アナキン・スカイウォーカー
アナキン・スカイウォーカー[1] (Anakin Skywalker) は、映画『スター・ウォーズ・シリーズ』シリーズに登場する架空の人物で、新3部作(エピソード1・2・3)の主人公。ニックネームはアニー。
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[編集] 人物
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。
[編集] ジェダイ騎士
クワイ=ガン・ジンが”選ばれし者”(フォースにバランスをもたらす者)として見出した少年で、非常に強いフォースを持っている。フォースを生み出すミディ・クロリアンも、ヨーダを超える値を記録した。
また、ライトセーバーの扱いにも長けており、『エピソード2』では未熟だったが、『エピソード3』ではヨーダでさえ倒しきれなかったドゥークー伯爵を1人で倒し、ジェダイの中でも剣技に優れるメイス・ウィンドゥを片腕を切り落として追い詰めた事から、その実力が窺える。実質、シリーズ総じてジェダイ最強の戦闘力の持ち主であるとジョージ・ルーカスも述べている。また、9歳の時に部品をより集めてC-3POを作れるほどメカニックに精通しており、宇宙戦闘機、宇宙船等の操縦の腕も超一流である。その手腕はクローン大戦によって大いに発揮され、多数の功績を上げナイトへの昇進を早めた。
しかし、善良で純粋な心を持っていると同時に、奴隷という抑圧された境遇にあった為か、生存への欲求や上昇志向も並外れており、これが強大な力を渇望する心へと繋がっている。
また、有り余る才能を持つ一方で、その激しい感情に駆られやすく、冷静な判断が取れないため、物事を性急に独力で解決しようとしたり、傲慢に陥りやすく、ダース・シディアスの様な奸智に長けた者に騙されやすい要因になっている。そして、愛しい者への思い入れも激しい。最大の理解者で彼がそれまで最も愛していた母シミ・スカイウォーカーの危機を察知しつつも、タスケン・レイダーの手から救い出せずに死なせてしまってからは、妻パドメ・アミダラを含む物に対する執着や、失う事への恐怖を克服できないといった、ジェダイとして致命的な弱点を更に強めてしまった。
マスターとなるには年齢的に若かったこともあるが、これらの精神的脆さをジェダイマスター達に強く危惧され、数多くの功績を上げながらもジェダイマスターに昇進できず、ジェダイ・オーダーへの不満と不信感を強めていく。その一方で親身に接してくれた元老院議長パルパティーン(=ダース・シディアス)に傾倒していき、妻パドメの死を予知する夢を見てからさらなる力を求め、最終的にダース・シディアスの誘惑に屈してダークサイドに堕ちてしまい、長年に渡って皇帝の右腕として反乱勢力の一掃に辣腕を振るうようになる。
後に息子のルークと出会い対決する。だがパルパティーンの電撃に苦しむ彼の姿を見て再びジェダイとして目覚め、パルパティーンと刺し違える。EP6の副題「ジェダイの帰還」はこれを意味している。エピソード全体を通して見た場合、伝統と規則で硬直化していたジェダイ騎士団と、影で暗躍を続けていたシスの両者を滅ぼした上で銀河に平和をもたらしたことにより「フォースにバランスをもたらす存在」という予言は成就された。
スター・ウォーズのストーリーの中核を担っており、シリーズ全体において「真の主人公」とも呼べる存在である。
[編集] シスの暗黒卿としてのアナキン
ダース・シディアスに師事した際にダース・ベイダーというシスとしての名を与えられ、以後は銀河帝国皇帝であるシディアスの下で側近として活動している。詳しくはダース・ベイダーを参照
[編集] 師弟関係
自分を見出したクワイ=ガン・ジンが急死したため、彼の弟子であったオビ=ワン・ケノービの弟子として修行を開始する。クローン大戦の最中にパダワンを卒業してジェダイ騎士となった後、アソーカ・タノを弟子に取る。一方で、ダークサイドに転向後はダース・シディアスに師事しており、キャッシークで殺害したジェダイの息子であるギャレン・マレックを師に隠れて弟子として訓練してスターキラーというコードネームで呼んでいた他、シスではないが何人ものダーク・ジェダイを従えて彼らを訓練していた。
[編集] 略歴・各作品での活躍
[編集] 新3部作(エピソード1-3)
『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』では、母シミ・スカイウォーカーと共にタトゥイーンでスクラップ屋の店主、ワトーの奴隷として暮らしていた。機械技術に長け、9歳という若さで危険なポッド・レースの選手であり、他の選手が才能溢れるエイリアンである中で唯一の人間であることを誇っていた。母親シミから「危険すぎる」と一度は出場を反対されたポッド・レースも、他の選手の妨害に遭いつつ抜群の反射神経と操縦技術で優勝を勝ち取る。ジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジンに見出され自由の身となるが、シミの解放は許されなかったため彼女とはつらい別離を余儀なくされた。コルサントにてジェダイのテストを受けるが、「未来が曇っている」として入門を断られる。しかし、クワイ=ガンの任務に随ってナブーに赴き、ナブー・N-1スターファイターに乗って戦闘に参加、ナブーを侵略していた通商連合の司令船を爆破して全てのドロイドを機能停止させ、見事にナブーを勝利に導いた。だが、謎のシス卿(ダース・モール)によってクワイ=ガンは殺され、その死後は彼の弟子であるオビ=ワン・ケノービの弟子として、ジェダイの修行を受ける事を認められ、オビ=ワンのパダワンとなる(オビ=ワンの意向で髪型も変えられた模様)。
『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』では、アナキンは逞しい青年に成長を遂げていた。ジェダイの一員として確実に才能を開花させつつあり、師オビ=ワンの良きパートナーとして銀河を駆けめぐり“荒っぽい交渉”も得意としていた。オビ=ワンはアナキンを頼りにしながらも、若さゆえの無鉄砲と自信過剰に眉をひそめ、決して褒めようとはせず、頭ごなしに押さえつけてしまうことが多かった。アナキンは自らの能力が正当に評価されないことに苛立ち、オビ=ワンを父代わりと敬愛しつつも強い不満を抱いていた。また、上昇志向の強いアナキンは元老院議長のパルパティーンと交際するようになっていた。政治家に対する警戒心の強いオビ=ワンはこれにも難色を示す[2]が、パルパティーンを聡明で理知的な指導者として尊敬するアナキンは素直に聞き入れなかった。
共和国の首都星コルサントで、アナキンは幼少期から憧れていたナブーの元女王パドメ・アミダラ議員と再会を果たす。暗殺の危機に晒されていたパドメを保護するため、ジェダイ評議会はアナキンに護衛の任務を命じる。アナキンは初めての単独任務に不安を感じながらも、パドメの側にいられる喜びを感じずにはいられなかった。パドメの故郷ナブーで二人は恋に落ちてゆくが、これは恋愛感情が執着を生み、不安、恐れ、嫉妬、憎悪といったダークサイドへ繋がるとされるジェダイの掟に反するものだった。二人の恋は破滅を意味しているとして、アナキンの求愛も一度はパドメから拒まれる。
ナブー滞在中、アナキンは故郷タトゥーインにいる母シミが苦しめられる悪夢にうなされるようになる[3]。任務のためナブーを離れられないアナキンは思い悩むが、そんなアナキンを見かねたパドメは共にタトゥイーンに赴くことを提案する。かつて自らを使役していたワトーと再会したアナキンは、シミがモイスチャーファーム(水資源農場)を経営するクリーグ・ラーズに買い取られ、奴隷から解放されて彼と再婚したと聞かされる[4]。クリーグの元を訪れたアナキンは、シミが1か月前にタスケン・レイダーに連れ去られ、救出の試みも失敗した[5]ことを知らされる。アナキンは母を救出すべく単身タスケンの根城に潜入し、過酷な拷問に傷ついた無惨な姿のシミと再会する。シミは成長を遂げた息子との再会を心から喜ぶが、直後に息を引き取った。母の死に激高したアナキンは女子供を問わずにタスケンを虐殺してしまう[6]。傷心のアナキンに追い打ちをかけるかのように、自らの命令違反がもとでオビ=ワンが窮地に陥いる。ジェダイ評議会はすぐさまオビ=ワン救出を決定するが、アナキンには護衛任務を続けるよう命じていた。アナキンはパドメの同意もあって再び命令違反を犯し、オビ=ワン救出に向かう。
分離主義者達の潜伏する惑星ジオノーシスに赴いたアナキンとパドメは、共にドロイド工場に潜入するが、原住民ジオノーシアン達に気付かれ囚われてしまう。三人の処刑が決定され、刑場に引き出される間際にパドメはアナキンに愛を告白する。アナキン、オビ=ワン、パドメの三人は処刑の隙をつき、それぞれ持ち前の能力を発揮して奮闘。そこへメイス・ウィンドゥ率いるジェダイ騎士団が到着し、通商連合のドロイド軍団と壮絶な戦いを繰り広げる。アナキンも死力を尽くして戦うが、数に勝るドロイドに圧倒されたジェダイ騎士団は絶体絶命の窮地に陥る。そこへクローン部隊を引き連れたヨーダが到着。高い戦闘力を発揮するクローン部隊の助力を得たジェダイは劣勢を挽回し、逆にドロイド軍団を殲滅していく。アナキンとオビ=ワンはこの戦いの先頭に立ち、分離主義者達の黒幕であるドゥークー伯爵を追跡する。宇宙港でドゥークーに追いついた二人だったが、アナキンはオビ=ワンの諫めもきかずに単身ドゥークーに挑みかかり軽くあしらわれる。オビ=ワンもまたシスの暗黒卿ダース・ティラナスとしての実力を発揮したドゥークーの攻撃により倒れ、ライトセーバーの二刀流で再度挑みかかったアナキンもまたドゥークーに右腕を切り落とされてしまう。二人の危機を救ったのはヨーダだった。ヨーダは巧みな体捌きと強大なフォースを駆使してドゥークーと互角以上の戦いを繰り広げるが、傷つき倒れている二人を人質にされるような形でドゥークーの逃亡を許してしまう。ジオノーシスでのこの戦いの後、アナキンはジェダイの掟を破りパドメと密かに結婚した。
クローン大戦が始まると、オビ=ワンと共に各地で共和国軍を勝利に導き、ジェダイ評議会に功績を認められ、弟子から騎士へと昇格する(もっとも、戦時だったため優秀な騎士を必要としていたのも昇格の一因である。『スター・ウォーズ クローン大戦』では、オビワン、キット・フィストー、キ=アディ=ムンディらが積極派、メイス・ウィンドウやシャク・ティらが懐疑派と意見が分かれたが、ヨーダの鶴の一声で昇格を認められた)。その後も単独でオビ=ワンと共に分離主義者の侵攻に苦しむ多くの惑星を解放し続け、アナキンは何時しか人々から「恐れを知らない英雄」と呼ばれるようになった。
『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』では、コルサントの戦いにおいて、誘拐されたパルパティーン議長救出の為にオビ=ワンと共に独立星系連合の旗艦に突入。そこで因縁のドゥークー伯爵と再戦する。クローン大戦の修羅場を幾度も潜り抜けてきたアナキンの成長は著しく、絶妙な剣捌きでドゥークーを圧倒。その両腕を切り落とし追い詰める。そして人質となっていたパルパティーンの強い命令から逡巡しながらもドゥークーを殺害する[7]。議長を無事救出し、強敵ドゥークー伯爵を倒したことでアナキンの功績はオビ=ワンからも称えられる。帰還を喜ぶ妻パドメの口から妊娠を告げられ、アナキンは幸福の絶頂にあった。しかし、そのパドメが出産によって死ぬという悪夢を見てしまい、彼女を死から救うための強大な力が欲しいという思いを募らせる。
悪夢のことをヨーダに相談し、「強い心を持て」との言葉をかけられるが、心の揺れを払拭できないアナキンに、パルパティーンはさらにその魔手を伸ばしていく。パルパティーンはアナキンに自分の私的なエージェントとして働いてくれと依頼し、ジェダイ評議会のメンバーになるよう推挙する。任期を過ぎてもクローン大戦の早期終結を理由に権力の座に居座り、権限の強化を推し進めるパルパティーンに疑いの目を向け始めていたメイス・ウィンドゥらジェダイ評議会は、逆にアナキンにパルパティーンの動向を監視するスパイの働きをさせる為、評議会への参入を認めたが、マスターへの昇格は認めなかった。アナキンは通例に反するこの仕打ちに屈辱を募らせながらも渋々受け入れる。その後オビ=ワンから、自分にパルパティーンへの逆スパイの役目が課せられている事を知らされる。議事に残らぬ形での内密な任務にオビ=ワンでさえためらいを隠せなかったが、アナキンも自ら評議会入りを望んだ訳ではないだけに、不公平な扱いをしながら、「清廉潔白で共和国の為に尽くしている」(とアナキンがすっかり信じ込んでいる)パルパティーンへの信義に背く任務を担わせる評議会に強い不信感を抱く。
再度パルパティーンと会ったアナキンは、パルパティーンがアナキンの立場を見透かしているのを知り、また、シスの伝説と命の摂理すら覆す暗黒面の力の魅力を吹き込まれる。その後、グリーヴァス討伐へと向かうオビ=ワンを見送る際、オビ=ワンに忍耐も覚えろと諭され、それさえできれば「評議会」が彼をマスターに推挙するのもそう遠くはないと励まされる。そしてフォースと共にあるようにと互いに言葉を掛け合ったのが、師弟、また友人同士として最後の会話となってしまった[8]。 [9] [10]
猜疑心の虜となりつつあるアナキンは、オビ=ワンが暇乞いのためにパドメの元を訪れたことにさえ不快感を示した。オビ=ワンの戦況報告のため訪問したアナキンに、パルパティーンは自らの正体が暗黒卿ダース・シディアスであることを明かす。そして、ジェダイ評議会がアナキンの力を恐れてシスの秘密を隠している事や、ジェダイが私利私欲の為に銀河元老院を牛耳ろうとしている[11]事、シスとジェダイは解釈を変えれば同じ様な存在である事等詭弁を弄し、さらに愛するパドメが死の運命にあり、それを救う力を授けてやれると誘惑する。パルパティーンの正体を知ったアナキンはライトセーバーの光刃を向けながらも動揺を隠せず、手を下すことなくその場を後にする。アナキンは迷いつつもパルパティーンの正体をウィンドゥに報告した。
ウィンドゥ達は即座にパルパティーンの逮捕を決定。アナキンも同行を申し出るが、心中の動揺を見抜いたウィンドゥは会議室での待機を命じる。パルパティーンがシスであると知りながらその未知なる力の持つ誘惑に迷うアナキンは、命令に反して現場に急行する。そこでアナキンが眼にしたのは、ウィンドゥが丸腰で必死に命乞いするパルパティーンを追い詰めている様子だった(これはダークサイドにアナキンを引きずり込む為のパルパティーンの演技だった)。ウィンドゥがパルパティーンを「逮捕」でなく「殺害」しようとしていることに、アナキンが抱いていたジェダイへの不信感は頂点に達する。止めを刺そうとするウィンドゥを制止しようとするあまり思わずライトセーバーを一閃させ、その腕を切り落としてしまう。直後にウィンドゥはその本性を表したダース・シディアスの電撃攻撃で空の彼方へと吹き飛ばされ、遙か地上へと落下していった。ジェダイを手にかけてしまったアナキンは、ダース・シディアスに師弟の誓いを立てる事によって暗黒面に墜ち、シスの暗黒卿ダース・ベイダーとなる。
ウィンドゥの排除を好機とみたダース・シディアスは、「ジェダイの反乱」をでっちあげる。密かにジェダイ殲滅指令「オーダー66」を発動し、アナキンはアポー指揮下の精鋭部隊501大隊を率いジェダイ聖堂を急襲。不意をつかれたジェダイ騎士達はアナキンに次々と倒されてゆき、幼いパダワン達も殺された。引き続き、シディアス自身の命令でムスタファーに潜伏していた分離主義勢力の幹部達を用済みとして抹殺するため、シディアスはアナキンにムスタファー行きを命ずる。アナキンはジェダイが共和国に反乱を起こしたこと、また戦争終結の為にムスタファーに向かうことをパドメに告げる。
「ジェダイの反乱」を口実に、パルパティーンは元老院の同意を得て皇帝への即位と戦争終結を宣言、満場の拍手のもとに共和国は崩壊する。事態の成り行きに心を痛めるパドメは、「ジェダイ狩り」を逃れヨーダと共にコルサントに戻っていたオビ=ワンの口から、アナキンが暗黒面に堕ちてジェダイを裏切り、パダワンの子供達をも虐殺したと聞かされる。動揺するパドメはアナキンに真相を確かめるべく、身重の体でムスタファーへと赴き、オビ=ワンはその宇宙船に密かに乗り込む。同じ頃、アナキンはヌート・ガンレイら分離主義者の幹部達を騙し討ちにしていた。
ムスタファーに到着したパドメはアナキンに真意を問いただす。アナキンはパドメに、皇帝を倒して二人で銀河をその手に握ろうと持ちかける。暗黒面に堕ちたアナキンのあまりの変貌ぶりにパドメは大きな衝撃を受ける。この時船から降りてきたオビ=ワンを見たアナキンは、パドメが自身の抹殺のためにオビ=ワンを手引きしたと誤解。フォースグリップで締め上げ、パドメを昏倒させる[12]。
ついにかつての師弟の間で壮絶なる死闘が始まる。自分の才能への嫉妬から自らの名声を貶め続け、密かにパドメと通じていたと誤解するアナキンと、ジェダイを裏切って罪なき者達に手をかけ、果てはパドメまでも傷つけたアナキンに対して怒りと哀しみを内に秘めたオビ=ワンの決闘は、いつ果てるとも知れず続いた。青と青のライトセーバーによる斬撃の応酬が、暗い空の下、溶岩が流れ出る地表で繰り広げられた。ダークサイドの力を操り、戦いを圧倒的有利に進めていたアナキンだったが、地の利をとったオビ=ワンに対し、自信と焦りをもって跳躍した瞬間、左腕と両足を斬り落とされ溶岩流の手前で地面に伏す。
「選ばれし者だったのに!」と悲嘆するオビ=ワンに、アナキンは悪鬼の如き形相で「あんたが憎い!(I hate you!)」と大声で呪詛の言葉を吐きかける。オビ=ワンが返した最後の言葉は「お前を愛していた(I loved you)」だった。血の涙を流しながら動けないアナキンを、やがて灼熱の溶岩により発生した炎が容赦なく包む。焼かれて悶え苦しむアナキンを正視に耐えないオビ=ワンは、転がっていたアナキンのライトセーバーを拾い、悲憤の想いのままその場を去る。しばらくしてから、フォースによってアナキンの危機を察知したパルパティーンが駆けつけた時、アナキンは全身を焼き尽くされながらも、恐るべき生命力で生き延びており、帝国リハビリテーション・センターに運び込まれ、最新鋭の医療ドロイドによって機械の腕と脚、呼吸用マスクと人工肺(生命維持装置)を装着され、辛うじて一命を取り留めた。
身体の殆どをサイボーグ化して蘇ったアナキンは、パドメがまだ生きて自分の傍にいると思っていたが、皇帝の口からアナキン自らが彼女を死に追いやった事を告げられるに至り、取り返しのつかない過ちを犯してしまったことに気づき、フォースで周囲にあった医療用ドロイドを全て破壊し、悔恨と絶望の雄叫びを上げた。ヨーダや皇帝をも凌駕するフォースを秘めていたはずのアナキンだったが、今となってはそれが精一杯の意思表示であった。アナキンには、もはや暗黒の機械人間ダース・ベイダーとして生きる道しか残されていなかった。
[編集] 旧3部作(エピソード4-6)
詳細は「ダース・ベイダー」を参照
皇帝となったパルパティーンの第一の側近として反乱同盟軍を弾圧、拘束したレイア姫の救出に現れた老オビ=ワンを倒す。ヤヴィンの戦いでは自ら戦闘機を操りルークと対決するものの、要塞デス・スターを破壊され、その後帝国軍艦隊を率いてルーク一行を追い詰める。
ルークとの戦いの中で強力なフォースを感じ、皇帝すら凌ぐ可能性を秘めたルークの潜在能力を皇帝打倒に利用すべく、フォースの暗黒面に引きいれようとし、また自分が父親であることを明かした(『エピソード5』)。
しかし、ルークは父を改心させる望みを捨てておらず、あえて投降して皇帝の眼前で対決し、ベイダーは敗北する。かつてパルパティーンに言われるがままドゥークー伯爵の命を奪った若き日の自分とは全く違い、皇帝の誘惑をも確固たる意志で拒絶したルークの騎士としての姿と、父の良心を信じ続ける捨て身の説得に心を打たれ、ベイダーは善の心を取り戻し捨て身の手段で皇帝を倒した。この際、彼自身も皇帝の電撃により生命維持装置を破壊され、最後はルークの助力で漆黒のヘルメットとマスクを脱ぎ、素顔で成長した息子の姿を確かめ、ルークが正しかったと認め世を去った。クワイ=ガン・ジンがかつて予見した“選ばれし者(フォースにバランスをもたらす者)”としての役割を果たした彼は、自らの死と同時にフォースと一体化した霊体へと昇華し、同様に霊体となったオビ=ワン・ケノービとヨーダらと共にルークの前に姿を見せ、世界が平和を取り戻した事に対して笑顔で喜びを表した。エピソード6『ジェダイの帰還(Return of the Jedi)』のタイトルは、アナキンが一度暗黒面に堕ちたにもかかわらず、後に善の心を取り戻し「ジェダイへの帰還」を果たした事を示唆している。
[編集] アニメシリーズ
アニメ版の『スター・ウォーズ クローン大戦』では『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』から『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』の間に起こった事柄や戦いなどを取り扱っている。このシリーズ、特にテレビ版の『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』では映画版ではやや突然に見えたアナキンの暗黒面への転向(転落)をより細かく描写しており、仲間を救うためとは言えフォースを使って捕虜を拷問し情報を引き出したり、感情に任せて行動したりするなどジェダイの騎士としては問題のある行為を時折行っている事が明かされる。さらに自分が暗黒面に堕ちる未来を見せられたことで、暗黒面に堕ちてしまった描写もある。
以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。
[編集] 配役(日本語吹き替え)
- エピソード1:ジェイク・ロイド(矢島晶子)
- エピソード2、3:ヘイデン・クリステンセン(浪川大輔)
- エピソード6:セバスチャン・ショウ(大平透)
- なお『エピソード6』のラストで霊体となった姿は、現在はヘイデンに差し替えられている(ただしエンドロールにはショウもクレジットされている)。また、マスクを脱いだシーンでも、瞳がヘイデンと同じ色に変えられている。
[編集] 関連項目
- スター・ウォーズ登場人物一覧
- ダース・ベイダー
- ヘイデン・クリステンセン
- ケン・アナキン - イギリスの映画監督。ジョージ・ルーカスの友人でもあり、アナキンは彼の名前が元になっている。
[編集] 脚注
- ^ 旧3部作のDVDの吹き替えではアナーキン・スカイウォーカーと呼ばれている。
- ^ この頃、元老院議会は衆愚政治に陥っておりジェダイ評議会は警戒感を強めていた。議員であるパドメさえも例外ではない。
- ^ このアナキンの強力なフォースに裏打ちされた予知能力もまた、アナキンの運命を変転させる元となる。自分が予見した未来に平静で居られないアナキンがとった行動は(後のパドメの時と同様に)ことごとく裏目に出て、アナキンを更にダークサイドへ引き寄せる結果となる。
- ^ シミはアナキンを未婚のまま生んでいるため、これが初婚となる。
- ^ 仲間を募り30人ほどで救出に向かったが返り討ちに遭い、4人しか戻れず、クリーグ自身片足を失った。
- ^ この時感じた激しい怒りの感情や、アナキンの自立を認めようとしないオビ=ワンへの不満、そして大切な人を死から救いたいという強い力への渇望が、後に起きる悲劇へと繋がっていく。
- ^ アナキンはタスケンの時と同じく、無抵抗の者を殺すというジェダイとしての一線をまたも踏み越えてしまう。
- ^ 「評議会が推挙」の発言は、アナキンを積極的にマスターに推挙していなかった事を、オビ=ワン自ら白状する不用意な発言となってしまった。
- ^ 小説版ではそれより前にメイスの疑問に答える形で、アナキンは強力で賢明でもあるが無私に乏しいという素行面の問題から、いわゆる偉大なジェダイになることは今後もありえないだろうと涙ながらに認めている。そして、アナキンはオビ=ワンのこの言葉の裏にあるものを鋭敏に感じ取ってしまい顔を曇らせた。
- ^ 劇場版では、この辺りのアナキンの葛藤を詳しく描いていなかったため、健闘をたたえ合った直後のオビ=ワンへの不信に満ちた態度の理由が分かり辛かったが、パドメを除けば最も親しい兄とも言えるオビ=ワンへの反感も増すことで(劇場版のカットされたシーンには、パルパティーンが「オビ=ワンがどこかの女性元老議員と付き合っている」とアナキンに吹き込み、彼への不信感を増大させるシーンがある)、アナキンは精神的孤立を深めていく。その後アナキンがパルパティーンに戦況の報告に行った時、パルパティーンは自ら暗黒卿である事を明かす。
- ^ ウィンドゥやヨーダ達は戦後、共和国の腐敗が正されるまで一時的に元老院を統治下に置こうとしていた。
- ^ アナキンの言葉で受けた精神的ショックとこの「暴行」により、パドメは医学的には健康体でありながらも精神的に衰弱し、出産の後に絶命した。