が20世紀に逃れていることがブラック・ムーン一族側にも知れるところとなる。
この時点で既に十分な戦果は上がっており、優位な条件で講和を結ぶ道もあった。しかし「幻の銀水晶」を打ち倒さぬ限り勝利はないとワイズマンに煽られ、侵略対象は20世紀へと移行してゆく。
ルベウスによる攻撃
  • 幻の銀水晶の破壊
  • Rabbitを探し出し、抹殺する
  • クリスタル・トーキョーの結界を構成するクリスタルポイントをダークパワーで汚し、30世紀で利用不可とする
任務として上記の3つが課せられたルベウス率いるあやかしの四姉妹が20世紀へと派遣される。あやかしの四姉妹たちはそれぞれ計画を立案・実行するも、20世紀のセーラー戦士たちにより次々と失敗に追いこまれる。
ルベウスは四姉妹の内で手柄を競わせるように仕向けモチベーション向上を図るが、それが効果的に働くことはなく、むしろスムーズな連携を阻害するだけだった。結果としてあやかしの四姉妹たちはルベウスの元を抜ける道を選び、セーラームーンによる浄化で人間に戻ってゆく。配下を全て失ったルベウスは自身にて攻撃を行うが、結局破れさり、最後はブラック・ムーン一族からも見捨てられひとり散った。
エスメロードによる攻撃
  • 幻の銀水晶の破壊
  • Rabbitを探し出し、抹殺する
  • ネガティブポイントにダルクヘンジを打ちこみ成長させて暗黒ゲートを開き、未来から強大なダークパワーを直接送りこむ
任務として上記の3つを課せられたエスメロードはルベウスの後を引き継ぐ形で20世紀に派遣される。彼女は直情的な性格から、20世紀を直接ダークパワーで汚染する方法を取った。計画の立案・実行も彼女自身が直接行い、部下のドロイドも直属。しかしながら、20世紀のセーラー戦士たちにより計画は次々と失敗に追いこまれる。
たび重なる攻撃はRabbitとそれを保護するセーラームーンとの信頼関係の構築に繋がり、結果としてセーラー戦士たちは事件の全貌を知るためにRabbitに導かれ30世紀のクリスタル・トーキョーに赴くことになる。
ブラック・ムーン一族の崩壊
未来の銀水晶を持ち去ったのが自身であることを誰にも言い出せなかったRabbit。ワイズマンはその罪の意識を見透し、それを利用して洗脳を試みる。同時に洗脳の時間稼ぎのためエスメロードを煽り、扱いきれないダークパワーを与え、暴走させる。エスメロードは自我を失いドラゴンと化し、セーラームーンに倒された。
その時間を使いRabbitを洗脳したワイズマンは、さらに強大なダークパワーを注ぎこみブラックレディとして覚醒させる。こうして自らの駒を手に入れたワイズマンは、その野望のために表だって行動しはじめる。彼の真の目的はブラック・ムーン一族も含めた、宇宙全ての破壊であった。
そのままブラックレディを使い20世紀への侵攻を本格化させるも、以前よりワイズマンと距離を取っていたサフィールはいち早く不穏な動きを感知。ワイズマンがブラック・ムーン一族を捨て駒にしか考えていないことを理解すると、「邪黒水晶」反応炉の制御パネルを抜き去るが、それをワイズマンに察知され攻撃を受ける。サフィールは20世紀へと逃げ、一度は人間に戻り生活していたあやかしの四姉妹の元で匿われる。それを見て本来の共存の形を悟ったサフィールは、兄であるデマンドへとワイズマンの企みを直訴へ向かう。だがデマンドへ核心を語ろうとした瞬間、ワイズマンに攻撃されて殺されてしまう。
しかし、その必死の訴えはデマンドの心へと響く。デマンドはワイズマンに戦いを挑み、そのダークパワーで粉々に砕くものの、ワイズマンの破片は自然に集まり復元。最終的に復活したワイズマンの攻撃からセーラームーンを庇い、セーラームーンにブラック・ムーン一族の将来を頼みつつ、デマンドは絶命した。
その後、ブラックレディがセーラームーンの必死の訴えにより自身を取り戻し、Rabbit=ちびうさとセーラームーン、20世紀と30世紀ふたつの銀水晶による攻撃によりワイズマンも倒され、平和が戻ることとなった。ネメシスと地球が和平に向かうことが示唆されるが、その後、あやかしの四姉妹を含めたブラック・ムーン一族の生存者たちがどうなったかは描かれていない。

主な構成員[編集]

ワイズマン / デス・ファントム
声優 - 丸山詠二(テレビアニメ)、岩崎ひろし(Crystal) / ミュージカル 演 - 富永研司
ホログラムのような姿で現れ、デマンドたちに預言を残していく謎の預言者。邪眼と妖獣の手は元々彼の異能力で、原作と『Crystal』ではルベウス以外の上級幹部に力を与えている。また、ローブの下には白骨化した姿(『Crystal』ではミイラ化した姿)を隠している。
正体は(30世紀から見て)数世紀前にシルバー・ミレニアムの浄化を受け入れず、忘れ去られていた殺戮や犯罪を広めようとした異能犯罪者デス・ファントム。額にはブラック・ムーンの証である黒い逆三日月の紋章があり、原作の設定では、ブラック・ムーン一族は彼の末裔である[注 1]。ネオ・クイーン・セレニティは、異能力者であっても人間のデス・ファントムを処刑することが出来ず、苦慮の策として彼を惑星ネメシスに流刑に処した。死後に怨霊と化したデス・ファントムは惑星ネメシスと一体化し、デマンドたちを唆してクリスタル・トーキョーを襲撃、30世紀の地球に甚大な被害を与えた。
テレビアニメ版ではブラック・ムーン一族を利用してクリスタル・トーキョーを襲撃しただけでなく、未来と過去の世界を同時に崩壊させ、地球そのものを崩壊させようとした。原作や『Crystal』のように過去は明かされず、邪黒水晶を力の源とする正体不明の邪悪な存在として描かれている。
原作・アニメ後半では、次世代の月の女王であるちびうさを洗脳した。セーラープルートの死(原作と『Crystal』)またはセーラー戦士たちの呼びかけ(テレビアニメ)によってちびうさの洗脳を解かれたものの、暗黒ゲートを開くことに成功し、圧倒的な「邪黒水晶」の力でセーラー戦士たちを追い詰めた。原作と『Crystal』ではセーラームーンとタキシード仮面・ちびムーンの三人に倒され、テレビアニメ版ではうさぎの「過去の銀水晶」とちびうさの「未来の銀水晶」の力に浄化され消滅した。
原作第五部では回想に登場し、最後の敵・カオスの分身と明かされた。
ブラック・レディ
声優 - 荒木香恵(テレビアニメ)、福圓美里(Crystal) / ミュージカル 演 - 川崎真央中丸シオン伊藤優衣
ブラック・ムーン編終盤に登場した新たな女幹部。その正体はワイズマンの謀略により自らダークパワーを受け入れ、ブラック・ムーン一族になってしまったちびうさ。詳細はちびうさ#ブラック・レディの項を参照。
暗黒の女王を自称するが、これはプリンス・デマンドの后を意味せず、彼に対してはむしろ無関心であった。

上級幹部[編集]

プリンス・デマンド
声優 - 塩沢兼人(テレビアニメ)、宮野真守(Crystal) / ミュージカル 演 - 小野妃香里麻尋えりか
ブラック・ムーン一族のリーダー。銀髪をやや長めに伸ばしたクールな青年で、白い衣装にダイヤモンドの飾りでマントをつけている。瞳の色は紫。設定年齢18歳[1]。普段は殆ど前線基地から動かず、赤ワインを飲みながら幹部たちを指示している。ワイズマンに邪眼の力を与えられており、額のブラック・ムーンの紋章を金色の第三の目(邪眼)に変化させ、見た者の意思を奪い操ることが出来る。命名の由来はダイヤモンド
クリスタル・トーキョーの襲撃以来、自分たちを睨みつけるネオ・クイーン・セレニティの瞳に惹かれて激しく執着するようになり、サフィールに苦言を呈されていた。ネオ・クイーン・セレニティの過去の姿であるうさぎを后にしようとネメシスに攫い、邪黒水晶で銀水晶の力を封じて唇を奪うが、ネオ・クイーン・セレニティの力で変身したうさぎに脱出されてしまう[注 2]
原作ではネオ・クイーン・セレニティへの執着が強すぎるあまり、情緒不安定になっている。後にワイズマンに操られてセーラー戦士たちと戦ったが、実は邪眼の力で洗脳を防いでおりワイズマンに刃向った。ワイズマンに操られたサフィールをやむなく手に掛け、ワイズマンにも攻撃を加えたが、ワイズマンの正体と本当の目的を知り、自分たちが最初から利用されていたと知って自暴自棄になり、ブラック・レディや洗脳したタキシード仮面を利用して未来と過去の「幻の銀水晶」を接触させ、ワイズマンとセーラー戦士たちを道連れに世界を消滅させようとしたが、セーラープルートが命と引き換えに時間を止めて失敗した。最後はワイズマンにセーラームーンを殺される前に自らが手を下すという歪んだ執着心からセーラームーンを襲うが、セーラームーンとタキシード仮面によって倒された。
テレビアニメ版ではネメシスに花を咲かせようと幼少時にサフィールと約束していた。終盤でサフィールが自分たちを裏切って過去の地球へ逃げたと知り、ブラック・レディと共に過去の地球に向かうが、その際サフィールを目の前でワイズマンに殺されたことがきっかけとなり、ワイズマンに不信感を抱き始める。セーラー戦士たちが十番街に打ち込まれた「邪黒水晶」の内部に突入した際、罠を仕掛けてセーラームーンを仲間から引き離し、今度は邪眼の力で彼女を操り自分のものにしようとするが再び失敗。その際ムーンの説得でワイズマンの真意を知り、彼女と和解する。最後は弟の仇を討つためワイズマンと戦い、ワイズマンの攻撃からセーラームーンを庇い、彼女に惑星ネメシスに残った一族の将来を託して絶命した。
『Crystal』では原作とほぼ同じだが末路が異なり、自らの手でセーラームーンの命を絶つことに執着するゆえワイズマンの攻撃からセーラームーンを庇い、最期は邪視の力でワイズマンに反撃するも返り討ちにされてネオ・クイーン・セレニティの名前を呟きながら絶命した。
SFCのRPGゲーム『Another Story』ではヘル・デスティニーに運命を変えられて、他のブラック・ムーン一族の面々と共に復活。シャーマン・アプスーの命令に反してオポシティオ戦士が手に入れたバラ水晶を奪い、シルバー・ミレニアムが滅ぼされた時代にタイムスリップ。うさぎの前世であるプリンセス・セレニティを連れ去ろうとしたが、その場に現れたセーラームーンたちに阻まれ、セレニティの解放と引き換えにセーラームーンを連れ去った。その後、セーラームーンを連れ去った先のシルバー・ミレニアムの宮殿地下でサフィールに説得され、セーラームーンを解放しようとしたが、デマンドが命令に背いたことを知ったオポシティオ戦士・シンが出現。最後はテレビアニメ版の展開と同じく弟を目の前でシンに殺され、自身もシンの手に掛かり絶命した。
ミュージカル『〜誕生! 暗黒のプリンセス ブラック・レディ〜』ではテレビアニメ版とほぼ同じ展開だが、ムーンの説得で改心した後、セーラー戦士と協力してワイズマンを倒した。その後は復興のため自らネメシスに残る道を選んだ。2002年に公演されたミュージカル『愛のサンクチュアリ』では彼の先祖に当たる人物が登場する。『-Petite Étrangère-』では、サフィールとの軋轢からオリジナルのデマンドは密かに彼によって殺害され、ドロイドとしての自覚がない完成品ドロイドと入れ替えられていた。ドロイドのデマンドはうさぎを殺害しようとするサフィールを止めた際にその事実を知らされるが、自分を服従させようとするサフィールに抗いうさぎを逃がそうとしたため、サフィールによって始末された。
蒼のサフィール(あおのサフィール)
声優 - 柏倉つとむ(テレビアニメ)、代永翼(Crystal) / ミュージカル 演 - 黒田百合真波そら
上級幹部の一人でデマンドの弟。藍色の短髪で色白の神経質そうな青年で、ステンレスの飾りがついた上着と手袋をつけている[2]。瞳の色は藍色。ワイズマンに不信感を持つため、「邪黒水晶」のピアスを唯一付けていない。ドロイドや「邪黒水晶」の反応炉の制作など、ブラック・ムーンを技術面で支えている。命名の由来はサファイアの語源となったラテン語の「青(Sapphirus)」。
原作では理知的な性格ゆえに計画通りにならないことを酷く嫌い、感情に惑わされずロボットのように忠実に従うことを理想としている。ゆえにデマンドの暴走を危険視しているが、命令には黙って従っている。また感情を交えず常に忠実な部下としてドロイドを好み、感情で動く仲間には計画を壊しかねないと苛立ちを見せる。しかし、内面ではデマンドの暴走を仕向けたワイズマンとデマンドを狂わせたセーラームーンを強く憎んでおり、ワイズマンから勧められる「邪黒水晶」のピアスについては着用しないことで、ワイズマンではなくデマンドに従っていることを強調していた。ネメシスに攫われたセーラームーンが邪黒水晶の反応炉に辿り着いた時、ブラック・ムーンの本来の目的とデマンドの危うさを冷静に伝えるが、突然殺意を剥き出しにして襲いかかり、セーラームーンの攻撃で退けられる。その後ワイズマンに洗脳されて傀儡にされ、妖獣の手を与えられてデマンドにも襲い掛かるが、自分ではなくワイズマンの傀儡となってしまったことを悲しむデマンドに殺され、洗脳から開放された。
テレビアニメ版では穏やかで兄思いな性格で、それゆえにセーラームーンに心を奪われる兄を快く思わず、何度も苦言を呈したが聞き入れられなかった。ペッツの想い人であり、兄を支えることで精一杯という理由からペッツの告白を断っている。以前から兄に地球を攻撃するよう唆したワイズマンに不信感を抱いていたが、物語終盤でワイズマンの真の目的を知り、反応炉の制御パネルを奪う。しかしワイズマンに見つかり過去の地球へ逃亡し、傷つき倒れていた時にペッツに助けられる。その後、十番街に現れたデマンドにワイズマンの真意を伝えようとするが、その矢先にデマンドの目の前でワイズマンの攻撃を受け、命を落とした。フィルムコミック版では、クリスタル・トーキョー制圧より一族の移住を優先してほしいとデマンドに頼み込む台詞がある。
『Crystal』では原作とほぼ同じだが、セーラームーンを襲いながら「恐ろしい女」と冷静に罵った点が違っている。
SFCのRPGゲーム『Another Story』ではヘル・デスティニーに運命を変えられ、デマンドらと共に復活。デマンドに攫われたうさぎを助けようとシルバー・ミレニアムの地下洞窟に向かったちびうさたちの前に現れ、兄を止めて欲しいと頼んだ。その後はデマンドにうさぎを解放する様に説得するが、その直後にシンの攻撃を受けて絶命する。なお、アニメアルバムでは「だれよりもデマンドのことを思い、兄以外のだれをも愛さず、理想を追い求めて散っていった。」 と書かれていたようで、カセットコレクションではペッツに「もうブラコンの男なんて好きになったりしない」と言われた。
ミュージカル『-Petite Étrangère-』では原作以上にデマンドに屈折した感情を抱え、一族の敵であるネオ・クイーン・セレニティに執着するデマンドに我慢ならず、ドロイドの製造技術が確立するとデマンドを密かに抹殺し、完成品のドロイドと入れ替わらせていた。邪黒水晶の反応炉でうさぎを殺害しようとした時にドロイドのデマンドに邪魔されたため、その事実を明かして彼を服従させようとするが、ドロイドのデマンドがその支配に抗いうさぎを逃がそうとしたため始末し、その後は原作のデマンドと同じ末路を辿る。
紅のルベウス(くれないのルベウス)
声優 - 高木渉(テレビアニメ)、高橋広樹(Crystal) / ミュージカル 演 - 市川裕之立道梨緒奈
上級幹部の一人。逆立った赤い短髪と浅黒い肌が特徴の青年。瞳の色は赤。素肌の上に皮のチョッキ[3]と緑色のアーミーパンツを着ており、迷彩柄の上着を肩にかけることが多い。炎を操る力を持つ。熱血漢のような風貌だが、性格は冷酷。命名の由来はルビーの語源となったラテン語の「赤(Rybeus)」。
原作と『Crystal』では上級幹部の中で唯一ワイズマンに力を与えられていない。また、カラベラスと交際している。あやかしの四姉妹の命と引き換えにマーズ、マーキュリー、ジュピターを捕らえ、ネメシスに連れ去った。デマンドがワイズマンに操られているように見えるために不信感を持ってはいたが、自身にすぐ影響することでもなかったので追求はしなかった。ちびうさの命を狙うが、覚醒したタキシード仮面に攻撃され失敗。後にネメシスが活性化したことで怖気づいて、逃亡を図った所をワイズマンとブラックレディに見つかり、そこで彼の目的を問いつめたがワイズマンにあっさりと殺された。
テレビアニメ版ではさらに冷淡な性格で、コーアンの恋心を踏みにじり、あやかしの四姉妹を度重なる失敗を理由に見捨てていった。その後、自身も度重なる失敗によって十番街攻略の役目を外されるとエスメロードに知らされ、ちびうさと「幻の銀水晶」を始末しようとムーン以外のセーラー戦士を人質に取り、セーラームーンを自身のアジトである巨大UFOにおびき出す。セーラームーンとの戦いに敗れ、ちびうさにUFOを制御していた「邪黒水晶」を破壊されてUFOは崩壊を始めてしまう。それでもセーラー戦士たちを道連れに名誉を護ろうとしていたが、セーラー戦士とちびうさはセーラーテレポートで脱出。最期はエスメロードに助けを求めるが見限られてしまい、UFOの爆発に巻き込まれ絶命した。ちなみにフィルムコミック版では、セーラームーンたちの目の前でUFO崩壊による床下からの爆発に巻き込まれて消滅した。
バンダイミュージカル『〜誕生! 暗黒のプリンセス ブラック・レディ〜』では原作・アニメよりも性格が丸く、兄に相手にされないサフィールを見守ったり、アロンとマナにネメシスで見つけた一輪の花を渡した。ネルケミュージカル『-Petite Étrangère-』ではサフィールを友人として支えていたが、実は既に倒されたオリジナルのルベウスを模した完成品ドロイドであり、最後はサフィールによってドロイドの状態に戻された。また、担当女優の立道梨緒奈がルベウスをデフォルメ化した「がんばルベウス」がブラック・ムーン側の出演者の合い言葉やマスコットキャラクターになっていた。
翠のエスメロード(みどりのエスメロード)
声優 - 小山茉美(テレビアニメ)、桑島法子(Crystal) / ミュージカル 演 - 河崎美貴広村美つ美
上級幹部の紅一点。ウェーブがかった黄緑色のロングヘアと深緑のボディコン服が特徴の美女。瞳の色は茶色。大粒のエメラルドのネックレスとブレスレットをつけており、テレビアニメ版ではジュリアナ扇子を持つ。部下は人造宝石ブラザーズ。首が長くてお尻が大きい[4]。命名の由来はエメラルドの語源となったラテン語の「緑色の石(Esmeralda)」。
原作と『Crystal』ではワイズマンから妖獣の手を与えられており、プリンス・デマンドに好意を寄せている節がある。人造宝石ブラザーズを率いて30世紀のクリスタル・トーキョーにタイムスリップしてきたセーラームーンたちを襲う。その後ネオ・クイーン・セレニティが目覚めないことで気落として油断しているちびうさに襲撃し、ネメシスに入ってきたセーラームーンたちに妖獣の手で攻撃するが、タキシード仮面の必殺技であっけなく倒され、上級幹部では最初の死亡者となった。
テレビアニメ版では派手な高笑いが特徴で、敵味方双方から声が大きいと突っ込まれた。高飛車な性格で、デマンドに想いを寄せており、自分を「最強にして最高の美女」と断言している。ルベウス失脚後に十番街攻略の役目を任され、ダルクヘンジを街の随所に打ち込み暗黒ゲートを開き、あらゆるものをダークパワーで汚染する計画を実行する。人造宝石ブラザーズを含めた部下のドロイドが大勢おり、彼らにダルクヘンジの警護と強化を任せている。デマンドが想いを寄せるセーラームーンに嫉妬し、命を狙うようになる。デマンドがセーラームーンを攫った時には、助けに来たタキシード仮面を攻撃しようとするデマンドを妨害した[注 3]。やがてセーラームーンへの嫉妬からワイズマンを利用してさらに強大な力を得ようと企み、ワイズマンと手を組んだが、逆に彼から自分がデマンドの妃になるという嘘の未来を見せられ、唆されるままに制御できないほどの力を手にしてしまい暴走。自分の精神に起因する力から巨大なドラゴンに変身し、暴走するままにクリスタル・トーキョーを襲撃するが、セーラー戦士たちに倒された[注 4]
ネルケミュージカル『-Petite Étrangère-』では、実は既に倒されたオリジナルのエスメロードを模した完成品ドロイドであり、最後はサフィールによってドロイドの状態に戻された。

あやかしの四姉妹[編集]

紅のルベウス配下の反セーラーチーム。ペッツはジュピター、カラベラスはヴィーナス、ベルチェはマーキュリー、コーアンはマーズに対応し、それぞれ似かよった技を使う。また、姉妹の続柄はセーラー戦士の誕生日順と逆になっている。

原作と『Crystal』では一話限りで倒されてしまうザコ扱いだが、命と引き換えにマーキュリーとマーズ、ジュピターをネメシスに攫っていった。また、コーアン・ベルチェ・カラベラスの三人がそれぞれ個別の特殊能力[注 5]を持っていた。

テレビアニメ版では設定や性格も内部戦士に似かよった部分があり、内部戦士と四姉妹の関係が強調されている。セーラー戦士たちとは逆に互いの仲が悪く、UFOの中では互いに背を向けて鏡を見ていることが多かった。ルベウスはそれをさらに煽り、互いに競争するよう仕組んでいた。後に姉妹の仲を険悪にしようとするルベウスのやり方に疑問を抱き、セーラームーンの「幻の銀水晶」による浄化を願い入れ、人間となる。その後は20世紀で化粧品の販売をしながら四人で仲良く生活している。

SFCのRPGゲーム『Another Story』での設定はテレビアニメ版をベースにしており、「運命を変えてサフィールを生き返らせてやる」と唆されたことで再び敵になってしまい、最後はセーラー戦士に謝罪しながら倒された。

嵐(トルネード)のペッツ
声優 - 緒方恵美(テレビアニメ)、水田わさび(Crystal) / ミュージカル 演 - 池上愛依田秀亮
四姉妹の長女。深緑の長い髪をトップにボリュームがあるひっつめにし、黒いファーをつけている。瞳の色は深緑。ジュピターと同様に電撃や嵐、植物を操る力を持つ。命名の由来は鉱物のペッツ鉱
原作と『Crystal』では三番目に登場。悪性のウイルスを巻き散らし、病気によって死んだ者とドロイドを入れかえる作戦を実行していたが、ジュピターに発見され戦闘となる。ジュピターを圧倒し捕獲したが、駆け付けたムーンによって倒されてしまう。しかし命と引き換えにジュピターを攫うことには成功した。
テレビアニメ版ではカラベラスとコンビを組んで行動することが多く、黒い電撃を放つ「ダルクサンダー」が必殺技。まことと同様に失恋経験があり、まこととは逆にそのショックから男嫌いとなり、女を男に依存させるものとして愛を否定する。部下として登場したドロイドは風雷鬼。後にルベウスからダークパワーを増幅させるスティックを与えられ、カラベラスと共に人間として暮らしていたコーアンとベルチェを捕獲し、セーラー戦士がコーアンたちを助けに駆けつけるとスティックの力でセーラー戦士たちを圧倒したが、逆にスティックから発せられていた強い力に操られてセーラー戦士だけでなく妹たちまで攻撃してしまう。セーラー戦士たちに助けられるが、直後に現れたルベウスに見放され、スティックの力で次元の裂け目に吸い込まれかけたところを妹たちに助けられて和解し、カラベラスと同時にセーラームーンに浄化してもらい人間となった。物語の終盤でワイズマンの真意を知って逃げてきたサフィールと再会、その際に失恋相手はサフィールであったことが語られる。ワイズマンに攻撃され負傷していた彼を愛を持って介抱するが、その姿にブラック・ムーンが忘れていたものに気付いたサフィールは、兄・デマンドを説得しに行くと告げる。その強い決意を止めることは出来ず、ペッツは彼を送り出すが、二人がまた会うことはなかった。
ミュージカルの二代目キャストでは男性が演じており、コミカルなキャラクターに様変わりしている。
霊媒(ミディアム)のカラベラス
声優 - 平松晶子(テレビアニメ)、半場友恵(Crystal) / ミュージカル 演 - 遠藤あど
四姉妹の次女。長い茶髪をオールバックのお団子にまとめ、金色のリボンをつけている。瞳の色は茶色。登場メディアで能力設定が大きく異なる。命名の由来は鉱物のカラベラス鉱。デザインはクリスチャン・ラクロワの1992年オートクチュールコレクションにインスパイアされている。
原作と『Crystal』では四番目に登場。霊能力が武器で、予言者「ミス・カラベラス」としてテレビに出演し、チャネリングを行いブラック・ムーンの予言と思想を伝える。その後、自身の講演会に集まった人々を洗脳するが、原作では駆けつけた美奈子に観衆の洗脳を解かれる。ペッツたちの仇を討つため彼女たちの魂を召喚してヴィーナスを捕らえようとしたが失敗、最後は姉妹たちの魂と共にセーラームーンと戦った末に倒された。
テレビアニメ版ではヴィーナスと同じく鞭を武器として戦う、「ダルクビュート」が必殺技[5]。他の姉妹とは違い一般的な武器に見えるが、カラベラスの意思でどこまでも伸び、末端のみで相手の首を締めたりするなど自分の体の一部のように操ることができ、応用範囲が非常に広い。性格は美奈子のように明るい話し上手で、多人数の注目を集め、お店の店員になることが得意。また男にもてると自慢する自信家であり、自分と釣り合わない物を見下し、愛は利用するものと考えている。結果的にペッツと共に行動することが多く、ペッツが男嫌いとなった経緯を語った。部下として登場したドロイドはジャーマネン、アボガードラー、アクムーダと、四姉妹中最多の3人。コーアンとベルチェが相次いで人間になった後、ペッツと共にコーアンたちを捕獲した。しかしコーアンたちを助けに来たセーラー戦士とペッツが戦闘となった際、ルベウスから与えられたスティックに操られたペッツから攻撃を加えられ、ショックを受けたところをセーラームーンに気遣われたことで目が覚める。その後は妹たちと和解して次元の裂け目に吸い込まれかけたペッツを助け、彼女と共にセーラームーンに浄化してもらい人間となった。
振り子(ペンジュラム)のベルチェ
声優 - 天野由梨(テレビアニメ)、笠原留美(Crystal) / ミュージカル 演 - 若山愛美
四姉妹の三女。白髪の三つ編みと水色のレオタードが特徴。瞳の色は水色。水を操る力を持ち、亜美と同じくチェスの名手。命名の由来は鉱物のベルチェ鉱
原作では二番目に登場。プロのダウザー「ミス・ベルチェ」としてテレビに登場し、亜美にチェスの挑戦状を叩きつける。その会場で亜美がマーキュリーであることを看破し、マーキュリーを捕獲したが、駆け付けたムーンに倒された。しかし命と引き換えにマーキュリーを攫うことには成功した。
テレビアニメ版では周囲を凍結させる「ダルクウォーター」が必殺技。亜美と同じく口調は穏やかで知的な分析家だが、冷淡な性格が強調されており、意に沿わぬドロイドは冷酷に処分することを示唆する場面もある。また自身は参謀として表に出ず、実際の作戦はドロイドが行うことが多い。部下のドロイドはアツゲッショとニパス。チェスタワーでの作戦では、得意なチェスに関わる場所とあって単独で作戦を決行。マーキュリー以外のセーラー戦士を人質に取り、彼女たちの命を賭けてマーキュリーとチェスの勝負を行いぎりぎりまで追い詰めたが、タキシード仮面の介入により作戦は失敗。その直後、姉たちにも見捨てられたことで自暴自棄になり、自分ごと周囲を凍結させようとするがコーアンの説得によって立ち直り、セーラームーンに浄化してもらい人間となった。
『Crystal』では原作とほぼ同様だが、ちびうさと捕えたマーズの救出を掛けて亜美とチェスで対決。亜美の心の隙に漬け込んで精神的に追い詰めるが、うさぎの応援に励まされた彼女に敗北した。
同感(シンパシア)のコーアン
声優 - 山崎和佳奈(テレビアニメ)、雪野五月(Crystal) / ミュージカル 演 - たくませいこ染谷妃波
四姉妹の末っ子。猫耳のように隆起する紫のウェーブしたロングヘアに、六角形の紫色のクリスタルの額飾り、チュチュのような衣装が特徴。瞳の色は紫。マーズと同じく炎を操る力を持つ。命名の由来は鉱物の紅安鉱。デザインはティエリー・ミュグレーの1992年コレクションにインスパイアされている。
原作と『Crystal』では最初に登場。火の力を持つ乙女の血であり、未来を予知する力を持っていた。一般人を自然発火させて殺害し、ドロイドとすりかえていた。黒月紅安(くろづき こうあん)と名乗ってレイが通うT.A女学院に潜入し、超常現象同好会「ブラック・ムーン」を設立。自称「過激な末っ子」の言葉どおり、死期を占うなどの過激な預言で学園をパニックに陥れ、セーラーマーズと戦う。そのままマーズを捕獲したが、ムーンによって倒される。しかし命と引き換えにマーズを攫うことには成功した。
テレビアニメ版では青白い炎を放つ「ダルクファイヤー」が必殺技。原作や『Crystal』同様、セーラー戦士の前に最初に現れた[注 6]。彼女が出てくる回は火川神社を舞台にした話が多く、レイの祖父や雄一郎とも会っている。部下のドロイドはダンブルで、彼女とタッグを組んで「コーアン・ダルクパワーブレス」を繰り出したことがある。一途な性格でルベウスに片思いしていたが、度重なる失敗によりルベウスに見捨てられ、更にルベウスから自分が捨て駒だったことを聞かされてしまい自暴自棄になる。だがセーラーマーズの説得に救われ、セーラームーンに「幻の銀水晶」の力で浄化してもらい人間となった。

下級構成員[編集]

人造宝石ブラザーズ(ブールブラザーズ)[編集]

翠のエスメロードの配下。両者が力を合わせて繰り出す連携技「エレクトロ側鎖」が必殺技。

テレビアニメ版では第81話にてエスメロードの配下のドロイドとして登場し、区立十番小学校[注 7]と十番公園へ同時に設置された強力なダルクヘンジを守護する番人として呼び出された。指揮官と同様に耳に「邪黒水晶」のピアスを付け、守護するダルクヘンジもコアの邪黒水晶も金色となっており、実際に強大なパワーを持つため、エスメロードからは最強と評される。両者が力を合わせて強大なダークパワーで結界を作り出し、そこに相手を閉じこめ黒い稲妻を浴びせて攻撃するのが最大の必殺技。

キラル
声優 - 江原正士(テレビアニメ)、羽多野渉(Crystal)
長髪で色白の男の姿をしている。テレビアニメ版では水色の髪で、『Crystal』では淡い金髪。名前の由来は光学異性体を持つ分子や鉱物結晶の構造を示す化学用語。
原作と『Crystal』では30世紀のクリスタル・トーキョーにタイムスリップしてきたセーラームーンたちの前に現れ、彼女たちを襲撃するも、キング・エンディミオンのサポートを受けたタキシード仮面とセーラーヴィーナスの必殺技によって倒された。
テレビアニメ版では現代の十番街でセーラー戦士と対決した。黒い次元の裂け目を利用して壁や床を通りぬけることができる。小学校にやってきたちびうさと異常を察知して駆けつけたセーラームーンを襲撃する。その後、ムーン以外のセーラー戦士が小学校に駆けつけて合流するとアキラルと同時に出現。圧倒的なパワーでセーラー戦士とちびうさを追い詰めるが、その戦闘の最中にちびうさの親友・桃子がちびうさをかばって攻撃を受けてしまう。その結果、桃子を傷付けられた怒りからちびうさが強力なエナジーを放出したため、とても敵わないと判断しその場から逃走。その後、ふたたび地面の中から現れ奇襲をかけたが、タキシード仮面のバラ攻撃に阻まれる。さらにムーンが必殺技のモーションに入ったため地面へ潜って逃げようとするも、そこをジュピターに阻まれ、そのままムーンの必殺技を浴び倒された。
アキラル
声優 - 置鮎龍太郎(テレビアニメ)、田中一成(Crystal)
キラルと瓜二つの姿だが、こちらは対照的に色黒の肌を持つ。名前の由来は光学異性体を持たない分子や鉱物結晶の構造を示す化学用語。
原作と『Crystal』ではキラルと同時に登場して、キラルと同様の末路を迎える。『Crystal』でのキラルとの違いは肌の色のみ。
テレビアニメ版では紫色の髪に褐色の肌の姿になっている。土から産まれたような描写があり、地面を捲り上げて壁にして防御に使う。また、腕を伸ばして攻撃する技も使い、キラルと同様に黒い次元の裂け目を利用して壁や床を通りぬけることができる。キラルが区立十番小学校でちびうさとセーラームーンを襲撃しているときに、十番公園のダルクヘンジの下にやってきたムーン以外のセーラー戦士たちを襲撃する。その後、セーラー戦士たちが小学校へムーンの援護に駆けつけた際にアキラル自身もキラルと合流する。最後はキラルと同時に倒された。

ドロイド[編集]

ブラックムーン配下の怪人。「邪黒水晶」のエネルギーを使い作り出される汎用兵士である。

原作と『Crystal』[編集]

サフィールの錬金術によって量産される兵士であり、後述するヴェネティ&アクアティキ以外は個々の区別がない。あらゆる人間に化ける能力を持っており、20世紀の人間と少しずつ入れ替わることで秘密裏に社会を乗っとる計画であった。

テレビアニメ版にはまったく登場しなかったが、SFC版『セーラームーンR』には「シェイド」という名前で登場。最初に出てくるザコ敵だが、その後3面まで特に特徴のない一般的な敵キャラクターとして登場する。またSFC作品『アナザーストーリー』には「せんとういんA」の名前で終盤に登場する。

ヴェネティ&アクアティキ
声優 - 森下由樹子大和田仁美(Crystal)
蒼のサフィールの配下の完成品女性型ドロイド。エクトプラズムのような姿をしている。作成するのは技術的にも難しい上に莫大なエネルギーを使う。テレビアニメ版には登場しない。
サフィールと共にうさぎへと襲いかかったが、セーラームーンの再覚醒によるエネルギーを浴び消滅した。

テレビアニメ版[編集]

ダーク・キングダム編における妖魔のような存在。作戦を実行する四姉妹やエスメロードの配下から一話につき一体登場する。主にダークパワーを振り撒く活動を行い、あやかしの四姉妹の配下はクリスタルポイントを汚染し、エスメロードの配下はダルクヘンジを成長させる。

原作や『Crystal』とは違い、一体一体に個性が存在する。知力・体力・性格・特殊能力など非常に幅広く、役割も多彩であり、作戦を単独で実行するもの、アシスタントとして指揮官を間近でサポートするもの、作戦に適した能力として選抜されるもの、さらには指揮官に信頼されてパートナー扱いになっているものまで存在する。

モチーフや容姿にも統一性がなく、共通の特徴はどこかに「邪黒水晶」の宝石を身につけていることのみ。ただ原作と『Crystal』にも登場するキラル・アキラルと特殊なドロイドであるジャーコック以外は全員女性体となっており、初期の妖魔に比べてデザインも可愛らしく、美形度もアップしている。また人の姿に化ける場合は固有の人間体を取ることが多いが、まれに任意の人間に化けることが出来るドロイドも存在する。テレビアニメ版で登場するドロイドの名前は特定の言葉やギリシャ語の単語から取られていることが多い。

浄化時には全身が結晶化した後に砂となって崩れ落ち、最後に「邪黒水晶」が効力を失い石へと変わる。全身が結晶化する過程は「全身にヒビが入った後、パリンとガラスの割れるような音と共に表皮が砕け散り、あとには結晶化した全身が残っている」パターンと「特に演出なく、徐々に全身が結晶化する」パターンの二通り。ジャーマネン、ウデリング、パルマコンが後者であり、ジャーコック以外の残る全員は前者である。断末魔も統一されておらず、各々固有のものである。

アツゲッショ
声優 - 小林優子
第61話に登場するベルチェ配下のドロイド。ベルチェによって占拠されたクリスタルポイントである化粧品店『お多福屋』にて、「厚毛粧子(あつげ しょうこ)」という女性店員に化けて潜入。ダークパワー入りの化粧品を早口なセールストークで売りさばくが、強引に化粧を勧める節がある。名前の由来は「厚化粧」。
正体は化粧品をモチーフとしたデザインで、変装時と同様に相手に厚化粧を勧めてくる。戦闘時には口から強力な溶解液を吐き、近くの敵は巨大パフで叩き潰す。しかしタキシード仮面によって溶解液を弾き返され、それを浴びたことにより顔がのっぺら坊になってしまう。最後は混乱して顔を描きはじめたことが大きな隙となり、ムーンによって倒された。
テレビゲームではSFC版『セーラームーンR』、GB版『セーラームーンR』、SFC作品『アナザーストーリー』に登場する。特にGB版『セーラームーンR』では神経衰弱などのミニゲームで対決することになるが、戦闘前に「やりかたをきくか」とルール説明をしてくれる律儀な性格に描かれている。
ニパス
声優 - 原えりこ
第62話に登場するベルチェ配下のドロイド。雪女のようなデザインにふさわしく、浴びた物を氷漬けにする冷気を口から吐く。また、自在に空を飛び回ることが出来る。人間に化けたときの姿は正体と顔がそっくりのボブカットヘアの女性。名前の由来はギリシャ語の「吹雪」。
ベルチェの命令でクリスタルポイントであるアイスクリーム店『BOB-FLOY』を占拠。そのまま店員に化け、舐めると熱さが我慢できなくなるダークパワー入りのアイスを売り捌いた。しかしさまざまな箇所でぼろが出ていたようで、計画がバレそうになるたび、その人間を氷漬けにして裏の倉庫に閉じこめていた。また閉じこめるのみで最終的な処理をしていないことをベルチェに咎められる場面もあり、その際には自身が処分されることを仄めかされ、怯えている。
戦闘時にはマーキュリーを除く4人に対し冷気を浴びせ続け氷漬けまであと一歩と追いつめるも、遅れて到着したマーキュリーのシャイン・アクア・イリュージョンを受けたところが大きな隙となり、ムーンに倒された。
テレビゲームではGB版『セーラームーンR』に登場。アクションシーンの一般的なザコキャラクターで、空中を波打つように浮遊したり、地上で操作キャラクターに向かってまっすぐ体当たりをしてくる。
ダンブル
声優 - 江森浩子
第63話に登場するコーアン配下のドロイド。チャンピオンベルトを腰に付けたプロレスラーのような風貌のドロイドで、見た目どおりにパワフルなプロレス技が得意。決め技は両腕から衝撃波を放つダンブル・ダブルラリアット。人間に化けているときも含め、「ダンブル」と連呼するのみでしゃべることが出来ない。
クリスタルポイントである火川神社の別宅にて、レイの祖父により開かれたプロテクト・エステ講座へコーアンと共に人間に化けて潜入。コーアンが色仕掛けでレイの祖父を篭絡したことでコーチに指名され、乱暴なコーチングで受講者の憎しみを煽り、プロテクト・エステ講座会場を憎悪と混乱の渦に陥れた。しかしレイの祖父によって受講者が気絶させられ混乱が収まってしまったため、彼を邪魔者と見なしコーアンの命令で正体を現す。その後、祖父を庇ったレイを痛めつけた上にダンブル・ダブルラリアットを祖父に喰らわしたが、そこにムーンが乱入してコーアンとの協力技を阻止された。さらに乱入したタキシード仮面にドロップキックを浴せられて隙ができたところをムーンにより倒された。
テレビゲームではSFC版『セーラームーンR』とSFC作品『アナザーストーリー』に登場。SFC版『セーラームーンR』ではベアハッグが強力であり、3面に登場するものは全ザコ中最大の体力を持っている。
風雷鬼(ふうらいき)
声優 - 片石千春
第64話に登場するペッツ配下のドロイド。空を飛びまわり、暴風を吹き出すドライヤーと雷を発生させる太鼓で雷雨を操る風神雷神をモチーフとしたドロイド。「どんどん」などの擬音と自分の名前しかしゃべらないことから、知能はあまり高くない様子。
ルベウスからちびうさが雷を嫌うと聞き、うってつけのドロイドとして呼び出される。その能力で強烈な雷雨を十番街に降らせ、ちびうさを炙り出そうと画策。策は的中し、混乱したちびうさがエナジーを放出。そのまま単独でエナジーの放出元へ向かいちびうさに襲いかかるが、セーラームーンに邪魔されて戦闘になり、雷と暴風攻撃で終始優位に立つが、乱入したタキシード仮面により太鼓を破壊され、無力化したところをセーラームーンに倒された。
テレビゲームではSFC版『セーラームーンR』とSFC作品『アナザーストーリー』に登場。SFC版『セーラームーンR』では電撃攻撃や全ザコ中最大のダメージを与える炎攻撃など、高い攻撃力を武器とする。
ジャーマネン
声優 - 大野由佳
第65話に登場するカラベラス配下のドロイド。全身が赤い粘液で構成されており、状況に応じて形・粘度・体積を変化させることが出来る上、壁や床に黒い次元の裂け目を作り通り抜ける能力を持つ。変幻自在の体を持つが、基本的には頭に一対の羽を持つ全身が赤い女性の姿で、唯一の衣服は黄色い蝶ネクタイのみ。口数は少ないがカラベラスには敬語を使い、呼び出された際には「おじゃまいたします」と挨拶、敬礼する。名前の由来はマネージャーを示す芸能界用語「ジャーマネ」。
なりゆきでペッツとカラベラスの二人で行うことになった宝石店侵攻作戦に同行。ヴィーナス・ジュピターとの戦闘時にも天井から奇襲をしかけたり、足元の床の中から触手を伸ばしジュピターを束縛するなど攻撃を行う。さらにマーズ・マーキュリーが加勢しペッツとカラベラスが退却した後も、粘度を高くした自身の体を部屋中に噴射し、単独でムーンを除いたセーラー戦士全員を拘束する。しかし4人へ止めを刺そうとしたまさにそのとき、ムーンが現れ、抵抗の時間すら与えられることなく後ろからムーン・プリンセス・ハレーションを撃たれ倒された。
テレビゲームではSFC版『セーラームーンR』、SFC作品『アナザーストーリー』、GB版『セーラームーンR』、PCエンジン作品『セーラームーンコレクション』に登場。特にSFC版『セーラームーンR』では地面に隠れながら移動するため攻撃しにくく、なおかつ吸い込み範囲が広いかつ発生も早い絡み付き攻撃を放つ強力な敵だが、3面後半とボス戦にしか登場しない。また『セーラームーンコレクション』では亜美のミニシアターに登場する。
アボガードラー
声優 - 南場千絵子
第66話に登場。ペッツとカラベラスの共同作戦であったためどちらの配下なのかはっきりしないが、直接指示を出していたのはカラベラスのみ。トロピカルフルーツを題材とした攻撃・風貌が特徴的。特にデザインに関しては胸にパパイヤ型のビキニアーマーとアボカドの葉の腰蓑を付けている以外は褐色の肌を晒し、セクシーな南国の女性を思わせる。また売り子としての明るい振る舞いは非常に開放的。「アボ」が口癖。名前の由来は「アボカド」。
クリスタルポイントである十番スーパーにおいて試食コーナーを作り、ペッツとカラベラスと共に店員に化け、食べた人間をダークパワーに汚染するダークフルーツを売り捌く。客中にダークパワーが行き渡ったところで服を破り捨てて正体を現し、さらにダークパワーを放出して店全体を汚染した。
その場に居合せたムーンとマーズとの戦闘となるも、最初はアボカド爆弾を無差別に撒き散らして優位に戦う。しかしタキシード仮面に乱入された後は彼のスティックでの打撃をバナナソードで逸らすのが精一杯。ついにタキシード仮面の打撃が当たり苦しんだところが致命的な隙となり、ムーンに倒された。
テレビゲームではSFC版『セーラームーンR』、GB版『セーラームーンR』、SFC作品『アナザーストーリー』に登場。GB版『セーラームーンR』ではアツゲッショと同じようにミニゲームで対戦することになるが、語尾にアボをつけながら律儀にルール説明をしてくる。
アクムーダ
声優 - 阿部道子
第69話に登場するカラベラス配下のドロイド。「ゆめゆめ」と呟きながら頭の角から催眠波を出して敵を眠らせ、黒い霧状になって体内に侵入。覚めぬ悪夢を見せてエナジーを少しずつ奪い、最終的には衰弱死させる。人の体内に侵入したアクムーダには手を出せないため、なんらかの方法で悪夢から目覚めさせる以外に死を防ぐ手立てはない。このように決まってしまえば強力な精神攻撃を持つが、純粋な格闘能力自体はさほど高くない。名前の由来は「悪夢」。
作中では深夜に起きた戦闘にてカラベラスに呼び出される。早速セーラームーンを催眠波で眠らせたものの、駆けつけたマーズにお札を貼られ、ダメージを受けて黒い霧状に変化した。そのままセーラームーンの体内に入りこみ、永遠に衛を追いつづける悪夢を見せて彼女のエナジーを奪い、衰弱させる。他のセーラー戦士が必死で呼びかけ起こそうとするも徒労に終わり、このまま何も出来ずにムーンが衰弱するのを待つだけだったが、ルナの懇願により駆け付けたタキシード仮面(衛)が愛を込めた口づけをしたことでムーンが目覚めたため、体内から追い出された。最後は頭の角を額から引き抜いて剣のようにしてタキシード仮面に襲いかかるも、そこをあっさりとセーラームーンによって倒された。
テレビゲームではGB版『セーラームーンR』とSFC作品『アナザーストーリー』に登場。GB版『セーラームーンR』では高速で空を飛んできて操作キャラクターの背後で実体化して切りつけるという変則的な攻撃をしてくる。
ジャーコック
声優 - 江川央生
第75話に登場する「邪黒水晶」の化身。大鎌を持つ死神風の姿でちびうさの夢の中に現れ、彼女の心を蝕む。ワイズマンが送りこんだ自己の分身であり[6]、ちびうさの「邪黒水晶」に対する恐怖心の象徴でもある。
セーラープルートの力でセーラー戦士たちが苦しむちびうさの夢の中に入った際に出現、ちびうさの夢の中ではちびうさがセーラー戦士たちを信じず心を開かなかったためにセーラー戦士たちが本来の力を出すことが出来ず、そのこともあって当初はセーラー戦士を圧倒する。しかしちびうさの心を開くことに成功したセーラームーンが本来の力を取り戻したことで形勢が逆転、彼女の必殺技で浄化された。
テレビゲームではSFC作品『アナザーストーリー』に登場。ジュピターやヴィーナスに楽しい夢を見せて眠らせていた。また、色違いのジャーコックブラウンが登場する。
マジパン
声優 - 萩森じゅん子
第76話に登場するエスメロード配下のドロイド。ネガティブポイントであるケーキ店に打ちこまれたダルクヘンジを守護するために呼び出された後、ウェイトレスに化け、エスメロードがダークパワーを注いだケーキを運んでいた。怪しげな気配に気付いた衛に指摘されたことで正体を現す。名前の由来は洋菓子の「マジパン」。
正体は砂糖菓子のようなデザイン。素早い動きで翻弄しつつ、両腕をクリーム絞り器に変え、そこから生クリームや菓子を放出する。マーキュリーを除くセーラー戦士を生クリームと菓子で拘束するも、風貌どおり砂糖で出来ていたため水に弱く、タキシード仮面の助言からそれに気付いたマーキュリーに水を浴びせられ、弱ったところをセーラームーンに倒された。
ウデリング
声優 - 原えりこ
第77話に登場するエスメロード配下のドロイド。人間に化けて、ネガティブポイントであったプロミスリング教室に講師として潜入し、ダークパワーを放出するプロミスリングの作り方を教えていた。出来るものは有害であったものの作り方の説明自体は正しく、不器用なうさぎがプロミスリングを完成間近まで編みこむ程度の指導能力がある。また正体を現したあとも口数が多い。口癖は「リング」。
正体は南米サッカーのサポーター[6]をモデルとしたデザイン。プロミスリングの種類を紹介しながら、それに因んだ光輪を投げてくるため攻撃が多彩。しかし最後の手段と題した五輪のリングをジュピターとヴィーナスの合体技で破られたことが致命的となり、セーラームーンによって倒される。
パルマコン
声優 - 大野由佳
第78話に登場するエスメロード配下のドロイド。人間時の姿は『レインボー戦隊ロビン』のリリにそっくり。本来の姿は女性看護師と薬のカプセルをモチーフとしており、右手に付いている巨大なメスで切りつけながら、左手に付いている巨大な注射器の針付きの筒部分を何本もロケットのように飛ばして攻撃してくる。髪は固体状でガラスのように艷を放っており、体を覆うチューブ状の衣服は透明なため、ボディラインがはっきりと見えるセクシーな姿。「パル」が口癖。名前の由来はギリシャ語の「薬」。
ネガティブポイントである十番医科大学病院に看護婦に化けて潜み、ダークパワーを封じこめた薬と注射を使って新型のインフルエンザを十番街に蔓延させていた。そこに偶然未だ健康であった美奈子とちびうさが病院を訪ねてきたとき、女医に化けたエスメロードがちびうさにダークパワー入りの注射をしようとするが、混乱したちびうさがエナジーを放出したため彼女がラビットであることに気付く。そのままラビット抹殺のために正体を現すが、ヴィーナスに変身した美奈子に阻止される。その後、ヴィーナスを身軽な動きで翻弄して注射器ロケットで壁に拘束した後でちびうさに止めを刺そうとするが、タキシード仮面に阻止された上に他のセーラー戦士が到着して、マーズのバーニングマンダラーを受けたところをムーンに止めを刺された。
テレビゲームではSFC作品『アナザーストーリー』に登場。1章にて病院の看護婦に化け、不意打ちしてくる。
ドッグバー
声優 - 中友子
第79話に登場するエスメロード配下のドロイド。モチーフはサーカスの猛獣使い[6]で、人間以外のあらゆる動物を操る力を持っている。戦闘時には手持ちの鞭で攻撃したり、首輪を飛ばして締めつける。口癖は「ドックバー」。
ネガティブポイントであった動物大王国に打ちこまれたダルクヘンジを守護するために呼び出され、そこに居た女性獣医となりかわる。動物を操る力を使って二本足で歩く猫などの見世物を出して人を集めると、そこを動物に襲わせ、動物大王国を混乱に陥れる。正体に気付いたアルテミスが戦いを挑んで敵わず追いつめられたところにヴィーナスが登場して、ラブミーチェーンで鞭を壊される。さらに操っていた動物たちをマーズとマーキュリーによって無力化させられると、鎖付きの首輪で5人を拘束。しかしそこにアルテミスが飛びかかり、その間に首輪から開放されたムーンによって倒された。
テレビゲームではSFC作品『アナザーストーリー』の2章セーラーヴィーナス編に登場する。
ギワーク
声優 - 安藤ありさ
第80話に登場するエスメロード配下のドロイド。チャームポイントは特徴的な触覚と疑惑の瞳[6]。触覚から疑心暗鬼に誘う幻覚光線を出し、同士打ちを誘う。また分身しての攻撃を得意とし、分身たちによる360度からの同時攻撃は格闘戦が得意なタキシード仮面すら手玉に取る。口癖は「ギワーク」。名前の由来は「疑惑」。
ネガティブポイントである英才塾に打ちこまれたダルクヘンジを守護するために呼び出される。そこに通っていた海野ぐりおたちの性格の変化から異常を察知したマーキュリーが単独で潜入してきたが、分身攻撃で時間を稼ぎ、ヴィーナスとジュピターとマーズが到着したところで疑心暗鬼に誘う幻覚をマーキュリーに見せ、彼女を惑わせて身動きを取れなくする。そうしている間にセーラームーンが遅れて到着。セーラームーンにも疑惑の幻聴を見せるが、もともとバカにされることに慣れているムーンにはまったく通用しなかった。しかし分身攻撃に切りかえた後はセーラームーン、さらに加勢に来たタキシード仮面までも圧倒する。
その余裕からマーキュリーが味方を攻撃する様をムーンに見せようと、マーキュリーへさらに強力な幻覚を仕掛け、彼女に他のセーラー戦士たちを攻撃させようとする。しかし、セーラームーンの言葉で疑惑の心を打ち破ったマーキュリーに攻撃されて幻覚の元である触覚を失い、それが致命的な隙となってムーンに倒された。
なお、この間エスメロードは入浴してのんびりしていたため作戦の進行を関知しておらず、サフィールが忠告に現れるまでギワークが倒されたことすらも気付いていなかった。
テレビゲームではSFC作品『アナザーストーリー』に登場。2章セーラーヴィーナス編で必ずアクムーダとセットで出現する。
リュアクス
声優 - 浦和めぐみ
第82話に登場するエスメロード配下のドロイド。歪んだ時計をモチーフとしたデザインのとおり、時間を自由に操ることが出来る。時間を逆回転させる「リュアクスパワー」で自分に向けられた攻撃をそのまま相手に返すことが出来るが、実は一度操作すると暫くの間操作できなくなるという欠点があり、そこが大きな隙となる。また時間を操る能力から、時空の迷路でも自由に動くことが可能。名前の由来はギリシャ語の「溶岩」。
時空の迷路に散らばったセーラー戦士たちを殺し、ラビット(ちびうさ)を確保するためにエスメロードに呼び出される。まずはネオ・クイーン・セレニティに化けてちびうさを確保しようとするも、ちびうさのことを「ラビット」と呼んだことから偽者だと気付かれ、正体を現す。しかしちびうさからパチンコ攻撃などの抵抗を受けたため、爪を鋭く変え、髪の毛を伸ばして襲いかかるも、そこにセーラー戦士5人が到着して戦闘に突入する。リュアクスパワーでセーラー戦士たちの攻撃を次々と跳ね返して優位に戦ったが、マーキュリーにリュアクスパワーを使ったあとの隙を察知され、囮となったちびうさにリュアクスパワーを使ってしまったところにセーラープラネットアタックを受けて倒された。
テレビゲームではSFC作品『アナザーストーリー』とプレイディア作品『セーラームーンS クイズ対決! セーラーパワー結集!!』に登場。『アナザーストーリー』ではブラックムーンのUFO内で必ずジャーマネンとセットで出現する。『セーラームーンS クイズ対決! セーラーパワー結集!!』ではセーラームーンにクイズを出題する敵として登場する。

ゲーム[編集]

ヘビーシェイド
SFC版『セーラームーンR』とSFC作品『アナザーストーリー』に登場。原作におけるドロイドである「シェイド」が相撲取りのように太ったもの。
SFC版『セーラームーンR』では巨体でありながら身軽で、セーラー戦士と一定の間合をとり、スライディングなどで画面の端から端までを移動する。スライディング中にセーラー戦士が触れるとこちら側のダメージとなるため、非常に攻撃しづらく、最初から最後まで悩まされる敵キャラクターである。
SFC作品『アナザーストーリー』では「せんとういん」という名前で登場する。

関連用語[編集]

ネメシス
太陽系第10番惑星[注 8]であり、ブラック・ムーン一族の本拠地。軌道が不規則で計算不能なため21世紀以降になるまで発見されなかった。
太陽の光も届かぬ過酷な環境だが大量の「邪黒水晶」が存在し、マイナスパワーで周囲の時空を歪め、あらゆるエネルギーを吸収する。ブラックホールに近いが、星自体は成長途上で不安定。
原作では流刑されたデス・ファントムの怨霊と一体化しており、星自体が意思を持っている。
ネメシスとは仮説上の恒星の名前であり、人間の神への無礼に憤り罰を与えるギリシャ神話の女神の名前でもある(原作のブラック・ムーン一族はクリスタル・トーキョーの不老長寿社会を神への冒涜と見なして憎悪している)。
「邪黒水晶」
ネメシスにて発見された特殊な水晶で、「幻の銀水晶」と対になる存在。あらゆるプラスエネルギーを吸収して、強大なマイナスエネルギー(テレビアニメではダークパワー)を放出し、時空を歪める性質がある。
ブラック・ムーン一族はこれの発見により強大な力を得ており、最重要資源である。ピアスにして身につけている他、エネルギー源、ドロイドやダルクヘンジの材料など、様々な用途に使われている。
さらにプラスエネルギーを吸収してしまう性質から、「邪黒水晶」が豊富にある場所ではセーラー戦士たちの変身や活動が阻害される。
ダークパワー
「幻の銀水晶」から放出されるプラスエネルギーと対になるもの。「邪黒水晶」から放出されるが、怒り・憎しみなどの感情にも由来するマイナス(負の)エネルギー。テレビアニメ版でのみダークパワーと確固たる名称があり、原作と『Crystal』では「マイナスエネルギー」と呼ばれることが多い。
ダークパワーには歪みを産む作用があり、強大なパワーは時空をも歪めてしまう。ブラック・ムーンはこれを用いてタイムワープやテレポートを行っていた。
また、これを浴びた人間は様々な影響を受ける。小さなところでは怒り・憎しみなどの感情が増幅され、愛を否定したり、歪んだ解釈を行うようになる。さらに浴び続けて適応すると、ダークパワーを自在に操ることが出来るようになり、あやかしの四姉妹のように個別の超能力に目覚める。
妖獣の手
ワイズマンの手のこと。名称は原作と『Crystal』に登場し、サフィールとエスメロードにも分け与えられている。
不気味な輝きを放ち、どこまでも伸びたり複数に分裂することが可能。さらに触れたものからエネルギーを吸いとってしまう。
テレビアニメ版ではダメージを受け粉々に砕けちった後、勝手に破片が集まり、元通りに再構成される様も描かれた。
邪視
ワイズマンの目のこと。デマンドにも第三の目として分け与えられている。
攻撃の他に、相手に強力な暗示を掛け、操り人形にしてしまうことが可能。デマンドはこの力を用いてセーラームーンを虜にしようと画策した。またワイズマンはこの力をうまく利用し、ブラック・ムーン一族を思いのままに操っていた。
「邪黒水晶」の反応炉
ネメシスにあるブラック・ムーン一族の力の源「邪黒水晶」のエネルギーを活性化させるための装置。
原作および『Crystal』では、サフィールが完成させた。ネメシスと外の世界とがつながる唯一の場所で、ドロイド兵を送り出し、拉致された戦士はここから入った。ネメシスで唯一セーラー戦士たちが変身できる場所でもある。ムーンによる「幻の銀水晶」の解放の影響で、暴走を始める。
テレビアニメでは、ちびうさがワイズマンの手を取ったことによって活性化する。

原作と『Crystal』[編集]

「歴史の再生」
ブラック・ムーンの表の目的。デス・ファントムの真意を知らぬ、プリンス・デマンドの悲願である。白い月の王国に侵されて長寿社会となってしまった歴史を、その支配前の過去へ戻って塗り替え、ブラック・ムーンの社会を新たに築くこと。オペレーション「Re・play」とも呼ばれる。
オペレーション
白い月の王国に侵されて長寿社会となってしまった歴史を、その支配前の過去へ戻って塗り替え、ブラック・ムーンの社会を新たに築くための実行作戦のこと。コードは001 - 005及びEXがあり、英語名称にはすべて「Re-」で始まる用語が使用される。
クリスタル・パレスの鏡像体
オペレーション「Re・make」の一部で、うさぎたちが未来世界へ来た際に人造宝石ブラザーズの術によってクリスタル・パレスの手前につくったモニュメント。中心部には「キラリティ中心」という磁場がある。キング・エンディミオンとヴィーナス、タキシード仮面によって破壊された。
暗黒の部屋
ネメシスの「邪黒水晶」の反応炉の真下にある地下牢であり、デス・ファントムの遺体がある。ネメシスの中でも特に強いマイナスパワーに包まれており、ブラック・ムーン一族でさえも近づこうとはしない。作中では捕えたセーラーマーズ、セーラーマーキュリー、セーラージュピターを幽閉するためにも使われている。この時、捕えられていたマーズたちは強大なマイナスのパワーにより自分たちだけの力では変身が出来なくなっていた。
「時空の果て」と「暗黒城」
時空の果てとは「邪黒水晶」のマイナスパワーで作りあげられたねじれた空間であり、ワイズマンの支配する本拠地。そして暗黒城はそこに存在する彼の居城。彼はここからネメシスに現れ、ブラック・ムーン一族へ指示を与えていたが、その存在はネメシスの反応がピークに達するまで一族には知らされていなかった。

テレビアニメ版[編集]

クリスタルポイント
クリスタル・トーキョーの強力な結界を構成するポイント。ここをダークパワーで満たすことにより30世紀の結界を弱体化させるのがルベウスの計画であった。
作戦中に順次調査され、ひとつずつ発見されていた。作中では化粧品店『お多福屋』、アイスクリーム店『BOB-FLOY』、火川神社の離れ、宝石店『おまじないハウス』、十番スーパー、チェスタワーの6箇所が登場した。
ブラック・ムーン・スティック
ペッツがルベウスから渡されたスティック。ペッツの力を増幅させたが、後にペッツはこのスティックに操られて妹まで攻撃してしまう。真の力を引き出すと次元を歪めて別次元同士をつなげるほどの力を発揮する。
ルベウスの力の石
ルベウスのUFOを制御していた「邪黒水晶」のこと。ルベウスの力を増大させる装置。このUFO内部の周辺には強力な高圧電流が流れている。
暗黒ゲート
20世紀の地球へ未来から「邪黒水晶」のダークパワーを一気に送り込んで、地球を暗黒の色に染め変えるための時空門。ブラックレディのパワーが最大限に満ちた時に開かれ、地球を灰燼に、全てを闇に帰す。この中心が最終戦闘の場所となる。
ネガティブポイント
20世紀に存在するダークパワーが溜りやすいポイント。
エスメロード自身がダウジングを行い発見していた。作中ではケーキ店『Maxi-5』、プロミスリング用品店、十番医科大学病院、動物大王国、英才塾『E英才塾』、十番公園、区立十番小学校の7箇所が登場した。
ダルクヘンジ
エスメロードの立案に従いサフィールによって作られた、ネガティブポイントに打ち込む楔。ダークパワーを注ぎ込むことで成長する。十分に成長した後、その力を利用して30世紀への巨大なゲートを開き、ダークパワーや大勢の尖兵を送りこみ一気に侵略を完了される計画であった。
デザインしたのはエスメロードで、自身がお立ち台で躍る様を元にしている。サフィールは作成時そのデザインを忠実に守ったが、その上で「悪趣味」と評している。
一本ごとに守護者となるドロイドが存在し、そのドロイドが倒されてしまうとダルクヘンジも無力化する。守護者のドロイドはダルクヘンジから現れるが、その際はデザイン通りのポーズを取っていた。
「邪黒水晶」の冠
エスメロードがワイズマンから渡された「邪黒水晶」でできた冠。彼女の増幅させた生命エネルギーを使って、エスメロードをドラゴンの姿に変えた。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ キング・エンディミオンは、ブラックムーン一族が長寿社会を拒否していることから、まだ若い今の幹部たちは自分たちがファントムの末裔であるとは知らないのではないかと推測している。
  2. ^ テレビアニメ版ではうさぎを自らの居城へ連れ込んだが、キスの直前でタキシード仮面に彼女を奪還されてしまう。
  3. ^ サフィールの台詞でそのことが示唆されている。
  4. ^ この時セーラームーンたちはドラゴンがエスメロードであることには気づいておらず、ドラゴンが倒され消滅する際に初めてエスメロードがドラゴンに変身していたことを知った。
  5. ^ コーアンは未来予知、ベルチェはダウジング、カラベラスは霊能力。
  6. ^ ただし、このときの任務は一族の暗殺対象であるRabbit(ちびうさ)の捜索となっている。
  7. ^ 特に小学校はダルクヘンジの影響を大きく受け、全校生徒が喧嘩をし、学校が荒れ果てることになる。
  8. ^ 連載当時は冥王星も惑星であったため、冥王星発見の後に発見されたとして、10番目となる。

出典[編集]

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  1. ^ 原作設定資料より。
  2. ^ 原作設定資料集より。
  3. ^ 原作設定資料より。
  4. ^ 原作設定資料より。
  5. ^ 『なかよしメディアブックス&アニメアルバム9 美少女戦士セーラームーンR』第125頁より。
  6. ^ a b c d アニメージュ』vol.195より。