グリーンアテンダント
グリーンアテンダントは、東日本旅客鉄道(JR東日本)の普通列車グリーン車に乗務する客室乗務員。2019年7月からは、JR東日本から業務委託されているJR東日本サービスクリエーションの従業員がグリーンアテンダントとして乗務している。
概要
2002年12月のダイヤ改正で「はやて号」「こまち号」のグリーン車への乗務を開始。サービス向上及び車掌省力化のために導入された。グリーン券の改札および発券、旅客案内、車内販売を主な業務としている。2004年には湘南新宿ライン・宇都宮線・高崎線、2006年には東海道線・横須賀線・総武快速線、2007年には常磐線の普通列車・快速列車のグリーン車へ乗務を開始した。
開始当初は女性がほとんどであったが、東海道線でのアテンダントへの暴行事件や酔客対応を考慮し、男女の別なく採用を行っている。
沿革
- 2002年(平成14年):日本レストランエンタプライズ(NRE、JR東日本フーズを経て現・JR東日本クロスステーション フーズカンパニー)がJR東日本からアテンダント業務を受託。「はやて号」「こまち号」グリーン車内での、アテンダントによるサービスを開始。
- 2004年(平成16年):湘南新宿ライン・宇都宮線・高崎線普通列車グリーン車における、グリーンアテンダント乗務を開始。
- 2006年(平成18年):東海道線・横須賀線・総武快速線への乗務を開始。
- 2007年(平成19年):常磐線(中距離列車)への乗務を開始。
- 2016年(平成28年):グリーンアテンダントの雇用形態を切り替え。契約社員から正社員(アテンダント職)化を行う。
- 2017年(平成29年):NREの組織改編を実施。グリーンアテンダントセンターは、新設された列車サービス本部直轄の部署となる。
- 2019年 (令和元年) 4月1日:NREがのちに列車サービス(アテンダント)事業の移管先となるJR東日本サービスクリエーション(J-Creation)を設立。
- 2019年 (令和元年) 6月30日:NREが列車サービス事業を終了。翌7月1日よりJ-Creationが事業とアテンダントを引き継ぎ業務を開始[1]。また、企業イメージキャラクターに松本妃代を抜擢。
- 2022年(令和4年)3月12日:宇都宮線宇都宮駅 - 黒磯駅間における普通列車グリーン車の営業終了に伴い、グリーンアテンダントの乗務を終了。
グリーンアテンダントセンターと乗務エリア
アテンダントは全員、以下8ヶ所いずれかの乗務区(グリーンアテンダントセンター、通称GAC)に所属している。原則として転居を伴う転勤はないが、本人の希望や会社都合により転居を伴わない範囲での転勤がある。
センター名 | 所在地 | 乗務エリア |
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東京グリーンアテンダントセンター[2] | 東京都千代田区 | 東海道線(東京駅~熱海駅)・横須賀線・総武快速線 |
新宿グリーンアテンダントセンター[2] | 東京都渋谷区 | 湘南新宿ライン(新宿以北) |
上野グリーンアテンダントセンター[2] | 東京都台東区 | 宇都宮線・高崎線・常磐線(いずれも上野以北) |
大船グリーンアテンダントセンター[2] | 神奈川県鎌倉市 | 東海道本線(東京駅~熱海駅)・湘南新宿ライン(新宿以南)・横須賀線 |
小金井グリーンアテンダントセンター[2] | 栃木県下野市 | 宇都宮線(上野駅~宇都宮駅間または湘南新宿ライン新宿以北) |
籠原グリーンアテンダントセンター[2] | 埼玉県熊谷市 | 高崎線(上野以北または湘南新宿ライン新宿以北)・上越線(高崎駅~新前橋駅間)・両毛線(新前橋駅~前橋駅間) |
土浦グリーンアテンダントセンター[2] | 茨城県土浦市 | 常磐線(上野駅~高萩駅間) |
千葉グリーンアテンダントセンター[2] | 千葉県千葉市 | 総武快速線 |
階級・職位
グリーンアテンダントには等級が存在する。着用する制服は共通だが、ライセンスを示すネームプレートのラインの色など、一部のアイテムが職位により若干異なる。
- チーフリーダー
- 各センターの初級管理職としてアテンダントの勤務管理・指導教育にあたる。補勤として乗務することもある。ネームプレートの形状がアテンダント職と異なる場合がある。
- リーダー
- ネームプレート中ほどに入る一本線の色がゴールド。サブリーダー以下グリーンアテンダントの統括・指導を行うが、主たる業務は列車乗務である。
- サブリーダー
- ネームプレート中ほどに入る一本線の色がシルバー。着任直後のアテンダントの教育や各種研修などを受け持つが、リーダーと同じく主たる業務は列車乗務である。
- グリーンアテンダント
- 正社員・パート・アルバイトのアテンダント。ネームプレート中ほどに入る一本線の色は黒。