パドメ・アミダラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

パドメ・アミダラ (Padmé Amidala Naberrie) は、映画『スター・ウォーズ・シリーズ』に登場する架空の人物。惑星ナブーの女王(国家元首)、退位後に銀河共和国元老院議員に就任。新3部作(『エピソード1 ファントム・メナス』、『エピソード2 クローンの攻撃』、『エピソード3 シスの復讐』)に登場。ナタリー・ポートマンの当たり役の一つ。日本語吹き替えは坂本真綾

概要[編集]

銀河共和国の末期、貧しい平民の家に生まれた。本名はパドメ・ネイベリー(またはナブリエ、ナベリー)。わずか27年の生涯で故郷の惑星ナブーの封鎖から、クローン戦争、銀河帝国の誕生まで、パドメは何度も銀河の歴史の中心人物となってきた。銀河系で最も個体数の多い知覚種族である人間の中でも凄まじい美貌と勇気のある決断力・行動力によってナブーのみならず、民衆の人気は非常に高かった。それゆえに何度も暗殺や身柄拘束の危機に陥るが、そうした途方もない危険に対して固い決意と大きな勇気を持って望んだことも高く評価された。女王や元老院議員としての活躍だけでなく、ブラスターの扱いや護身術にも長ける聡明かつ行動的な女性。

来歴[編集]

幼少期[編集]

ナブーの平民の家に生まれた。パドメという名前はエピソード1女王に替え玉を使い、自分が侍女に変装していた際に用いていた名前でもある。家族は父のルーウィー、母のジョバル、姉のソーラ、姪のリョーとプージャ。幼くして才覚を現し、理想を抱いて政治の道を志す。初恋の人の名はパロらしいが、どれほどの関係だったかは語られていない。

ナブー女王時代[編集]

ナブーには選挙で王を選ぶ伝統があり、パドメも女王候補として王宮に入った。女王になるための訓練をすべて終えた後に「アミダラ」の称号を授かる。前ヴェルーナ王の退位を受け、民主投票でわずか14歳で女王に即位。ところが、共和国による関税強化に反発した通商連合がナブーを取引材料にするという事態が発生。一時、都のシードを通商連合一派に占拠されるなど、パドメは国家元首としていきなり難しい舵取りを迫られた。だが、天性の知力と行動力を持つパドメは、通商連合がナブーへの侵略を開始したときも動揺を表には出さず、周囲が驚くほど冷静さと落ち着きを保っていた。そして通商連合のヌート・ガンレイ総督に身柄を拘束されるが、この屈辱にも歯をくいしばって耐えた。救助に駆けつけたジェダイたちによって解放された後、選択の余地がなくなるまで国民を戦争に巻き込むことを拒否し、パナカ隊長や侍女たちと共にナブーを脱出。その途中で宇宙船が損傷し、修理のため辺境の惑星のタトゥイーンに向かう。このとき、パドメは周囲には秘密に侍女に化けて奴隷の少年アナキン・スカイウォーカーと出会う。このことが彼女の人生を大きく変えてしまう。

首都コルサントに到着した彼女は同じナブー出身のパルパティーン議員と共に元老院議会に出席し、勇気と情熱を持ってナブーの現状を訴えた。だが、腐敗した元老院がナブーを救う可能性はほとんどなく、パルパティーンの忠告によってヴァローラム最高議長の不信任動議を起こす以外、彼女に打つ手はなかった。議長は罷免されたが状況が一変するはずもなく、アミダラは大きな危険を冒しつつも、国民の支えとなるべくナブーへと戻るのだった。 自らの影武者を巧みに操り、同じナブーに住みながら長年断絶状態にあったグンガン人と接触。遂に彼らを味方につけた。グンガン人率いる戦力を陽動部隊とし、自らは義勇軍を伴い、敵の占領下にあったシード宮への突入に身を投じた。後に「ナブーの戦い」として記憶される、大々的なバトル・ドロイドによる侵略戦争に打ち勝ち、彼女は民衆から絶大な支持を受ける事となり、人々は法律を改正してまで彼女の任期を延長させた。

議員時代[編集]

任期満了で退位した後は姉に影響され、家庭を持ちたがったが、後任のジャミーラ女王の要請により元老院議員となる。そして10年後、ナブー女王であった頃よりさらに美しく聡明となった彼女は、共和国の有力者として政治の場で活躍するようになる。やがてドゥークー伯爵率いる数千の星系が共和国からの脱退を表明したことにより、銀河元老院で行われる共和国軍創設案の是非をめぐる重要な投票のため赴いたコルサントで、何者かによる暗殺未遂事件に遭遇。この時、ナブーの戦いの際に出会った少年アナキン(愛称:アニー)と再会。彼はジェダイ・パダワン、アナキン・スカイウォーカーとして、パドメを護衛する任を与えられていた。パドメはジェダイ評議会の命により、首都コルサントを離れ、故郷ナブーの邸宅でアナキンと逃避生活を送ることになる。この期間に、パドメとアナキンは急速に互いの距離を縮め、許されざる恋であることを自覚し葛藤しながらも惹かれ合った。アナキンの母シミの死やアナキンの抑えざる情緒の揺らぎを目の当たりにし、アナキンを意中の人として意識するに到る。その後、アナキンが母の苦しむ姿を察知したことを重く受け止め、命令に反してナブーの地を離れ、タトゥイーンへ向かう。そこでたオビ=ワン・ケノービを救出することにかこ付け、アナキンとジオノーシスに潜入。ドロイド工場に迷い込んだ。パドメは入り口の通路から落下してしまいアナキンとはぐれ、工場の機械の中を優れた運動能力で切り抜けるが、見張りのジオノージアンには力で圧倒され、大ポッドに落とされた。R2-D2によって救われるが、ジオノージアンに包囲され、拘束された。ドゥークーからはナブーを分離主義者側に付けば命を救うと要求される。パドメがこれを拒否すると2人は死刑を宣告された。死を目前にして、パドメは自分がいかに深くアナキンを愛しているかを悟り、アナキンと二度目の口づけをした。そして二人はアリーナへ連行される。民主主義のリーダーとして活躍した彼女にとって、独裁国家を営むジオノージアンに引き出され、大衆の前で鎖で繋がれる姿を晒すことはこの上ないほど屈辱的なことだったが、まだあきらめたわけではなかった。処刑では自分を殺そうと迫る怪物ネクスーに対して機転を利かし、自分を拘束していた鎖で攻撃するが、背中を引き裂かれる傷を負った。戦闘になり、増援に駆けつけたジェダイ・オーダーと共に戦い、ジェダイ達にも勝らぬとも劣らぬ戦いぶりを見せ、ヨーダがクローン軍を交えて救援に駆けつけるまで生き延びた。クローン軍は独立星系連合のドロイド軍と壮絶な戦いを繰り広げるが、やがて形勢は逆転し、独立星系連合は撤退。アナキン、オビ=ワンと共にドゥークーを追うが、敵の砲撃を受けた振動でガンシップから転落し、強く地面に叩きつけられ、数メートル転がり、気を失う。意識を取り戻した頃にはすでに遅く、この隙にドゥークーを獲り逃した。共和国はこの戦いに大勝するが、結果として銀河系は後に「クローン戦争」と呼ばれる、歴史の分岐点となる全面戦争へと突入することになる。そしてパドメはジオノーシスの乱と呼ばれるこの戦争を生き延びた後、ジェダイには一切の恋愛が許されない掟があることを知りつつ密かに結婚した(そのため公式には独身のままだった)。聡明で思慮分別に富みながらも、若さゆえに時として直情的な行動に走るパドメの一面は、警備を担当していたグレガー・タイフォ隊長の危惧するところでもあった。

クローン大戦末期[編集]

クローン大戦が続き共和国の混迷が進むと、軍事的権力の集中を画策し始めた元老院のパルパティーン最高議長を牽制すべく、交渉による戦争回避を模索するグループのリーダーとして積極的に政治活動を行っていた。しかし、パドメの死を示す予知夢を回避しようとしたアナキンがフォースの暗黒面に陥るのを止めることができず、懸命にジェダイ騎士団からの離反を示唆し、平穏な家族生活を営むよう求める。しかし、隠れていたオビ=ワンがその場に姿を現したことから、パドメが自分を裏切ったと誤解したアナキンに、フォースグリップによって頸部を圧迫され昏睡状態に陥る(後に治療に当たった医療ドロイドが述べたように、医学的には全くの健康体であり直接的な死因ではない)。オビ=ワンとアナキンが勝敗を決した後、ポリス・マサで意識を取り戻し、ルーク・スカイウォーカーレイア・オーガナを秘密裏に出産するも、生きる希望を見失ったかのように命を落とした。

  • 小説版では、死に際にアナキンへの謝罪と愛の言葉を遺し、オビ=ワンに「アナキンにはまだ善の心が残っている」と伝えており、死に至るほどの絶望を受けてもなお最期までアナキンを信じ、愛し続けていたことが伺える。

誕生間もない銀河帝国は、銀河全体にジェダイに対する不信感や嫌悪を抱かせるため、パドメはジェダイによって殺されたと公式発表され、ナブーの新女王アペイラーナもパドメ自身のプライバシーを優先させる為、パドメに関する様々な謎(彼女の妊娠や行方不明になったプロトコル・ドロイド等)について一切の調査を行わず、盛大な国葬を執り行った。パドメは女王退位後も多くのナブー市民に慕われており、それを証明するかの様に国葬には何千人もの市民が集まった他、パドメの功で親交を結んだグンガンの長ボス・ナスジャー・ジャー・ビンクスも参列した。真実を知っていたのはオビ=ワンなどほんの一握りの人物だけであった。

備考[編集]

  • エピソード6 ジェダイの帰還』にて、ルークがレイアに母親の記憶について尋ねる場面があり、既にレイアが双子の妹である事をルークが知っていた事から当然パドメの事を知りたかったものと考えられるが、前述の様に実母パドメは出産直後に死亡しているため、この時レイアが語ったのは彼女の養母(ベイル・プレスター・オーガナの妻でオルデラン女王のブレハ・オーガナ)の記憶である事になる。もしくは何らかの形で、生前のパドメを映像データなどで見ていた可能性もあるが、公式見解は不明(エピソード6の初期シナリオでは、出産後も数年生き長らえてレイアの乳母として務めていたという設定だったため、このような矛盾が生じている)。なおスピンオフ小説「ダークネスト3部作」にて、ルークはR2-D2の封印されていた記憶から実母パドメの事を知る事になる。
  • 女王の姿をしている時は話す声も非常に低い。これは別人の声に置き換えられたのではなく、演じたナタリーは「操作された声」と明かしている。

脚注[編集]


関連項目[編集]