射幸心

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射幸心(しゃこうしん 本来の表記は射倖心[1])とは、人間の心理として幸運を得ることを願う気持ち。

概要[編集]

射幸心とは、幸運を得たいという心理状態では在るが、しばしば「幸運によって他人よりも幸せに恵まれたい」という心理状態をも含む。古くから人は幸福を願うことにおいて、様々な儀式や占いや競技の結果の善し悪しで未来を予想したり、その結果に備えたりしてきた。そのような意味で風習や習慣やあるいは宗教儀式などの形で祭りや神事に姿を変え継承された文化も人間の射幸心によって体現されたものと解釈できる。

射幸心と賭博[編集]

射幸心と賭博行為は密接な関係にあり、日本国において賭博行為が規制されている根拠は「国民の射幸心をあおるのは勤労によって財産を得ようとするという健全な経済的風俗を害する」という理由による[2]

日本で公的に行われているギャンブルには地方公共団体が主催する宝くじ公営ギャンブル(実際の運営は日本中央競馬会JKA等の法人に任される場合が多い)が挙げられるが、私企業が行っているパチンコも三店方式から射幸心を煽るギャンブル性があるとされる。

パチンコにおいてはそのいたずらに射幸心を煽る仕組みについて、法律や保安通信協会による検定等で対策が行われているが、それでもなお一回の遊技での投入金額が高額になりやすいことが度々問題視される。行政や警察側はそのような機種を排除すべく規則改正を行って対策を行うものの、パチンコ・パチスロメーカー側はその規制の網をかいくぐるようにギャンブル性を高めた新機種を発売し問題が再燃するといういたちごっこが長年にわたり繰り返されている(パチンコ#歴史パチスロ#進化と変遷も参照)。

一方で公営ギャンブルにおいては近年その規制が緩くなっており、特に2000年代に入ってからは三連勝単式(三連単)や重勝式など、配当金が高額(最大で数億円)になる投票券の発売が認められるようになっているほか、スポーツ振興くじ(toto)のような新たなくじも登場している。

金融先物取引商品先物取引は投機的性格が強く、射幸心を煽るものであるが、リスクヘッジなど社会における経済活動上必要な性格から、パチンコや公営ギャンブルほど問題視されることは少ない。また雑誌のクイズ回答における懸賞品や懸賞金などもギャンブル性があり射幸心を煽るものであるが、景品表示法等の規定により懸賞金の上限が著しく高価でないことや懸賞金投稿に手間暇がかかることや期間内に回数が事実上制限されていることから、パチンコや公営ギャンブルほど賭博的要素を有するものとして問題視されることは少ない。

またハンゲームモバゲータウンGREEを代表するコミュニティサイト(SNS)、オンラインゲームにおける課金システムも、ギャンブル同様「射幸心を煽る」ことが問題視されて消費者庁に景品表示法に違反するとして注意喚起されたことがきっかけで、課金システムの運用見直しが行われた(詳しい事情はコンプリートガチャを参照)。

まつわる事柄[編集]

的矢
  • 的矢は弓矢や射的や弓矢の神事を表す言葉でもあるが、的を射抜いた矢を象った紋章や絵柄のことでもあり、この的矢は射幸心を表す縁起物としてもてはやされ、着物や手拭などに用いられた。
  • 「やんや、やんやの大当たり」といった慣用句が古くからあり、これは的矢において祝的となった時の掛け声がもとになったものである。現在でも球技などの競技において、逆転した時には「やんややんやの「ホームラン・逆転ゴール」などの見出しが紙面等に躍ったりしている。

脚注[編集]

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  1. ^ 射幸心は代用表記
  2. ^ 賭場開張図利における最高裁判例(昭和25年11月22日) [1]

関連項目[編集]