ジャワマングース
| ジャワマングース | |||||||||||||||||||||||||||
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ジャワマングース Herpestes javanicus
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| 保全状況評価[a 1] | |||||||||||||||||||||||||||
| LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) |
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| 分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||||||||
| Herpestes javanicus (É. Geoffroy Saint-Hilaire, 1818) |
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| 和名 | |||||||||||||||||||||||||||
| ジャワマングース | |||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | |||||||||||||||||||||||||||
| Javan gold-spotted mongoose Small Asian mongoose Small Indian mongoose |
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生息図(自然分布による生息域)
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ジャワマングース(Herpestes javanicus)は、動物界脊索動物門哺乳綱ネコ目(食肉目)マングース科エジプトマングース属に分類される食肉類。
目次 |
分布 [編集]
アフガニスタン、インド、インドネシア、カンボジア、タイ、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、ブータン、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオス[a 1]
- H. j. javanicus
- H. j. auropunctatus
- H. j. birmanicus
- H. j. pallipes
- H. j. siamensis
アメリカ合衆国(ハワイ)、日本(奄美大島、沖縄島)、フィジー、西インド諸島などに移入[1]。
形態 [編集]
- H. j. javanicus
分類 [編集]
基亜種以外をフイリマングースH. auropunctatusとして分割する説もある[1]。
- Herpestes javanicus javanicus (É. Geoffroy, 1818)
- Herpestes javanicus auropunctatus (Hodgson, 1836)
- Herpestes javanicus birmanicus Thomas, 1886
- Herpestes javanicus pallipes Blyth, 1845
- Herpestes javanicus siamensis Kloss, 1971
生態 [編集]
食性は雑食で、昆虫、サソリ、爬虫類、鳥類やその卵、小型哺乳類などを食べる[1]。
一度に1-3頭を出産する[3]。
人間との関係 [編集]
ネズミ駆除を目的とし、西インド諸島やハワイ、フィジーなど世界各地に移入された[4]。しかし、これらの地域では農業被害や在来種の捕食が相次ぎ、当初のもくろみは失敗に終わっている[4]。しかしこのような失敗が報告されていたにもかかわらず、日本では1910年に沖縄島へインド産(亜種H. j. auropunctatusと考えられている)の個体13-17頭が、また1979年頃に奄美大島へネズミ類やハブ駆除のために30頭が移入された[2][4]。在来種を捕食、家禽や農作物への被害例があることなどから2005年に特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律により特定外来生物に指定された[a 2]
- H. j. auropunctatus
日本における被害及び対策 [編集]
日本では沖縄本島那覇市周辺に1910年に導入され、1945年には名護市付近まで分布を広げている[4][5]。動物学者渡瀬庄三郎の勧めによって、沖縄島の那覇市および名護市周辺、渡名喜島などに29頭が導入された[6]。一般的には毒ヘビであるハブの駆除が目的といわれているが、実際は深刻な農業被害を発生させていたネズミの駆除が主な狙いであった[6]。2000年代には、沖縄本島北部のやんばる地域をはじめ、奄美大島のほぼ全域に分布が拡大している[3]。さらに九州においても鹿児島市内で、2006年10月以降にジャワマングースの目撃情報や、授乳中とみられるメスの轢死体などが見つかっていたが、2009年7月に鹿児島県鹿児島市喜入地区にてオス2頭が捕獲された[7]。これは日本本土における初の定着の確認例である[7]。
ジャワマングースが導入された沖縄本島や奄美大島では、もともと在来種の捕食性哺乳類が少なく、また在来種は新しい捕食者へ対する防備に弱く、ジャワマングースは上位捕食者になりやすかった[4]。沖縄本島では日本国指定の天然記念物であるヤンバルクイナをはじめ、アカヒゲ、ケナガネズミ、キノボリトカゲ、オキナワアオガエルといった固有種や絶滅危惧種の生息が脅かされている[4][5][8][9]。奄美大島でも同様で、特別天然記念物のアマミノクロウサギや天然記念物のアマミトゲネズミのほか、ルリカケス、アマミヤマシギ、イボイモリ等の捕食も危惧されている[4][5][8]。そもそも本来の目的であるハブは夜行性であるのに対して、本種は昼行性であり、両者は時間的に棲み分けており、在来種への影響の方が顕著であった[4][5]。奄美大島の個体群の糞からは絶滅危惧種であるアマミトゲネズミやアマミノクロウサギなどが見つかっている[4]。しかし、ハブの捕食は認められていない[4]。
また、養鶏農家が本種に卵やひなを襲われる被害も出ており[5]、さらに、本種には人にも伝染するレプトスピラ菌の保菌率が高い。ヒトがレプトスピラ菌に感染すると腎臓が侵され、最悪の場合、死に至ることもある。本種が狂犬病ウイルスを運ぶ可能性もあると言われる。
奄美大島においては1993年から自治体が養鶏食害や農業被害の防止を目的とし駆除を開始し、また2000年からは環境省(旧環境庁)が生態系保護を目的とし駆除事業を行っている[4]。1999年における個体数は5,000から10,000頭、年間増加率を30%と推定されていた[4]。これを年間に3,000から4,000頭を駆除し、数年かけて個体数を減少させたあと、その後の数年間で根絶させる計画である[4]。この目標を遂行するために、鳥獣保護法の有害鳥獣駆除制度を根拠に捕獲免許が支給され、またジャワマングース1個体につき4,000円の報奨金が支払われた[4]。環境省はマングース駆除事業を実施しており、2000年から2004年まで15,400頭ものマングースを駆除し、外来生物法が施行された2005年以降も本格的な駆除を継続している[10]。しかし、駆除により個体数が減るにつれ捕獲数が減少し、コストに見合った利益が得られず捕獲者が減少したほか、農業被害が減少したことにより、有害鳥獣駆除が徐々に発動されなくなり、根絶には至っていない[4]。2005年に環境省は奄美マングースバスターズという12名の捕獲隊を結成し、毎年増員しつつ、2009年には42名体制で駆除にあたっている[11][12]。
参考文献 [編集]
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 今泉吉典監修 『世界の動物 分類と飼育2 (食肉目)』、東京動物園協会、1991年、107-109頁。
- ^ a b c d 関口恵史、井上文英、上田智之、小倉剛、川島由次 『mtDNA のチトクローム b 領域の塩基配列からみた沖縄島と奄美大島のマングースの類縁関係』哺乳類科学 Vol.21 No.1、2001年、65、68-69頁。
- ^ a b 多紀保彦(監修) 財団法人自然環境研究センター(編著) 『決定版 日本の外来生物』 平凡社、2008年4月21日。ISBN 978-4-582-54241-7。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o (財)日本自然保護協会 編集、『生態学から見た野生動物の保護と法律』、講談社サイエンティフィック、2003年11月20日第1刷発行、P.77, P.93, Pp.122-123、ISBN 4-06-155216-3
- ^ a b c d e 国立環境研究所. “ジャワマングース”. 2011年5月21日閲覧。
- ^ a b 川上新「沖縄県におけるマングースの移入と現状について (PDF)」 、『しまたてい』第11巻、2006年、 10-13頁、2011年11月12日閲覧。
- ^ a b 石井信夫(日本哺乳類学会). “鹿児島市喜入に定着したジャワマングースの早期根絶対策の要望書”. 2011年5月21日閲覧。
- ^ a b 環境省. “特定外来生物の解説 ジャワマングース”. 2011年5月21日閲覧。
- ^ 小倉剛・佐々木健志・当山昌直・嵩原建二・仲地学・石橋治・川島由次・織田銑一「沖縄島北部に生息するジャワマングース(Herpestes javanicus)の食性と在来種への影響 (PDF)」 、『哺乳類科学』第42巻第1号、2002年、 53-62頁、2011年11月12日閲覧。
- ^ 山田 文雄「マングース根絶への課題 (PDF)」 、『哺乳類科学』第46巻第1号、2006年、 99-102頁、2011年11月12日閲覧。
- ^ 環境省 那覇自然環境事務所. “【通知】平成18年度奄美大島におけるジャワマングース防除事業の捕獲結果と平成19年度事業の実施計画”. 2011年5月21日閲覧。
- ^ 財団法人 環境情報普及センター. “環境省 奄美大島のジャワマングース防除事業の状況を公表”. 2011年5月21日閲覧。
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
- ^ a b The IUCN Red List of Threatened Species
- Wozencraft, C., Duckworth, J.W., Choudury, A., Muddapa, D., Yonzon, P., Kanchanasaka, B., Jennings A. & Veron, G. 2008. Herpestes javanicus. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.4.
- ^ 環境省。こういった経緯で世界の侵略的外来種ワースト100に選ばれている。
- ^ CITES homepage