めくらやなぎと眠る女 (短編小説集)

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めくらやなぎと眠る女
Blind Willow, Sleeping Woman
著者 村上春樹
イラスト 藤掛正邦(Wire Art)
発行日 2009年11月27日
発行元 新潮社
ジャンル 小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 並製本
ページ数 508
コード ISBN 978-4-10-353424-2
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めくらやなぎと眠る女』(めくらやなぎとねむるおんな)は、村上春樹短編小説集。

概要[編集]

2009年11月27日、新潮社より刊行された。本書は米国のクノップフ社から2006年7月に発行された村上の短編小説集『Blind Willow, Sleeping Woman』の日本語版である。

作品の収録順序は英語版をそのまま踏襲している。日本語版の副題は「TWENTY-FOUR STORIES」。収録された24作品は、クノップフ社のゲイリー・L・フィスケットジョンのアドバイスを受けて村上自らが選んだ[1]

日本語版は原則として、『村上春樹全作品 1979~1989』(講談社)および『村上春樹全作品 1990~2000』(同社)、『バースデイ・ストーリーズ』(村上春樹 翻訳ライブラリー版)、『東京奇譚集』(新潮文庫版)を底本としている。

冒頭に、「日本語版の読者に」と「Blind Willow, Sleeping Womanのためのイントロダクション」の2つの文章が掲載されている。

収録作品[編集]

めくらやなぎと、眠る女
文學界』1983年12月号にまず掲載される。その後90年代半ばに大幅に短縮されたバージョンが発表された。本書に収められたのはそのショート・バージョンである。Blind Willow, Sleeping Woman (Harper's. June, 2002)。
バースデイ・ガール
『バースデイ・ストーリーズ』(2002年11月、中央公論新社)所収、書き下ろし。Birthday Girl (Harper's. July, 2003)。
ニューヨーク炭鉱の悲劇
BRUTUS』1981年3月号に掲載。New York Mining Disaster (The New Yorker. January 11, 1999)。
飛行機―あるいは彼はいかにして詩を読むようにひとりごとを言ったか
『NADIR』1987年秋号にまず掲載され、その後加筆がなされ、『ユリイカ臨時増刊 総特集村上春樹の世界』1989年6月号に掲載された。Aeroplane: Or, How He Talked to Himself as If Reciting Poetry (The New Yorker. July 1, 2002)。
『トレフル』1983年2月号に掲載。The Mirror (The Yale Review. July, 2006)
我らの時代のフォークロア―高度資本主義前史
SWITCH』1989年10月号に掲載。A Folklore for My Generation: A Pre-History of Late-Stage Capitalism[2]
ハンティング・ナイフ
IN★POCKET』1984年12月号に掲載。Hunting Knife (The New Yorker. November 17, 2003)。
カンガルー日和
『トレフル』1981年10月号に掲載。A Perfect Day for Kangaroos。
かいつぶり
『トレフル』1981年9月号に掲載。Dabchick (McSweeney's. Late winter, 2000)。
人喰い猫
『村上春樹全作品 1979~1989』第8巻(1991年7月、講談社)所収、書き下ろし。Man-Eating Cats (The New Yorker. December 4, 2000)。
貧乏な叔母さんの話
新潮』1980年12月号に掲載。A "Poor Aunt" Story (The New Yorker. December 3, 2001)。
嘔吐1979
『IN★POCKET』1984年10月号に掲載。Nausea 1979。
七番目の男
文藝春秋』1996年2月号に掲載。The Seventh Man (Granta. March, 1998)。
スパゲティーの年に
『トレフル』1981年5月号に掲載。The Year of Spaghetti (The New Yorker. November 21, 2005)。
トニー滝谷
『文藝春秋』1990年6月号に掲載。Tony Takitani (The New Yorker. April 15, 2002)。
とんがり焼の盛衰
『トレフル』1983年3月号に掲載。The Rise and Fall of Sharpie Cakes。
氷男
『文學界』1991年4月臨時増刊号『村上春樹ブック』に掲載。The Ice Man (The New Yorker. February 10, 2003)。
本邦初出。Crabs (Stories Magazine. April, 2003)。
中央公論』1983年1月号に掲載。Firefly。
偶然の旅人
『新潮』2005年3月号に掲載。Chance Traveler (Harper's. July, 2005)。
ハナレイ・ベイ
『新潮』2005年4月号に掲載。Hanalei Bay (The Guardian. April 15, 2006)。
どこであれそれが見つかりそうな場所で
『新潮』2005年5月号に掲載。Where I'm Likely to Find It (The New Yorker. May 2, 2005)。
日々移動する腎臓のかたちをした石
『新潮』2005年6月号に掲載。The Kidney-Shaped Stone That Moves Every Day (The New Yorker. September 26, 2005)。
品川猿
東京奇譚集』(2005年9月、新潮社)所収、書き下ろし。A Shinagawa Monkey (The New Yorker. February 13, 2006)。

翻訳[編集]

上記24編のうち、短編集『東京奇譚集』に収められている5編のみ訳出したロシア語版、韓国語版、中国語版、タイ語版については、「東京奇譚集#翻訳」を参照のこと。

翻訳言語 翻訳者 発行日 発行元
英語 フィリップ・ガブリエル (14編)
ジェイ・ルービン (10編)
2006年7月 Harvill Press(英国)
Knopf(米国)
フランス語 Hélène Morita 2008年9月4日 Belfond
ドイツ語 Ursula Gräfe 2006年 DuMont
イタリア語 Antonietta Pastore 2010年12月2日 Einaudi
スペイン語 Lourdes Porta 2008年2月 Tusquets Editores
カタルーニャ語 Albert Nolla Cabellos 2008年 Editorial Empúries
ポルトガル語 Maria João Lourenço 2008年3月 Casa das Letras
オランダ語 Elbrich Fennema 2009年7月 Atlas
ノルウェー語 Ika Kaminka, Magne Tørring 2009年 Pax forlag
ポーランド語 Anna Zielińska-Elliott 2008年 Wydawnictwo MUZA SA
ルーマニア語 Silvia Cercheaza 2007年 Polirom
ヘブライ語 Einat Cooper 2009年

脚注[編集]

  1. ^ 本書 11頁。
  2. ^ 短編小説集『Blind Willow, Sleeping Woman』に収められた「A Folklore for My Generation: A Pre-History of Late-Stage Capitalism」はフィリップ・ガブリエルが翻訳したものだが、アルフレッド・バーンバウムが翻訳したものも存在する。バーンバウム版のタイトルは「The Folklore of Our Times」と言い、『The New Yorker』2003年6月9日号に掲載された。

関連項目[編集]