踏切

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踏切警報機付き、遮断機なしの第3種踏切(北近畿タンゴ鉄道宮津線

踏切(ふみきり)とは、鉄道道路平面交差する場所。法律上は踏切道という場合もある(踏切道改良促進法など)。

概要[編集]

日本では列車の通行が優先される構造(遮断機はレールと平行)の踏切が殆どだが、日本国外では鉄路が遮断される構造(遮断機は道路と平行)の踏切も多く存在する。明治時代においては日本も同じ構造であった。現在、鉄路が遮断される形態の踏切は、阪神電気鉄道武庫川信号場武庫川駅至近)から本線へ出る連絡線上にあるもの[1]や、東京メトロ銀座線上野検車区入り口付近に設置されているものなどが挙げられる。ただし、いずれも通過は列車優先である。

日本の踏切[編集]

阪急西宮北口南踏切

日本の現行法令では、踏切道は踏切保安設備(踏切警報機と遮断機、または踏切警報機のみ)を設けたものでなければならないとされている[2]。ただし、以前から存在するものについてまでその義務を新たに課したものではない[3]

遮断機が完全に降りてから列車が到達するまでの時間は、日本では標準20秒、最短で15秒と定められている[4]大手私鉄のほとんどと、JRATS-P設置路線の一部では、列車選別装置が設置され、列車種別に関わりなく列車の到達時間はこの程度となる。

日本において、踏切道の数は2012年度で33,710か所である。現行法令では踏切の新設は厳しく制限され[5]、2005年から2012年にかけて、一貫して減少傾向にある[6]

その一方で、踏切が新設される場合もある。阪急電鉄では、2010年12月5日より西宮北口駅8号線上に、駅南側東西の往来を円滑にする目的で新たに踏切を設置した。この8号線は今津線車両の入出庫のみに使用される回送線であり、1日の列車の通過は早朝・夜間・深夜のみで10本にも満たない(2011年時点でのダイヤでは、1日4本のみ)ことから、設置が認められた[7]。また、平成時代に開業した鉄道新線でも、土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線や、井原鉄道井原線には、踏切が設置されている所もある。このほか、可部線において廃線区間の一部を復活させる事業でも、踏切の新設が認められている。

踏切の設備[編集]

故障灯が付いた踏切
JR西日本 中山踏切
電鈴式警音器(ベルの音)
岳南鉄道岳南江尾駅付近
特殊信号発光機(上)と踏切動作反応灯(下)(山陽電鉄・車庫内イベントでの動作デモンストレーション)

踏切の主な設備は次の通りである。

踏切警報機
道路を通行する歩行者や車両運転者などに対して列車の接近を知らせることができる装置。日本の現行法令では踏切には必ず設ける必要がある(ただし前述の通り以前から存在するものまでその義務を新たに課してはいない)。
踏切支障報知装置
踏切内で非常事態が発生したことを知らせる装置。いわゆる、踏切非常ボタン。
遮断機
列車接近時に道路を遮断するための装置。
踏切障害物検知装置
踏切内にある支障物を自動的に検知する装置。
特殊信号発光機
踏切支障報知装置の操作および障害物検知装置の動作により、列車に対して停止信号を現示するもの。
踏切動作反応灯
踏切警報機と遮断機が正常に動作していることを列車に対して知らせるもの。

種類[編集]

踏切は保安設備により下記に分類される[8]。現在一般的なのは第1種甲である。第3種は第1種甲に転換され数が減ってきている。信号機によって道路交通を規制する踏切は路面電車や比較的運行本数の少ない専用鉄道などで見られる。

第1種[編集]

自動踏切警報機と自動遮断機を設置するか、踏切保安係を配置して、列車が通る際に道路の交通を遮断機によって遮断するもの。

  • 第1種甲:通過する全ての列車または車両に対して、道路を遮断するもの。
  • 第1種乙:始発列車から終列車までの時間内の列車または車両に対して、道路を遮断するもの[9]

第2種[編集]

一部の時間帯のみ踏切保安係が遮断機を操作する踏切。つまり、踏切保安係のいない時間帯は第3種もしくは第4種と同じになる。遮断機作動の有無を示すため踏切保安係がいる時間が掲示されている。日本国内では既に現存しない[10]

第3種[編集]

遮断機はないが踏切警報機が設置されているもの。後述する第4種とともに、注意を促すため「ふみきりちゅうい」の標識が立てられていることもある。

第4種[編集]

第1種 - 第3種に該当しないもの。踏切警報機や遮断機は設置されていない。地方ローカル線で多くみられ、特に自動車の通行できない道路に多い。踏切を模した木型や「とまれみよ」という標識などがたてられているのみで、実際に列車が接近していて危険ではないかの判断は通行者の目視等にゆだねられているため、事故が発生しやすい。この種類の踏切は二輪車又は小型特殊自動車を除く自動車の通行を禁止している箇所が多い[要出典]。また、信号機によって道路交通を規制する方式の踏切もこれに分類される。汽笛吹鳴標識が手前に設けられ、通過する列車は警笛を鳴らす事が非常に多い[要出典]

事実上の踏切[編集]

鉄道事業者によって認められた踏切のほかに、小さな路地やあぜ道、山道などのいわゆる「赤道(あかみち)」・里道と鉄道線路が交差している場所がある。このような場所では、踏み板等はない。このような場所の横断は、歴史的経緯により黙認されてはいても、線路内立ち入りになるので鉄道事業者も注意書きの設置などをしている。

ケーブルカーの踏切[編集]

近鉄生駒鋼索線近鉄西信貴鋼索線ケーブルカーでも踏切が設置されている。踏切部分のケーブルは露出したままとなっている。

構内踏切[編集]

鉄道事業者による定義では、停車場構内にある道路と交差する踏切を指す。自動車が通過できる構内踏切も多数存在する。構内にあるため、列車通過以外に過走防護や入換車両のために遮断される回数が多く、開かずの踏切になりやすい特徴を持つ。

地上駅の構内で駅舎やホーム間を行き来するために設けられた通路に存在する警報機などの存在する箇所を(一般的な呼称であり厳密には上記定義に該当しないが)構内踏切、もしくは渡線道・構内通路・旅客通路と称する場合もある。しかしあくまでも道路交通との交点ではなく(したがって踏切ではなく)、運輸局への届け出上では渡線路となっているのが通例である。跨線橋や地下道の整備、駅舎の橋上化高架化などによって、このような渡線路は減少傾向にある。しかし、主に地方都市など乗降客が少ない駅では現存している場合も多く、特異な例としてバリアフリー化のため京福電気鉄道嵐山線帷子ノ辻駅伊予鉄道高浜線古町駅JR九州肥薩線人吉駅のように構内踏切を復活させた事例[11]もある。

踏切の位置・数の管理方法[編集]

以下の3種のいずれかが使用されている。これらの名称または番号は、踏切に記されている事が多い。番号を使う方式の場合、踏切が廃止されても番号は詰められず、欠番のままとなる。また、名前の由来となった事象が消滅した場合(町名変更など)も、基本的に名前の変更は行われない。

  • 国鉄・JRでは始発駅から終着駅まで1・2・3…と番号をふる方式が多いが、私鉄では東武鉄道にも見られる。このため近年に開業した踏切の少ない路線でない限り番号は増え続け、100位は当たり前、長大路線では1000位も珍しくない。
  • 私鉄で番号をふる場合、駅を過ぎるごとに番号を1からリセットする方式が多い。例えば始発駅をA駅とすると、A駅1号踏切、A駅2号踏切、A駅3号踏切…次のB駅を通るとB駅1号踏切、B駅2号踏切…という具合である。通称としては、B駅から始発駅方向に数えてB駅逆1号、B駅逆2号という数え方も存在する。A駅から数えて4つ目で、B駅から数えて2つ目の踏切なら、A駅4号踏切だが、通称としてB駅逆2号踏切とも呼ばれることがある。この方式の場合も、後から駅が追加になっても踏切名は基本的に変更されない(A駅とB駅の間にC駅ができても,CB駅間の踏切はA駅○号となる)。
  • それぞれの踏切に固有名詞(中央通り踏切・住吉踏切・鈴木家踏切など)を付けている国鉄・JR・私鉄の路線も存在する。

踏切動作反応灯[編集]

公営・民営鉄道では、1956年に制定された「自動踏切遮断装置の構造基準」において、遮断装置動作反応灯を設けることと規定されており、第1種踏切の遮断機が正常に降下が完了していることを知らせる踏切動作反応灯[12]を設置している。現在は設置義務はなく、JRから経営分離して民鉄となった路線では、新たに設置した会社も設置していない会社も存在する。最近では踏切動作反応灯でも従来の白熱灯(電球)に変わり発光ダイオード (LED) が使用されるようになった。

事業者により、その形状も異なる。

4本の棒がX字形に点灯するもの
叡山電鉄西武鉄道以外の関東の大手私鉄、東京地下鉄や秩父鉄道、流鉄、鹿島臨海鉄道、遠州鉄道、JR東海の一部の踏切、西日本鉄道(西鉄)などに設置されている。1960年代初頭頃までは、西武や南海も標準デザインだった。
白色灯2個が交互に点灯または連続点灯するもの
西武鉄道(上下2灯が交互に点滅)・近江鉄道近畿日本鉄道(上下2灯が同時点灯)、高松琴平電気鉄道・一部の東武鉄道の踏切(左右の2灯が交互に点灯)
白色灯1個がX字状に点灯・点滅するもの
山陽電鉄神戸電鉄広島電鉄水間鉄道
白色灯1個が連続点灯するもの
第三セクターの多くの路線・関東鉄道・銚子電鉄・地方のJR線の一部の踏切・旧国鉄
白色灯1個が点滅するもの
名古屋鉄道・豊橋鉄道・阪神電気鉄道(○字型に点滅)・阪急電鉄能勢電鉄京阪電気鉄道
白色灯5個が連続点灯するもの
南海電鉄阪堺電気軌道泉北高速鉄道和歌山県営鉄道和歌山電鐵京阪電気鉄道

一部の事業者は、特殊信号発行機と一体にしたものもある。

踏切における道路交通[編集]

道路信号機付きの踏切(東急世田谷線若林踏切

日本の道路交通法では、自動車用の信号機付きの踏切(いわゆる踏切信号)で青信号が表示されている場合を除き、踏切の種類や列車の運行時間に関係なく踏切手前での一時停止と左右確認が義務付けられている。遮断機・警報機付きであっても例外でないのは、遮断機や警報機が故障している可能性があるためとされている[13]。また、保線などに使用される保守用車は多くが車籍を持たない機械扱いであり軌道回路で検知できないため、線路上を走行しても遮断機・警報機が作動しないようにしていることが多い[要出典]。(詳しくは線路閉鎖も参考されたし)

道路標識[編集]

道路標識のひとつに「踏切あり」という警戒標識がある。1986年まで蒸気機関車のマークが踏切を意味していたが、観光イベント目的以外での蒸気機関車牽引列車の営業運転が終了して久しくなったうえ、国鉄の民営化もあって、同年から電車のマークを表示した新しいデザインの標識に順次取り替えられている。しかしながら蒸気機関車マークの標識もまだ少なからず残っているため、自動車運転に関する教本などでは両方掲載されている。注意を強調するため、「踏切注意」や「注意」の補助標識を付加していることもある。

そのほか、非電化区間の踏切用にパンタグラフを消して気動車を表したものや、走ってくる列車を色つきのイラストで描いたものも存在する。なお昭文社発行の道路地図の中で「SiMAP」を採用した一部のシリーズにもこの踏切標識が掲載されているが、実際の標識とは異なり、非電化線の踏切も電車のマークのデザインで掲載されている。さらに1万分の1・7千分の1・5千分の1の拡大図には、歩行者専用踏切を示すものとして、マークのデザインを電車から人間の足跡に代えたものを掲載されている[14]


踏切の弊害[編集]

戸塚駅脇の国道1号戸塚大踏切
朝夕は、車両通行止となり戸塚道路などに迂回が必要

踏切は交通が錯綜することから事故が起こりやすく、渋滞の原因ともなる。特に列車本数や線路数が多い踏切では、朝ラッシュ時など時間帯によっては(ダイヤが乱れた場合も含む)、開いている時間が閉まっている時間よりも短く(1時間に数分しか開いていない踏切もある)、開かずの踏切となってしまっているものもある。そのため、特に交通量の多い箇所を中心に、道路や鉄道の高架化または地下化を目的とした連続立体交差工事によって踏切の除去が進められている。なお、踏切があいている時間は、列車がわずか数秒遅れる程度でも開かなくなることがある(対向列車及び同一方向の列車間隔が主な理由)ほか、ダイヤが乱れると列車間隔が短くなって開かなくなることもある。この時間は普段は通れるから、と安易な考えでいると実はダイヤが乱れていて、予想外の待ち時間になる場合がある。

更に、渋滞原因の一つである自動車の踏切一時停止義務も、日本国外では警報機・遮断機つき(国によっては警報機のみの場合も)の場合はほとんど規制されていない[15]ことから、第1種踏切については日本の国会でも廃止するべきか検討されたことがある[16]。しかし、2000年8月9日に秩父鉄道において、落雷により警報機が故障した踏切で電車と踏切に進入した自動車との事故が発生した[17]。踏切信号機を設置した踏切で青信号が表示されている場合は一時停止が不要なため、交通量の多い一部の踏切では踏切信号機を設置し、一時停止義務をなくして交通の円滑化が図られている。だが、これにも弊害があり、踏切部分のレールの劣化が早まってしまう場合がある。福島交通飯坂線平野踏切では、交差する国道13号を重量のある大型車両が絶えず高速で通過するため、想定よりもレールの金属疲労が大きく、レールが破断する事態となった。

その上、その踏切が線路のコーナー上に存在する場合、カントにより道路側に段差が生ずる。このような線路を複数またぐ踏切ともなれば路面が洗濯板状となってしまう。そのため、例えば交通バラエティ 日本の歩きかたで取り上げられたケースにおいては段差を越える際の振動により「自転車のカゴから荷物が落ちる」「積み荷が破損する」、段差そのものにより「自動車の底部や路面に傷ができる」「(開かずの踏切だった場合に急いで通過しようとして)バランスを崩したりローライダーの如くクルマが跳ねたりする」、などの弊害が発生していた。

道路法および鉄道に関する技術上の基準を定める省令に道路と鉄道が交差する場合は原則として立体交差としなければならないと定められているため、新幹線[18]武蔵野線湖西線など、新規に開業した多くの路線では、道路との交差地点はすべて立体交差とし、踏切を設けていない。例外的に踏切の新設が認められる場合として、停車場に近接した場所で道路と交差する場合で、立体交差とすることによって道路又は鉄道の効用が著しく阻害される場合などが道路法施行令で定められており、新設路線でも既設路線との接続駅付近に踏切が設置されている場合がある。→立体交差も参照

併用軌道としての踏切[編集]

併用軌道に乗り入れる場所にあるため、ホーム側にしか遮断機がない踏切(江ノ島電鉄線腰越駅脇)

特殊な踏切の例として、高速電車(路面電車でない普通の鉄道)が併用軌道を走行する際、手続き上は併用軌道でなく「専用軌道(一般の鉄道線路)上に長大な踏切が存在する」という扱いで敷設または指定された区間があった。近鉄奈良線近鉄奈良駅 - 油阪駅間(現在の新大宮駅の近く、やや奈良駅側の関西本線との交差地点)や名鉄犬山線犬山橋の区間などで見られ、特に近鉄奈良線の例は、全長700mを超える「踏切」であった。

なお該当区間は走行速度が低く設定されておいることが多く、ダイヤの設定の上で障害となっていた。さらに道路の交通量が増加し車の渋滞や車と鉄道車両との接触事故の原因となっていたことから、現在では大型の高速電車が併用軌道を走る大半の区間が消滅している。しかしながら、江ノ島電鉄線熊本電鉄藤崎線では依然としてこの形態が残っている。この両者は当初軌道法で敷設された後、鉄道線に切り替えたためにこの形態となったものである。しかし、形態から「併用軌道」として紹介されていることもあるが、鉄道事業法では併用軌道は認められていないため、この両者はあくまで国土交通省による「特認」である。

無踏切の在来線路線[編集]

JR在来線:湖西線海峡線JR東西線京葉線武蔵野線根岸線大阪環状線

日本国外の踏切[編集]

通常時は鉄路を遮断し、列車通過時に道路を遮断する踏切(イギリス)

以下の国では日本ほど本数が多くないため、遮断機や警報機がない踏切[19]が多い。また、日本の踏切は警戒色である黄色と黒の縞々のカラーリングがほとんどであるが、外国では白黒のカラーリングやきかんしゃトーマスでも見られる、門形の踏切[20]などもある。

ニュージーランド[編集]

警報・遮断機は自動、中には警報機だけのものもある。自動車は一時停止なしで通過できる。日本製の遮断機、警報機も存在する。

台湾[編集]

自動化されたタイプと踏切警手の扱うタイプが混在している。踏切警手が遮断機の前まで出てくる場合もある。

台湾鉄路管理局550カ所の踏切

韓国[編集]

次の3種に分かれる

  • 第1種:遮断機と警報機、交通安全標識が設置されているか、踏切案内員配置または自動遮断機が設置されている踏切。
  • 第2種:警報機と安全標識が設置されている踏切。
  • 第3種:安全標識のみ設置されている踏切。

2012年現在で韓国国内に1,149か所あり、踏切のうち第1種が1,020か所、第2種が13か所、第3種が116か所である[21]

遮断棒は赤白のカラーリングである。

インド[編集]

警報機や遮断棒は自動である。地元住民は警報機が鳴り響こうが列車が来るまで平気で遮断機をくぐる光景が度々目撃されている。踏切に接近する列車はその際、警笛を何度も鳴らす。

イギリス[編集]

アメリカ合衆国[編集]

アメリカでは早くから色灯を組み合わせた警報(警鐘)機が採用されていた。これはウィグワグWigwag)と呼ばれるもので、振り子型のアームの先端に、赤い色灯を組み込んだ白い丸型の標識を取り付け、警報の鳴動と共に左右に振り視認性を確保する構造になっていた。日本ではアメリカ発の映画で度々目にすることが出来た。

蒸気機関車牽引の列車が主流だった頃には問題なかったが、やがて鉄道・自動車の双方が高性能化するにつれ、遮断機がなく視認性も劣るという理由から、日本や欧州と同じく交差した板の標識に交互点滅の色灯を設けた、遮断機つきの警報機へと置換えが進んだ。しかし、一部の市民からは慣れ親しんだウィグワグを擁護する声も大きい。

日本とは異なり、アメリカではほとんどの州で踏切前の一時停止を義務付けられていない。このため、不用意に一時停止すると追突されるおそれすらある。これは、自動車が一時停止をすることで1速ギアによる発進行為を行うことになり、かえってエンスト等で軌道を塞ぎ輸送障害を発生させる事につながる、という考え方によるもの。しかし、オートマチックトランスミッションが普及した現在においてはこのようなリスクはほとんどなく、長距離トラックなどの踏切突破によって事故が起きるケースが増えるなど、問題もある。

鉄道以外での踏切[編集]

小規模の飛行場や運河の可動橋でも鉄道用の踏切警報機・遮断機を設置している場合がある。

変わり種としては山口県宇部市にある宇部興産専用道路と一般道路が交差する部分に鉄道用の踏切警報機・遮断機を設置しており、一般車両が専用道路を通過する大型トレーラーを通過待ちする光景が見られる。また、鉄道用の遮断機が設置されているものは、バス専用道路に例がある。

また、道路を遮断する交通機関が鉄道ではない踏み切りも存在する。ジブラルタル空港では、飛行機対道路で踏切が設置されている。かつてはロンドン・ヒースロー空港にも存在したほか[22]、日本国内でも2004年に廃港となった群馬県の大西飛行場には、滑走路中央付近を横断する道路に対して踏切が設置されていた。

脚注[編集]

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  1. ^ 歴史のある風景 武庫川連絡線の踏切[リンク切れ] - まにあっく阪神(阪神電鉄公式ファンページ)
  2. ^ 鉄道に関する技術上の基準を定める省令(平成13年国土交通省令第151号)40条および62条。
  3. ^ 下級裁判例 平成20(ワ)8 損害賠償請求事件 (PDF) - 裁判所
  4. ^ 鉄道に関する技術上の基準を定める省令62条の解釈基準 - 日本電気鉄道技術協会
  5. ^ 鉄道に関する技術上の基準を定める省令39条、道路法31条、道路法施行令35条による。
  6. ^ 輸送の安全にかかわる施設等に関する事項 (PDF) - 国土交通省 p.2
  7. ^ 阪急今津線高架橋の完成にともない 西宮北口駅 今津方面ゆき 新高架ホームを12月5日(日)より供用開始します (PDF) - 阪急電鉄 2010年11月2日
  8. ^ 「地方鉄道及び専用鉄道の踏切道保安設備設置標準について」(昭和29年4月27日鉄監第384号鉄道監督局長から陸運局長あて通達)。ただしこの通達には、第1種甲と第1種乙の区別はない。
  9. ^ 『鉄道ピクトリアル』No.675 p.50。民営鉄道協会・鉄道用語辞典も参照。
  10. ^ 1980年には20箇所存在した(国鉄はゼロ)が、1985年にはゼロになっていた。(『鉄道ピクトリアル』No.675 p.50。)
  11. ^ エレベーターを設置するよりも構内踏切を設置した方がコストを抑制できる、という理由が大きい。構内踏切になる前は、帷子ノ辻駅と古町駅では地下道、人吉駅では跨線橋であった。
  12. ^ 事業者により、踏切合図灯、踏切反応灯など呼称が異なる。
  13. ^ 実際に故障していたため踏切事故が発生した事例においても、鉄道事業者側のみならず、自動車の運転者の責任も免れないとされた。
  14. ^ ただし、実際にはこのデザインの踏切標識は存在しない。
  15. ^ 『クルマの渋滞 アリの行列 -渋滞学が教える「混雑」の真相 -』によると、自動車の踏切一時停止義務を設けているのは日本と韓国のみである(参考…交通安全公団 - 交通安全公団。2010年2月24日から第一種(または第二種)普通免許の運転免許試験の場内試験では一時停止をする必要がなくなった。2011年6月10日からはコースから踏切を廃止。第一種大型免許は従来どおり一時停止が必要。)
  16. ^ 『踏切横断「止まらずOKに」 自民有志が法改正検討』- 朝日新聞東京版 2005年2月5日
  17. ^ 「熊谷の踏切事故・落雷で遮断機下りず」 - 読売新聞 2000年8月11日
  18. ^ ミニ新幹線浜松工場構内を除く。
  19. ^ 日本でいう第3・4種踏切
  20. ^ 警報機は無い。普段は線路が遮断されているが、列車が近づくと道路側に遮断機が動く
  21. ^ 2012철도통계연보(2012鉄道統計年報)の『Ⅵ. 시설(施設)』 (PDF) - 韓国鉄道公社(KORAIL)(朝鮮語)『61. 건널목 현황(踏切の現況)』に記載
  22. ^ イカロス出版『月刊エアライン』通巻383号 p.79

参考文献[編集]

  • 『信号システムの進歩と発展 = 近年20年の展開と将来展望 =』日本鉄道電気技術協会。ISBN 4-931273-98-6

関連項目[編集]

外部リンク[編集]