田中実 (レーシングドライバー)

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田中 実
基本情報
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (1963-06-01) 1963年6月1日(60歳)
出身地 京都府京都市
デビュー 1990(全日本F3000)
1995(GT1/GT500)
1997(SUPER GT/GT300)
過去所属 トムスGB,ウエストサリー・レーシング,レイトンハウス,TEAM TAKE ONE,5ZIGEN,KRAFT,RACING PROJECT BANDOH,apr
出走回数 25(全日本F3000)
7(GT500)
59(GT300)
優勝回数 4(GT300)
ポールポジション 2(GT300)
ファステストラップ 1(GT300)
過去参加シリーズ
1987-88
1989-90
1994-
イギリスFF1600
イギリスF3選手権
N1耐久シリーズ
選手権タイトル
1986 FJ1600三冠(鈴鹿A,鈴鹿B,西日本)

田中 実Minoru Tanaka, たなか みのる、1963年6月1日 - )は、京都府出身の元レーシングドライバー実業家。血液型B型。

プロフィール[編集]

1982年、全日本F2最終戦のJAF鈴鹿グランプリをサーキットで観戦し、レースの世界に魅入られレーサーを志すきっかけとなった。1983年にFLB(フォーミュラ・リブレ)でレースデビュー。寝る間を惜しんでレース資金作りのためにアルバイトに明け暮れる生活を送る。その貯めた資金で片山右京が1984年鈴鹿FJ1600チャンピオンを獲得した車両(ERD83J)を購入し[1]、1985年のFJ1600クラスに10レース出場する。

1986年、新車ウエスト・86Jで参戦し、鈴鹿FJ1600A,Bと西日本FJ1600でシリーズチャンピオンを獲得し、FJ三冠王者となる[1]

1987年、武者修行のためジュニア・フォーミュラカテゴリーが盛んなイギリスに渡る。現地のトムスGBのファクトリーで働きながらイギリスフォーミュラ・フォードに参戦を開始。1988年はイギリスFF1600エッソシリーズに参戦。

1989年からイギリスF3選手権にステップアップ、しかしF3初年度はポイント獲得できなかった。1990年にウエストサリー・レーシングに移籍し継続参戦。チームメイトはミカ・ハッキネンクリスチャン・フィッティパルディだった。田中は開幕戦から初ポイント獲得に成功、第7戦スラクストンでは待望の表彰台を獲得する。イギリスF3ではハッキネンの他、ミカ・サロスティーブ・ロバートソンリカルド・リデルらと同じレースで戦った。イギリスでの同年シーズン終了後帰国し、全日本F3000選手権の最終戦にスポット参戦しF3000デビューとなった。

1991年から1993年まで全日本F3000選手権に参戦。1994年はN1耐久シリーズ参戦。1995年は全日本GT選手権スポット参戦。1996年はスーパーN1耐久(旧N1耐久シリーズ)。1997年は全日本ツーリングカー選手権(JTCC)参戦。1998年は十勝24時間レース優勝。1997年から2004年は全日本GT選手権参戦。2005年からSUPER GTシリーズ(旧全日本GT選手権)参戦。2006年シーズン終了とともに現役を退いた。

レースの傍ら、自動車部品の製造・販売を行う「ミノルインターナショナル」を経営。『BILLION(ビリオン)』ブランドの名で主に冷却系パーツを中心に展開している。

2006年11月26日のトヨタモータースポーツフェスティバル(TMSF)を最後にレーサーを引退し、同フェスティバルは引退イベントとなった。

レース戦績[編集]

イギリス・フォーミュラ3選手権[編集]

チーム シャシー エンジン クラス 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 順位 ポイント
1989年 レイトンハウストムスGB ラルト・RT33 トヨタ・3S-G A NC 0
1990年 レイトンハウスWSR ラルト・RT34 無限・MF204 A DON
5
SIL
8
THR
Ret
BRH
8
SIL
13
BRH
Ret
THR
3
SIL
Ret
DON
Ret
SIL
5
SNE
Ret
OUL
Ret
SIL
10
BRH
12
DON
Ret
THR
5
SIL
8
11位 10

全日本F3000選手権[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 順位 ポイント
1990年 LEYTON HOUSE RACING TEAM SUZ FSW MIN SUZ SUG FSW FSW SUZ FSW SUZ
Ret
NC 0
1991年 SUZ
Ret
AUT
Ret
FSW
DNQ
MIN
4
SUZ
Ret
SUG
12
FSW
15
SUZ FSW
C
SUZ
15
FSW
DNQ
18位 3
1992年 TEAM TAKE ONE SUZ
10
FSW
10
MIN
Ret
SUZ
Ret
AUT
9
SUG
Ret
FSW
15
FSW
Ret
SUZ
12
FSW
19
SUZ
14
NC 0
1993年 株式会社アド・レーシング SUZ FSW MIN SUZ AUT SUG FSW FSW SUZ FSW
17
SUZ
12
NC 0
1994年 チーム5ZIGEN with AD RACING TEAM SUZ
14
FSW MIN SUZ SUG FSW SUZ FSW FSW SUZ
13
NC 0

全日本ツーリングカー選手権(JTC)[編集]

チーム 使用車両 クラス 1 2 3 4 5 6 7 8 9 順位 ポイント
1991年 Kawasho トヨタ・カローラレビン JTC-3 SUG SUZ TSU
Ret
SEN AUT FSW
1993年 いすゞ・ジェミニ JTC-3 MIN AUT SUG
DNS
17位 28
チーム5ZIGEN トヨタ・カローラレビン JTC-3 SUZ TAI TSU
1
TOK
Ret
SEN
Ret
FSW
4

全日本ツーリングカー選手権(JTCC)[編集]

チーム 使用車両 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 順位 ポイント
1997年 INGING トヨタ・カローラ FSW1 FSW2 TAI1 TAI2 SUG1 SUG2 SUZ1 SUZ2 MIN1 MIN2 SEN1 SEN2 TOK1
10
TOK2
13
FSW1 FSW2 21位 1

全日本GT選手権/SUPER GT[編集]

チーム 使用車両 クラス 1 2 3 4 5 6 7 8 9 順位 ポイント
1995年 RUNK UP TOMEI SPORTS ポルシェ・911 GT1 SUZ FSW SEN FSW
12
SUG
10
MIN 29位 1
1997年 KRAFT トヨタ・キャバリエ GT300 SUZ FSW SEN FSW
16
MIN
4
SUG
16
17位 10
1998年 TEAM POWER CRAFT トヨタ・スープラ GT500 SUZ
8
FSW
C
SEN
10
FSW
12
TRM MIN
Ret
SUG
7
17位 8
1999年 KRAFT トヨタ・スプリンタートレノ GT300 SUZ FSW SUG
11
MIN
5
FSW
10
TAI
7
TRM
Ret
19位 13
2000年 GT300 TRM FSW
6
SUG
DNS
FSW
12
TAI
9
MIN
13
SUZ
Ret
21位 8
2001年 RACING PROJECT BANDOH トヨタ・MR-S GT300 TAI FSW
16
SUG
10
FSW
3
TRM
1
SUZ
Ret
MIN
13
9位 33
2002年 GT300 TAI
18
FSW
5
SUG
Ret
SEP
6
FSW
22
TRM
6
MIN
6
SUZ
12
12位 31
2003年 GT300 TAI
8
FSW
PO
4位 63
トヨタ・セリカ SUG
20
FSW
5
FSW
1
TRM
8
AUT
16
SUZ
1
2004年 A'PEX with apr トヨタ・MR-S GT300 TAI
7
SUG
10
SEP
22
TOK
5
TRM
Ret
AUT
10
SUZ
10
15位 14
2005年 吉兆宝山 with apr GT300 OKA
4
FSW
5
SEP
5
SUG
1
TRM
Ret
FSW
7
AUT
Ret
SUZ
7
8位 52
2006年 梁山泊 with apr GT300 SUZ
Ret
OKA
15
FSW
9
SEP
6
SUG
6
SUZ
14
TRM
9
AUT
5
FSW
4
15位 28

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b 片山右京の走り屋対談レーサーヤローの輪ッ Vol.2 田中実の巻 Racing OnNo.022 122-125頁 武集書房 1988年2月1日発行

外部リンク[編集]