カジランガ国立公園

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世界遺産 カジランガ国立公園
インド
草原地帯が沼沢地となっているモンスーン期のカジランガ国立公園
草原地帯が沼沢地となっているモンスーン期のカジランガ国立公園
英名 Kaziranga National Park
仏名 Parc national de Kaziranga
面積 430km²
登録区分 自然遺産
登録基準 (9), (10)
登録年 1985年
IUCN分類 II
公式サイト ユネスコ本部(英語)
使用方法表示

カジランガ国立公園は、インドアッサム州にある世界遺産(自然遺産)。また、カジランガ国立公園は、保護されている地区の中では、最もトラの居住密度が高く、2006年に、トラの保存計画であるプロジェクト・タイガーen)の参加を宣言した。

他のインドの国立公園と比較して、カジランガ国立公園は、野生生物の保護に成功している国立公園であるということが出来る。

カジランガ国立公園には、エレファント・グラス(ススキ)が広範囲で自生しており、カジランガの湿地帯には、熱帯性の広葉樹林が広がり、ブラマプトラ川を含む4本の河川が交錯する。また、ベンガル語でジールス(en)と呼ばれる湿地帯に出来る池が複数存在している。

カジランガ自体は、自然が豊かであることから、複数の書物、歌、ドキュメンタリーが作成されてきた。2005年には、開園100年を迎えた。

歴史[編集]

メアリー・カーゾン侯爵夫人の肖像。彼女の行動がカジランガ国立公園設立の契機となった。

カジランガの地区一体が自然保護の対象となったのは1904年に遡る。1904年、当時のイギリス領インド帝国の総督であったジョージ・カーゾン夫人であるメアリー・カーゾン(en)がカジランガ一帯を訪問した[1]。メアリーは、カジランガでは既にインドサイが有名であったけれども、インドサイを見ることがかなわず、夫に出来るだけ速やかにこの一体の自然を保護するように説得した[2]。その結果、1905年6月1日、232平方キロメートルの区画を持って、カジランガ提案保護林(Kaziranga Proposed Reserve Forest)が創設された[3]

続く3年間で、保護林の区画は152平方キロメートル拡大され、ブラマプトラ川の河畔までが対象とされた[4]1908年には、カジランガは、保護林(Reserve Forest)に指定された。1916年には、狩猟保護区(The Kaziranga Game Sanctuary)に改名された。1938年には、保護区内の狩猟が禁止されると同時に、保護区内への立ち入りが許可制となった[4]

1950年、森林保護活動家であるP. D. ストラシーの提唱によって、カジランガの改名が行われた。狩猟保護区から野生生物聖域への改名である。狩猟という単語を取り除くために実施された[4]1954年には、アッサム州がインドサイの密猟者に対して重罰を下す法案を可決した[4]。その14年後である1968年には、アッサム州政府は、「1968年のアッサム国立公園法」を可決させた。このことにより、カジランガは国立公園としての整備が実施されることとなった[4]1974年2月11日、公的に430平方キロメートルが国立公園として指定された。1985年には、その独特な自然環境のために、ユネスコの世界遺産として登録された[5]

カジランガ国立公園では、近年では、自然災害あるいは人災が多く発生している。ブラマプトラ川の洪水は、多くの動物の命を奪ってきた[6]。人間が公園の境界線に沿って、公園内に侵犯することは森林の破壊と生物の生息地を失う結果をもたらしている[6]

語源[編集]

カジランガという単語の語源ははっきりとはしていない。しかし、現地に残る伝承や記録ではいくつかの可能性を示唆している。ある伝承によると、近くの村にランガという少女が住んでおり、カルビ・アンロンからきたカジという青年と恋に落ちた。しかし、この二人の恋愛は周りのみんなから祝福されるものではなかった。二人は周りの態度に失望し、村を離れ、森へと入っていった。その後、二人を見たものはいないという[7]。また、別の伝承では、16世紀のヴィシュヌ聖者(en)であるスリマンタ・サンカルデーヴァen)がカジとランガイというカップルを祝福し、二人に大きな池を掘るように頼んだために、カジランガという名前が今日に伝わっているという[8]

記録に残っているものでは、アッサム地方の王朝であるアーホーム朝en)の王様であるプラタップ・シンガー(en)が17世紀にこの地方を訪問した際、この地方で食した魚の味を絶賛し、どこで採れたのかを尋ねたところ、カジランガという答えが返ってきた[9] 。アッサム地方丘陵地帯で話されているカルビ語en)で、Kaziとは「ヤギ」、Rangaiとは「赤い」という意味であり、Kazirangaとはすなわち赤いヤギの地方であるという意味を内包している可能性がある[9]

しかし、歴史家の中には、同じカルビ語でも、Kajir-a-rangからカジランガという言葉が導き出されたと信じているものもいる。この言葉は、「カジルの村」という意味である。カルビ人の間では、カジルという名前は女子にありふれた名前である[10]。かつて、この地方ではカジルという女性が統治をしたと信じられている。その断片は、この地方に散在しているカルビ人のルールで見受けられる。

地理[編集]

カジランガ国立公園地図。緑色に塗られたところが国立公園を示す。北側の水色の部分は国立公園の北側の境界をなすブラマプトラ川

カジランガ国立公園は、北緯26度30分から45分、東経93度08分から36分の間に広がっている。アッサム州の2つの県であるナガオン県(en)とボカハット県(en)にまたがる[5]

したがって、国立公園の幅は東西で約40キロメートル、南北で約13キロメートルとなる[11]。カジランガ国立公園の面積は378平方キロメートル。ここ数年の侵食により、51.14平方キロメートルを失っている[11]。この2つの合計により、国立公園の指定範囲の面積はおよそ429平方キロメートルである。標高は最も低いところで海抜40メートル。最も高いところで80メートルになる[5]。ブラマプトラ川が、公園の北側及び東側の境界線となる。

カジランガは、先述の通り、標高がそれほど高くない地味豊かな沖積層の平原である。沖積層の形成は、ブラマプトラ川による侵食と沈泥によって行われてきた[5]。カジランガ国立公園に広がる風景で目を引くのは、砂洲、ジールスと呼ばれる洪水によって形成された小湖沼(全体の5%を占める[5])、chaporiesと呼ばれる洪水の間の動物たちの一時的なシェルターである。Chaporiesは動物たちの生命を助けるために、インド陸軍の助力を受けながら建設される.[12][13]。カジランガは、ヒマラヤ丘陵において最大規模の自然保護地帯であることから、また、それがゆえに、多くの種が残っており、生物多様性も豊かであることから、「生物多様性のホットスポット」といわれることもある[14]。カジランガは生物地理区では、東洋区に所属し、生物群系では、ブラマプトラ渓谷準常緑林と呼ばれる熱帯・亜熱帯湿潤広葉樹林を形成する。

気候[編集]

カジランガ国立公園には3つの季節がある。モンスーンの季節、である。11月から2月が冬であり、温暖で空気は乾燥している。日中の最高気温は25度まで上がるが、最低気温は5度である[5]。冬の間はジールスや洪水によって形成されるnallahsと呼ばれる溝は乾ききってしまう[6]。3月から5月の夏の季節には、最高気温が37度にまで達する。この季節では水辺で体を洗う動物たちの姿を見ることが可能である[6]。6月から9月のモンスーンの季節は、国立公園に多くの雨をもたらす。この期間の平均降水量は、2,220ミリメートルである[5]。降雨のピークを迎える7月から8月にかけて、国立公園の西側の4分の3が、ブラマプトラ川の水位が上昇することで水没する。

ブラマプトラ川が氾濫することによって、多くの動物たちは、公園からの移動を余儀なくされる。公園内の高台へ移動するが、公園の南の境界を越えてミキルの丘へ移動するように公園外への移動も含む[5]。しかしながら、ブラマプトラ川は必ずしも氾濫するわけではなく、時には氾濫どころか旱魃の被害を公園にもたらすこともある。旱魃になった場合には、野生動物にとって、食糧不足を招く[15]

動物相[編集]

インドサイ

カジランガ国立公園の動物相は、以下の通りとなる。35種の哺乳類の生息地であり[16]、うち15種はレッドリストに記載されている絶滅危惧種である[5]インドサイの最大の生息地で、全世界の生息数の約2/3にあたる1,855頭が確認されている[5][17][18]アジアスイギュウ(1,666頭)[19]バラシンガジカ(468頭)[20]アジアゾウ(1,940頭)[21]ガウル(30頭)、サンバー(58頭)も確認されている。小型から中型の偶蹄類ではインドキョンイノシシホッグジカといった哺乳類もこの公園内に生息する[5][22]

トラヒョウといったネコ目の大型種も生息する[16]。カジランガは、2006年に、トラの保護区宣言を実施しているが、2000年の調査では86頭が確認されており、5平方キロメートルあたりに1頭と世界でもっとも高密度なトラの生息地でもある。[17]トラのみならず、ネコ科の構成種、例えばジャングルキャットスナドリネコベンガルヤマネコも生息する[16]。小型哺乳類では、アラゲウサギハイイロマングースジャワマングースインドジャコウネコベンガルギツネキンイロジャッカルナマケグマセンザンコウ、アナグマ、モモンガが生息する[5][16][23] 。9種類がこの公園内に生息し[2]アッサムモンキー、ルトン、ラングールが主である一方で、公園内では唯一の霊長類であるフーロックテナガザルも生息する[5][16][23]。また、公園内の河川は、絶滅が危惧されているカワイルカ科の生息地でもある[5]

カジランガは、バードライフ・インターナショナルによって、重要野鳥生息地として位置づけられている[24]。渡り鳥、水鳥のみならず、肉食性の鳥類や腐肉を好む鳥類、あるいは狩猟の対象とされる鳥類も生息している。カリガネメジロガモアカハジロカラフトアオアシシギセイタカコウシロスキハシコウといった鳥類は、越冬のため飛来する。[25]。カワセミ科、ハイイロペリカンをはじめとするペリカン科、オオハゲコウコハゲコウ、アジサシのような水辺に生息する鳥類も公園内で生息する。[25]。タカ目では、カタシロワシカラフトワシオジロワシキガシラウミワシ、Grey-headed Fish Eagle、ヒメチョウゲンボウが生息している.[25]

絶滅が危惧されるインドハゲワシ

一方で、カジランガは、ハゲワシの仲間がかつては多く生息していた場所であった。しかし、ハゲワシの数は急速に減少し、ほとんど絶滅寸前である。その背景には、ジクロフェナクを含む食物が公園内の動物にえさとして使用されたからである[26]。インドハゲワシ(en)、Slender-billed Vulture、ベンガルハゲワシが現在でも、この公園内ではかろうじて生き残っている[26]ヌマシャコベンガルショウノガン、Pale-capped Pigeonといった、かつては狩猟の対象となった鳥類もこの公園内に生息している[25]

カジランガには、オオサイチョウの仲間も公園内に生息している。ダルマエナガの仲間であるJerdon’s Babblerやヌマジチメドリ(絶滅?)、ハタオリドリ科、Baya Weaver、ツグミ科ウグイス科の鳥類も生息しているが一部の種では個体数が減少している[25]

爬虫類ではアミメニシキヘビキングコブラインドコブラタイコブララッセルクサリヘビクレイトといったヘビもこの公園内には生息する[27]ベンガルオオトカゲミズオオトカゲといったオオトカゲ科の構成種[27]アッサムセタカガメエミスムツアシガメといったカメ目の構成種は15種が生息する[27]

植物相[編集]

カジランガ国立公園内の草原と森林

カジランガの植物相は分類すると4つに大別される[28]。サバナ性の草原、サバナ、熱帯広葉樹林、熱帯常緑林である。1986年のランドサットのデータによるとカジランガの植生の41%は背が高い草本、11%が低い草本、29%が密林、4%が湿地、水域が8%、砂地が6%である.[29]

標高で言えば、公園の東部と西部と比較すると西部のほうが標高は低い。西部の一帯は、草原に包まれており、その中で目を引くのがエレファント・グラス(ススキ)である。エレファント・グラスは標高が上がる東部でも生えているが、ジールスと呼ばれる沼沢地の周辺には、エレファント・グラスよりも背が低い草本が生えている[5]。1年ごとに到来する洪水が、草食動物の食性、計画的に実施される野焼きが草原やアシの平原を維持し、また、豊かにしている。背が高い草本は、エレファント・グラス以外にも、サトウキビチガヤヨシが代表的である。イネ科の草本も公園の植物相を豊かにしており、Careya arborea、インドスグリen)、キワタビワモドキ科といった低木が公園内に陰を作り出す[5]

カンチャンジューリー、パンバーリ、タムリパサールといった地区に近い区画に生える固い常緑樹、例えば、Aphanamixis polystachya、Magnolia hodgsonii、Dillenia indica、フクギ属イチジク属ニッケイ属、Syzygiumなどが挙げられる。バグリ、ビマリ、ハルディバーリといった地区に近い区画では熱帯準常緑樹が生えている。種類としては、アルビジアen)、ドゥアバンガen)、バナバギョボクステルキュリアen)、グレウィアen)、アカメガシワブリデリアen)などである[30]

公園内の水辺には、多くの種類の水生の植物を見ることが出来る。ホテイアオイが一般的であるが、ホテイアオイは洪水の季節には姿を消す[5]。公園内のもう1つの植物で目を引いたのがミモザの仲間であるMimosa diplotrichaであったが、ブラジルを原産とするこの植物は、草食動物にとっては毒性が強く、2005年に、インド野生生物トラストen)の協力を得て、カジランガの職員が除去した[31]

公園をめぐる行政・財政[編集]

カジランガ国立公園が世界遺産に登録されていることを示す看板

カジランガ国立公園を管轄しているのは、ボカハットに本部を置くアッサム州の森林省の野生動物局である。

公園は4つの地区(Burapahar、Baguri、中央、東部)に分割してそれぞれの監視人が管轄している。それぞれの本部は、ゴラカチ(Ghorakati)、バグリ(Baguri)、コハラ(Kohara)、アゴラトーリ(Agoratoli)に設けられている[6]。それぞれの地区で、巡回区域がさらに分割して設置されている[6]

公園は、インド中央政府の環境森林省及びアッサム州~資金援助を受けている。加えて、インド中央政府が実施しているプロジェクト・エレファント(en)からも追加資金を獲得している。1997年から1998年にかけては、10万ドルの資金が世界遺産のファンドからを受け取っている[13]。それ以外にも政府、非政府活動(NPO)から資金を獲得している。

保護活動[編集]

カジランガ国立公園内におけるインドサイとインドゾウの生息数のグラフ。

カジランガ国立公園は、様々な法律に基づいて、最大限の保護が施されている。例えば、「1891年のアッサム州森林条例」(the Assam Forest Regulation of 1891)や「2002年の生物多様性保護法」(the Biodiversity Conservation Act of 2002)などである[13]。インドサイの角を狙った密漁は絶えることはなく、カジランガ国立公園を管理するに当たって、最大の関心事である。1980年から2005年にの25年間で567頭のインドサイが密猟者によって捕獲された[6]。とはいえ、この傾向は直近も変わっておらず、2007年には、18頭のインドサイが密猟者によって殺されている[32]。直近のレポートによると、インドサイの密猟はアル=カーイダと関係を持っているバングラデシュのテロ組織との関連性がある[33][34]

密猟者対策のためのキャンプの設営、公園内の巡回、情報収集、公園周囲での小火器での武装警戒のような密猟対策を施すことによって、野生動物が密猟の対象になることを防ごうと取り組んでいる[35][36]

モンスーンの季節に必ずといって訪れる洪水と激しい降雨によって、野生動物は、生存の危機に脅かされていると同時に、保護活動のインフラストラクチャーの破壊にもつながっている[37]。水浸しになった場所から逃れるために、多くの動物が公園外の高地に逃れることになるがその場所は、密猟されやすい場所であり、また、自動車などの事故に巻き込まれやすい場所であり、さらには、近隣の農民の農作物は、これらの動物の被害を受けざるを得なくなっている[4] 。野生動物の減少を防ぐために、政府は、巡回の回数を増やしたり、パトロールのためのスピードボートを購入したり、高地に野生動物のためのシェルターを設営している[4]。公園の南の境界に位置する国道37号線を野生動物が横切ることが出来るようにするために、複数本の回廊も建設された[38]。また、公園内で疫病が流行することで、野生動物が死亡することを防ぐために、公園の周辺にある村の動物に対して免疫性を与える活動に取り組むと同時に、公園の周囲にはフェンスが建設されている。このフェンスは野生動物が家畜によって殺されることがないようにする目的がある[4]

カジランガ国立公園で実施される野火

周辺の茶畑で散布される殺虫剤、ヌマリガールにある石油精製工場の存在が公園内の水質を悪化させている[6]。また、ミモザやそれ以外のバラの仲間が公園内に侵食することで、公園内の生態系が破壊される可能性もある。公園内の生態系を維持するために、草原は定期的に火を使って焼き払われる[5]

観光[編集]

野鳥を含めた野生動物を観察することがこの公園に訪れる訪問者の主な目的である。旅行者は、ゾウあるいはジープに載って、公園内を移動することが可能である。公園内のハイキングは、人間と動物の無用な衝突を生む可能性があることから禁止されている。観察塔が野生動物の観察のために、ソハラ、ミヒムフ、カトゥパラ、フォリアマリ、ハルモティに設けられている。ヒマラヤ山脈最南端を形成するシヴァリク丘陵en)が公園内の展望を形成し、その遠景を望みながら、公園内の草原や木々、湖沼が点在する風景を構成する。公園内には、カジランガのことを詳しく紹介する案内所が設けられている.[39]

カジランガ国立公園は、4月の中旬から10月の中旬までのモンスーンの期間は旅行者に対して開放されていない。コハラにある4件のロッジ及び公園内にある3つの旅行者のためのロッジは、アッサム州管轄の環境森林省によって管理されている。公園の外側にはプライベートのリゾートがあり、こちらは多くの人が利用可能である[37]

カジランガ国立公園にまつわる作品[編集]

カジランガはこれまでに、さまざまな書籍、歌、ドキュメンタリーで紹介されてきた。カジランガが始めて国際世界に紹介されたのは、西ベンガル州出身の写真家で映像作家でもあったロビン・バネルジーen)が1961年に、”Kajiranga”というタイトルのドキュメンタリーをベルリンで発表、放映されたものとされる[40][41][42]アメリカ合衆国の小説家であるL・スプレイグ・ディ=キャンプは”Kaziranga, Assam”(en)で、カジランガのことを詩で表現した。ディ=キャンプによる詩は、1970年に出版された詩集”Demons and Dinosaurs”(en)が初出であるが、2005年に、”Travel Stories of L. Sprague de Camp”(en)において、再出版された[43]

ニューデリーに本社を置くチルドレンズ・ブック・トラストen)は、1979年に、Arup Duttaを筆者に起用する形で児童文学”Kaziranga Trail”を発行している。インドサイの密漁を題材にしたこの作品は、シャンカール賞を受賞している[44]。アッサム人の歌手であるブーペン・ハザリカen)は自らの歌の中にカジランガ国立公園のことについて述べたこともある[20]イギリスBBCの自然保護論者であり、旅行家、ライターでもあるマーク・シャンド(en)は、一冊の本を上梓した、”Queen of the Elephants”と名づけられたこの本は、カジランガに住むインドの少女のゾウ使いのドキュメンタリーである。この本は、1996年に、トマス・クック・トラベル・ブック賞とPrix Littéraire de Trente Millions d'Amisを受賞した[45]

世界遺産登録基準[編集]

この世界遺産は世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。

  • (9) 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。
  • (10) 生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。これには科学上または保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる。

脚注[編集]

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  3. ^ Talukdar, Sushanta (2005年1月5日). “Waiting for Curzon's kin to celebrate Kaziranga”. The Hindu. http://www.hinduonnet.com/2005/01/05/stories/2005010503052000.htm 2008年8月23日閲覧。 
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  41. ^ Robin Banerjee. Retrieved on 2007-03-22
  42. ^ Lover of the wild, Uncle Robin no more. The Sentinel (Gauhati) 6 August 2003
  43. ^ Years in the Making: the Time-Travel Stories of L. Sprague de Camp. NESFA.org. Retrieved on 2007-02-26
  44. ^ Khorana, Meena. (1991). The Indian Subcontinent in Literature for Children and Young Adults. Greenwood Press
  45. ^ Bordoloi, Anupam (2005年3月15日). “Wild at heart”. The Telegraph. http://www.telegraphindia.com/1050313/asp/look/story_4480991.asp 2008年8月23日閲覧。 

参考文献、関連文献[編集]

以下は、英語版の記述を転記したもので、日本語版作成において、直接参照していない。

  • Barthakur, Ranjit; Sahgal, Bittu (2005), The Kaziranga Inheritance, Mumbai: Sanctuary Asia 
  • Choudhury, Anwaruddin (2000). The Birds of Assam. Guwahati: Gibbon Books and World Wide Fund for Nature. 
  • Choudhury, Anwaruddin (2003). Birds of Kaziranga National Park: A checklist. Guwahati: Gibbon Books and The Rhino Foundation for Nature in NE India. 
  • Choudhury, Anwaruddin (2004). Kaziranga Wildlife in Assam. India: Rupa & Co. 
  • Dutta, Arup Kumar (1991). Unicornis: The Great Indian One Horned Rhinoceros. New Delhi: Konark Publication. 
  • Gee, E.P. (1964). The Wild Life of India. London: Collins. 
  • Jaws of Death—a 2005 documentary by Gautam Saikia about Kaziranga animals being hit by vehicular traffic while crossing National Highway 37, winner of the Vatavaran Award.
  • Oberai, C.P.; B.S. Bonal (2002). Kaziranga: The Rhino Land. New Delhi: B.R. Publishing. 
  • Shrivastava, Rahul; Heinen, Joel (2007), A microsite analysis of resource use around Kaziranga National Park, India: Implications for conservation and development planning, Journal of Environment and Development 16(2): 207–226 
  • Shrivastava, Rahul; Heinen, Joel (2005), Migration and Home Gardens in the Brahmaputra Valley, Assam, India, Journal of Ecological Anthropology 9: 20–34 

外部リンク[編集]