ヘヴンリーロマンス

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ヘヴンリーロマンス
Heavenly Romance 20051225 P1.jpg
2005年12月25日中山競馬場にて
欧字表記 Heavenly Romance
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2000年3月5日(18歳)
死没 (現役繁殖牝馬)
サンデーサイレンス
ファーストアクト
母の父 Sadler's Wells
生国 日本の旗 日本北海道新冠町
生産 ノースヒルズマネジメント(現・ノースヒルズ)
馬主 (有)ノースヒルズマネジメント(現・(株)ノースヒルズ)
調教師 山本正司栗東
競走成績
生涯成績 33戦8勝
獲得賞金 3億9123万9000円
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ヘヴンリーロマンスは、日本の元競走馬2005年天皇賞(秋)の優勝馬である。主戦騎手は現調教師松永幹夫

馬名の由来は、英語で神々しい恋愛という意味。

戦績[編集]

2歳 - 3歳[編集]

ヘヴンリーロマンスの初出走は2002年11月30日阪神競馬場での新馬戦であったが、のちに牝馬三冠を達成するスティルインラブから1秒離された6着に敗れた。その後、徐々に着順を上げてゆき、明け3歳となった2003年1月26日京都競馬場で行われた未勝利戦で4戦目にして初勝利を挙げた。だが初勝利後、4か月の休養に入ったため、桜花賞オークスには出走できなかった。

休養後、5月の中京競馬で復帰。詰めが甘くてなかなか勝ち上がれなかったが、7月の函館の500万下条件戦を何とか勝ち上がって、秋を迎えた。

重賞初挑戦は、秋華賞トライアルのローズステークスだったが、アドマイヤグルーヴの6着に敗れ、秋華賞に出走することはできなかった。それでも、1000万下条件戦を勝ち上がって、エリザベス女王杯に出走。GI初挑戦となったこのレースは10着に敗れた。その後はゴールデンホイップトロフィー、オリオンステークスと準オープンを2戦したが、2戦とも2着に終わった。

4歳[編集]

4歳になって古馬になったヘヴンリーロマンスは3月の阪神競馬で復帰すると、5月にメイステークス(準オープン)で勝利し、オープン入りを果たした。しかしその後は、愛知杯10着、マーメイドステークス5着、府中牝馬ステークス7着と苦戦を強いられ、準オープンに降級した。だが、降級3戦目のゴールデンホイップトロフィー(準オープン)で勝利してオープン馬に返り咲くと、2004年12月19日に行われた阪神牝馬ステークスも勝ち、重賞初制覇を果たした。

5歳春 - 夏[編集]

重賞初制覇を果たしたヘヴンリーロマンスだったが、一転して春シーズンは不振を極めた。京都牝馬ステークス6着、フェブラリーステークス11着、中山牝馬ステークス10着、福島牝馬ステークス10着と掲示板すら載れず、放牧に出されることになった。だが、このリフレッシュ放牧がのちに功を奏することになる。

リフレッシュ放牧後の8月14日札幌競馬場で行われたクイーンステークスでハナ差の2着になり復調。さらに連闘で札幌記念に挑み、牡馬を相手に優勝したため、秋の目標をエリザベス女王杯から天皇賞(秋)に変更した。

天覧競馬で波乱の立役者に[編集]

そして10月30日後初の天覧競馬として施行されたエンペラーズカップ100年記念・天皇賞(秋)ではレースの1000m通過が62.4秒、上がり3ハロンが33秒6というスローペースで上がり勝負のレースとなったが、接戦の末GIのタイトルを獲得した。牝馬による天皇賞の優勝は1997年秋のエアグルーヴ以来8年ぶりであった。

この競走には、同年の宝塚記念で牡馬を退けて優勝したスイープトウショウ、前年の天皇賞(秋)2着馬で桜花賞優勝馬のダンスインザムード、エアグルーヴの娘でエリザベス女王杯2勝で前年の天皇賞(秋)3着馬のアドマイヤグルーヴと、3頭もの強い牝馬が出走していたことと、札幌記念の勝利がフロック視されていたこともあって、ヘヴンリーロマンスは14番人気であった。これは、ギャロップダイナの13番人気を下回る低人気での優勝となっている。また、鞍上の松永幹夫は、牝馬限定以外のJRAでのGI競走は初勝利であった。

レース終了後、松永はウイニングランの後、踵を返してヘヴンリーロマンスをメインスタンドへ向かわせて帽子を脱ぎ、競走を天覧した天皇皇后両陛下に鞍上から最敬礼した。

天皇賞後[編集]

天皇賞後、ヘヴンリーロマンスはジャパンカップ有馬記念に出走したが、ジャパンカップは7着、有馬記念は6着に終わり、有馬記念を最後に現役を引退した。

ヘヴンリーロマンスは、エアグルーヴ以来の牝馬による秋の天皇賞制覇を達成したが、JRA賞最優秀4歳以上牝馬の座は、同年に宝塚記念、エリザベス女王杯と2つのGIを制したスイープトウショウに攫われ、選出されなかった。

主な勝ち鞍[編集]

繁殖成績[編集]

2006年より生まれ故郷のノースヒルズマネジメント(現・ノースヒルズ)にて繁殖牝馬となり、初年度・2年度と続けて2004年の東京優駿(日本ダービー)優勝馬キングカメハメハと交配され、2年続けて牡馬を出産している。2010年1月にジャングルポケットの仔を抱えた状態でアメリカに渡り、現地で繁殖生活を送ることになった。2010年7月11日に2番仔のヴェイロンが福島新馬で優勝し、産駒の初勝利を挙げた。

2015年に入ると、5番仔のアムールブリエがエンプレス杯に勝利し、産駒による重賞初勝利を飾った。次いで4番仔のアウォーディーもシリウスステークスで優勝した。 2016年には、6番仔のラニUAEダービー[1]で優勝し、産駒による海外重賞初勝利を飾った。 2016年11月3日武豊騎手騎乗で、アウォーディーJBCクラシックを優勝し、産駒初の中央・地方交流統一GI初制覇した。

馬名 誕生年 毛色 厩舎 馬主 戦績 備考
初仔 コードゼット 2007年 栗毛 キングカメハメハ 栗東・松永幹夫
船橋・山中尊徳
前田幸治 34戦1勝 (引退)
2番仔 ヴェイロン 2008年 栗毛 栗東・松永幹夫
→栗東・吉村圭司
園田住吉朝男
26戦2勝 (引退)
3番仔 ウイニングサルート 2009年 栗毛 フレンチデピュティ 栗東・松永幹夫 (株)ノースヒルズ 13戦2勝 (引退)
4番仔 アウォーディー 2010年 鹿毛 ジャングルポケット 前田幸治 42戦10勝 (死亡)
5番仔 アムールブリエ 2011年 鹿毛 Smart Strike 25戦10勝 (引退・繁殖[2])
6番仔 ラニ 2013年 芦毛 Tapit 前田葉子
→前田幸治
17戦3勝 (引退・種牡馬)
7番仔 キエレ 2014年 栗毛 Distorted Humor 前田幸治 6戦0勝 (引退)
8番仔 イグレット 2015年 栗毛 現役
  • 2018年8月11日現在

血統表[編集]

ヘヴンリーロマンス (Heavenly Romance)血統サンデーサイレンス系 / Hail to Reason3×5=15.63%、Almahmoud4×5=9.38%) (血統表の出典)[§ 1]
父系 ヘイロー系サンデーサイレンス系
[§ 2]

*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
父の父
Halo
1969 黒鹿毛
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
父の母
Wishing Well
1975 鹿毛
Understanding Promised Land
Pretty Ways
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss

*ファーストアクト
First Act
1986 鹿毛
Sadler's Wells
1981 鹿毛
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Fairy Bridge Bold Reason
Special
母の母
Arkadina
1969 鹿毛
Ribot Tenerani
Romanella
Natashka Dedicate
Natasha
母系(F-No.) Natashka系(FN:13-c) [§ 3]
5代内の近親交配 Hail to Reason 3×5、Almahmoud 4×5 [§ 4]
出典
  1. ^ [3]
  2. ^ [4]
  3. ^ [5][3]
  4. ^ [3]

出典[編集]

  1. ^ Results From The 1.35 Race At Meydan (UAE)”. Racing Post (2016年3月26日). 2016年3月26日閲覧。
  2. ^ ダート重賞6勝のアムールブリエが繁殖入り競走馬のふるさと案内所、2017年2月6日閲覧
  3. ^ a b c 血統情報:5代血統表|ヘヴンリーロマンス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2017年2月17日閲覧。
  4. ^ ヘヴンリーロマンスの血統表 競走馬データ”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2017年9月4日閲覧。
  5. ^ 平出貴昭 (2014年9月17日). “『覚えておきたい日本の牝系100』収録の全牝系一覧”. 競馬“血統”人生/平出貴昭. 2017年2月17日閲覧。

外部リンク[編集]