和泉多摩川駅

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和泉多摩川駅
北口(2005年10月15日)
いずみたまがわ
Izumi-Tamagawa
OH 16 狛江 (0.6 km)
(0.8 km) 登戸 OH 18
地図
所在地 東京都狛江市東和泉四丁目2番1号
北緯35度37分39秒 東経139度34分25.5秒 / 北緯35.62750度 東経139.573750度 / 35.62750; 139.573750座標: 北緯35度37分39秒 東経139度34分25.5秒 / 北緯35.62750度 東経139.573750度 / 35.62750; 139.573750
駅番号 OH17
所属事業者 小田急電鉄
所属路線 小田原線
キロ程 14.4 km(新宿起点)
駅構造 高架駅
ホーム 2面4線*
乗降人員
-統計年度-
[小田急 1]13,358人/日
-2022年-
開業年月日 1927年昭和2年)4月1日
備考 *通過線2線含む
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南口(2016年2月)

和泉多摩川駅(いずみたまがわえき)は、東京都狛江市東和泉四丁目にある小田急電鉄小田原線である。駅番号OH 17

概要[編集]

新宿駅から17番目(新宿駅も含む)の駅。新宿駅からの距離は14.4 km。多摩川寄りホームからは登戸駅よみうりランドが見える。多摩川の東京側最寄り駅(町田市を除く東京都に所属する最後の駅)。1990年代後半に路線の高架複々線化事業と駅前再開発事業が行われた。成城学園前管区成城学園前管内に属する[1]

歴史[編集]

駅名の由来[編集]

当初「多摩川」という駅名にする予定だったが、多摩川の対岸に「稲田多摩川駅(現・登戸駅)」が開設されることを受け、地名である「和泉」と「多摩川」を合わせて「和泉多摩川」と名づけられる。なお、「和泉」と付くが大阪府とは関係ない。

旧駅舎[編集]

駅舎、路線とも地上にあった。駅舎は上りホーム側にあり、下りホームとは跨線橋により連絡され、下りホームには臨時改札口があった。

駅構造[編集]

ホーム(2016年2月)
シンボルカラーはグリーン

和泉多摩川駅
配線図

狛江駅

2 1


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登戸駅

間に通過線をはさんだ相対式ホーム2面4線を有する高架駅である。線路・ホームは高架上に、改札口は地上にある。複々線区間にあり、当駅で各停特急ロマンスカー快速急行急行などに追い越されることがある。また、複々線区間の末端であったため各駅停車が優等列車に抜かれるための時間調整をすることもあった[要出典]が、2018年3月3日に登戸駅の1番線が使用開始となり、現在は隣の登戸駅で時間調整されている。

改札口は登戸駅側に1か所、狛江駅側に1か所、計2か所ある。狛江駅側は後から増設された簡易的なものである[要出典]。臨時改札口はない。登戸駅側の改札口には北側と南側の出口がある。屋根はホームの全面を覆っているが、路線部分は覆っていない。

駅舎両脇の高架下を商業施設「小田急マルシェ」として利用している。

駅舎デザインは、内側外側とも淡いグリーン色を基調色としている。

出入り口付近の装飾(駅名が掲げてある個所)、改札階の窓枠、およびホーム階の窓枠は、淡いグリーン色(壁面のグリーン色よりやや濃い)で、上部が三角形状のデザインに統一されている[12]。隣りの狛江駅では、ブラウン色、上部が半円形状となっており、両駅間のデザイン上の差異となっている[12]

狛江駅との比較

また、ホーム上屋(屋根)については、喜多見駅などの世田谷区内の新設高架駅では、 横から見て丸みを帯びたものに統一されているが、狛江市内にある狛江駅と和泉多摩川駅は、直線状のものに統一されている[12]

ホーム有効長は10両編成に対応している[13]。登戸側にある多摩川橋梁の架け替え工事と併せて、ホームの延伸工事を行ったため、同橋梁工事が完了するまで8両編成以下しか対応していなかった(165メートルから210メートルへ延伸)[13]

のりば[編集]

ホーム 路線 方向 軌道 行先[14]
1 OH 小田原線 下り 緩行線 小田原片瀬江ノ島方面
通過線 □小田原線 下り 急行線 (下り列車の通過)
通過線 上り (上り列車の通過)
2 OH 小田原線 上り 緩行線 新宿C 千代田線方面

※下りの東北沢 - 登戸間、上りの向ヶ丘遊園 - 東北沢間の急行線・緩行線は原則として以下の通り使い分けられている。

〔急行線〕
特急ロマンスカー・快速急行・通勤急行・急行が使用する。成城学園前駅 - 経堂駅間のみ通勤準急も使用する。
〔緩行線〕
準急・各駅停車が使用する。通勤準急も上記以外の区間で使用する。
ただし、千代田線直通の上り急行は、経堂駅以東で緩行線を使用する。

出入口[編集]

  • 登戸駅側改札口 - 駅前より改札階の方が高く、階段スロープがある。
  • 狛江駅側改札口 - 駅前より改札階の方が高く、緩やかな坂になっている。

駅構内設備[編集]

改札口(2016年2月)

駅舎は、1990年代後半に新築された。多目的トイレオストメイトに対応している。

  • トイレ - 改札内改札階山側にあり、多目的トイレも設置されている。
  • 水飲み場 - 各ホームに1か所ずつ、合計2か所ある。
  • 休憩コーナー - 改札内側改札階に2か所ある(旧・喫煙所)。
  • 待合室 - 各ホームに1か所ずつ、合計2か所が2004年冬に設置された。
  • エレベーター - 改札階と各ホーム階を連絡する2基がある。
  • エスカレーター - 改札階と各ホーム階を連絡する両方向に計4基がある。

商業設備・施設[編集]

利用状況[編集]

2022年度の1日平均乗降人員13,358人であり [小田急 1]、小田急線全70駅中56位。

近年の1日平均乗降乗車人員の推移は下表の通り。

年度別1日平均乗降・乗車人員[15]
年度 1日平均
乗降人員[16]
1日平均
乗車人員[17]
出典
1948年(昭和23年) [18]1,996
1990年(平成02年) 8,364 [* 1]
1991年(平成03年) 8,415 [* 2]
1992年(平成04年) 8,225 [* 3]
1993年(平成05年) 7,893 [* 4]
1994年(平成06年) 7,836 [* 5]
1995年(平成07年) 7,661 [* 6]
1996年(平成08年) 7,501 [* 7]
1997年(平成09年) 7,512 [* 8]
1998年(平成10年) 7,405 [* 9]
1999年(平成11年) 7,557 [* 10]
2000年(平成12年) 7,501 [* 11]
2001年(平成13年) 7,499 [* 12]
2002年(平成14年) 7,537 [* 13]
2003年(平成15年) [19]14,737 7,516 [* 14]
2004年(平成16年) [20]14,956 7,608 [* 15]
2005年(平成17年) [21]15,107 7,658 [* 16]
2006年(平成18年) 15,217 7,715 [* 17]
2007年(平成19年) 15,541 7,891 [* 18]
2008年(平成20年) 15,339 7,792 [* 19]
2009年(平成21年) 15,287 7,773 [* 20]
2010年(平成22年) 15,318 7,762 [* 21]
2011年(平成23年) 15,047 7,617 [* 22]
2012年(平成24年) 15,006 7,597 [* 23]
2013年(平成25年) 15,264 7,732 [* 24]
2014年(平成26年) 15,398 7,792 [* 25]
2015年(平成27年) 15,792 7,995 [* 26]
2016年(平成28年) 15,923 8,052 [* 27]
2017年(平成29年) 15,934 8,052 [* 28]
2018年(平成30年) 15,831 8,003 [* 29]
2019年(令和元年) 15,751 7,967 [* 30]
2020年(令和02年) 11,667 5,918 [* 31]
2021年(令和03年) [小田急 2]12,314
2022年(令和04年) [小田急 1]13,358

駅周辺[編集]

登戸駅側改札(西口)の北側に駅前広場ロータリーがある。ロータリーは世田谷通りに通ずる。

再開発前は駅周辺の道路は狭隘で、最寄りバス停留所も200mほど離れていたが、1999年4月に新道およびロータリーが完成し、路線バスの乗り入れが始まった。

西口[編集]

東口[編集]

高架下[編集]

駅両脇の高架下に商業施設の小田急マルシェ和泉多摩川がある。2004年に小田急電鉄グッズ販売店「TRAINS(トレインズ)」がオープンした[注 1]。出店テナントの一覧・詳細情報は公式サイト「小田急マルシェ和泉多摩川」を参照。

バス路線[編集]

駅前ロータリーの「和泉多摩川駅」に小田急バスの路線が乗り入れる。

ギャラリー[編集]

隣の駅[編集]

小田急電鉄
OH 小田原線
快速急行・通勤急行・急行・通勤準急・準急
通過
各駅停車
狛江駅 (OH 16) - 和泉多摩川駅 (OH 17) - 登戸駅 (OH 18)
  • なお、「狛江・多摩川花火大会」開催のため、急行・準急が当駅に臨時停車することもある。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 同時期に美術工芸品の制作・展示・販売コーナー「アトリエおだきゅう」もオープンしたがこちらは2016年3月頃に閉店となった。

出典[編集]

  1. ^ 藤田雄介(小田急電鉄CSR・広報部)「総説:小田急電鉄」『鉄道ピクトリアル』第70巻第8号(通巻976号)、電気車研究会、2020年8月10日、13頁、ISSN 0040-4047 
  2. ^ 小田急五十年史』小田急電鉄、1980年12月、98-99頁。doi:10.11501/11956508https://dl.ndl.go.jp/pid/11956508/1/78 
  3. ^ a b 編集部「小田急の複々線区間工事前後を見る」『鉄道ピクトリアル』第68巻第6号(通巻946号)、電気車研究会、2018年6月1日、41頁、ISSN 0040-4047 
  4. ^ “小田急・喜多見-和泉多摩川間 26日から複線高架に”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1995年3月15日) 
  5. ^ 小田急小田原線(成城学園前駅~登戸駅間)線増連続立体交差事業 4月27日(日)から喜多見、狛江、和泉多摩川3駅の新駅舎を使用開始 同区間の複々線化工事の完成は平成9年6月を予定しています”. 小田急電鉄. 1997年6月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月20日閲覧。
  6. ^ “小田急 連続立交化6月完成 喜多見ー和泉多摩川 新駅舎27日から使用”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1997年4月18日) 
  7. ^ 寺西知幸「複々線化進展による江ノ島線への波及効果」『鉄道ピクトリアル』第70巻第8号(通巻976号)、電気車研究会、2020年8月10日、217頁、ISSN 0040-4047 
  8. ^ 12月11日(土)、小田急線のダイヤ改正を実施 -複々線化区間の延伸、新種別の導入で所要時間が短縮します-』(プレスリリース)小田急電鉄、2004年10月6日。 オリジナルの2005年3月8日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20050308101903/http://www.d-cue.com/cgi-bin/info/pg02348.pl?key=869&info_kubun=d-cue&mode=online2021年5月5日閲覧 
  9. ^ 小田急線・箱根登山線・箱根ロープウェイ・箱根海賊船にて 2014年1月から駅ナンバリングを順次導入します! 新宿駅から箱根・芦ノ湖まで通しのナンバリングにより、わかりやすくご利用いただけます』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄/箱根登山鉄道、2013年12月24日。 オリジナルの2021年5月9日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210509093516/http://www.odakyu.jp/program/info/data.info/8052_1284200_.pdf2021年5月9日閲覧 
  10. ^ 2016年3月26日(土)小田急線ダイヤ改正を実施します ロマンスカー停車駅の新設および東京メトロ千代田線直通列車の増発』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄、2015年12月18日、6頁。 オリジナルの2019年6月6日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20190606121333/http://www.odakyu.jp/program/info/data.info/8360_8351253_.pdf2020年5月10日閲覧 
  11. ^ 代々木上原〜登戸間の「複々線化」により小田急の通勤が変わる! 2018年3月、新ダイヤでの運行開始 〜ラッシュピーク混雑率150%、町田〜新宿間の最大12分短縮を実現〜 〜快速急行の登戸停車や列車種別の新設で、都心へのアクセス向上〜』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄、2017年11月1日。 オリジナルの2019年4月15日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20190415221739/http://www.odakyu.jp/program/info/data.info/8701_5820170_.pdf2020年5月10日閲覧 
  12. ^ a b c 編集部「小田急複々線区間 各駅停車」『鉄道ピクトリアル』第68巻第6号(通巻946号)、電気車研究会、2018年6月10日、48 - 49頁、ISSN 0040-4047 
  13. ^ a b 西山芳雄(小田急電鉄交通サービス事業本部工務部)「和泉多摩川-向ヶ丘遊園間改良工事について」『鉄道ピクトリアル』第60巻第1号(通巻829号)、電気車研究会、2010年1月10日、104頁、ISSN 0040-4047 
  14. ^ 和泉多摩川駅のご案内 駅立体図”. 小田急電鉄. 2023年6月3日閲覧。
  15. ^ 統計情報 - 狛江市
  16. ^ レポート - 関東交通広告協議会
  17. ^ 東京都統計年鑑 - 東京都
  18. ^ 狛江市民活動・生活情報誌 第44号” (PDF). 狛江市 (2007年4月1日). 2017年8月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月25日閲覧。
  19. ^ 関東交通広告協議会「平成15年度1日平均乗降人員・通過人員」”. 関東交通広告協議会. 2018年12月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月25日閲覧。
  20. ^ 関東交通広告協議会「平成16年度1日平均乗降人員・通過人員」”. 関東交通広告協議会. 2018年12月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月25日閲覧。
  21. ^ 関東交通広告協議会「平成17年度1日平均乗降人員・通過人員」”. 関東交通広告協議会. 2018年12月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月25日閲覧。
  22. ^ 気象アーカイブス(29)43年前の8月、東京の多摩川も決壊していた!ウェザーニューズ社『月刊SORA』2017年8月号(2018年7月1日閲覧)。
  23. ^ 中林晃「小田急の車両にかかわった日々」『鉄道ピクトリアル』第60巻第1号(通巻829号)、電気車研究会、2010年1月10日、106頁、ISSN 0040-4047 
小田急電鉄の1日平均利用客数
  1. ^ a b c 鉄道部門:駅別乗降人員・輸送人員ほか”. 小田急電鉄. 2023年7月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月26日閲覧。
  2. ^ 鉄道部門:駅別乗降人員・輸送人員ほか”. 小田急電鉄. 2023年3月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月26日閲覧。
東京都統計年鑑

関連項目[編集]

外部リンク[編集]