開成駅

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開成駅
西口(2005年10月13日)
かいせい
Kaisei
OH 41 新松田 (2.5 km)
(1.9 km) 栢山 OH 43
地図
所在地 神奈川県足柄上郡開成町吉田島4300-1
北緯35度19分35秒 東経139度8分9.5秒 / 北緯35.32639度 東経139.135972度 / 35.32639; 139.135972座標: 北緯35度19分35秒 東経139度8分9.5秒 / 北緯35.32639度 東経139.135972度 / 35.32639; 139.135972
駅番号 OH42
所属事業者 小田急電鉄
所属路線 小田原線
キロ程 74.3 km(新宿起点)
駅構造 地上駅橋上駅
ホーム 2面2線
乗降人員
-統計年度-
[小田急 1]11,766人/日
-2022年-
開業年月日 1985年昭和60年)3月14日[1]
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開成駅(かいせいえき)は、神奈川県足柄上郡開成町吉田島にある、小田急電鉄小田原線である。駅番号OH 42

歴史

開設の経緯と駅名の由来について

従来、小田急線が通る市区町村で唯一駅がなかったのが開成町であった。そのため、開成町と町民たちは小田急電鉄への要望を重ね、小田急線内68番目の駅として開設された。駅名も町名の「開成」からとられた。

駅構造

下りホームに設置された新型の案内表示器
上りホームに設置された新型の案内表示器

相対式ホーム2面2線と留置線を有する地上駅橋上駅舎を有しており、西口・東口の2ヶ所の出入口を有する。改札階からホーム階にはエレベーターが設備されている。ホーム上屋は駅舎付近のみ設けられており、1番ホームのみ待合室が設置されている。

東側にある留置線は、小田原寄りにあるポイントから進入することができる。

2015年度には、隣の栢山駅と併せて富水駅螢田駅足柄駅とともに行先案内表示器の設置が計画され[6]、同年末までに改札口コンコースへの設置を完了したほか、2019年10月15日頃にはホームにLED式発車案内表示器が設置され、10月17日に使用を開始した。これにより、従来の小型接近表示器は撤去された。

ホーム延伸工事

開業当初は、栢山 - 足柄間の4駅と同様、ホームの有効長が120メートル(20メートル車6両分)となっていた。このため、2018年3月16日までは6両編成の急行が停車していたものの、10両編成の列車は通過しており、翌3月17日のダイヤ改正以降は急行停車駅から除外されていた。

しかし、周辺の人口増加に伴い、10両編成の急行を停車させるため、当駅の上り・下りの2面2線のホームを新宿方面に85メートル延伸する工事が2018年より行われ[7][8]、2019年3月16日のダイヤ改正より当駅に全ての急行が停車するようになり、加えて一部の快速急行が新松田 - 小田原間で急行に種別変更する形で停車するようになった[4][5]

2022年ダイヤ改正では、早朝の海老名発小田原行きを除いて、快速急行は新松田 - 小田原間で必ず急行に種別変更されることになったため、ほぼ全ての優等列車が停車することになった。

のりば

のりばは東側を1番ホームとして、下表のようになる。

ホーム 路線 方向 行先[9]
1 OH 小田原線 下り 小田原箱根湯本方面
2 上り 相模大野新宿C 千代田線方面
  • 日中時間帯の各駅停車は、全て新松田 - 小田原駅間の区間列車のみとなっていたが、2022年3月改正で日中時間帯の新松田 - 小田原駅間の区間列車を町田・相模大野 - 小田原駅間の運転に変更し、新松田駅を境に急行及び各駅停車へ種別を変更する形態に変更され、快速急行を含め毎時6本程度が相模大野・本厚木駅方面に直通[10]
  • 一部の快速急行は、新松田 - 小田原駅間で急行に種別変更する形で、当駅に停車する。2022年3月改正以降は、海老名駅始発の下り1本を除き全列車が種別変更対象となっている。
  • 4両編成と6両編成の列車は、ホームの小田原寄りに停車する[11]
  • 開成あじさい祭りなどのイベント時には、当駅に特急ロマンスカーが臨時停車することがある。従来は有効長の関係から6両編成のEXEMSEのみが停車していたが、ホーム延伸によって制約が無くなり、2019年にはVSEGSEが停車した。
東口(2006年10月28日) 構内を下り方から見る(2013年3月6日) ホーム(2014年3月4日)
東口(2006年10月28日)
構内を下り方から見る(2013年3月6日)
ホーム(2014年3月4日)

利用状況

2022年度の1日平均乗降人員11,766人であり[小田急 1]、小田急線全70駅中59位。急行停車駅では最も少ないが、2019年度はダイヤ改正で急行列車の停車復活もあり、前年度(2018年度)と比べて8.2%の増加となっている。2020年度・2021年度いずれもCOVID-19の影響により利用者数が減少したものの、2022年度は4年前とほぼ同じ水準に戻った。

開成町の再開発により、駅周辺にマンションや住宅が次々と建てられ、近年は乗降人員の増加が著しい。2014年には駅東側の酒匂川足柄紫水大橋が開通し、対岸の大井町方面からの利用者も増えている。

近年の乗降人員・乗車人員の推移は下表の通り。

年度別1日平均乗降・乗車人員
年度 1日平均
乗降人員[12]
1日平均
乗車人員[13]
出典
1995年(平成07年) 2,654 [14]
1998年(平成10年) 3,000 [* 1]
1999年(平成11年) 3,043 [* 2]
2000年(平成12年) 3,099 [* 2]
2001年(平成13年) 3,209 [* 3]
2002年(平成14年) 3,279 [* 4]
2003年(平成15年) 6,998 3,525 [* 5]
2004年(平成16年) 7,934 3,853 [* 6]
2005年(平成17年) 8,278 4,023 [* 7]
2006年(平成18年) 9,145 4,459 [* 8]
2007年(平成19年) 10,047 4,932 [* 9]
2008年(平成20年) 10,234 5,431 [* 10]
2009年(平成21年) 9,778 4,811 [* 11]
2010年(平成22年) 10,004 4,936 [* 12]
2011年(平成23年) 9,975 4,918 [* 13]
2012年(平成24年) 10,203 5,041 [* 14]
2013年(平成25年) 10,424 5,155 [* 15]
2014年(平成26年) 10,308 5,097 [* 16]
2015年(平成27年) 10,736 5,319 [* 17]
2016年(平成28年) 11,033 5,470 [* 18]
2017年(平成29年) 11,329 5,608 [* 19]
2018年(平成30年) 11,414 5,657 [* 20]
2019年(令和元年) 12,350 6,158 [* 21]
2020年(令和02年) [小田急 2]9,830
2021年(令和03年) [小田急 3]10,676
2022年(令和04年) [小田急 1]11,766

駅周辺

東口の開成駅前第二公園に保存されている3100形NSE車(2007年7月28日)

開業当時、駅周辺には空き地が目立っていたが、2000年代に入り、小田急電鉄の主導にてマンションや商業施設が建ち始めた。

東口にある開成駅前第二公園には、2001年より3100形NSE車の先頭車(3181号車)が静態保存されており、「ロンちゃん」の愛称が付けられている。毎月第2・第4日曜日には車内が公開される(夏季は臨時公開日あり)[15]

開成町役場までは大きく離れており、西口から徒歩約30分であるが、西口・東口から無料コミュニティバスのほか、新松田駅から路線バスが運行されている。

1977年頃の当駅建設予定地上空写真。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成 1983年頃の建設中の当駅上空写真。駅東側で区画整理が進められている。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成 1988年ごろの当駅上空写真。開業から4年経過しているが、駅周辺の開発は進んでいない。 国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
1977年頃の当駅建設予定地上空写真。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
1983年頃の建設中の当駅上空写真。駅東側で区画整理が進められている。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
1988年ごろの当駅上空写真。開業から4年経過しているが、駅周辺の開発は進んでいない。 国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

バス路線

西口駅前広場から発着している。2009年1月7日までは三竹まで、2011年12月28日までは新松田駅まで、2012年1月31日までは成田空港までの路線バスもあったが、いずれも廃止されている。

  • 関本大雄山駅) - 和田河原駅 - 開成駅箱根登山バス)※土休日は朝1本のみ
  • 瀬戸屋敷 - 開成町役場 - 開成駅西口 - 開成町福祉会館(開成町福祉コミュニティバス南北線)※年末年始を除く平日のみ
  • 開成駅西口 - 開成町福祉会館 - 開成町役場 - ぷらっと・かいせい(開成駅東口)(開成町福祉コミュニティバス巡回線)※年末年始を除く平日のみ

このほか、イベント時に富士スピードウェイ行のバスが富士急湘南バスにより運転される。富士急湘南バスの開成駅への乗り入れはこの臨時バスのみであるが、富士急単独のバスポールも設置されている。

隣の駅

小田急電鉄
OH 小田原線
快速急行(早朝下りのみ運転)
通過
急行
新松田駅 (OH 41) - 開成駅 (OH 42) - 小田原駅 (OH 47)
各駅停車
新松田駅 (OH 41) - 開成駅 (OH 42) - 栢山駅 (OH 43)

※なお、開成あじさい祭りなどのイベント時、特急ロマンスカーが当駅に臨時停車することもある。

脚注

注釈

出典

  1. ^ a b “開成駅も同時開業”. 交通新聞 (交通協力会): p. 1. (1985年3月5日) 
  2. ^ 小田急線・箱根登山線・箱根ロープウェイ・箱根海賊船にて 2014年1月から駅ナンバリングを順次導入します! 新宿駅から箱根・芦ノ湖まで通しのナンバリングにより、わかりやすくご利用いただけます』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄/箱根登山鉄道、2013年12月24日。 オリジナルの2021年5月9日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210509093516/http://www.odakyu.jp/program/info/data.info/8052_1284200_.pdf2021年5月9日閲覧 
  3. ^ 2018年3月、新ダイヤでの運行開始』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄、2017年11月1日http://www.odakyu.jp/program/info/data.info/8701_5820170_.pdf2017年11月5日閲覧 
  4. ^ a b 2018年度 鉄道事業設備投資計画』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄、2018年4月27日https://www.odakyu.jp/news/o5oaa100000194wz-att/o5oaa100000194x6.pdf2018年5月20日閲覧 
  5. ^ a b 2019年3月16日(土)小田急線ダイヤ改正を実施します』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄、2018年12月14日https://www.odakyu.jp/news/o5oaa1000001eqdu-att/o5oaa1000001eqe1.pdf2018年12月14日閲覧 
  6. ^ [1]
  7. ^ 広報かいせい平成30年1月号
  8. ^ タウンニュース 1月13日掲載
  9. ^ 開成駅のご案内 駅立体図”. 小田急電鉄. 2023年6月3日閲覧。
  10. ^ 2022年3月12日(土) 小田急線のダイヤを変更します ~ご利用動向を踏まえ、平日朝の都心への増発、日中・夜間を中心とした運転本数の見直しを実施~』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄、2021年12月17日。 オリジナルの2021年12月17日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20211217050619/https://www.odakyu.jp/news/o5oaa100000214sd-att/o5oaa100000214sk.pdf2021年12月18日閲覧 
  11. ^ これは2駅先の富水駅も同様。
  12. ^ レポート - 関東交通広告協議会
  13. ^ 神奈川県県勢要覧
  14. ^ 線区別駅別乗車人員(1日平均)の推移 (PDF) - 22ページ
  15. ^ 開成駅前第2公園”. 開成町. 2019年5月31日閲覧。
小田急電鉄の1日平均利用客数
  1. ^ a b c 鉄道部門:駅別乗降人員・輸送人員ほか”. 小田急電鉄. 2023年7月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月2日閲覧。
  2. ^ 鉄道部門:駅別乗降人員・輸送人員ほか”. 小田急電鉄. 2022年1月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月2日閲覧。
  3. ^ 鉄道部門:駅別乗降人員・輸送人員ほか”. 小田急電鉄. 2023年3月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月2日閲覧。
神奈川県県勢要覧

関連項目

外部リンク