グリーヴァス将軍
グリーヴァス将軍 (General Grievous) は、SF映画『スター・ウォーズ』に登場する架空の人物で、反共和国派の分離主義者(独立星系連合)を率いた将軍である。本名はカイメイン・ジャイ・シーラル(Qymaen jai Sheelal)[1]。
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[編集] 特徴
クローン大戦において最も冷酷無比な将軍と言われ、独立星系軍の指揮官として活躍した。元は、カリーシュの戦士だった。身体の大半がデュラスチールという強固な物質[2]に改造されているサイボーグであり、内臓も同じくデュラスチールの装甲で覆われている。さらに、本来の脳の他に電子脳が追加され、4本のライトセーバーを扱う際に大きな役割を果たしている。 また、機械の身体にグラップリングフックやブラスター等、様々な機能を内蔵している。
[編集] 独立星系軍の将軍として
共和国を攻撃し勝利し続ける中、グリーヴァス将軍はある一つの計画を実行する。共和国の首都コルサントへの奇襲・銀河元老院最高議長パルパティーンの誘拐である。コルサントの奇襲は結果的に失敗に終わったが、議長の誘拐には成功し、2人のジェダイを殺害しジェダイマスター、シャク・ティを戦闘不能の状態に陥れた。
しかし、この誘拐作戦は二人のジェダイ、アナキン・スカイウォーカー、オビ=ワン・ケノービの活躍によって阻止されたため、自身の旗艦「インヴィジブル・ハンド」もろともジェダイ達と最高議長を葬ろうとするが、この試みもアナキン・スカイウォーカーの発揮した驚異的な操縦技術によって潰えてしまう。墜落寸前の艦より一足先に脱出したグリーヴァスは占領した惑星ウータパウに大量のドロイドを隠し、ダース・シディアスに連絡、次なる行動の指示を受けた。
しかし共和国はグリーヴァスの潜むウータパウをつきとめ、すぐさまジェダイマスター、オビ=ワン・ケノービ将軍率いる大規模な機動部隊を派遣する。一計を案じたオビ=ワンは、全軍を待機させるとたった一人でウータパウに降り立ち、将軍とドロイド大部隊の前に現れた。グリーヴァスは自身の護衛用ドロイド、マグナガードにオビ=ワンの始末を命じるが、オビ=ワンがフォースで難なくマグナガードを全滅させると、彼の勇気と豪放さを認めたグリーヴァスは部下に手出しを禁じ、一対一の決闘に応じた。グリーヴァスは常に身につけていたマントを外すと、4本に分離した腕それぞれに持った4本のライトセーバーを巧みに操り激しい攻撃を浴びせたが、オビ=ワンは上手く防御して攻撃に転じ、グリーヴァスの繰り出す腕4本のうち2本を切り落とす。その時、オビ=ワン配下のクローンコマンダー、コーディ率いるクローン・トルーパーの軍団が次々と惑星に降下し、共和国軍の総攻撃が始まった。グリーヴァスは全く臆することなく残った2本の腕でオビ=ワンに襲い掛かろうとするも、オビ=ワンはフォースでグリーヴァスを突き飛ばし、ついにライトセーバーを落とさせた。それでもグリーヴァスはあきらめず、風変わりなホイール・バイクに乗りこむと、乱戦状態の敵も味方も跳ね飛ばしながら戦場を突っ切り、宇宙戦闘機を隠してある発着場へと急いだ。オビ=ワンもボーガと名付けた大型の爬虫類に乗り追跡を開始、グリーヴァスに追いついてきた。追跡中にライトセーバーを落としていたオビ=ワンは素手でグリーヴァスに挑むが、グリーヴァスは金属製の体を生かして戦いを有利に進めた。追い詰められたオビ=ワンはフォースでグリーヴァスのブラスターを手元に引き寄せると、グリーヴァスに残された数少ない生体部分である胸の有機器官を撃ち抜いた。グリーヴァスはなおもオビ=ワンに止めを刺そうともがいたが、体中から火を噴くとついに絶命したのだった。その後、彼が脱出に使おうとした宇宙戦闘機、ソウルレス・ワンはパルパティーンが命じたジェダイ抹殺指令、オーダー66から逃れたオビ=ワンがウータパウから脱出する際に使用された。
[編集] 彼の生い立ち
グリーヴァス将軍は惑星カリーを故郷にする爬虫類種族カリーシュの将軍であり[3]、クローン大戦が勃発するまではサイボーグではない、種族本来の通常の身体を持っていた。平和な日常に適応することが難しいほど、非常に戦いを好む性格だったが、彼が劇中のような姿になるまでは、愛する家族・仲間もいた。分離主義勢力は、彼の統率力・軍人としての能力を高く評価し、シスの軍門に入るように要請した。彼は故郷が戦争によって被った莫大な負債を帳消しにすることを条件に独立星系連合に加わることを承諾した。しかし、ダース・シディアスは彼をより扱いやすくすることを考え、分離主義者に命じて彼の乗る宇宙艇を意図的に爆発事故に巻き込み、グリーヴァスに重傷を負わせて有無を言わさずサイボーグに改造したのである。一命を取りとめた彼だったが、その改造手術の過程において彼は高等生物が持っているいくつかの感情を失っていた。脳を操作され、感情の一部を削られていたのである(それでも感情に近いものを感じることはあった)。さらに精神・記憶にまでメスを入れられており、サイボーグ戦士として復活した彼は、もはやシスマスターの操り人形でしかなかった。以後感情の殆どを失い、ダース・シディアスの忠実な手先として行動するようになった彼だが、次第に大きな虚栄心を抱くようになり、改造当初はありきたりなドロイドのプレートで覆われていた顔に金属の歯をつけ、ドロイドの顔面をカリーシュの戦士が身に付ける猛獣の骨で出来た仮面に似せたものに付け替えると、大柄ながら貧弱にすら見える機械の身体にケープを羽織るようになった。以前のカリーシュの将軍であった頃の記憶からか、次第に戦いに美学を持ち込むようになり、自身の側近ドロイドであるマグナガードにもカリーシュ伝統のケープを羽織らせると、度重なる戦闘で汚れ、傷だらけになった姿を敢えて直さず、誇りとしていた。
- 4本のライトセーバー
- 通常は2本だけ使うが、鍔迫り合いの際や本気を出した時には4本使う。2本の腕をさらに分割して4本にすることにより、驚異の4刀流を実現している(そのため2本状態の片腕に指が6本ある[4])。電子脳の補助によりあらゆる角度から攻撃を仕掛けることができる他、器用に足を使って3刀流で戦うこともできる。彼本来のライトセーバー技能はドゥークー伯爵から手解きを受けて[5]得たものだが、ジェダイが使うフォームを電子脳にインプットし、相手に同じものを返すこともできる[6]。また、他にもブラスターやマグナガードの武器であるエレクトロスタッフも使いこなすことができる。
- ジェダイ狩り
- 彼の趣味はジェダイを殺すことである。彼はカリーシュであった時から、ジェダイに対する憎しみを持っていた。自分が指揮する近隣の惑星に住む種族ヤムリとの戦争がジェダイの仲介によって終結し、共和国が故郷である惑星カリーに経済制裁を加えたからである。彼は不幸な改造後の身体能力を最大限に使い、さらに自身が倒したジェダイのライトセーバーを用いてジェダイを殺していった。殺したジェダイのライトセーバーやパダワンがつけるミサンガを収集することも彼の趣味の一つであり[7]、彼が戦闘時に使用するライトセーバーもジェダイから奪った物である[8]。
- 性格
- 彼は非常に残酷であり、民間人や難民を躊躇なく無差別攻撃するが、これは彼がジオノージアンから受けたサイボーグ手術で脳にまでメスを入れられたためであり、彼の残酷さはほとんどがこの改造に由来している。かつて誇り高き戦士であった頃の本能なのか、敵であったとしても賞賛に値する者に対しては敬意を払う傾向がある。そのため、ウータパウに1人で現れたオビ=ワンに対して最初は部下をけしかけたものの、その後は部下に手を出させず、オビワンとの一騎打ちに臨んでいる。ただし、総指揮官として討ち取られるわけにはいかないという自覚からか、形勢不利と見るとドゥークー伯爵の教えに従い味方を見捨てて一人だけ逃げ出すことも多い。
[編集] キャスト・出演情報
- エピソード3では制作スタッフの1人としてグリーヴァス将軍の声を演じる人の候補を選ぶことになっていたサウンド・エディターのマシュー・ウッド自身の声が使われており、咳はジョージ・ルーカスの咳を録音した物を加工して使われている。日本語版は後藤哲夫。
- グリーヴァスの声優として、当初はゲイリー・オールドマンが予定されていたが、ゲイリーの契約上の問題(SWは俳優組合外の作品)でそれが不可能になったため、取り止めとなった。
- テレビアニメ『スター・ウォーズ クローン大戦』での声優はシーズン2ではジョン・ディマジオ、シーズン3ではリチャード・マッゴーネイグルが演じている。日本語版は菅生隆之。
- CG版の『クローン・ウォーズ』では映画と同じマシュー・ウッドが演じている。日本語版も同じく後藤哲夫。
- ビデオゲームスター・ウォーズ リパブリック・コマンドでは映画の公開に先駆けて登場した。
[編集] 脚注
- ^ グリーヴァスという名はカリーシュの将軍であった時、戦友であったRonderu lij Kummarという女性の死を受け、自らつけたものである。
- ^ デュラスチールは後に、彼と同様にサイボーグとなったダース・ベイダーの鎧の装甲などにも使われている。
- ^ カリーシュは強い信仰心を持ち多くの神を祭っている種族であり、反乱同盟軍の後身である新銀河共和国の時代には、グリーヴァス将軍は彼らが信仰する神々の1柱に加えられている。
- ^ ただしこれは映画での描写であり、メディアによってデザインが異なっていたり同じメディアでも指の本数が変わっていることがある。そのフォローのためかクローン・ウォーズでは自身の改造が趣味であり、彼のアジトにはそのために手術用のドロイドや大量のスペアの部品が用意されているという設定になっている。
- ^ ドゥークー伯爵はグリーヴァスにとっては命の恩人(と思い込まされている)であり、直接の上官、そして剣術の師匠でもあるのだが、クローン大戦では「ドゥークーはジェダイ・マスターを倒すことを望むにも関わらずドロイドしか渡してくれない」と彼に愚痴をこぼしたり、ドゥークーがグリーヴァスにジェダイを倒させるためにわざと彼のアジトがあるヴァセックにジェダイをおびき寄せたためにグリーヴァスが激怒するなど、対立する場面も見られる。
- ^ ブリッジノベル「悪の迷宮」では、メイス・ウィンドゥとグリーヴァス将軍が戦った際、彼が使う「ヴァーパッド」をそのまま返していた
- ^ 「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」の序盤、アナキンに奪ったライトセイバーを見せびらかすシーンで確認できる。
- ^ 彼が使用した4本のライトセイバーのうちの1本は、ジェダイマスター・サイフォ=ディアスのライトセイバーである。これは、彼が重傷を負いサイボーグ化した時、見舞いに来たドゥークー伯爵から快復祝いのプレゼントとして渡されたもので、特にグリーヴァスはこのサイフォ=ディアスのライトセイバーがお気に入りであった。