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ギャンブル依存症

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ギャンブル依存症
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カジノでスロットマシンに興じる人々
分類および外部参照情報
診療科・
学術分野
精神医学, 心理学, 心理療法
ICD-10 F63.0
ICD-9-CM 312.31
OMIM 606349
MedlinePlus 001520
MeSH D005715

ギャンブル依存症(ギャンブルいそんしょう、ギャンブルいぞんしょう、Gambling addiction)は行為・過程アディクション(嗜癖障害)の一種で、ギャンブルの行為や過程に必要以上に熱中し、のめりこんでしまう状態である[1]

精神疾患のひとつに分類され、医学的な呼称は「ギャンブル障害 Gambling Disorder[2]」(DSM-5)または「病的賭博 Pathological gambling[3]」(ICD-10)である。

本障害は「持続し反復する問題賭博行動によって臨床的に意味のある機能障害や苦痛が生じている状態[2]」また「貧困になる、家族関係が損なわれる、個人的な生活が崩壊するなどの、不利な社会的結果を招くにもかかわらず、持続的に繰り返され、しばしば増強する賭博行為[3]」を本質的な特徴とする。

2017年9月には国立病院機構久里浜医療センターが「国内のギャンブル等依存に関する疫学調査」の中間とりまとめを発表した[4]。それによると直近一年間でギャンブル等依存症の疑いのある者の割合は0.8%(約70万人、実数32人)。このうち最もよくお金を使ったギャンブル等についてはパチンコ・パチスロが最多であり、割合は0.7%(約57万人、実数26人)だった。 公益財団法人 日工組社会安全研究財団は「パチンコ・パチスロ遊技障害(いわゆるパチンコ依存)」の全国調査を2017年に実施し、その推計人口を発表している[5](本記事の「疫学」参照)。

名称[編集]

DSM-5の「Gambling Disorder」は日本では「ギャンブル障害」と訳されているが[2]、これは日本精神神経学会が作成した「DSM‒5 病名・用語翻訳ガイドライン」に基づくものである[6]。このガイドラインは『DSM‒5の病名や用語に対してさまざまな訳語が用いられ混乱が起きることのないように[7]』作成されたものであり、従って日本では「ギャンブル障害」が精神医学用語として一般的である。

PubMedなど医学論文データベースでは「Gambling Disorder」の表記が増えている。

ピアサポートグループであるギャンブラーズ・アノニマス(GA)では「Compulsive gambling(強迫的ギャンブル)」の表記を採用しており、強迫的ギャンブルを慢性的で進行的、不可逆的な病気(illness)としている[8]。診断できるのは当事者自身のみであり、(当事者同士や医療関係者を含め)他者が診断することは想定していない。

2018年リリース予定のICD-11では「Gambling Disorder(ギャンブル障害)」が採用される見通し[9]ギャンブラーズ・アノニマス(GA)が採用している「Compulsive gambling(強迫的ギャンブル)」は「Gambling Disorder(ギャンブル障害)」に包含される位置づけとして残る。ギャンブラーズ・アノニマス(GA)や家族会が使うギャンブル依存症は強迫的ギャンブリングで、DSM基準のギャンブル障害よりは狭い範囲を指す。「pathological gambling(病的賭博)」、「addiction; betting(賭け嗜癖)」「addiction; gambling(ギャンブル嗜癖)」「betting; pathological(病的賭け)」「gambling; dependence(ギャンブル依存)」は「Gambling Disorder(ギャンブル障害)」の同意語として位置づけられる予定[10]

一方、国会等で議論されている自民、公明両党提出の「ギャンブル等依存症対策基本法案」では「ギャンブル等依存症」という用語が用いられており、「ギャンブル等にのめり込むことにより日常生活又は社会生活に支障が生じている状態」と定義されている[11]

症状と診断[編集]

ICD-10では、「ギャンブル障害(Gambling Disorder)」に当たる「病的賭博 (Pathological gambling)」は「持続的に繰り返される賭博であり、貧困になる、家族関係が損なわれる、個人的な生活が崩壊するなどの、不利な社会的結果を招くにもかかわらず、持続し、しばしば増強する」と定義されている[3]

ICD-11では、「賭博に対する制御が障害されていることに特徴づけられる持続的で反復的な賭博行動で、個人的、家族的、社会的、あるいは、教育上、職業上、その他重要な事柄に明らか重大な問題が生じており、望ましくないことが繰り返し起きているにもかかわらず、他の活動以上に賭博の優先度が増しており、他の興味や日々の生活に比べて最優先である状態。これらの特徴や賭博行動のパターンが少なくとも12か月以上続いていることが診断の標準的条件だが、診断的特徴をすべて満たし症状が重度であれば12か月間は短縮可能」となる見込み[10]

DSM-5では「ギャンブル障害(Gambling Disorder)」は「臨床的に意味のある機能障害または苦痛を引き起こすに至る持続的かつ反復性の問題賭博行動」と定義したうえで、問題ある賭博行動とは何かを操作的に示す基準を列記する形式となっている。その基準は以下であるが、こうしたチェックリスト方式をとることで、特にアンケート的な利用をした場合、ICD-10およびICD-11のニュアンス(重度のニュアンス)より軽度でギャンブル障害とみなされうる点には注意が必要。またSOGS(後述)等のアンケートもDSM-Ⅳなどで妥当性を担保しており、同様の問題をはらむ。

以下は、DSM-5日本語版からの引用となる。DSM-5によれば、賭博とは「さらに大きな価値のあるものを得たいという希望のもと、価値のあるものを危険にさらすこと[2]」で、刑法185条にいう「賭博」、すなわち「偶然の勝敗により財物・財産上の利益の得喪を争うこと」より幅広い概念である。

DSM-5の診断基準[編集]

A.臨床的に意味のある機能障害または苦痛を引き起こすに至る持続的かつ反復性の問題賭博行動で、その人が過去12か月間(原文は「in a 12-month period」なので、「ある12か月間」であることに注意)に以下のうち4つ(またはそれ以上)を示している。

  1. 興奮を得たいがために、掛け金の額を増やして賭博をする欲求
  2. 賭博をするのを中断したり、または中止したりすると落ち着かなくなる、またはいらだつ
  3. 賭博をするのを制限する、減らす、または中止するなどの努力を繰り返し成功しなかったことがある
  4. しばしば賭博に心を奪われている(例:次の賭けの計画を立てること、賭博をするための金銭を得る方法を考えること、を絶えず考えている)
  5. 苦痛の気分(例:無気力、罪悪感、不安、抑うつ)のときに、賭博をすることが多い
  6. 賭博で金をすった後、別の日にそれを取り戻しに帰ってくることが多い(失った金を“深追いする”)
  7. 賭博へののめり込みを隠すために、嘘をつく
  8. 賭博のために、重要な人間関係、仕事、教育、または職業上の機会を危険にさらし、または失ったことがある
  9. 賭博によって引き起こされた絶望的な経済状況を免れるために、他人に金を出してくれるよう頼む

B.その賭博行動は、躁病エピソードではうまく説明されない。

▶該当すれば特定せよ・・・挿話性(数か月は軽快する)、持続性(何年も当てはまる)
▶該当すれば特定せよ・・・寛解早期(3か月以上12か月未満基準を満たさない)、寛解持続(12か月以上基準を満たさない)
▶現在の重症度を特定せよ・・・軽度(4,5項目)、中等度(6,7項目)、重度(8,9項目)

臨床的に意味のある機能障害または苦痛」という表現は、アルコール使用障害(いわゆるアルコール依存症)、精神刺激薬使用障害(いわゆる薬物依存症)などの「物質関連障害および嗜癖性障害群」では共通に用いられている表現であり、「臨床的に意味のある機能障害または苦痛」があるのかどうかが、「精神障害(Mental Disorder)」をDSM-5で定義するうえで重要な視点となっている。したがって「臨床的に意味のある機能障害または苦痛」を等閑視しアンケート的にこの基準を利用することは望ましくない。

なお、DSM-5では「アルコール使用障害」「精神刺激薬使用障害」のように「物質関連障害および嗜癖性障害群」では、「~使用障害」と「使用(use)」が使われている。同じニュアンスでgambleではなくgamblingが使われており、この判断基準は「ギャンブルの仕方(gambling)」によって生じている問題をチェックするものである。

ここで注意すべきは、ギャンブル障害では、物質関連障害での再発の危険性を重視する姿勢にならって、どこかの時点で基準を満たせば、以後、一生、ギャンブル障害とみなされてしまう点である。とうの昔にギャンブルをやめた人、あるいは回復支援施設等で回復し、今はほかの人の支援に当たっている人などが「ギャンブル障害である」とみなされてしまうのが、DSM-5の基準であり、SOGSの基準である。

したがって、ギャンブル等依存症対策を考えるときなどには、他の障害でいうところの生涯有病率(人生のある一年で有病であった人の率)に当たる数字をもとにギャンブル等依存症の対策等を議論しようとしているのか、現在の有病率(この一年の有病率)で議論しようとしているのか、意識的な区別が必要である。なお、ギャンブル等依存症対策法案では「ギャンブル等にのめり込むことにより日常生活又は社会生活に支障が生じている状態」と定義しており、現在の有病率(障害の疑い)で議論しようとしていると思われる。

特にこの区分に留意する必要があるのは、ギャンブル障害では自然回復が3~6割程度存在するとの諸外国の研究[12][13]があり、進行的で不可逆的な障害であるというかつてのイメージ、もしくは物質使用障害(アルコール等薬物依存)の比喩からくるイメージで、依存対策等を論じることは適切ではないからである。DSM-5では、「この1年のギャンブル障害の有病率」は一般人口の約0.2〜0.3%、「生涯有病率」は約0.4〜1.0%と記載しており、この上下の数字を対応させて推測すれば5~7割程度の自然回復が推測される。後に示すスイスの2008年データでは55%の自然回復が推測される。

また厚生労働省研究班の2017年3月の大都市圏調査報告(2,200名を対象とし993名回収、SOGSによる。SOGSは後に示されている)では、生涯有病率(生涯の一時期のギャンブル等依存症の疑い)が2.7%(実数28名)、現在の有病率(過去一年のギャンブル等依存症の疑い)が0.6%(実数5名)[14]で「生涯の一時期のギャンブル等依存症の疑い」のうち82%(実数23名)が昔「ギャンブル等依存症の疑い」があったが現在は自然軽快または回復しているものと推定され、日本では自然回復率がより高い可能性がある。

ただし、過去のギャンブル障害が将来ギャンブルの問題を抱えることの強い予測因子になるので、自然回復群への注意喚起等、予防策は必須である。

なお、DSM-5では基準Bで躁病エピソードによって説明できる賭博行動はギャンブル障害から除くとしているが、本文中では、職業的賭博、社交的賭博を「障害ではない賭博」とし、パーソナリティ障害群では両方の障害の基準を満たす場合は両方の診断を求め(併存診断)、パーキンソン病などでドーパミン作動薬を使用している場合などは、その薬を減らす、または止めた時に症状が消失するならば、ギャンブル障害から除くとしている。

現在の重症度の特定[編集]

DSM-5[15]の基準は「ある12か月」での当てはまりでギャンブル障害を判断するが、同時に現在の重症度の特定を求めており、この合計がほぼ一年有病率にあたる。

  • 軽度の場合は基準の4〜5項目だけを示し、よく当てはまる基準は、通常、「賭博に心を奪われること」(基準A-4)と「失った金の“深追い”」(基準A-6)に関連したものである。
  • 中等度の場合は基準のより多くを示す(すなわち6〜7項目)。
  • 重度の場合は基準のすべて、または9項目のうちのほとんどを示す(すなわち、8〜9項目)。

「賭博のために対人関係や職業上の機会を危険にさらすこと」(基準A-8)、「賭博で失った金を出してくれるように他人に頼むこと」(基準A-9)は調査を行うと当てはまることの少ない基準で、より重度のギャンブル障害の人の中でよく見られる。

マスコミ等でギャンブル障害の事例として紹介されるのは重度、もしくは重度で見られる項目が頻回繰り返されている事例で、その数は「ギャンブル障害の疑い」の1~2割程度となるので、「(軽度以上の)ギャンブル障害の疑い」の数や率を記述し、これとならべて重度のケースを並べ、「(軽度以上の)ギャンブル障害の疑い」=「重度例」であるかのようなミスリードを生みやすい報道や説明の仕方は望ましくない。

一方、こうしたギャンブル障害の重症度が、本当に病的な意味での重症度を示すのか、いまだ確定していない。また、重症度の区分(軽度、中等度、重度の区分)の科学的根拠はほとんど示されていない。これらは、あくまで操作的な基準に過ぎないことに留意が必要である。

ギャンブル障害に関連する特徴[編集]

DSM-5[15]によれば、ギャンブル障害では、歪曲された思考(例:否認、迷信、偶発的な出来事の結果を超える力と支配力の感覚、オカルト、確率の誤解、自信過剰など)が存在していることがある。金が彼らの問題の原因であり、かつ解決策であると強固に確信している場合もある。

Blaszczynski, A. らは、ギャンブル障害の3Pathways Modelを提唱し、衝動型(ADHD型)、回避型(不安型)、いずれも弱い型の三タイプでのギャンブル障害の分類を提案している[16]

日本のギャンブル障害回復支援施設のさきがけ、ワンデーポートの中村らは自閉スペクトラム症などの併存や発達のばらつきの存在を指摘しており[17]、この問題は一人黙々とのめり込みうるパチンコという遊技独特の要因かもしれないし、歪曲された思考の現れなのかもしれない。

ギャンブル障害には実際、併存障害が多い。Dowling NA et al.(2015)によれば、アルコール依存症 15.2%、薬物依存症 4.2%、大うつ病性障害 29.9%、双極性障害 8.8%、統合失調症 4.7%、パニック障害 13.7%、社交不安障害 14.9%、PTSD 12.3%、ADHD 9.3%、など併存障害全体では74.8%におよぶという。

宮岡らは、「病的ギャンブリング「いわゆるギャンブル依存」の概念の検討と各関連機関の適切な連携に関する研究、2013」(厚労科研調査)で、日本のギャンブル障害を以下に区分している。

タイプI(単純嗜癖型:特に背景要因がなくギャンブルにはまる)

タイプII(他の精神障害先行型:大うつ病性障害、双極性障害、統合失調症、不安障害、パーキンソン病、むずむず脚症候群、アルコール使用障害など)

タイプIII(パーソナリティ等の問題型:境界性パーソナリティ障害、反社会性パーソナリティ障害、アスペルガー症候群やADHD等の発達障害、もともとの生活上の問題、認知症、器質的な問題など)

すなわち、ギャンブル障害の問題をとらえる場合、併存障害のアセスメントは必須で、単純嗜癖型としてのみギャンブル障害のすべてをとらえようとすると弊害を生む可能性がある。また単純嗜癖が病的といえる段階に至る背景には併存障害、パーソナリティ、ストレス状況などを想定する必要がある。

ギャンブル障害の特徴として留意すべき最大のポイントは自殺企図である。治療をしている半数の人たちは自殺念慮を持ち、そして約17%が自殺企図があったとDSM-5では記載されており、久里浜医療センターの平成25年6月~26年12月までのギャンブル外来初診データでも35名中8名(22.9%)に自殺企図がみられており、自殺予防対策は急務である。河本によれば、自殺と破産を予測する最大の因子は家族の依存症歴であったという[18]

河本らはパチンコ・パチスロ遊技障害(いわゆるパチンコ依存)の重症化の背景に両価性を疑い、両価性尺度を開発している[19]

発現の経過と要因[編集]

ギャンブル障害の有病率や彼らが行うギャンブルの種類は年齢や性別によって様々である。

DSM-5[15]によると、ギャンブル障害は青年期または若年成人期の間に起こりうるが、中年期または高齢であっても発現し、その場合は男性よりも女性で一般的であるとしている。対して青年期や若年成人期の発現は、女性よりも男性で一般的である。また、ギャンブル障害とは何年もの経過で発現するケースが大半であるが、男性よりも女性のほうが進行は速いようである。

つまり男性は人生の早期にギャンブルを始めることでギャンブル障害を若年期に発現しやすく、一方で女性がギャンブルを始めるのは人生の晩期に多いが、男性よりも短期間でギャンブル障害を発現しやすいという傾向が見られる。

ギャンブル障害をきたす人のほとんどが、賭けの頻度や賭け金が徐々に増加するという様式を証言している。

多種類のギャンブルに参加する人もいる一方、ギャンブル障害をもつ人のほとんどでは1つないし2つの種類のギャンブルに引き込まれ、それが最も問題になるとの報告がなされている。

また、賭けに使用される金額そのものはギャンブル障害の指標とはならない。数十万円を毎月賭け続けることができ、ギャンブルが問題にならない人たちがいる一方で、たとえ少ない金額であっても重大な問題になっている人たちもいるかもしれない。

不適応的なギャンブルの様式は定期的または一時的なものかもしれない。

そしてギャンブル障害は持続的であることもあれば寛解(症状が一時的あるいは継続的に軽減、または、ほぼ消失し、臨床的にコントロールされた状態[20])することもある。

ギャンブルはストレスや抑うつの時期、または物質(アルコールなど)の使用または中断の時期に増加する。

深刻なギャンブルの問題をきたしている時期、完全にギャンブルをしない時期、そして問題にはならないギャンブルをする時期があるかもしれないが、ギャンブル障害は一進一退を繰り返して慢性化する傾向がある[21]

気質要因[編集]

DSM-5[15]によれば、小児期や青年期早期から始まるギャンブルでは、ギャンブル障害の割合が増加しやすい。

ギャンブル障害は、反社会性パーソナリティ障害抑うつ障害、双極性障害、その他の物質使用障害、特にアルコール使用障害と一体になっているように見える場合がある。

ギャンブル障害の人の中には、衝動的で、競争心が旺盛で、精力的で、落ち着かず、そして飽きやすい人がいる。こうした人たちの中には、他人から認められるかどうかを過度に気にしており、ギャンブルに勝ったときは浪費といえるほどに気前が良い場合もある。

一方で、ギャンブル障害の人たちの中には、抑うつを抱えていたり、孤独であったり、無力感、罪悪感、もしくは抑うつを感じたときにギャンブルに走る人もいるという。

実際、竹内らは、日本のギャンブル障害の人たちの研究で、ギャンブル障害では損失を恐れる傾向が強い人と弱い人に両極化することを示している。そして、この二群で、不安、興奮を求める傾向、渇望の強さも異なり、ギャンブル障害には少なくとも二タイプが存在する可能性を報告している[22]

遺伝要因[編集]

DSM-5[15]によれば、ギャンブル障害は家族内に集積しうる。これには環境的および遺伝的要因の両方に関連しているようである。賭博の問題は二卵性双生児よりも一卵性双生児でより多く起こる。ギャンブル障害はまた一般人口の中よりも、中等度から重度のアルコール使用障害の人の第一度親族でより頻度が高い。

Slutske WSらはギャンブル障害のリスクに関して双生児研究を行い、リスクの分散の49.2%が遺伝的影響で説明され、ここに男女差がないことを示した。また、残り約50%が環境要因であるが、共有環境(互いを似せる方向に働く環境:ほぼ家庭環境)の影響は0%で、環境は非共有環境(互いを似せない方向に働く環境)として影響することを示した[23]。この比率はビッグファイブ(「神経症傾向(N)」「外向性(E)」「経験への開放性(O)」「協調性(A)」「誠実性(C)」)などの性格とよく似ており、性格と同程度に遺伝性が想定できる。

ギャンブル障害をきたす者の血縁関係をみると、ギャンブル好きや大酒飲みが存在することが多く、ギャンブル障害である親の20〜30%、兄弟姉妹の14%がギャンブル障害もしくはその予備軍であるという調査結果が存在する[24]。さらに考察を全般に広げた場合、親の40〜50%、兄弟姉妹の36%がアルコール使用障害または薬物依存症であるという調査結果も存在する[24]。 ただし親子ともにギャンブル障害であるとしても、遺伝的以外の要因、たとえば幼少期にしばしば親に連れられてギャンブル場に足を踏み入れたため、ギャンブル場への心理的障壁が低くなったというように、家庭環境が関与している可能性も考えられる[24]。 またギャンブル障害の場合、発症に遺伝的要因が関係しているとしても、ひとつの遺伝子によって発現が決定されるということはなく、複数の遺伝子が作用していると考えられている[24]

脳関連要因[編集]

高橋らは、PETスキャンを用いて、線条体のD1受容体の密度が低い人は、先を見越した意思決定をしにくくより感情に影響されやすく、低確率を高めに見積もってワクワクしたり、また高確率を低く見積もってハラハラしたりする傾向があり、ギャンブルにはまりやすくなると推測した[25]。また視床のノルアドレナリン・トランスポーターの密度が高い人ほど損失忌避性が小さくり、勝負に大胆になることを示した[26]

鶴見らは、ギャンブル障害患者らに報酬を伴う簡単なゲームを行い、健常者に比べて、腹側被蓋野、側坐核などの報酬系の賦活が小さく、また右の島皮質の賦活も小さいことを示した。ドーパミンの関与の強い報酬系の賦活が小さいのはギャンブラーは報酬慣れしているためと考えられるが、興味深いのは、飢餓や渇望といった身体状態を作り、食べ物や薬物への衝動を生み出す島皮質の賦活の減少で、鶴見らは報酬期待下の島皮質の活動低下がギャンブル障害のバイオロジカルマーカーになるのではないかと推測している。腹側被蓋、側坐核、島皮質、視床下核が行動の開始あるいは維持についてのコストベネフィットを計算し、遺伝子の読出しパターンを変化させるとの考えも動物実験等で提案されており、興味深い[27]

竹内らはギャンブル障害患者らを損失忌避性で二つに分け脳構造を比較している。いずれの群も縁上回、小脳後葉の灰白質が小さく、損失忌避性の高い群では右の小脳後葉と両側の内側眼窩前頭前皮質が顕著に小さかったことを報告している[28]

藤本らは、ギャンブル障害では、許容できるリスクの大きさを柔軟に切り替えることに障害があり、リスクを取る必要のない条件でも、不必要なリスクを取ることを明らかにした。また、ギャンブル障害では、ノルマの厳しさを正しく認識するのに必要な前頭葉の背外側前頭前野の活動が低下していること、リスク態度の切り替えに重要な背外側前頭前野と内側前頭前野の結合が弱いほど、ギャンブルを絶っている期間が短く、また、リスクを取る必要のない条件でハイリスク・ハイリターンのギャンブルを選択する傾向が強いことを示している[29]

こうした脳の構造や活動の差が、持続的かつ反復性のギャンブルによって起こったのか、それ以前からの差なのか、あるいは以前からこの傾向があり強化されたのかは不明である。

物質使用障害、嗜癖性障害との関連がしばしば指摘されている新奇探索傾向を示す男女200人ほどを14歳から16歳まで追跡調査した研究では、誠実さ(誠実でないと物質使用問題を抱えやすい)、報酬の時間割引の大きさ(報酬をもらえる時期が遅れるとその報酬の価値が小さくなると感じる度合いが大きいと≒即時報酬を好む度合いが大きいと、物質使用の問題を抱えやすい)が物質使用問題とかかわることが示され、また、Monetary Incentive Delay Taskで、小さい報酬と大きい報酬での腹側線条体、中脳、背外側前頭前野の活動差が14歳時点で小さいと、16歳で物質問題を抱えやすいことが明らかにされた。かつてPTSDによって海馬が小さくなったと考えられたものが、今ではもともと海馬の小さいものがPTSDを発症しやすいと考えられていることや、ギャンブル障害における遺伝の影響を合わせて考えると、持続的かつ反復性のギャンブルを行う以前からなんらかの脳の構造や活動に差があったとみる方が妥当かもしれない。いずれにせよ、横断的な研究では相関関係しか論じられないので、今後、個々人を追う縦断的な研究によって因果関係に踏み込んでいく必要がある[30]

ただし、脳は可塑性に富み、柔軟に変化しうるので、脳の構造差や活動の差が、事前であれ、事後であれ、あるいはその相互作用であれ、あったにしても、そのことをどこまで重視すべきかは不明である。

予防[編集]

シンガポール国家依存症管理機構は、定期的な疫学調査、予防教育、入場料、排除命令、ギャンブルヘルプライン(電話相談など)、自己診断アプリ無料提供、ウェブサイトを通じたチャットサービスを、重要な予防対策として上げている(シンガポール依存症対策機関Christopher Cheok)。

また米国依存症対策専門家のKen Wintersは、ギャンブラーのうち90%超は娯楽程度に楽しんでいる者であり、ここには教育、広報を通じた啓蒙が重要だという。約5%は自己管理が不安定化しつつある危険な兆候のあるギャンブラーで、ヘルプラインサービスで回復可能としている。また約1%が社会生活・家族生活に重大な支障が生じていて、医療・社会政策的(福祉政策的)な介入が必要としている。

日本ではパチンコ依存問題のヘルプラインとして、リカバリーサポート・ネットワークが機能しており、10年間で2万件の相談を受けている。Christopher Cheok、Ken Wintersらの指摘や、動機付け面接の効果が認知行動療法と遜色ないといった報告を考慮すれば、こうしたヘルプラインの充実が日本のギャンブル障害予防対策として重要であろう。

依存の問題は何かを過度に行う、もしくは乱用することで引き起こされる。したがってギャンブル障害を予防するにはギャンブルし過ぎないよう注意することが重要となる。精神科医の田辺等は、以下の4つの点に注意するべきだと述べている[31]

  1. ギャンブルする金額を小遣いの範囲内にとどめ、レジャーの範囲を逸脱しないようにする
  2. ギャンブルで大きく負けたとしても、借金をして負けを取り戻そうとしない
  3. レジャーやストレス発散の方法のレパートリーを増やす(レパートリーの狭小化が依存を招く)
  4. 現在の自分の仕事や立場、人間関係に関する不満を考え、その上で目標とする将来像を描き、実現に向けて努力する(ギャンブルの目的を考えてみる)

精神科医の伊波真理雄は、近親者にギャンブル障害患者がいる場合、自らの抱える遺伝的要因あるいは環境的要因を認識し、ギャンブルをするとやめられなくなる傾向があると自覚することを予防法として挙げている[32]。榎本稔は、金銭の管理は本人に任せずに周囲の人間が行うことが重要であると述べている[33]

また、DSM-5の診断基準によれば、賭博にのめり込みすぎるあまりに金を使いすぎて問題が発生することがギャンブル障害を引き起こす前提となっているため、ギャンブルで勝つ、または負けすぎないことも予防となり得る。実際に年間を通じて勝利して、職業的ギャンブラーとなっている者も少なからず存在するので、彼らに勝ち方を学んで理解することも予防策となりうる(ギャンブル障害の回復支援施設ワンデーポートでは職業的ギャンブラーに学ぶ企画も行われている)。 ちなみにギャンブルで勝利するには相当な努力が必要であり、そのような努力はできないとあきらめて問題を克服する可能性も示唆される(「認知の歪み」の修正)。

治療[編集]

家族療法認知行動療法(CBT)が治療に役立つことがある[21][34]。患者をギャンブル環境から遠ざけることを目的として入院治療が行われることもある[21][34]。 最もエビデンス報告の多い治療の手段は認知行動療法であるが[35][36] 、これは認知行動療法が無作為化試験を行いやすいためでもあり、必ずしももっとも効果的であるとは言い切れない。

ギャンブル障害に対する薬物療法はいまだ確立されていないものの[37]、今日では精神薬理学的治療はギャンブル障害の治療に重要な役割を果たしている[21]クロミプラミン(アナフラニール)SSRIなどの抗うつ薬、炭酸リチウム(リーマス)カルバマゼピン(テグレトール)トピラマート(トピナ)などの気分安定薬、非定型抗精神病薬が使われる。 海外ではオピオイド製剤であるナルトレキソンや、抗うつ薬の一種であるブプロピオン(DNRI)なども使われる[21][34]

自助組織であるギャンブラーズ・アノニマス(GA)への参加は、一部の患者に対しては有効だといわれている[21][34]。しかしギャンブラーズ・アノニマス(GA)からの脱退率も高い。 日本では12ステップのプログラムを用いたピアサポートグループであるギャンブラーズ・アノニマス(GA)が各地に存在している。GAの成功率について、StewartおよびBrown(1988年)は、232人の参加者のうち、1年後でも完全な休止を続けてGAでも活発な活動を行っていたのは8%。2年後には7%になったと報告している。すなわちGAで行っているような集団精神療法が合わない人は少なからずいて(コミュニケーションが苦手、発達障害を持つなど)、個々人の背景要因に応じた対応(知能テスト「WAIS」の併用、発達障害専門医との協調)、福祉での対応などを通じた回復支援を行う施設も登場している。

ギャンブル問題の支援に関する九か条(ワンデーポート)[編集]

認定NPO法人ワンデーポートでは以下の九か条を仮設し対応を行っている[38]

  1. ギャンブリングの問題はアルコールや薬物などの物質依存とは同一視せず、依存現象よりその人の個性に注目します。
  2. 問題の背景は多様であり、「個」で向き合うことを基本とします。
  3. 向き合う方法は、電話相談、個別面談、回復施設利用、医療など個々のニーズや背景を踏まえて提示されるべきものと考えます。また、自己解決を否定しません。
  4. 問題の背景に、ほかの精神障害や発達障害、知的障害、それらに準ずる生活のしづらさがある場合、依存現象の支援を外して考えます。
  5. 依存行動だけに着目せず、その行動のきっかけやその人にとっての意味を分析します
  6. 「はじめに療法やプログラムありき」ではなく、その人の個性や問題背景の見立てを踏まえ、その人にとって必要だと思われる支援を、ネットワークを使いながら柔軟に提供すべきと考えます。
  7. 本人や家族が支援を受けても困難が続く方もいますが、その困難に寄り添い続けることも支援者の役割だと考えます。
  8. 人権を尊重し、望まない支援を強要することはありません。支援は、粘り強くその人の迷いにも寄り添うものと考えます。
  9. ギャンブリングの問題は社会の変化の影響を受けると考えられます。これらの方針は対象者の変化や社会の理解に合わせて見直されるべきものと考えます。

ワンデーポートの回復支援カリキュラムは、生活の安定と、自分の得意不得意を知り、将来どのような仕事や生活をしていくかを考えてもらう「生活づくりステージ」、暮らし・仕事・余暇のバランスを取りながらの社会参加を目的とした「社会参加ステージ」、退所後に金銭管理を含む個別相談や共にマラソン大会などのイベントに参加する「人生応援ステージ」からなり、依存行動の消失だけに着目するわけではなく、「生活再建」と「余暇を楽しむこと」に主眼を置いている。

医療機関による治療も各種行われており、たとえば、独立行政法人国立病院機構である久里浜医療センター(政策医療分野における精神疾患の基幹医療施設)では、以下のような外来プログラムがある。

久里浜式外来プログラムの流れ[編集]

全6回の外来を目標とし、代替行動の発見と試行、欲望充足感の獲得を目的とする。

  1. 診断。アルコール使用障害などとの併存障害を調べた上で治療方針を決定する。
  2. 自己の欲望の再確認。「何のためにギャンブリングをしたのか」などを再確認する。心理検査(知能テスト「WAIS」など)もしつつ、現在もギャンブリングしているかどうかの確認を行う。
  3. ギャンブリング代の計算。それが金銭欲に見合うのかどうかの確認。
  4. 利益不利益の確認。金銭欲、名誉欲を満たしているのかどうか。
  5. 代替行動の計画。ギャンブリング以外で金銭欲や名誉欲などを満たす方法を考える。
  6. まとめ。プログラムの終了についての判断をする。そして半年および一年後に手紙で訪問を行う。

その手紙訪問の結果、半年後の転帰状況は、断ギャンブリングに至ったのは40%、コントロールギャンブリング(ギャンブル障害をきたさず、問題なくギャンブリングできる状態)に至ったのは29%、ある程度の問題あるギャンブリング(SOGSだと3,4点でそこそこにコントロールできている状態)だったのが31%との報告がなされている。

ギャンブル障害の真実と迷信[編集]

ギャンブル依存症(ギャンブル障害)には迷信も多い。David C.S.Richard、Alex Blaszczynski、およびLia Nower編の「ワイリー・ブラックウェル社の異常なgamblingについてのハンドブック」では、エビデンスに基づいたギャンブル障害の真実と迷信の例として以下を上げている。

  • ギャンブル障害は、疾病(ギャンブルが原因で生じた後天的な障害)モデルで全体を説明することができる → 「×」:医学モデル(障害は個人に帰属)と社会モデル(障害は個人に帰属しない)の統合をめざしたモデルが妥当
  • 否認は、嗜癖(アディクション)に特有であり、このギャンブル障害の進行過程と密接に結びついた要素である → 「×」:否認は嗜癖(アディクション)特有の症状ではなく、いやなことを否定するのは普通。たとえば心理学では「社会的望ましさ尺度が作られ、「嘘をついたことがない」などに〇をしたデータの扱いには慎重であるべきとされている
  • ギャンブル障害は、進行性の病である →「×」:かならずしも進行性の病ではない。諸外国では40~60%、日本では80%の自然回復が推定される
  • 一般的に、家族に共依存の問題に向き合ってもらうことは効果的である →「×」:共依存、イネブラーなどの用語で、いわゆる依存者の依存行動を支える者の存在が示され、その支えがある故に依存行動から離脱できないといった見解があり、家族は突き放すべきといった主張があるが、そのエビデンスはほとんどなく、むしろ家族の協力や支えが回復または適応に役立つとするエビデンスが多い。
  • 家族支援は、最も有効な問題解決手段の一つである→「×」:効果は限定的
  • 電話相談は、費用対効果が高いが有効な治療手段にはならない →「×」:有効性が高いとするエビデンスが多い
  • 入所型の依存問題の専門治療は最も治療効果が高い →「×」:エビデンスがない
  • 問題のあるギャンブラーが、実害の無い自制的なギャンブルに自力で戻ることは困難である →「×」:一定の割合は自然治癒する
  • 依存問題の専門治療を受けなければ、症状の改善は期待できない →「×」:専門治療に頼るものは数パーセントに過ぎないが、40~80%は自然回復する。
  • ギャンブル障害の治療は、専門的な資格を持ったものでなければ効果がない →「×」:むしろ、心理職、ソーシャルワーカー等の支えが有効
  • ギャンブラーズ・アノニマス(GA)は、アルコホーリクス・アノニマス(AA)とほぼ同じか同じ性質のものである →「×」:異なる性質を持つ。同一視しているところは注意が必要
  • 認知技術および認知行動技術は、ギャンブル障害の治療の有効性において、相互援助グループや他の治療方法と同じ程度の効果がある →「×」:ここでいう認知行動技術は認知行動療法に限定されないが、その要素を持つ介入が最も有効。ただし自主性の引き出しが鍵となる。教え込みや説得は効果が低い。
  • ギャンブル障害の疾病モデルは、臨床データから誕生したものである →「×」:AAによる大きな影響があり、必ずしも臨床データと一致しない
  • 行動変容段階モデルなどのいくつかの説明モデルは、嗜癖(アディクション)回復モデルの代替になる可能性は低い →「×」:むしろ有望
  • 回復の目標は何であるべきかについてのコンセンサスは確立している →「×」:やめ続けることが目標というのは必ずしも当てはまらない。コントロールギャンブラー化が多数みられる。
  • 一旦ギャンブル障害になると、自制範囲で遊ぶことは不可能である →「×」:実際、コントロールギャンブラー化するものは多い
  • 再発防止モデルは統一することができる →「×」:単一障害ではなく統一はできない

疫学[編集]

世界の有病率[編集]

国立病院機構久里浜医療センター樋口進のまとめによれば、各国のギャンブル等依存症が疑われるものの割合は以下[39]

  • オーストラリア(2001年、276,777人対象、SOGS5点以上、「生涯」のうちでの疑い:SOGSについては下記参照)が男性2.4%、女性1.7%。
  • オランダ(2006年、5575人対象、SOGS5点以上、「生涯」のうちでの疑い)1.9%。
  • 米国(2001年、2683人対象、SOGS5点以上、「この一年」での疑い)1.9%。
  • 香港(2003年、2004人対象、DSM-IVによる(生涯))1.8%。
  • フランス(2011年、529人対象、SOGS5点以上、「生涯」のうちでの疑い)1.2%。
  • スイス(2008年、2803人対象、SOGS5点以上、「生涯」のうちでの疑い)1.1%。
  • カナダ(2005年、4603人対象、SOGS5点以上、「生涯」のうちでの疑い)0.9%。
  • 英国(2000年、7680人対象、SOGS5点以上、「この一年」での疑い)0.8%
  • 韓国(2010年、5333人対象、DSM-IVによる(生涯))0.8%。
  • スウェーデン(2001年、7139人対象、SOGS5点以上、「この一年」での疑い)0.6%。
  • スイス(2008年、2803人対象、SOGS5点以上、「この一年」での疑い)0.5%。
  • イタリア(2004年、1093人対象、SOGS5点以上、「生涯」のうちでの疑い)0.4%。
  • ドイツ(2009年、10001人対象、SOGS5点以上、「生涯」のうちでの疑い)0.2%。

2013年5月に改訂されたDSM-5では、「この1年のギャンブル障害の有病率」は一般人口の約0.2〜0.3%、「生涯有病率」は約0.4〜1.0%。女性の生涯有病率は約0.2%、男性約0.6%。アフリカ系アメリカ人の生涯有病率は約0.9%で、白人では約0.4%、ヒスパニック系では約0.3%と表記している。

ここでいう「ギャンブル等依存症の疑い」があるとは、DSM-5(ギャンブル障害とは、を参照)でA基準が4個以上当てはまる場合を指す。つまり、軽度以上が「疑い」であり以下の二基準がよく当てはまる(DSM-5)。

  • しばしば賭博に心を奪われている(A基準4)
  • 失った金を“深追いする” (A基準6)

しかし、「深追い」は「いわゆるギャンブル依存症の疑い」がなくても見られ(単独では「疑い」の判別力が小さく:以下同様)、また、

  • 賭博をするのを制限する、減らす、または中止するなどの努力を繰り返し成功しなかった(A基準3)

も「疑い」がなくてもよく当てはまる。同じく、

  • 苦痛の気分(例:無気力、罪悪感、不安、抑うつ)のときに、賭博をすることが多い(A基準5)

はストレス解消行動としての娯楽では当たり前に当てはまるので「疑い」がなくても当てはまる。つまり、

  • 失った金を“深追いする” (A基準6)
  • 賭博をするのを制限する、減らす、または中止するなどの努力を繰り返し成功しなかった(A基準3)

といった、「ギャンブル等依存症の疑い」がなくても当てはまる基準に加えて、

  • しばしば賭博に心を奪われている(A基準4)
  • 賭博へののめり込みを隠すために、嘘をつく(A基準7)

の、思考のとらわれや、嘘・隠し事といった「ギャンブル等依存症の疑いがない人」ではあまり選択されない項目が加わって「(軽度以上の)ギャンブル等依存症の疑い」となる。そしてこの状態は、どのようなレジャーや娯楽、趣味でも、「のめり込んでいる」レベルで十分生じうる。このレベルを「(軽度以上の)疑い」と呼んでいる。

マスコミ等で紹介されるいわゆる「ギャンブル等依存症」の例、賭博のために対人関係や職業上の機会を危険にさらす(A基準8)、賭博で失った金を出してくれるように他人に頼む(A基準9)が繰り返し当てはまるのは、中等度から重度(主に重度)。

また「「生涯」のうちでの疑い」とはこうした基準が、生涯のどこかのある12ヶ月であてはまった、またはこの12か月であてはまっていることをいい、「「この一年」での疑い」はここ12ヶ月で当てはまる場合をいう。したがって、「「生涯」のうちでの疑い」は死亡、人口移動等がない限り増える一方であり、ギャンブル等依存症の予防対策等の効果を考える場合などでは「「この一年」での疑い」の変動で議論すべきであろう。

日本の有病率[編集]

2009年に発表された研究調査結果(SOGSによる)によると、日本の成人男性の9.6%、同じく女性の1.6%、全体平均で5.6%がギャンブル等依存症の疑いがあった[40]。これはアメリカの0.6%、マカオの1.78%などと比較して極めて高い数値であった。この年の成人人口(国勢調査推計)から計算すれば、男性は483万人、女性は76万人、合わせて559万人がギャンブル等依存症の疑い(DSM、4点以上相当)」と推測された[41]

さらに2013年調査(2014年8月報告:厚生労働省研究班:SOGS5点以上、生涯、約4千人対象)では4.8%(536万人)が「ギャンブル等依存症の疑い」と発表し、やはり諸外国と比べ、「生涯の疑い」が多いと推定された。これがギャンブル等依存症への対策強化の必要性の根拠のひとつとなってきた。

一方、2017年3月に厚生労働省の研究班が同様の調査を1万人規模で行うにあっての予備的調査では、異なる結果が報告されている。

東京23区や大阪市、名古屋市、福岡市などの全国11都市の大都市圏に住む20歳から74歳までの男女2200人を適切にサンプリングし、協力を得られた993人が対象で、それによると生涯を通じてギャンブル等依存症の疑いがある人は2.7%(実数26名)であった。これを基にすると日本全国では推計約270万人で、2013年調査から半減している。 しかし、これらは「生涯の疑い」は、人が亡くなる等でない限り、累積的に増えるべき数字で、適切なサンプリングの行われた調査での数字としては開きが大きすぎる。いずれかの調査に問題があるか、尺度の安定性は確かめられているだけに謎である。今後発表が予定されている全国調査結果、あるいは、民間の大規模調査の結果が待たれる(2017年8月7日時点)。

なお、2017年3月予備調査では、「ここ一年でのギャンブル等依存症の疑い」の調査も行っている。その結果、この一年での疑いは0.6%(実数5人)。全国推計は約60万人。諸外国並みかむしろ少ない。

また、生涯にわたっての疑いからこの一年での疑いを引いた210万人は自然軽快か回復したものと推定される。

国会で議論されている「ギャンブル等依存症対策法案」では、「ギャンブル等依存症」は「ギャンブル等にのめり込むことにより日常生活に支障が生じている状態」と定義されており、それならば生涯有病率ではなく一年有病率で議論すべきであり、最後の約60万人という数字を選択すべきであろう。いずれにせよより大規模な調査結果が待たれている。

2017年9月29日、その全国調査結果の中間とりまとめが報告された(国立病院機構久里浜医療センターなどの研究班による)[4][42]。2017年5〜6月、20〜74歳の男女1万人を対象に行われ、4685人が面接での調査に回答したもの。結果、成人の3.6%(約320万人、実数158人)が生涯でのギャンブル等依存症の疑いと推計された。2009年、2013年の調査と調査主体が重なった調査であり、この調査で明らかになった実態を中心にギャンブル等依存症問題は議論されるべきであろう。 この調査によれば、この1年間でのギャンブル等依存症の疑いは0.8%(約70万人、実数32人)。最もお金を使ったのはパチンコ・パチスロとした人が26人おり、いわゆるパチンコ・パチスロ依存は57万人と推測される。

こうした数字を諸外国と比較すると生涯の疑いが3.6%は諸外国より多いが、この一年での疑いが0.8%は諸外国並みか少ない。またこの数字から約250万人は、生涯のどこかでギャンブル等依存症の疑いがあったが今は軽快または回復しており、8割近くが自然回復していることになる。この一年の疑いの70万人も、治療、相談なしで8割は改善しうることが推測される。この自然回復率は諸外国と比べきわめて高く、河本らによれば、ギャンブル等依存症対策として諸外国より回復支援が簡易で済む可能性がある。

SOGSの基準[編集]

アメリカのサウスオークス財団がギャンブル障害(ギャンブル等依存症)疑いのスクリーニングのために開発した質問表。サウスオークス・ギャンブリング・スクリーン(SOGS)。

以下の12項目の質問を設定し、その回答から算出した点数が5点以上の場合に「いわゆるギャンブル依存症の疑い」と推定される。その根拠はDSM-Ⅲ、Ⅳ、Ⅳ-TRなどDSMによる妥当性チェックなので、5点以上がDSMでいう「(軽度以上の)ギャンブル障害の疑い」に相当する。3点ないし4点の者は将来「いわゆるギャンブル依存症の疑い」が生じる可能性が推定される(問題ギャンブリング)[43]

この基準の特徴は、借金に重点を置いている点にある[44]。SOGSをパチンコ遊技関連のギャンブリング障害に適用する場合には7,8点をカットオフとすべきとする研究報告が厚生労働省などからなされている。

  1. ギャンブルで負けたとき、負けた分を取り返そうとして別の日にまたギャンブルをしたか。(選択肢 a.しない、b.2回に1回はする、c.たいていそうする、d.いつもそうする (cまたはdを選択すると1点))
  2. ギャンブルで負けたときも、勝っていると嘘をついたことがあるか。(選択肢 a.ない、b.半分はそうする、c.たいていそうする (bまたはcを選択すると1点))
  3. ギャンブルのために何か問題が生じたことがあるか。(選択肢 a.ない、b.以前はあったが今はない、c.ある (bまたはcを選択すると1点))
  4. 自分がしようと思った以上にギャンブルにはまったことがあるか。(選択肢 a.ある、b.ない (aを選択すると1点))
  5. ギャンブルのために人から非難を受けたことがあるか。(選択肢 a.ある、b.ない (aを選択すると1点))
  6. 自分のギャンブル癖やその結果生じた事柄に対して、悪いなと感じたことがあるか。(選択肢 a.ある、b.ない (aを選択すると1点))
  7. ギャンブルをやめようと思っても、不可能だと感じたことがあるか。(選択肢 a.ある、b.ない (aを選択すると1点))
  8. ギャンブルの証拠となる券などを、家族の目に触れぬように隠したことがあるか。(選択肢 a.ある、b.ない (aを選択すると1点))
  9. ギャンブルに使う金に関して、家族と口論になったことがあるか。(選択肢 a.ある、b.ない (aを選択すると1点))
  10. 借りた金をギャンブルに使ってしまい、返せなくなったことがあるか。(選択肢 a.ある、b.ない (aを選択すると1点))
  11. ギャンブルのために、仕事や学業をさぼったことがあるか。(選択肢 a.ある、b.ない (aを選択すると1点))
  12. ギャンブルに使う金はどのようにして作ったか。またどのようにして借金をしたか。当てはまるものに何個でも○をつける。(選択肢 a.生活費を削って、b.配偶者から、c.親類、知人から、d.銀行から、e.定期預金の解約、f.保険の解約、g.家財を売ったり質に入れて、h.消費者金融から、i.ヤミ金融から (○1個につき1点))

— 帚木2004、36-38頁より。

パチンコ・パチスロ遊技障害のおそれのある人の数の推定[編集]

公益財団法人 日工組社会安全研究財団は、パチンコ・パチスロ遊技障害(いわゆるパチンコ依存)の実態を把握するため、パチンコ・パチスロ遊技障害尺度(Pachinko-Pachislot Playing Disorder Scale)を構築し[45]、2017年1-2月に全国在住18-79歳の男女9,000人を対象に全国調査を実施した。

その結果、有効回答数5060票のうち、582人(11.5%、全国推計1100万人)が直近一年間で一回以上パチンコ・パチスロを遊技しており、うち21人(0.4%、全国推計40万人)に直近一年間でのパチンコ・パチスロ遊技障害のおそれが認められた[5]

また、借金の尻拭いを依頼し、職業上の危機に瀕する、といったDSM-5で9点相当(重度)は5~10万人(ただし相当者が少なく精度に劣る)、同時に実施した問題遊技者の自然経過の調査では、生涯での遊技障害のおそれのある人の82%、現役プレーヤーの61%で問題が消失し、専門機関に相談した者は数%に過ぎなかった[5]。このことから、借金の尻拭いを依頼し、職業上の危機に瀕する、といったDSM-5で9点相当の「重度のパチンコ・パチスロ遊技障害(いわゆるパチンコ依存)の疑い」のうち、8割は専門機関の助け等を借りることなく軽快または回復でき、マスコミ的イメージでの強迫的に重症化していく事例は5~10万人の2割程度、1~2万人と予測される(各ホール、数名程度)。

これらの数字は2017年3月の大都市圏調査の直近一年間でのギャンブル等依存の疑い60万人、自然回復8割と類似しており、2017年9月報告予定の厚労省によるギャンブル等依存症についての全国実態調査の結果が待たれる(2019年9月17日時点)。

直近一年間でのパチンコ・パチスロ遊技障害(いわゆるパチンコ依存)の疑いのある人の数は、社会安全研究財団で40万人、久里浜医療センターなどの研究班調査からの推測で57万人と開きがあるが、前者はパチンコ・パチスロ遊技障害尺度(PPDS)を使っており、後者はSOGS(上記)を使っていることの差であると思われる。久里浜医療センターなどの研究班調査ではSOGS 5点をカットオフとしているが、PPDSではSOGS7,8点相当をカットオフとしている。これは、秋山らの臨床面接とアンケート用紙の結果をROC曲線で検討した研究[46]の結果から、SOGSのカットオフを導き出したDSMに基づくならば、日本でのカットオフは7,8点が適当との結果に基づくものである。この差を考慮すれば、社会安全研究財団の調査と、久里浜医療センターなどの研究班調査はほぼ同じ結果とみなせる。

SOGSで同じ得点である場合、DSM-5の基準に基づけば、パチンコでは諸外国よりもより軽度(あるいは疑いなし)である可能性がある。またパチンコでは一時期夢中になりハマっても、どこかで気が付きパチンコをやめたり適度な付き合いに変えたりが8割を超え、諸外国にくらべ自然回復が突出して多い(自然回復:諸外国3-5割程度、パチンコは8割程度)。パチンコ関連以外では44%の自然回復率と推定され、これは諸外国とほぼ同じ。その根拠は以下。

社安研データからパチンコ関連のギャンブル等依存の疑いにおける(自然)回復率は81%、久里浜調査でのパチンコ関連のギャンブル等依存の疑い56万人(70万人の8割)、56万人が19%(100-81(%))になる母数は295万人(パチンコ関連の生涯の依存の疑い)、するとパチンコ以外のギャンブル等依存症の母数は25万人(320-295(万人))、うち14万人がこの1年の依存の疑い。すると、パチンコ以外のギャンブル等依存の(自然)回復率は44%((25-14)÷25×100(%))。

映画[編集]

  • 『微熱』(監督・小澤雅人、2015年) – ギャンブル障害を抱える者とその家族を描いた作品[47]。スペインの短編映画祭「第14回イマジン・インディア国際映画祭」で最優秀短編賞を受賞[48]
  • 『ザ・サンドイッチマン』(監督・小野澄人/清水成人、脚本・小野澄人/丈幻、主演・牧野達哉/河原みのり/佐藤千早夜/丈幻) 2014年劇場公開。パチンコへののめり込みが原因で崩壊していく家庭とその後の主人公の顛末を描いた作品。パチンコ雑誌の人気ライター達が多数友情出演している。

脚注[編集]

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出典・注釈[編集]

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  39. ^ ギャンブル等依存症の実態把握に係る平成28年度予備調査の概要、参考資料②
  40. ^ 石井2009、17頁
  41. ^ 若宮2012、25頁
  42. ^ 産経ニュース「ギャンブル依存症320万人 パチンコ・パチスロが突出」2017年9月29日
  43. ^ 帚木2010、93-97頁
  44. ^ 帚木2010、97頁
  45. ^ 秋山他「パチンコ・パチスロ遊技障害尺度の作成および信頼性・妥当性の検討」『精神医学』58(4):307-316
  46. ^ 秋山ら「パチンコ・パチスロ遊技障害のカットオフ-DSM-5のギャンブル障害の基準を用いた分析-」臨床精神医学46(4)463-470、2017
  47. ^ 2016.1.22映画「微熱」ギャンブル依存症者とその家族を取り上げた映画に注目!ギャンブル依存症問題を考える会、January 27, 2016
  48. ^ 夫なじる妻、心閉ざす娘 ギャンブル依存症映画が生まれた悲しい理由Withnews, 2016年01月21日

参考文献[編集]

医学文献

  • 信田さよ子 『アディクションアプローチ : もうひとつの家族援助論』 医学書院、1999年6月ISBN 4260330020 
  • 石井裕正 (2009-05). わが国における飲酒の実態ならびに飲酒に関連する生活習慣病、公衆衛生上の諸問題とその対策に関する総合的研究 (Report). 厚生労働科学研究成果データベース(文献番号:200825026A). 厚生労働省. 

その他

関連項目[編集]

外部リンク[編集]