函南駅
函南駅 | |
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駅舎 (2008年3月) | |
かんなみ Kannami | |
◄熱海 (9.9 km) (6.2 km) 三島► | |
所在地 | 静岡県田方郡函南町大竹 |
所属事業者 | 東海旅客鉄道(JR東海) |
所属路線 | 東海道本線 |
キロ程 | 114.5 km(東京起点) |
電報略号 | カミ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面2線 |
乗車人員 -統計年度- |
2,026人/日(降車客含まず) -2010年- |
開業年月日 | 1934年(昭和9年)12月1日 |
備考 |
駅員配置駅 みどりの窓口 有 |
函南駅(かんなみえき)は、静岡県田方郡函南町大竹にある、東海旅客鉄道(JR東海)東海道本線の駅である。
概要
函南町の北東のはずれに位置し、函南町の中心部から離れた場所にある。丹那トンネルの西口にあり、このトンネルが貫通した1934年(昭和9年)の12月に駅は開業した。
JR東海管内の東海道本線の最東端に位置し、旅客列車・貨物列車を問わず列車本数も多いため、ダイヤ混乱時は運転整理が必要となる。そのため、当駅は運転業務を取り扱う準運転取扱駅となっている。また、駅員が終日配置される直営駅(駅員配置駅)であるが、駅長が配置されないため三島駅が当駅を管理している[1]。
現在の停車列車は普通列車のみである。1996年(平成8年)3月に特急列車に格上げされるまでは、急行「東海」が停車していた。
2008年3月からはTOICAエリアが当駅まで拡大し、ICカードで静岡方面へ乗車できるようになったが、当駅 - 熱海駅間はICカードを利用できない。また、ICカード対応の自動券売機が無いため、ICカードで乗車券(磁気式)も購入することができない。
駅構造
ホーム
島式ホーム1面2線をもつ地上駅。ホームのない待避線(副本線)も上下1本ずつ敷設されている。また保線車両用の側線が上り線北側に設けられている。三島方・熱海方それぞれに渡り線も設置されており、工事臨時列車や軌道検測車の折り返しに使われている。
ホーム | 路線 | 方向 | 行先 |
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1 | ■東海道本線 | 下り | 沼津・静岡方面[2] |
2 | ■東海道本線 | 上り | 熱海・東京方面[2] |
駅舎・設備
駅舎は構内南側にあり、木造平屋建てで開業当時からの由緒あるものだが、きれいにリニューアルされている。駅舎内には、みどりの窓口や自動券売機(ICカード非対応・2台設置)、TOICAチャージ機、待合室が設置され、改札には扉とセンサーが省略された簡易型自動改札機が導入されている。また、鉄道模型(Nゲージの113系)のミニジオラマも展示されている。みどりの窓口はもちろん、自動券売機・TOICAチャージ機も駅員が不在になると稼動しない。そのため、切符の購入とTOICAのチャージができず、車内で切符を買う必要がある。
すべての発着列車に対して出発指示合図を送る立番業務をおこなっており、駅長の業務を代行する駅員が電子電鈴装置とブザー式出発指示合図器を鳴らしている。また、列車入線時には、接近放送とともに電子電鈴装置を5秒ほど鳴らしている。2010年6月現在JR東海静岡地区の在来線の駅で停車する全列車において電子電鈴装置と発車ブザーが使用されているのはこの函南駅のみである。(御殿場駅でも特急あさぎり号に限って電子電鈴装置は扱われている) また近年、電子電鈴装置とスピーカーが新型に交換された。
発車標はホーム・改札ともに設置されていない。運転見合わせやダイヤの乱れが発生した場合はホワイトボードで案内される。ホワイトボードは改札前に置かれる。
利用状況
静岡県統計年鑑によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである。
年度 | 一日平均 乗車人員 |
---|---|
1993年 | 2,214 |
1994年 | 2,205 |
1995年 | 2,231 |
1996年 | 2,310 |
1997年 | 2,289 |
1998年 | 2,192 |
1999年 | 2,169 |
2000年 | 2,127 |
2001年 | 2,084 |
2002年 | 2,105 |
2003年 | 2,087 |
2004年 | 2,115 |
2005年 | 2,130 |
2006年 | 2,119 |
2007年 | 2,131 |
2008年 | 2,154 |
2009年 | 2,067 |
2010年 | 2,026 |
駅周辺
駅の周辺は函南町の北東のはずれである。駅近くには多くの月極有料駐車場があり、通勤客に利用されている。駅前からは伊豆箱根バスなどのバスや、伊豆箱根鉄道系列のツバメ自動車、函南タクシーといったタクシーが発着する。
また駅から1kmほど南に行った函南町上沢には「新幹線」という地名がある。その由来は一帯が東海道新幹線建設の際の作業員居住地区であったからだといわれる。また、その周辺には「幹線上」「幹線下」という名の伊豆箱根自動車のバス停留所もある。
駅の東側にはすぐ丹那トンネルの坑口がある。坑口近くにはトンネル工事の犠牲者の碑もある。このほか、駅の周辺には以下のような施設がある。
バス路線
駅前には函南駅バス停があり、以下のバスが運行されている。
- 伊豆箱根バス運行路線
- その他のバス
- NTT東日本伊豆病院への無料送迎バス
- 伊豆平和病院・伊豆函南病院へのマイクロバス
- 県立韮山高校のスクールバス
歴史
丹那トンネル建設計画が発表されたとき、この地への駅の設置予定はなかったが、運転上重要な場所であるため信号場が設置されることになった[3]。しかし、函南村(函南町の前身)が請願を行った結果[3]、信号場ではなく駅が開設された。
- 1934年(昭和9年)12月1日 - 国鉄東海道本線の丹那トンネル経由の熱海 - 沼津間新線開通時により開業、旅客・貨物営業を開始[4]。
- 1971年(昭和46年)10月1日 - 貨物の取扱を廃止[4]。
- 1984年(昭和59年)2月1日 - 荷物の取扱を廃止[4]。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により東海旅客鉄道(JR東海)が継承[4]。
- 2008年(平成20年)3月1日 - TOICAの利用範囲が当駅まで拡大。ただし静岡方面のみ利用可能で、熱海駅との間は使用できない。