きかんしゃトーマス キング・オブ・ザ・レイルウェイ トーマスと失われた王冠
きかんしゃトーマス キング・オブ・ザ・レイルウェイ トーマスと失われた王冠 | |
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King of the Railway | |
監督 | ロブ・シルヴェストリ |
脚本 | アンドリュー・ブレナー |
配給 | ヒット・エンターテインメント |
公開 |
2013年6月29日 2013年9月2日 2013年9月15日 2013年9月15日 2013年9月17日 2013年10月2日 2013年10月2日 2013年11月7日 2013年11月15日 2013年11月22日 2014年2月5日 2014年5月1日 2014年5月17日 2014年10月15日 (DVD) 2014年11月13日 |
上映時間 | 60分 |
製作国 | イギリス |
言語 | 英語 |
前作 | きかんしゃトーマス ブルーマウンテンの謎 |
次作 | きかんしゃトーマス 勇者とソドー島の怪物 |
『きかんしゃトーマス キング・オブ・ザ・レイルウェイ トーマスと失われた王冠』(きかんしゃトーマス キング・オブ・ザ・レイルウェイ トーマスとうしなわれたおうかん、原題:King of the Railway)は、テレビシリーズ『きかんしゃトーマス』の長編映画シリーズ8作目の作品である。
概要[編集]
「きかんしゃトーマス」のフル3DCG製作による長編としては5作目にあたる。マテルによる「きかんしゃトーマス」の権利及びヒット・エンターテインメント買収後初の長編作品であり、スタッフやCG制作会社が前長編作から刷新されている。主題歌は「It's Gonna be a Great Day」。挿入歌は「Working Together Again」(さあ はたらこう)、「Searching Everywhere」(さがそう あちこち)。いずれも歌はサム・ブリューイットが務めた。本作以降、長編作の脚本はテレビシリーズでシリーズ構成を担当するアンドリュー・ブレナーが務める。
日本での公開[編集]
日本では2014年5月17日よりTOHOシネマズ系にて劇場公開された。お笑いコンビ・オリエンタルラジオがゲスト声優として参加し、中田敦彦がスティーブン、藤森慎吾がノランビー伯爵を演じた。 本作以降、挿入歌パートでは歌詞スーパーが画面下に表示されるようになった。DVDは同年10月15日に発売され、TSUTAYA限定で映像プリペイドカードとしても販売された。
あらすじ[編集]
中世のソドー島はゴッドレッド王という王様が支配していた。沢山の騎士を率いて侵略者を撃退した英雄である彼は金の王冠を持っていたが、ある時その王冠が盗まれ行方不明となる。王冠が見つからないまま月日は流れ、ゴッドレッド王の居城だったウルフステッド城はソドー伯爵家の領地となり、島には鉄道が敷かれ騎士の代わりに機関車が走るようになった。そんな折、ソドー鉄道局長トップハム・ハット卿の旧友ノランビー伯爵が久しぶりにソドー島へ帰って来る。彼の目的はウルフステッド城を再建して島の観光名所にすることだった。トーマス、パーシー、ジェームスの三台が作業に参加し、新しくスティーブン、ミリー、コナー、ケイトリンといった個性的な仲間たちも島にやって来る。ところが、仕事が見つからず疎外感を感じていたスティーブンが突然行方不明になり、トーマスたちはスティーブンを探すことになる。
地名[編集]
- ウルフステッド城(Ulfstead Castle)
- ソドー島の中央部付近にあり、中世に王様が所有していた城。その後ソドー伯爵家の屋敷となり、現在はノランビー伯爵が所有している。伯爵の趣味の影響か、彼の所有する数多くの歴史財産が展示され城内の一部には線路が敷設されている。本作の改装以後はミリーとスティーブンが観光客を乗せて城の敷地内を案内することとなる。なお、原作者オードリー牧師の考案した設定の中にもソドー伯爵家の屋敷ウルフステッド城に関する記述が存在する。
- ヴィカーズタウン橋(Vicarstown Bridge)
- ソドー島の東端に存在する可動橋。ソドー島とメインランドとの間の海峡に架かっており、メインランドから訪れるスペンサーがよく利用する。また本作以降はコナーとケイトリンも頻繁に利用することとなる。ウルフステッド城同様、牧師の考案した設定の中にソドー島〜メインランド間の可動橋に関する記述が存在する。
- ウルフステッド鉱山(Ulfstead Mine)
- ウルフステッド城下の坂道を下った先にある古い鉱山。中には数多の線路が敷かれており昔は栄えていたと見られるが、現在は閉鎖され入口は危険防止のため板で塞がれている。
登場キャラクター[編集]
蒸気機関車[編集]
- トーマス
- 英国吹き替え - ベン・スモール
- 米国吹き替え - マーティン・シャーマン
- 日本吹き替え - 比嘉久美子
- 青い小型タンク機関車。本作の主人公。
- ノランビー伯爵の依頼でパーシー、ジェームスと共にウルフステッド城の再建作業に加わり、その中でミリーやスティーブンと親交を深めていく。スティーブンとは親友になるが、彼には内緒にするよう伯爵から言われていた仕事のことを話したことで彼がトラブルに巻き込まれるきっかけを作ってしまう。
- パーシー
- 英国吹き替え - キース・ウィッカム
- 米国吹き替え - マーティン・シャーマン
- 日本吹き替え - 神代知衣
- 黄緑の小型タンク機関車。本作の第二の主人公。
- ノランビー伯爵の依頼でトーマス、ジェームスと共にウルフステッド城の再建作業に加わる。誰も着ていないはずの鎧が動く場面を度々目撃し、その都度怯えてはトーマスに笑われる。スティーブンのことを機関車の先輩として尊敬している節がある。
- ジェームス
- 英国吹き替え - キース・ウィッカム
- 米国吹き替え - ケリー・シェイル
- 日本吹き替え - 江原正士
- 赤い中型テンダー機関車。本作の第三の主人公。
- ノランビー伯爵の依頼でトーマス、パーシーと共にウルフステッド城の再建作業に加わる。三台の中で最も共同作業に不満を感じているようで、事あるごとに不平を言う。
- ゴードン
- 英国吹き替え - キース・ウィッカム
- 米国吹き替え - ケリー・シェイル
- 日本吹き替え - 三宅健太
- 青い急行用大型テンダー機関車。
- 作中、スペンサーと口論し何度も彼と競走をするが、新しくやって来たコナーとケイトリンのスピードに圧倒される。
- スペンサー
- 英国吹き替え - マット・ウィルキンソン
- 米国吹き替え - グレン・ウレッジ
- 日本吹き替え - 宗矢樹頼
- 銀色の大型流線型テンダー機関車。普段はボックスフォード公爵夫妻の御用列車を務めているが本作ではノランビー伯爵に貸し出されており、普段は牽かない貨車を牽かされたりもしている。作中で度々ゴードンに競走を挑み若干有利に立つが、途中でコナーとケイトリンの登場に焦る。
- エミリー
- 英国吹き替え - テレサ・ギャラガー
- 米国吹き替え - ジュール・デ・ヨング
- 日本吹き替え - 山崎依里奈
- エメラルドグリーンの中型テンダー機関車。
- トーマスたちが話していた古い機関車スティーブンを一目見るための口実として、故障したヘンリーをソドー整備工場まで牽いて行く。
- トビー
- 英国吹き替え - ベン・スモール
- 米国吹き替え - ウィリアム・ホープ
- 日本吹き替え - 坪井智浩
- 茶色い小型路面機関車。
- ヘンリーが故障した旨の伝言をナップフォード駅にいたパーシーたちに届ける[1]。トーマスたちがスティーブンの存在を知った翌日にはゴードンやエドワードと共に勝手にソドー整備工場を訪問する。
- ヘンリー
- 英国吹き替え - キース・ウィッカム
- 米国吹き替え - ケリー・シェイル
- 日本吹き替え - 金丸淳一
- 黄緑の貨物用大型テンダー機関車。
- ウルフステッド城までの貨物を運ぶ予定であったが安全弁が故障したため仕事はトーマス、パーシー、ジェームスに回された。翌日、修理のためエミリーの助けを借りてソドー整備工場に入る。
- エドワード
- 英国吹き替え - キース・ウィッカム
- 米国吹き替え - ウィリアム・ホープ
- 日本吹き替え - 佐々木望
- 青い中型テンダー機関車。
- トーマスたちの話を聞いてスティーブンに興味を持つ。翌日ゴードンやトビーと共にソドー整備工場のスティーブンの元を訪れ、真面目な彼にしては珍しく仮病を使う。
- ヒロ
- 英国・米国吹き替え - 伊川東吾
- 日本吹き替え - 玄田哲章
- 日本出身の黒い大型テンダー機関車。
- スペンサーが運んだ石が役に立つことを見抜いたほか、本作ではヴィカーズタウン橋を利用してソドー島とメインランドを行き来している場面が多い。
- ベル
- 英国・米国吹き替え - テレサ・ギャラガー
- 日本吹き替え - 根本圭子
- 青い大型タンク機関車。
- 鐘を鳴らし、ノランビー伯爵を連れて来たスペンサーの到着を知らせる。
新キャラクター[編集]
- スティーブン
- 英国・米国吹き替え - ボブ・ゴルディング
- 日本吹き替え - 中田敦彦 (オリエンタルラジオ)/金光宣明(カートゥーンネットワーク・配信版)
- 黄色い初期型小型テンダー機関車。ロバート・スチーブンソンが設計したロケット号がモデル。
- 初登場時はスクラップ同然に錆びた姿であったが、ノランビー伯爵の協力によりソドー整備工場で修理され、新品同様に生まれ変わる。物知りでユーモアに溢れた性格。昔はロケットと呼ばれていたが、新しい機関車が増えた今の世の中ではのろまで非力な機関車と認識されている。修理中にはトーマスら他の機関車たちにレインヒル・トライアルの話などを語って聞かせた。修理後、トーマスの話に刺激を受けてソドー整備工場を飛び出すが、その性能の悪さ故に仕事が見つからない。そんな時、スカーロイの話でウルフステッド鉱山の存在を知り、ひょんなことからトラブルに巻き込まれてしまう。
- カートゥーンネットワークおよび配信版および当初の映画予告では金光宣明が声優を務めている。
- コナー
- 英国・米国吹き替え - ジョナサン・フォーブス
- 日本吹き替え - 河本邦弘
- 水色のアメリカ式大型流線型テンダー機関車。
- メインランドとソドー島のウルフステッド城を結ぶ特急列車の運行に任命され、試験走行のためケイトリンと共にソドー島を訪れる。大の競走好きで、飛ぶような速さでゴードンとスペンサーを圧倒する。
- ケイトリン
- 英国・米国吹き替え - レベッカ・オマラ
- 日本吹き替え - 吉岡さくら
- 赤紫のアメリカ式大型流線型テンダー機関車。
- メインランドとソドー島のウルフステッド城を結ぶ特急列車の運行に任命され、試験走行のためコナーと共にソドー島を訪れる。大の競走好きで、飛ぶような速さでゴードンとスペンサーを圧倒する。
ディーゼル機関車[編集]
- ディーゼル
- 英国吹き替え - ケリー・シェイル
- 米国吹き替え - マーティン・シャーマン
- 日本吹き替え - ケン・サンダース
- 黒い小型ディーゼル機関車。
- ブレンダムの港で旧式蒸気機関車のスティーブンを見つけ、ここぞとばかりにからかう。
- パクストン
- 英国・米国吹き替え - スティーブ・キンマン
- 日本吹き替え - 河本邦弘
- 深緑の小型ディーゼル機関車。
- 前作『きかんしゃトーマス ブルーマウンテンの謎』と同様ディーゼルと行動を共にしているが、今回はスティーブンにあだ名を付けられたディーゼルを笑うといった場面もある。
高山鉄道の機関車[編集]
- スカーロイ
- 英国・米国吹き替え - キース・ウィッカム
- 日本吹き替え - 梅津秀行
- 赤い小型タンク機関車。
- ブルーマウンテンの採石場を訪れたスティーブンに仕事を頼んだ後、彼にウルフステッド鉱山の話を漏らす。
- レニアス
- 英国・米国吹き替え - ベン・スモール
- 日本吹き替え - 中村大樹
- 朱色の小型タンク機関車。
- スティーブンに採石場の仕事を任せることに少々否定的な様子を見せる。
- ビクター
- 英国・米国吹き替え - デヴィッド・ベデラ
- 日本吹き替え - 坂口候一
- ソドー整備工場の責任を務める赤い小型タンク機関車。
- スティーブンの修理を引き受けるが、修理後に仕事を探そうと外出するスティーブンを止められず黙認してしまう。
- ルーク
- 英国・米国吹き替え - マイケル・レジー
- 日本吹き替え - 羽多野渉
- 濃黄緑の小型タンク機関車。
- 採石場にやって来たスティーブンに仕事を任せることに比較的肯定的な様子を見せる。
新キャラクター[編集]
- ミリー
- 英国・米国吹き替え - ミランダ・レーゾン
- 日本吹き替え - 斉藤美菜子
- 青いフランス製小型タンク機関車。
- ノランビー伯爵のプライベート機関車で、少しお転婆なところがある。観光客にウルフステッド城内を案内する役を任せられる。
客車[編集]
自動車[編集]
- ジャック
- 英国吹き替え - スティーブ・キンマン
- 米国吹き替え - デヴィッド・メンキン
- 日本吹き替え - 根本圭子
- 赤い小型ホイールローダー。
- ノランビー伯爵の依頼を受けウルフステッド城再建作業に参加。終盤ではスティーブンを救うべくトーマスと共に活躍する。
- ケビン
- 英国吹き替え - マット・ウィルキンソン
- 米国吹き替え - ケリー・シェイル
- 日本吹き替え - 河杉貴志
- ソドー整備工場で働く黄色い小型クレーン車。
- スティーブンの修理に協力する。
クレーン[編集]
- クランキー
- 英国吹き替え - マット・ウィルキンソン
- 米国吹き替え - グレン・ウレッジ
- 日本吹き替え - 黒田崇矢
- ブレンダムの港で働く灰緑の大型クレーン。
- 冒頭では乱暴に貨車を入れ替えるトーマスとパーシーを注意する。中盤では港を訪れたスティーブンに対し別の仕事場へ行くよう暗に促す。
人物[編集]
- トップハム・ハット卿
- 英国吹き替え - キース・ウィッカム
- 米国吹き替え - ケリー・シェイル
- 日本吹き替え - 納谷六朗
- ソドー鉄道局長。
- 旧友であるノランビー伯爵を招き、彼の計画に協力するため機関車に多くの仕事を任せる。
新キャラクター[編集]
- ノランビー伯爵
- 英国・米国吹き替え - マイク・グレイディ
- 日本吹き替え - 藤森慎吾 (オリエンタルラジオ)/鈴木清信(カートゥーンネットワーク・配信版)
- ソドー伯爵家の当主。
- 痩身で背が高く、白い髪と髭が特徴的。陽気な性格でサプライズを好む。長く世界旅行をしており、今回久しぶりにソドー島へ帰還する。歴史マニアであると同時に鉄道マニアでもあり、領地内にあるウルフステッド城を再建して自身が所有する数々の歴史財産を展示し、ミリーやスティーブン、コナー、ケイトリンらに観光客を運んでもらおうと計画している。何百年も前に失われたゴッドレッド王の王冠を手に入れたいと心から願っている。
- カートゥーンネットワークおよび配信版および当初の映画予告では鈴木清信が声優を務めている。
- ゴッドレッド王
- 中世にソドー島を支配していた偉大な王様。
- ウルフステッド城を居城としていた。馬に跨り沢山の騎士と共に侵略者を撃退したとされ、島に黄金時代と呼ばれる平和をもたらした。王の印である金の王冠を持っていたと伝わる。
脇役[編集]
- ロージー
- ピンク色の小型タンク機関車。
- スタフォード
- 茶色い蓄電池機関車。
- ソルティー
- 赤い小型ディーゼル機関車。
- ウィンストン
- 赤い小型レール点検車。
- ピーター・サム
- 緑の小型タンク機関車。
- ラスティー
- オレンジ色の小型ディーゼル機関車。
- ヘンリエッタ
- オレンジ色の客車。
- ハロルド
- 白いヘリコプター。
- キャプテン
- 黄色と青い救命ボート。
- オーエン
- 狐色のリフト。
- メリック
- 濃赤いクレーン。
- トップハム・ハット卿夫人
- トップハム・ハット卿の妻。
- ブラス・バンド
- ソドー島のブラス・バンド。
没キャラクター[編集]
- コリン
- 第12シーズンで初登場したドライウェット波止場の据置式クレーン。本来なら本作でウルフステッド城内に移転する予定だった。
脚注[編集]
- ^ このとき行き止まりであるはずの3番線から現れる。