セルモ

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セルモ
SUPER GTに参戦するZENT CERUMO RC F(2014年)
SUPER GTに参戦するZENT CERUMO RC F(2014年)
国籍 日本の旗 日本
本拠地 静岡県御殿場市
創設者 佐藤正幸
チーム代表 佐藤正幸
関係者 エディ・アーバイン
竹内浩典 ほか
活動期間 1991年 - 現在
カテゴリ 全日本F3000FNSF
JGTCSUPER GT
ドライバーズ
タイトル
JGTC 1(2001
SUPER GT 2(20052013
公式サイト TEAM CERUMO
備考 2008年よりフォーミュラ・ニッポンはINGINGとの合同チームで参戦
2016年のスーパーフォーミュラ
エントリー名 Project μ/cermo・INGING
レーサー 1. 日本の旗 石浦宏明
2. 日本の旗 国本雄資
マシン P.MU/CERUMO·INGING SF14トヨタ
タイヤ 横浜ゴム
2016年のSUPER GT (GT500)
エントリー名 LEXUS TEAM ZENT CERUMO
レーサー 日本の旗 立川祐路
日本の旗 石浦宏明
マシン 38. ZENT CERUMO RC F
タイヤ ブリヂストン
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株式会社セルモ: CERUMO Co., Ltd.)は、自動車関連会社である。代表取締役は佐藤正幸。「セルモ・スポーツ」のブランド名で自動車のアフターパーツを販売する他、レーシングチームの運営を行っている。

概要

創始者の佐藤正幸は国内レース界では「バテさん」の愛称で知られる名物エンジニア[1]酒井正のチーフメカニックとして富士GCのマシンなどを担当し、1981年に酒井エンジニアリングを受け継いでセルモを設立した。社名はイタリア語の「cerumo(堅実・堅調)」が由来となっている。メンテナンスガレージとして活動しながら、1991年より自社チームを結成。以来、SUPER GT(旧 全日本GT選手権 JGTC)やフォーミュラ・ニッポンスーパーフォーミュラ(旧 全日本F3000選手権)に参戦している。

2007年末にINGINGのオーナーである卜部治久が新たにオーナーに就任したため、INGINGとファクトリーの統合などが進められている[2]。両チームともトヨタ系チームであり合併に際する支障が少ないことなどから、今後両チームが完全に合併する可能性も出てきている。

2016年1月に、元ブリヂストンフェラーリのエンジニアである浜島裕英が加入し、SUPER GT及びスーパーフォーミュラの両カテゴリーにおいて総監督に就任する[3]

レース活動

全日本F3000・フォーミュラニッポン

1991年よりコスモ石油のスポンサードで全日本F3000選手権に参戦。ドライバーには前年末に富士で開催されたインターF3リーグに参戦したエディ・アーバインをスカウトした。1993年にはアーバインがシリーズポイントで星野一義と同点首位に並んだが、勝利数の差でチャンピオンを逃した。

フォーミュラ・ニッポンには前述のINGINGとの提携により、2008年以降は「CERUMO/INGING」のエントラント名でエントリーしている[4]。現在の監督は、2009年までドライバーを務めた立川祐路が就任している。

全日本GT選手権・SUPER GT

ZENTセルモスープラ(2005年)
ZENT CERUMO SC430(2011年)

1995年より全日本GT選手権 (JGTC) 、2005年よりSUPER GTに参戦しており、2001年と2005年の2回ドライバーズチャンピオンを獲得している。2001年と2002年にはTeamUKYOとジョイントしている。

SUPER GTにはパチンコ・アミューズメントチェーンZENTのスポンサードにより「LEXUS TEAM ZENT CERUMO」のエントラント名で参戦している。監督は2008年、2009年が竹内浩典、2010年より高木虎之介が就任している。

車両について

1995年から2005年までの車両はトヨタ・スープラ。38号車(2002年及び2006年は1号車)については、毎年新車を使用するが、32号車/33号車は旧式(前年型)のスープラを使用していた。しかし、2008年はレギュレーションの規定により旧年度のマシンを使っていたが、昨年クラッシュを起こした関係で安全性を確保できないと懸念されて新規製作車両を第6戦より投入した。

当初はトヨタ・セリカGT-FOURIMSA GTPで使用されている3S-GTE直4DOHC16バルブターボエンジンを使用していたが、ライバルの日産・スカイラインGT-RがV6エンジンを使用するなどの動きに対抗して、2003年よりトヨタ・セルシオ等に使用されている3UZ-FEV8DOHC)エンジンに変更。このときは38号車と33号車の2台体制で参戦の予定だったが、33号車はスポンサー・ドライバーが未定のため、途中参戦というかたちになった。

新型スープラは7台のみ投入(トムス2台、サード、セルモ(1台のみ)、チームルマンKRAFT土屋エンジニアリング)だったので、33号車は旧式の直4ターボで参戦するということであったが、最終戦まで参戦しなかったためこの話は幻となった。

2006年より、すでに生産の終了したスープラに変わってレクサス・SC430にベースマシンを変更。エンジンは昨年までのスープラと同じものを引き続き使用する。ちなみに2005年にチャンピオンとなった関係で2006年は1号車だったが、その年のチャンピオンを逃したために2007年からは再び38号車となる。

2009年からはレギュレーションにより、4.5Lの3UZ-FEからフォーミュラ・ニッポン用に開発された3.4LのRV8KGエンジンに変更。これにより、当初は大幅な低回転域のトルク不足に苦戦したが、後半戦ではかなり改善した。

参戦歴

名称 開催年 No マシン ドライバー
全日本GT選手権 1995年 38号車 トヨタスープラ フランスの旗エリック・コマス
1996年 37号車 カストロールセルモスープラ フランスの旗エリック・コマス 日本の旗竹内浩典
1997年 38号車 カストロールセルモスープラ 日本の旗竹内浩典 日本の旗金石勝智
1998年 38号車 FK マッシモセルモスープラ 日本の旗竹内浩典 日本の旗野田英樹
1999年 32号車 cdmaOneセルモスープラ 日本の旗木下隆之 日本の旗近藤真彦
38号車 FK マッシモセルモスープラ 日本の旗竹内浩典 日本の旗立川祐路
2000年 32号車 cdmaOneセルモスープラ 日本の旗木下隆之 日本の旗近藤真彦
38号車 FK マッシモセルモスープラ 日本の旗竹内浩典 日本の旗立川祐路
2001年 33号車 TeamUKYOスープラ 日本の旗片山右京 日本の旗近藤真彦
38号車 auセルモスープラ 日本の旗竹内浩典 日本の旗立川祐路
2002年 1号車 auセルモスープラ 日本の旗竹内浩典 日本の旗立川祐路
33号車 United UKYOスープラ 日本の旗片山右京(シーズン途中で日本の旗下田隼成に交代)
日本の旗近藤真彦
2003年 38号車 auセルモスープラ 日本の旗竹内浩典 日本の旗立川祐路
2004年 38号車 auセルモスープラ 日本の旗立川祐路 日本の旗荒聖治
SUPER GT 2005年 38号車 ZENT セルモ スープラ 日本の旗立川祐路 日本の旗高木虎之介
2006年 1号車 ZENT セルモ SC 日本の旗立川祐路 日本の旗高木虎之介
2007年 38号車 ZENT CERUMO SC430 日本の旗立川祐路 日本の旗高木虎之介
2008年 38号車 ZENT CERUMO SC430 日本の旗立川祐路 イギリスの旗リチャード・ライアン
2009年 38号車 ZENT CERUMO SC430 日本の旗立川祐路 イギリスの旗リチャード・ライアン
2010年 38号車 ZENT CERUMO SC430 日本の旗立川祐路 イギリスの旗リチャード・ライアン
2011年 38号車 ZENT CERUMO SC430 日本の旗立川祐路 日本の旗平手晃平
2012年 38号車 ZENT CERUMO SC430 日本の旗立川祐路 日本の旗平手晃平
2013年 38号車 ZENT CERUMO SC430 日本の旗立川祐路 日本の旗平手晃平
2014年 1号車 ZENT CERUMO RC F 日本の旗立川祐路 日本の旗平手晃平
2015年 38号車 ZENT CERUMO RC F 日本の旗立川祐路 日本の旗石浦宏明

※2004年度より参戦しているTEAM TAKEUCHIはTOYOTA TEAM CERUMOの名称で参戦しているが、クラス(GT500とGT300)と戦略(即戦力と将来性)が違うため、省略。

主なスポンサー

脚注

  1. ^ 1992年に全日本F3に参戦したジャック・ヴィルヌーヴの面倒も見ている。
  2. ^ オートスポーツ・2008年1月31日号 p.25
  3. ^ 浜島裕英氏セルモ加入。SGTとSF総監督就任 - オートスポーツ・2015年12月18日
  4. ^ フォーミュラ・ニッポン 2008年エントリーリスト

外部リンク