ヤマハ・トリシティ

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前二輪・後一輪で、傾斜して曲がる構造をしている(画像は125ccクラス)
後から見たヤマハ・トリシティ

トリシティ (Tricity) は、日本オートバイメーカーであるヤマハ発動機(ヤマハ)が製造販売しているスクータータイプのリーニングリバーストライク(前輪が傾斜可能な二輪・後輪が一輪の構造)である。

2016年7月現在では排気量125ccの「トリシティ125」(MW125)がアジア、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドで販売されているほか、2016年9月には排気量155ccの「トリシティ155」(MW150A)が欧州で販売開始され[1]、日本では2017年1月20日に販売開始された[2]

日本の道路交通法では、内閣総理大臣告示で指定する三輪の自動車の要件に該当することから「特定自動二輪車」に分類され、道路交通法上における三輪の自動車ではなく二輪の自動車として扱われる。道路運送車両法では排気量が125ccのものは第二種原動機付自転車、155ccのものは「側車付オートバイ」として扱われ、検査対象外軽自動車となる。

概要[編集]

ヤマハは新コミューター市場の創造を目指す「ニュースタンダード シティコミューター」のコンセプトを基にLMW(リーニング・マルチ・ホイール)と呼ばれる二輪のように傾斜して曲がるといった三輪以上の車両の開発に着手した。その第一弾として2014年3月にトリシティを発表し[3]、同年4月にタイの現地法人であるタイヤマハモーターによって製造販売が開始された。

日本ではトリシティ MW125として同年9月10日に発売された。法的にはトライクにおける特定二輪車[4]の扱いとなり、前二輪構造の三輪ではあるが『第二種原動機付自転車』として型式認定を受けているため、ナンバープレートは原付二種甲種(いわゆるピンクナンバー)となる。運転免許は製造元のヤマハ発動機によると排気量が124ccであることから普通自動二輪車(AT限定、AT限定小型)または、大型自動二輪車(AT限定)のいずれかの免許が必要であると公表している[5]

2014年9月の販売開始から同年12月までの4か月で出荷台数が5,666台となり、125cc以下の二輪の2014年の年間出荷台数ではシグナスに次いで第4位となった[6]。ボディーカラーは販売開始時は白・黒・赤の三色であったが、2015年12月15日よりマットブルー(青色)が追加され[7][8]、2016年3月1日からはトップケース・ナックルバイザー等を標準装備した「快適セレクション」を販売する[9]

2016年7月の報道によると、ヨーロッパヤマハではトリシティ125にパトランプ等警察用装備を取り付けたエディションを販売すると発表した[10][11]

また、大阪モーターサイクルショー2016において販売予定車としてブルーコアエンジンを搭載した排気量155ccの「トリシティ155」(MW150A)が公開された[12]。欧州では2016年9月に販売され[1]、日本でも2017年1月20日に発売開始された[2]

2016年度には、警察車両として大阪府警が110台のトリシティ125を調達し交番などへ配置しているほか[13]神奈川県警察でも配備が行われている。

車両解説[編集]

前輪側は片側2本ずつのフロントフォークの外側に車輪を懸架させており、パラレログラムリンクと呼ばれるリンク機構により左右の車輪を車両と同じようにリーンさせることができ、通常の二輪車と同じような自然な操作感を実現している[14]。これにより両輪で同じ方向に旋回できるだけでなく、片輪側だけで段差に対応できる構造にもなっている。後輪側とエンジンは通常のスクーターの構造を流用している。

なお、スタンドを使用しない自立機構は備えておらず停車の際は足を着く必要があり、駐車の際はサイドスタンドもしくはセンタースタンドを使用する。

ABS仕様も2015年4月20日より発売されており、回転センサーは全輪に一つずつ装備されている。

トリシティ125[編集]

トリシティ125
(MW125)
Yamaha Tricity display white color.jpg
発表会にて展示されたトリシティ
基本情報
排気量クラス 小型自動二輪車
メーカー 日本の旗ヤマハ発動機
車体型式 EBJ-SE82J
エンジン E3P4E型 124cm3 4サイクル
水冷単気筒
内径x行程 / 圧縮比 52.4mm x 57.9mm / 10.9:1
最高出力 8.1kW 11ps/9,000rpm
最大トルク 10N・m 1.0kgf・m/5,500rpm
車両重量 152(ABS+4)kg
車両区分
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2014年平成26年)9月10日に発売された。排気量125ccクラス。形式名はMW125。ヤマハ発動機のLMW機構を使用した初の車両である。

道路運送車両法では「第二種原動機付自転車」として扱われる。運転には普通自動二輪車運転免許(小型AT限定)以上の免許が必要である。2018年モデルからBLUE COREエンジンを搭載する予定である。

歴史[編集]

  • 2014年9月10日 発売
    以下の車体色を設定
    • ブルーイッシュホワイトカクテル1
    • マットディープレッドメタリック3
    • ブラックメタリックX
  • 2015年12月15日 車体色追加
    • マットブルーメタリック3
  • 2016年3月1日 追加
    • 快適セレクションを設定
  • 2018年1月20日 マイナーチェンジ(2018年モデル)[15]
    • BLUE COREエンジン搭載
    • シート高を現行より15mmダウン
    • ヘッドランプをLED化
    • DC電源ジャック
    • 車体色変更
    • リヤホイール径を12インチから13インチにアップ(155と同一サイズに変更)
      • ホワイトメタリック6
      • ライトシアンメタリック4
      • マットグレーメタリック3


トリシティ155[編集]

トリシティ155
(MW150A)
基本情報
排気量クラス 軽二輪
メーカー 日本の旗ヤマハ発動機
車体型式 2BK-SG37J
エンジン G3G9E型 155cm3 4サイクル
水冷単気筒
内径x行程 / 圧縮比 58.0mm x 58.7mm / 10.5:1
最高出力 11kW 15ps/8,000rpm
最大トルク 14N・m 1.4kgf・m/6,000rpm
車両重量 165kg
車両区分
テンプレートを表示

日本国内では2017年平成29年)1月20日より発売されている。排気量は155ccクラス。形式名はMW150A

道路運送車両法では「側車付オートバイ」として扱われ、検査対象外軽自動車となる。運転には普通自動二輪車運転免許(AT限定)以上の運転免許が必要である。道路交通法では特定自動二輪車となるため、高速自動車国道の法定最高速度は三輪自動車に適用される80km/hではなく、二輪自動車に適用される100km/hで走行することができる。

エンジンはNMAX155同様のVVA(可変バルブ機構)付きBLUECOREエンジンを搭載し、車体もエンジンに合わせて改良され後輪はサイズアップされた。

ABSは標準で装備されており、別構造でパーキングブレーキも追加装備されている。ヘッドライトLEDとなった[2]

歴史[編集]

  • 2017年1月20日 発売
    以下の車体色を設定
    • マットブラック2
    • ホワイトメタリック6
    • マットビビッドパープリッシュブルーメタリック1


広報[編集]

ヤマハ・トリシティ発表会にて試乗する大島優子(2014年7月1日)

CMキャラクターに元AKB48のメンバーである大島優子を採用[16]、CM出演の企画としてAT限定普通自動二輪車小型限定免許を取得したほか[17]俳優菅田将暉もLMW部部長となった大島優子によりLMW部の部員1号に任命され、AT限定普通自動二輪車小型限定免許を取得した[18]

また、ヤマハ発動機は若年層の新規顧客獲得を狙い、首都圏にある5大学のミスキャンパス候補の28名をトリシティ アンバサダーに任命し、その中からミストリシティが3名選出するとしている[19]

脚注[編集]

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  1. ^ a b ヤマハ「トリシティ」155ccモデル、欧州で9月発売 - 日本・アジアも販売へ - マイナビニュース、2016年6月6日閲覧。
  2. ^ a b c 高速道路も走行可能 走りのフィールドを広げるLMW第2弾 「TRICITY 155 ABS」新発売 - ヤマハ発動機株式会社、2016年11月24日閲覧。
  3. ^ LMW(リーニング・マルチ・ホイール)第1弾「TRICITY」タイ市場で新発売 − ヤマハ発動機2014年3月25日
  4. ^ 道路交通法施行規則・第二条(備考)
  5. ^ 広がるモビリティの世界 LMW(リーニング・マルチ・ホイール)の第1弾 「TRICITY MW125」日本仕様を新発売フロント二輪※2参照
  6. ^ 絶好調ヤマハの原動力、3輪スクーター『トリシティ』が今なぜウケているのか - 週プレNEWS、2015年7月15日閲覧。
  7. ^ 親しみやすさを印象づけるマットブルー登場 「TRICITY(トリシティ)MW125/ABS」に新色を追加 - ヤマハ発動機、2015年11月5日閲覧。
  8. ^ ヤマハ トリシティ 、エレガント&スマートな新色を追加 - レスポンス、2015年11月5日閲覧。
  9. ^ 【ヤマハ】アクセサリー標準装備トリシティ「快適セレクション」発売 - bikebros、2016年2月27日閲覧。
  10. ^ Allestimento Tricity Police - ヨーロッパヤマハ、2016年8月6日閲覧。
  11. ^ News Prodotto, Yamaha Tricity 125 For Police(イタリア語) - GPone、2016年8月6日閲覧。
  12. ^ 【大阪モーターサイクルショー16】ヤマハブースに隠し球、 トリシティ155 を公開 - response、2016年4月6日閲覧。
  13. ^ 大阪府警が110台を調達、ヤマハの2+1スクーター トリシティ125 - Response、2017年12月22日閲覧。
  14. ^ TRICITY技術解説|ヤマハ発動機株式会社
  15. ^ “BLUE CORE”エンジン搭載などさらに進化した フロント二輪オートマチックコミューター 「TRICITY125/ABS」 2018年モデルを発売 - ヤマハ発動機、2017年12月22日閲覧。
  16. ^ 「トリシティ」CMに大島優子さん登場 - YOMIURI ONLINE(2014年7月1日付)、2015年7月15日閲覧。
  17. ^ 【動画】大島優子、バイクで公道デビュー - オリコン、2015年7月15日閲覧。
  18. ^ LMW部活動報告02。菅田将暉二輪免許とりました! - ヤマハ発動機株式会社、2015年8月25日閲覧。
  19. ^ ミスキャン候補が三輪バイク推し・・・ヤマハ・トリシティ大使28名を任命 - responce、2015年8月25日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]