スプートニクの恋人
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『スプートニクの恋人』(すぷーとにくのこいびと)は村上春樹の書き下ろし長編小説。1999年4月講談社より刊行され、後に講談社文庫にて文庫化された。
目次 |
[編集] 概要
この小説は村上自身が語るように、彼の文体の総決算として、あるいは総合的実験の場として一部機能している[1]。その結果、次回作の『海辺のカフカ』では、村上春樹としては、かなり新しい文体が登場することになった。
第11章、文中にゴシック体で出てくる「理解というものは、つねに誤解の総体に過ぎない」(文庫版、202頁)という言葉は村上の「世界認識の方法」(同頁)を表している。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。
[編集] あらすじ
「ぼく」の大切な友人である「すみれ」は、いささか変な女の子だった。話し方はいつも怒っているみたいだし、22歳にもなって化粧品一つ持っていなかったし、女の子らしい服もほとんど持っていなかった。それに、ジャック・ケルアックの小説に憧れて、よりワイルドでクールで過剰になろうと髪の毛をくしゃくしゃにしたり、黒縁の伊達眼鏡をかけて睨む様にものを見たりした。
ぼくは、すみれに恋をしていたけれど、自分の気持ちを伝えることが出来なかった。なぜなら、すみれ自身は恋をしたことがなかったし、恋をしたいと思ったこともなかったから。ぼくは、すみれに奇跡的に天啓的な変化が起きる事を願いながら、日々の生活をおくっていた。
ところが、すみれが22歳の春、彼女は突然恋をした。相手は17歳も年上で、しかも女性だった。ぼくが望むものか どうかはとりあえずとして、天啓はおりた。すみれの恋は生まれ、物語は始まる。未知の恋はすべてを巻き込み、破壊し、失いながら進んでゆく。
[編集] 登場人物
- ぼく(K)
- この物語の語り手。12月9日生まれ。24歳。東京杉並区で生まれ、千葉の津田沼で育つ。東京都内の私立大学へ進学、歴史学を修めた後、小学校教師となる。すみれとは大学在籍中に知り合った。具体的な名前は本文中には記述されていないが、すみれの書いた文章中では「K」と記述されている。
- すみれ
- 11月7日生まれ。22歳。神奈川県茅ヶ崎生まれ。神奈川の公立高校卒業後、「ぼく」のいる大学へ進学するも、大学の雰囲気に失望し(後で『きゅうりのヘタ』と表現される)、二年生のときに小説家になるために自主退学。以後、両親からの28歳までという期限付きの仕送りと、アルバイトで稼いだ いくらかの収入を合わせて吉祥寺で一人暮らしをしている。ヘビースモーカーで煙草の銘柄はマルボロ。性格は「ぼく」に言わせると「救いがたいロマンチストで頑迷でシニカルで世間知らず」。「ぼく」を頼りにしていて、深夜に さまざまな相談を持ちかける電話をかけてくる。
- ミュウ
- 39歳。美しい女性。日本生まれの日本育ちだが、国籍は韓国籍。ピアニストを志しフランスの音楽院に留学するが、ある事件がきっかけでピアノを弾かなくなる。父親の死亡をきっかけに帰国、家業である海産物関連の貿易会社を継ぐ。現在は本業のほとんどを夫と弟にまかせ、自らはワインの輸入、音楽関係のアレンジメントに専念している。「ミュウ」は愛称で、本名は本文中には記述されていない。愛車は12気筒の濃紺のジャガー。
- すみれの父
- 横浜市内で歯科医院を経営。美しい鼻をもつ好男子で、横浜とその周辺に住む歯に何らかの障害を抱えた女性たちの間で、神話的な人気を持つ。
- にんじん
- 本名は仁村晋一。僕が担任を務める教室の一生徒。顔が細長く、髪がちぢれていることから「にんじん」とあだ名されている。大人しくて、無口。彼が物語の終盤、ある事件を引き起こす。
- 「ガールフレンド」
- 「にんじん」の母親。僕と数回関係を持つ。夫は不動産屋経営。
[編集] 登場する主な文学作品
[編集] その他の登場作品
映画
オペラ
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
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