ヤマハ・FZR250

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ヤマハ・FZR250(エフゼットアールにひゃくごじゅう)は、ヤマハ発動機から発売されていたオートバイ。車体種別はレーサーレプリカ

FZR250はFZ250をベースにFZRシリーズの特徴ともいえる丸目2灯ヘッドライト、フルカウルを装備してデビューした。後にEXUP(エクザップ)を装備、初のフルモデルチェンジによってアルミデルタボックスフレームを採用する。1991年にはFZR250RのエンジンをベースとしたネイキッドモデルのZEALが登場している。最終モデルは1994年3LN7である。

モデル一覧[編集]

FZR250(2KR)[編集]

ヤマハ・FZR250
1988 FZR 250 2KR.jpg
基本情報
排気量クラス 軽二輪
車体型式 2KR
エンジン 1HX型 249cm3 
内径x行程 / 圧縮比 __ x __ / __
最高出力 45ps/14500rpm
最大トルク 2.5kg-m/11500rpm
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Fzr250

1986年FZ250フェーザーのフレームとエンジン(4サイクル水冷DOHC4バルブ直列4気筒)を流用し、カウリングは先に登場したFZR400の流れを汲む丸目2灯フルカウリング。エアクリーナー吸気口に新規導入を促すF.A.Iを装備して発売。35φフロントフォークと320φ大径シングルディスク+対向4ポッドキャリパー。タイヤサイズはフロント100/80-17-52H、リヤ120/80-17-61H。ガソリンタンクの全容量は12L。最高出力:45ps/14,500rpm、最大トルク:2.5kg-m/11,500rpm。カラーリングはシルキーホワイトとシャイニーブラック。1987年には限定車でフロントフォークのイニシャル調整が追加されたモデル(2RF)が発売されている。 限定モデルのカラーリングはエンタイサーブルーメタリック。また、この初期型FZRに関しては、発売後に細々と改良されているので注意。

FZR250(3HX)[編集]

1988年発売。4ストローク250cc初となる排気デバイス機構を装備。さらに細かい部分が2KRより改良された。

  • リア・モノクロスサスペンション:ボトムリンク機構、結合部にニードルベアリングを採用。
  • クッション・ストローク:40mm→50mm。
  • ホイル・トラベル:110mm→120mm。
  • フットレスト位置:を6mmアップ。
  • ハンドル・グリップエンドの表面処理を黒色メッキからサテン・メッキに変更。

足回りの改良で高速走行時の直進安定性と接地感が向上している。

排気デバイス機構搭載に伴い、ラジエーターの冷却水リカバリ・タンクの設計変更及び設置位置変更、エンジンのオイルパン形状が変更となっている。

カラーリングはファインレッドとウルシブラック。8月にダイナステイ・ブルーを発売。 (3HX1)後に限定カラー TECH21 (3HX3)ネスカフェアメリカーナ(3HX2) の2種類が限定販売されている。

FZR250R(3LN)[編集]

FZR250R(3LN)
基本情報
排気量クラス 軽二輪
車体型式 3LN
エンジン 1HX型 249cm3 
内径x行程 / 圧縮比 __ x __ / __
最高出力 45ps/16000rpm
最大トルク 2.5kg-m/12000rpm
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1989年にはFZR250シリーズ初のフルモデルチェンジが行われた。このモデルより車名最後にRが付く。YZFやFZR750R(3FV1)と同じデザインへ(3LN1)。ダイヤモンド・タイプのアルミデルタボックスフレームを新採用。同時にスイングアームもアルミデルタボックスに変更された。エンジン本体は高回転化され最高出力発生回転数が14,500rpmから16,000rpmとなり最大トルク発生回転数が11,500rpmから12,000rpmとなった。 エンジン内部を見直しフリクションロスを低減。軽量ピストンにピストン・クーリング・システム。コンロッドやバルブタイミングを見直した。点火時期の設定変更やイグニッション・システムの見直しで始動性が向上。フルスケール19,000rpmのタコメーター。

  • フロント・フォーク:インナーチューブ径38mmのショックユニット採用。
  • ブレーキ・キャリパー:対向4ポッド→異径対向4ポッド。
  • ブレーキ・ディスク:外径320mm(有効径287mm)→外径282(有効径250mm)と小型化。

  シングルディスク→ダブルディスクに変更。

  • キャスター角を25度30分→24度30分に変更。
  • トレールを88mm→87mmに変更。
  • サスペンション・ホイールトラベルを前:140mm→130mm、後ろ:120mm→117mmに変更。
  • タンクの全容量が14Lへ増量。(リザーブ切り替えタイミングは残4L時となった。[2KR型は残2L時。])
  • リヤタイヤが120/80-17→130/70-17-62Hに変更。
  • ホイールベースは1375mmで同じだが、全長は2010mmから1990mmに、全幅は680mm→675mmとなった
  • シート高は750mmから735mmと車体をコンパクト化した。
  • カラーリングはシルキーホワイト、レッド、ブルーイッシュブラック、シルキーホワイト、ブルー。

1990年モデル(3LN3)からは同年に登場したFZR400RRと同じデザインへ。そのため稀にFZR250RRと誤表記される事があるがFZR250RRという車種は存在しない。

  • 2灯プロジェクターを装備し、走行性能、操作性、整備性が向上
  • キャブレターのスロー系をブリードタイプに変更。
  • 混合気の霧化に最適性を計り、快適なフィーリングを生み出している。
  • 高回転でのバルブの追従性向上のためにスプリングの定数を変更。
  • フレームアウターの板厚を2.3mm→3.0mmに変更して剛性を向上。
  • 表面を科学研磨アルマイト処理に変更してグレード感の高い仕上げにしている。
  • マフラーはステンレスメッキからブラッククロームメッキに変更。
  • アッセンブリーの見直しで400g軽量化。
  • ヤマハと小糸製作所の共同開発によるデュアルビームプロジェクター方式ハロゲンヘッドライトを2灯で採用。
  • 12V 35w/36.5w×2→55w/40w×2。
  • カートリッジ式オイルエレメントを採用。
  • カラーリングはシルキーホワイト、レッド、ニューブラックブルー。

1991年モデル(3LN5)はカラーリング(シルキーホワイト、レッド、シルキーホワイト、ブルー) や細かい所の変更。

1993年モデル(3LN6)は40馬力自主規制対応モデル

  • エンジンを3LN1をベースに40馬力モデルにチューニングされたFZX250 ZeaL(3YX)をベースとし、高回転に対応する為バルブスプリングを3LNのに戻し、レッドゾーン開始位置をZeaLの15,000rpmから16,500rpm、最大馬力発生回転数は40馬力/12,000rpmから40馬力/14,000rpm、最大トルクは2.7kgf・m/9,500rpmから2.6kgf・m/10,000rpmと高回転化のチューニングを行った。 45馬力モデルと比較すると18,500rpmから16500rpmへ変更され、最大馬力発生回転数は45馬力/16000rpmから40馬力/14,000rpmへ、最大トルクは2.5kgf・m/12,000rpmから2.6kgf・m/10,000rpmと全体的に低回転化され、燃費と加速性能が若干向上されている。 ミッションについてはFZX250 ZeaLのワイドレシオ化された物を利用せず、3LN系のミッションを利用している。 なお、FZX250 ZeaL(3YX)をベースにエンジンが変更された関係で、40馬力モデルはカムやガスケットなどの部品番号が3YXのパーツ番号に変更されている。またエンジン自体も3LN5まではシリンダーから上がアルミの地肌となっているが、3LN6以降はエンジン全体で塗装処理が行なわれている。
  • 低回転化に伴い、タコメーターが45馬力モデルの3,000rpmスタートから0rpmスタート、フルスケールを19,000rpmから16,000rpmに変更されている。
  • ヘッドライトの常時点灯化に伴い、ライトのON/OFFスイッチがハザードスイッチに変更された。
  • カラーリングは(ブルーイッシュホワイトカクテル1、ニューブラックブルー)へ変更。

1994年モデル(3LN7)はカラーリングを変更(ブルーイッシュホワイトカクテル1)しただけのモデルで仕様的には変更がない。その後生産は終了となった。それ以降ヤマハでは4ストローク250ccのレーサータイプのオートバイは2014年のYZF-R25まで待つこととなる。その後、ヤマハは2010年以降400cc以下のバイクを海外生産に切り替えたため、FZR250はヤマハにおける最後の国内生産250ccレーサータイプであった。