R2-D2

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

R2-D2(アールツーディーツー)は、映画スター・ウォーズ・シリーズ』に登場するキャラクター(ドロイド)である。

アールツー(R2)という愛称でも呼ばれる。宇宙用のアストロメク・ドロイドであり、C-3POの親友でもある。スター・ウォーズで関連商品が最も販売されたキャラクターである[1]

概要[編集]

R2-D2は、ナブー王室専用機に備え付けられた宇宙船や電子機器のオペレートを主目的としたアストロメク・ドロイドである。高度な電子頭脳を持ち、宇宙船等の操縦、電子、機械修理からソフトウエア航法ナビゲート・機関制御・暗号解読からクラッキングホログラム映像の録画再生や送受信および転送、膨大な量のデス・スター設計図を丸々コピーするメモリー能力等、様々な能力を持っている。真空の宇宙空間から灼熱の砂漠や極寒の雪原・果ては水中まで、高い環境適応力で活躍できるように設計されている。

そのボディのコンパクトさにも関わらず、装備も非常に豊富である。手の代わりになるマニピュレーターは元より、ホログラフ投影機、様々な工具や工作機械、標準的な汎用通信ソケット、潜望鏡代わりになるカメラ、信号受信用パラボラアンテナ、消火器、さらには自衛用のスタンガン、飛行用ジェットを搭載した高圧力ブースターまで搭載している。それでもなお余剰スペースがあり、ドリンクディスペンサーや小型の射出用コンテナ等(ルーク・スカイウォーカーのためにライトセーバーを射出した)を搭載したこともある。これらは、元々はついていなかったが持ち主が変わっていくにつれて追加されたり外されたりした機能も含まれる。

基本的に三本足に装備されたキャタピラで移動する。段差の低い階段の上り下りも可能。無重力の宇宙空間でも脚部を船体に吸着させて自在に移動して見せる。 動力は電力で定期的に充電を必要とする。主電源は手動で切り替えねばならない。人間や他のドロイドが喋る自然言語は理解できるものの、様々な音程からなる電子音による機械語しか喋る事は出来ない。翻訳をするプロトコル・ドロイドは大抵は相棒のC-3POが務める。しかし音階を自在に操る事で、C-3POの助けが無くても、ある程度の意思疎通は可能である。また、Xウイングなどの戦闘機に接続される際は、自然言語の文字表記で話すこともある。なお、作中で最後の所有者となったルーク・スカイウォーカーは、C-3POの通訳なしでR2-D2と意思を疎通させる描写がある。

作中では、小さなボディに不敵な精神の宿る活躍ぶりをみせるものの、その実寂しがり屋な所を見せるなど、人間の解する言葉は喋れないがなかなか豊かな表情を見せる。時々、癇癪を爆発させる事もあるが、基本的に礼儀正しく忠義にも篤い。タトゥイーンの地に送られた際は、周囲の反対を押し切り、オビ=ワン・ケノービ将軍を見つけ出すという課せられた使命を遂行するために奔走した。うれしいときは体をガシャガシャと左右に揺らすアクションを見せ、危険な事態に陥ると悲鳴のような甲高い電子音を発し、その感情を豊かに表現する。また、高度な人工知能を有し、デジャリックと呼ばれるボードゲームもめっぽう強い。彼これ30年来になる相棒C-3POともいいコンビで、人間顔負けの友情をみせている。スタンガンなどの自衛の装備だけではなく、内蔵する消火器の煙で追手の視界を遮り主人らの逃避を助けたり、内部のオイルを一面に噴出しB2スーパー・バトル・ドロイドらを足止めした上で、ジェットエンジンの火炎を浴びせ焼き払うなど、トリッキーな戦術を使い敵を撃退する。また、電源用ソケットに通信ソケットを間違えて差しこみ、過電流によりオーバーヒートするなどそそっかしい一面も持っている。しかし一方で、危機的な状況での主人の生存確率を計算して伝える等、デリカシーに欠ける面もある。

もともとは、ナブー王室の所有物であったが、その後、宇宙船修理の功績とその勇気が気に入られたことが縁で、パドメ・アミダラの個人的な私物となる。クローン大戦の際、パドメは出征するアナキン・スカイウォーカーとの友好の証として、R2-D2はC-3POと交換される。ジェダイ・スターファイターに搭載され、数々の戦地でアナキンの戦闘をサポートした。その後、双方の主人を失ったのちオルデラン王室に仕えるアンティリーズ艦長の手に渡った。『エピソード3』のラストでC-3POが記憶を消去された際、R2はそのままにされている。エピソード3直後が舞台のスピンオフ小説『暗黒卿ダース・ヴェイダー』の時点でも記憶が残っており、オルデランにやってきたダース・ベイダーに姿を見られないようC-3PO共々姿を隠そうとする描写がある。

しかし、『エピソード6』の30年後が舞台のスピンオフ小説『ダークネスト3部作』では、クローン大戦当時の記憶が暗号化された上で隠蔽されているのが発見され、R2自身もそのようなデータがあることを自覚していなかったという描写がある。この処置をいつ誰が行ったのか、なぜ消去ではなく隠蔽という形で残したのかについては不明である。この記憶を再生することで、ルーク・スカイウォーカーレイア・オーガナ・ソロは母がパドメ・アミダラである事実と、父アナキンがダース・ベイダーとなるに至る真相を知ることとなる。

<タンティヴィIV>での任務の最中、レイア・オーガナから反乱軍の存亡に関わる重大な使命を与えられたR2は、C-3POと共に砂漠の惑星タトゥイーンに漂着し、若き水分農夫ルーク・スカイウォーカーと出会った。それ以来ルークは最も長い年月にわたってR2の主人となった人間である。多くの戦いで生死を共にした2人は、主人とドロイドというよりもむしろ親友同士だった。ルークのXウイングにあるドロイド・ソケットが事実上R2の指定席となっていたのも当然のことである。ルークとマラ・ジェイドの結婚式で新郎の付添い人を務めたのもR2だった。

制作時のエピソード[編集]

黒澤明監督を敬愛しているルーカスは自ら、『スター・ウォーズ』(1977年)のアイデアを、「隠し砦の三悪人」を元に考えたと話している。『スター・ウォーズ』の冒頭シーンやラストシーンも、この作品のそれを模したとみられる。 C-3POとR2の元ネタとなったのは、この作品の登場人物、太平(千秋実)と又七(藤原釜足)である。

なお、名称「R2-D2」は、『アメリカン・グラフィティ』の音編集をしている際の「2番目のリールの2番目の対話テープ」という意味だった。ルーカスがその語感を気に入って、ロボットの名前に採用された。

エピソード4』ではケニー・ベイカーが中に入り操作をしていたが、『エピソード5』以降はラジコンが使用され、ベイカーはほんの数シーンのみの出演だった(R2が歩くシーン)。新3部作ではさらに高性能な究極R2が開発され、ベイカーは名前だけの出演になった。

電子音による機械語はR2の音声について悩んでいたときにスタッフが冗談で発した赤ちゃんことばがヒントになっているといわれる。音響監督と編集のベン・バートによれば、R2の声はシンセサイザーの電子音と、彼による赤ちゃんの声真似を混ぜたもの、とのこと[2]

他作品への影響[編集]

  • ドラえもん のび太の宇宙小戦争』のオープニングでは相棒のC-3POと共にドラえもん、のび太とアニメーションでの競演を果たしている。また短編『天井うらの宇宙戦争』にはR2-D2のパロディキャラ「R3-D3」が登場する。
  • コンタロウのギャグ漫画『1・2のアッホ!!』には、主人公の“カントク”が開発した、R2-D2そっくりのピッチングマシン兼野球部のエースが登場する。
  • 「スター・ウォーズ」日本公開時とほぼ同時期にTBSで放映されていた『UFOセブン大冒険!』(毎週木曜19:00~19:30=JST)では、主演のピンク・レディーのお目付け役ロボットとして、R2-D2そっくりの“RX”が登場した。

また「MITハック」と呼ばれるマサチューセッツ工科大学の伝統的悪戯で、1999年に同大の象徴であるグレートドームにR2-D2を模したデコレーションが施されたことがある。

R2-D2はジョージ・ルーカスの友人であるスティーヴン・スピルバーグが監督を務めた『未知との遭遇』にカメオ出演している。他にも、2009年に公開された映画『スター・トレック』にも登場しており、同映画の配給元であるパラマウント・ピクチャーズによって「R2-D2を探せ!コンテスト」が実施された。

脚注[編集]

  1. ^ マーチャンダイジングライツレポート2006年7月号
  2. ^ ただし、ゲリー・ジェンキンス著『ルーカス帝国の興亡』では、「金属片でドライアイスを引っ掻く音に、長いウォーター・パイプを吹く音を加えたもの」とある。

関連項目[編集]