ストリートファイターIII

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ストリートファイターⅢ
ジャンル 2D対戦型格闘ゲーム
対応機種 シリーズの項を参照
開発元 カプコン
発売元 カプコン
プロデューサー 岡本吉起
貞本友思
船水紀孝
デザイナー 安田朗 (AKIMAN)
発売日 シリーズの項を参照
対象年齢 CEROB(12才以上対象)
システム基板 CPシステムIII
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ストリートファイターIII』(ストリートファイタースリー)は、カプコンが開発・販売した2D対戦型格闘ゲーム1997年2月アーケードゲームとして第1作『ストリートファイターIII -NEW GENERATION-』が稼働し、後に続編が2本製作された。通称『ストIII』。カプコンはこれを『ストリートファイターII』の正統な続編と位置づけている。

概要[編集]

従来シリーズの主人公であったリュウを脇役に据え、アレックスという「新世代」(New Generation)の主人公に変更するとともに、登場する12人のキャラクターのうちリュウとケン(後に豪鬼と春麗も登場)を除く全員を新キャラクターに刷新している。

企画自体は1994年より始まっており、先に稼働した『ストリートファイターZERO』(以下『ZERO』)よりも先行している。開発に着手したのはその翌年初め[1]。途中で制作が中断され、結果として1997年まで長期間に渡る制作となった。企画時のタイトルは『ネクストジェネレーション』だったが、映画・テレビドラマの既存タイトルと被る、略称の『NG』が縁起が悪い、などの理由で『III』に変更された[1]

キャラクターのアニメーション描画にはドット絵による膨大なパターン数を使用しており、滑らかなものとなっている。アーケード版はシステム基板CPS-3上で動作する。

最大の特徴として、相手の攻撃を「捌く」攻防一体の動作であるブロッキングシステムが挙げられる。稼働から10年以上を経ても本作品を用いた大会が開催されるなど好評を博しており、シリーズの中では息の長い作品となった[2]

シリーズ[編集]

日付はアーケード稼動初日・家庭用版発売日。

アーケード版[編集]

ストリートファイターIII -NEW GENERATION-(1997年2月)
第1作(以降『1st』と表記)。登場キャラクターは12人、うち使用可能キャラクターは11人。
新キャラクターのみで構成する予定であったが、救済措置として『II』シリーズのメインキャラクターのリュウとケンを追加した。しかし、キャラクター目当ての層にとって『II』シリーズの明快なキャラクターよりもフィクション寄りになった『III』のキャラクターたちは受け入れられにくく、拒否反応を示すものも多かった。
鳴り物入りで登場した『1st』では、その売りである自由度の高さが、ゲームとして『II』シリーズにあったいい意味での単純明快さ・爽快さと反目し、グラフィック描画数の大幅な向上もゲームとしての評価には必ずしも繋がらなかった。プレイをする層から新しいゲームシステムへの評価は見られたものの、『1st』は対戦バランスを崩すテクニックも発見されてしまい、評価を著しく下げることになる。
『1st』が稼働した1997年は、『鉄拳』、『バーチャファイター』などの3D対戦格闘ゲームの人気が高く、また同じカプコンの『ストリートファイターZERO2 ALPHA』『ヴァンパイアセイヴァー』などが根強い人気を持っていた。『II』の頃とは違い対戦型格闘ゲームに多くの選択肢があり、その中にあって荒削りさが目立つ『1st』は、よくある対戦型格闘ゲームの一つ程度の存在に埋没しかねない状況であった。
コインジャーナル誌アミューズメント産業誌などの年間業績ランキングでは上位に入るほどにも関わらず開発が長期化していたこと、新基板であること、などの要因で開発費がかさんでいたために、社内でも評価は芳しいものでは無かった。
後に、コンセプトすら固まらないまま開発が遅々と進み、製作が長期化した結果として製作途中で発売に踏み切ったことを明かしている。
ストリートファイターIII 2nd IMPACT -GIANT ATTACK-(1997年10月)
第2作。追加要素として、EX必殺技、パーソナルアクション、グラップディフェンス、足払いの強化など、プレイヤーへ歩み寄る調整がなされた。
新キャラクターとしてヒューゴー、ユリアン、豪鬼を追加し、前作でユンと同キャラクター扱いだったヤンの差別化を図り、独立したキャラクターになっている。
2ndをお披露目したAMショーにおいて3rdの製作を発表するなど、『ストリートファイターIII』が未完成であることを伺わせた。
ストリートファイターIII 3rd STRIKE -Fight for the Future-(1999年5月)
第3作。バランス調整と操作体系の見直し、ガードブロッキングの追加など、完全新作のような作りこみが施された。
新キャラクターとして春麗、レミー、まこと、トゥエルヴ、Qを追加し、「春麗を出してほしい」といった多くのユーザーの要望に応えるかたちとなった。『III』に惚れ込んだプレイヤーたちが対戦をやり続け、熱心に大会を開催するなどの活動を地道に続けたことで、対戦格闘ゲームの良作としての評価が徐々に一般のゲームプレイヤーにも浸透してきた。そういったこともあって、『3rd』が闘劇に6年連続で採用されるなど、着実に評価を上げていった。
『3rd』が稼動した時期は『ゲーメスト』廃刊の時期と重なり、対戦型格闘ゲーム全体の盛り上がりが低調になった時期でもあり、せっかく積み重ねた作りこみも一部のマニア層を満足させるにとどまっていた。この後、カプコンもアーケード市場から手を引き、『3rd』が『III』シリーズの最終作となった。

基板のバージョンについて[編集]

バージョンは電源投入時の日付で判断できる。

『NEW GENERATION』(1st)
  • 普及版 (1997年2月4日) 一部のキャラクターは永久コンボが可能
  • 改良版 (1997年3月12日) 普及版での問題点をある程度修正
  • 最新版 (1997年4月3日) 改良版での未修正箇所を修正
最新版でも一部の強力なテクニックは残っており、これらを利用した永久コンボなどは使用可能
『2nd IMPACT』
  • 旧基板 (1997年9月30日) 最初に出荷されたバージョン
  • 新基板 (1997年10月16日) いくつかのバグ修正がなされたバージョン
『3rd STRIKE』
  • 旧基板 (1999年5月12日) 最初に出荷されたバージョン
  • 新基板 (1999年6月8日) いくつかのバグ修正がなされたバージョン

家庭用移植版[編集]

ストリートファイターIII W IMPACT(1999年12月16日)
ドリームキャスト(以下DC)用の『1st』『2nd』のカップリング版。ギルと真・豪鬼(『2nd』)が使用可能。
バージョンはそれぞれ、最新版・新基板を基準にしている。
ストリートファイターIII 3rd STRIKE -Fight for the Future-(2000年6月29日)
DC用。『3rd』の最初の家庭用移植版。ギルを除く各キャラクターに新カラーが6色追加された。BGMはアップグレードバージョンを収録。『MARVEL VS. CAPCOM 2 NEW AGE OF HEROES』に続き、DC標準アナログモデムによる通信対戦に対応(現在は終了)。なお『III』シリーズ全作がプレイできるコンシューマハードは現時点ではDCのみ。
ストリートファイターIII 3rd STRIKE -Fight for the Future-(2004年7月22日)
『3rd』のPlayStation 2用移植版。BGMにはDC版に加えてアーケードオリジナル版も収録。移植度はDC版より高く、SYSTEM DIRECTIONに追加項目もある。映像出力はプログレッシブ出力に対応しておらず、通常のインターレース表示のみ。
ストリートファイターIII 3rd STRIKE THE LIMITED EDITION(2004年7月22日)
上記PS2版に特製ジグソーパズルなどを付けた、カプコンの通信販売サイト「e-CAPCOM」限定商品。
CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001 ストリートファイターIII 3rd STRIKE -Fight forthe Future- バリューパック(2008年9月18日)
上記PS2版と『CAPCOM VS. SNK 2』のカップリング作品。
ストリートファイターアニバーサリーコレクション(2004年10月28日)
Xbox用の『3rd』と『ハイパーストリートファイターII』のカップリング移植版。Xbox Live対応。通信対戦ではDC版に比べるとおおむねラグが少なく、回線接続の相性の良いプレイヤー間ではほぼラグを感じず対戦できた。BGM関係のバグが存在したが、DL自動パッチによりオンラインを使用しているユーザーは意識せずに修正されていた。Xbox 360での互換動作も2007年4月に対応済だが、特定状況下での処理落ちが存在する。2010年4月15日付けで初代XboxのXbox LIVE対応ソフト向けのサービスが終了した。
ストリートファイターIII 3rd STRIKE ONLINE EDITION(2011年8月23日(PS3)、2011年8月24日(Xbox 360))
PlayStation 3Xbox 360用。ダウンロード販売のみ。HD画質化し、PlayStation NetworkXbox Live Arcadeを通したオンライン対戦、リプレイ動画をYouTubeにアップロードすることが可能。勝利時やエンディングのテキストは英語のみ。

ゲームシステム[編集]

基本操作は『II』と同様、8方向レバーで移動やガードを行い、6ボタンがパンチ・キックのそれぞれ弱・中・強の威力に対応する。

ブロッキング[編集]

相手の攻撃が当たる直前に、前方もしくは真下にレバーを入れることで攻撃を受け止めるシステム。成功するとダメージを完全に無効化すると同時に、相手に一定の追加硬直時間を与え、通常のガードよりも早く動くことができる。本作に空中ガードは存在しないが、ブロッキングは空中でも可能。

また、『3rd』からはガードブロッキングが追加。相手の攻撃を連続でガードしているとき、割り込むようにブロッキングが可能になる。通常のブロッキングと操作・条件とも同じだが、タイミングは非常にシビア。これを成功させると通常と違い赤く光るので、俗に「赤ブロッキング」「赤ブロ」と呼ばれる。このシステムの導入により強制連続ガード(ガードモーション中、連続で次の攻撃が来た場合、レバーを中立に戻してもそのままガードが続く)が無くなった。

本作は「駆け引きを重視して多くのプレイヤーが参加できるように」という方針で制作され、ブロッキングもそうしたゲーム性を実現するために開発・導入されたものである。ただし主な防御手段は従来どおりガードが大きなウエイトを占めており、『II』で確立されたゲームシステムを大きく崩すようなことは少ない。

スーパーアーツ (SA)[編集]

『スーパーストリートファイターII X』のスーパーコンボを継承したもの。各種攻撃を出したり当てたりする度に画面下のスーパーアーツゲージが蓄積されていき、一杯になるとストックが1個追加され、それを消費することで強力な必殺技や特殊能力を発動できる。ゲーム中に使えるSAは1種類だけだが、複数のSAを使えるキャラクターも存在する(ギル、豪鬼など)。

コマンドは一部例外を除いて↓↘→↓↘→+パンチ or キック(いわゆる「真空波動」コマンド)となっている。

家庭用版では設定により全てのSAが使用可能となり、コマンドが固有のものに変更される。

スーパーアーツセレクト
各キャラクターごとに3種類のSAが用意されており、プレイヤーはキャラクター選択時にそのうちの1種類を選択し、それ以外のSAは使用できない。『2nd』以降は対人戦の試合開始前に変更・再選択が可能になった。
それぞれのSAは性能の違いのほか、ゲージの長さ、ストックできる上限が異なり、同じキャラクターでも戦法が異なってくる。ゲージの長さは64ドットから128ドットであり、8ドット刻みでゲージの長さがそれぞれ設定されている。同じSAでも、シリーズごとに長さやストック数が変動しているキャラクターも存在する。
スーパーキャンセル (SC)
必殺技をキャンセルしてSAを出す。入力が複雑なSAも簡単に繋がるが、威力に補正がかかる。
EX必殺技
『2nd』より追加。一部必殺技の発動に必要なボタンを2つ以上同時に押すことで、SAゲージを一律40ドット消費し、その強化版を出す。
『2nd』では、ボタン同時押しでリープアタックもEX必殺技として出せるが、性能は変わらずゲージを消費するだけである。
ヴァンパイア』シリーズにも同名の用語があるが、本作でのSAに相当し、逆に同シリーズのES技が本作のEX必殺技とほぼ同じものとなっている。

その他システム[編集]

ダッシュ・バックダッシュ
レバーを素早く前方、または後方に2連続で入れると、ステップする形で素早く前進・後退する。
ハイジャンプ
素早くレバーを下方向・上方向と入力すると、通常よりも高いジャンプをする。
クイックスタンディング
ダウンした瞬間にレバー下入力で素早く起き上がる。『2nd』以降、一部の技を受けたときにはできない。
通常投げ
『2nd』までのコマンドは従来シリーズと同様で、レバーを入れながらのボタンで成立し、瞬時 (1フレーム) に発動する。『3rd』からは『ZERO3』のように距離に関係なく弱パンチと弱キックの同時押しで投げ掴みモーション (一律3フレーム) が発生する。レバー中立とレバー入力で投げ技が変わるキャラクターもいる。また『2nd』以前では投げる方向が自由であったのが、『3rd』ではニュートラル投げ技や一部のレバー入力投げの投げる方向が自分のいる向きで固定される。
本作ではブロッキングによる攻撃待ちを防止するために威力が強く調整されている。
グラップディフェンス
『2nd』より追加。いわゆる「投げ抜け」。通常投げで掴まれたとき、投げに移行するまでのごく短い間に受けた側が通常投げと同じコマンドを入力すると発生し、距離を取ることができる。また、技後の硬直中で投げられた場合には発生しない(「昇龍拳」の着地後など)。
リープアタック
小さく跳躍(リープ)しながら攻撃する。モーションは大きいが中段属性を持ち、不意をついてガードを崩すのに使われる。コマンドは『2nd』まではレバーを下へ素早く2回入力後いずれかのパンチ・キックボタン。『3rd』では立ち状態で中パンチと中キックの同時押し。『2nd』以前ではキャラクターによってはモーションの速度に差があったが『3rd』ではほぼ統一された。
パーソナルアクション (PA)
『2nd』より追加。見た目は他の対戦型格闘ゲームの挑発アクションそのもの。成功すれば攻撃力、防御力などが上昇する。コマンドは立ち状態で強パンチと強キックの同時押し。
ターゲットコンボ (TC)
通常技をキャンセルして別の通常技に繋げる連続技。『ヴァンパイア』シリーズのチェーンコンボなどとは違い、繋げられる技はキャラクター別に決まっている。多数のTCを持つキャラクターがいる一方で、ヒューゴーのように全くないキャラクターもいる。

特徴的な要素[編集]

ボーナスステージ
『スパIIX』以降、廃止されていたボーナスステージが『2nd』で復活した。内容はショーンが20個のバスケットボールを緩急をつけたタイミングで投げ、これをブロッキングするというもの。レベルが1から5まであり、高いほど難易度が上がり、パーフェクト時のボーナスも高得点となる。始まるまでに任意のボタンを押しっぱなしにすることでレベルが選べる。何も押さなかった場合は、これまでの試合内容からレベルが選定される。
『3rd』ではさらに車壊しのボーナスステージも登場する。
ジャッジメント
ファイナルラウンドでドローになった場合、『1st』では7人、『2nd』以降は8人の専用女性キャラクターから3人がランダムで現れ、試合内容から勝者を判定する。
1人プレイ時の対戦相手のセレクト
『2nd』ではキャラクターを選択するとき、レバーとボタンの組み合わせによって、そのキャラクターの設定されている対戦テーブルを任意で選べる。
『3rd』では最終ボスとその1つ前の対戦を除いては、2人出る対戦相手を任意で選べる。
『2nd』まではCPUキャラクターのカラーはランダムであるが(ギルおよび隠しカラーを除く)、『3rd』ではデフォルトカラーのみとなっている。また『2nd』までは自キャラクターの同キャラクター対戦があったが、『3rd』ではQを除いて同キャラクター戦は無い。
勝利マークの種類
『ZERO』シリーズ同様に本シリーズでもKOの決め手になった技によってマークが変わる。ただし『ZERO』シリーズに比べると簡素なものとなっている。
  • V - 通常技、必殺技、投げ技などによるKO
  • S - スーパーアーツKO
  • P - パーフェクトKO
  • T - タイムオーバーによる体力勝ち
  • J - ジャッジメントによる判定勝ち
  • C - ケズりによるKO。

ただしパーフェクト勝利時の場合はいかなる場合でも優先的にPとなる。

ゲームスピード
『ヴァンパイア』『ZERO』などのようにターボはかかっていないが、ゲームスピードは若干速めになっている。ただキャラクターの動きは滑らかなアニメーションの影響でゆったりとしているため、ゲーム展開は他のゲームに比べると遅い。『3rd』では『2nd』までに比べて遅くなっている。
スタン
従来のシリーズでも、連続してダメージを受けると気絶して一定時間行動不能になったが、本作では体力ゲージの下にあるスタンゲージで気絶値の蓄積状態を確認できる。また、従来は気絶状態になるとその場で吹き飛びダウンとなり、再度起き上がるまではいかなる追撃を受け付けなかったのに対し、本作では気絶状態になっても一連の連続技が途切れるまで入り続け、途切れた時点でスタン状態となる。
しゃがみの弱体化
2D対戦型格闘ゲームでは、立ち状態よりしゃがみ状態が有利であることが多く、本シリーズではこのしゃがみ状態を弱体化する調整がとられている。しゃがみ状態の被ダメージが通常の1.25倍、のけぞりの時間が通常より数フレーム長い、などがこれに当たる。シリーズを経るにつれてそうした傾向は若干緩和されたが、しゃがむことで背負うリスクを増やした点はゲーム内で大きな役割を果たしている。
無敵技の少数化
特に対空必殺技につく無敵が全体的に弱体化されており、せいぜい部分無敵止まり。頼れる無敵技はスーパーアーツやEX必殺技など基本的にゲージを使用する。
グレードジャッジシステム
『3rd』から追加された、試合後にプレイを評価するシステム。評価内容は技術力だけでなく、多様な技の使い方や窮地からの逆転など、試合展開の面白さといった過程も考慮される。
技レベル
インストラクションカードなどには記載されていないが、キャラクターの技にはレベルが設定されている。レベルは全キャラクターで共通。
  • レベル1 - 通常技弱
  • レベル2 - 通常技中
  • レベル3 - 通常技強、必殺技
  • レベル4 - スーパーアーツ
  • レベル5 - 投げ・打撃投げ・投げSA
対戦型格闘ゲームでは、技同士が同時にぶつかったとき相打ちが起こるのが普通だった。本作でも相打ちは生じるが、レベルが異なる技同士で相打ち状態にあった場合は、レベルが高い技が一方的に勝つ。また地上でのブロッキングは、『2nd』までは飛び道具系以外のほとんど全ての技に対して一律ブロッキングした側が有利だったが、『3rd』では基本的に技レベルが高いほどブロッキングされたときの隙が小さい。主に技レベルの低い通常技は有利で、必殺技・SAなど技レベルの高い技では五分または不利(多段ヒットする技)であることが多い(単発でスキの大きい技は別)(1<2<3<4=5)。
例えば、強攻撃と弱攻撃が相打ちに相当する条件でぶつかった場合、強攻撃のレベルは3、弱攻撃のレベルは1なので、弱攻撃は強攻撃に打ち負ける。なお、レベル差の大小は結果に影響しない。
特殊な例として、ユンの「幻影陣」はほぼ全ての技がスーパーアーツ判定に変化する。

キャラクター[編集]

シリーズを通して各キャラクターのプロフィールは存在しない。これはプレイヤー側の想像に任せるためと言われている[要出典]

『1st』からのキャラクター[編集]

アレックスアメリカ合衆国の旗 声:Michael Sommers (1st、2nd)、Patrick Gallagan (3rd)
SA1:ハイパーボム / SA2:ブーメランレイド / SA3:スタンガンヘッドバット
いずれのSAも発動時「You can't escape!」と叫ぶ。この台詞は『1st』『2nd』ではゲームのキャッチフレーズでもあった。
重量級の部類に入り、対戦型格闘ゲームでは珍しいタイプの主人公キャラクター。特に強攻撃は威力・スタン値共に高い。
シリーズを通じて全てステージ曲は『Jazzy-NYC』が作品毎にアレンジされ、使用された。
リュウ日本の旗 声:高木渉 (1st、2nd)、大川透 (3rd)
SA1:真空波動拳 / SA2:真・昇龍拳 / SA3:電刃波動拳
本作から初めて「真・昇龍拳」「電刃波動拳」が登場し、新必殺技「上段足刀蹴り」が追加された。ドット絵の基本動作は安田朗が担当。このアニメパターンを基本として、他キャラクターの制作が進められたと言われる。
他の『ストリートファイター』シリーズと今作を繋ぐ接点となるキャラクター。
ケンアメリカ合衆国の旗 声:とべこーじ (1st、2nd)、岸祐二 (3rd)
SA1:昇龍裂破 / SA2:神龍拳 / SA3:疾風迅雷脚
『1st』ではリュウと、『3rd』ではアレックスと同一のステージが使用されている(アレックスステージとは時間帯が異なる)。
リュウ同様、他の『ストリートファイター』シリーズと今作を繋ぐ接点の役割を担うキャラクター。今回は弟子のショーンが登場する。
ユン香港の旗 声:とべこーじ (1st、2nd)、伊藤健太郎 (3rd)
SA1:揚炮(『1st』のみ転身穿弓腿) / SA2:槍雷連撃 / SA3:幻影陣
中国拳法(八極拳がベース)で戦うキャラクター。弟のヤンと共に初代『ストリートファイター』の李の親戚という設定。『1st』ではパンチボタンでのみ選択できるキャラクターだった。
ヤン香港の旗 声:高木渉 (1st、2nd)、鈴木正和 (3rd)
SAは『1st』ではユンと同一で、『2nd』以降は SA1:雷震魔破拳 / SA2:転身穿弓腿 / SA3:星影円舞
『1st』ではユンの2Pキャラクター(キックボタンで選択できるキャラクター)という位置づけで、『2nd』からユンと差別化された。『2nd』以降は蟷螂拳を使う。
ユン・ヤン兄弟のステージ曲も全作品において『Crowded Street』が作品ごとにアレンジをされつつ使用された。
オロブラジルの旗 声:徳丸完 (1st、2nd)、松山鷹志 (3rd)
SA1:鬼神力(鬼神槌) / SA2:夜行魂(夜行大魂) / SA3:天狗石(天狗乱石)
悟りを極めた仙人。仙術をもとにして戦う。いわゆる溜めキャラにあたるが、トリッキーな必殺技とスーパーアーツが多い。リュウを弟子にしようと思っている。
『3rd』でのSAはどれもパンチボタン2つ以上同時押し発動で()表記の別バージョンが出せ(SA2はゲージを満タンにしていないと使えず、かつ全て消費する)、さらにSA1は空中で相手を掴むことでも技が変化する(空中鬼神地獄車)。
『3rd』ではオロステージの場所はショーンステージと同一である(時間帯が違う)。
ネクロロシアの旗 声:Michael Sommers (1st、2nd)、Lawrence Bayne (3rd)
SA1:超電磁ストーム / SA2:スラムダンス / SA3:エレクトリックスネーク
ギルとユリアンが率いる秘密結社によって改造された人間。体がゴムのように伸び、また放電する能力もある。本名はイリヤ。同じ改造人間の女の子のエフィーと共に追っ手から逃走している。
ダッドリーイギリスの旗 声:Bruce Robertson (1st、2nd)、Francis Diakewsky (3rd)
SA1:ロケットアッパー / SA2:ローリングサンダー / SA3:コークスクリューブロー
イギリスの紳士でプロボクサー。クロスカウンターなどを使いこなす技巧派。親の破産で一度は全てを失うが、ボクシングで全て取り戻してきた。『1st』『2nd』では唯一取り戻せていない父の車を取り戻すべく戦う。『3rd』では車を取り戻しているようで、登場シーンでその車が出てくる。
いぶき日本の旗 声:天野由梨
SA1:霞朱雀 / SA2:鎧通し / SA3:破心衝 (1st、2nd)、闇時雨 (3rd)
豊富な技と素早さで相手を翻弄するくノ一で女子高生。秘密結社の極秘資料を狙っている。『3rd』では高校卒業後に普通の大学への進学を志し、その単位を得るべく戦う。
エレナケニアの旗 声:藤野かほる (1st、2nd)、翠美恵 (3rd)
SA1:スピニングビート / SA2:ブレイブダンス / SA3:ヒーリング
ケニアの名家の娘。カポエイラを使う。各国を留学し、新しく友達を作ろうとしている。いぶきと並んで、動画枚数が特に多いキャラクター。
ショーンブラジルの旗 声:千葉一伸 (1st、2nd)、岩田光央 (3rd)
SA1:ハドウバースト / SA2:ショウリュウキャノン / SA3:ハイパートルネード
ケンに押しかけ弟子入りしたブラジル出身の青年。リュウやケンの技を模した技とトリッキーな固有の技を用いる。日系3世で、フルネームはショーン松田。『3rd』のエンディングで全米バトルトーナメントの予選突破を後一歩の所で逃してしまうように、実力はまだまだ。
『1st』のみアメリカステージで、ステージ曲も『Jazzy-NYC』のアレンジ曲が採用されている。
ギルEarth Day Flag.png 声:Bruce Robertson (1st、2nd)、Lawrence Bayne (3rd)
『2nd』の一部のキャラクターを除き、全作品で最終ボスとして登場する。家庭用ではそれぞれ一定条件下で使用可能。
SAは選択せず、リザレクション (〜3rd)・メテオストライク (2nd、3rd)・セラフィックウィング (3rd) の3種類を使用できる。

『2nd』からのキャラクター[編集]

ユリアンエジプトの旗メキシコの旗 声:うえだゆうじ (2nd)、Lawrence Bayne(3rd)
SA1:タイラントパニッシュ / SA2:ユピテルサンダー / SA3:エイジスリフレクター
総統ギルの実弟。『2nd』のエンディングではギルを倒して総統の座に就くが、その直後にさらに上に天帝がいることが発覚し、しかも天帝がギルであることも明かされる。『3rd』のエンディングではカプセルで眠りにつくギルもろとも「組織の頭脳」を爆破し、新たにこの年をAU(アフターユリアン)元年と定める。戦闘時に体色が変わるのが特徴的。
『2nd』ではエジプトステージ、『3rd』ではメキシコステージで戦う。
ヒューゴードイツの旗 声:高木渉 (2nd)、Len Carlson (3rd)
SA1:ギガスブリーカー / SA2:メガトンプレス / SA3:ハンマーマウンテン
元マッドギアの構成員。巨漢の投げキャラクター。アーケード版ではスタート、家庭版ではレバー上方向入力と同時にPAを行ったとき、またKO時には彼のマネージャーを務めるポイズンが登場する。
豪鬼日本の旗 声:西村知道
SA1:滅殺豪波動(天魔豪斬空) / SA2:滅殺豪昇龍 / SA3:滅殺豪螺旋(滅殺豪旋風)
()表記は空中で発動した場合のSAとなる。
この作品から初めて「滅殺豪螺旋(滅殺豪旋風)」が登場。全てのSA共通で、ゲージMAX時に瞬獄殺(コマンドは弱パンチ弱パンチ→弱キック強パンチ)、金剛國裂斬(↓↓↓+パンチ同時押し、『3rd』のみ)が出せるが、ギル同様にEX必殺技が存在しない。技性能は全キャラクターでも最高クラスの性能を持つが、体力が低くスタンしやすい。
『2nd』では通常選択できず、隠しコマンドを入力するかオペレーターコマンドで解禁すると使用できる。また通常のボスキャラクターを倒して乱入することもあり、豪鬼を倒した後も真・豪鬼として登場する場合がある。

『3rd』のキャラクター[編集]

春麗中華人民共和国の旗 声:田中敦子
SA1:気功掌 / SA2:鳳翼扇 / SA3:天星乱華
『II』と比較すると時系列の進行に伴い、デモムービーやボイスも大人の女性のキャラクターを念頭に置いたものとなった。しゃがみ時にはあぐらをかくなど本作品独特のアクションも追加された。グラフィックは生みの親である安田朗が担当し、当人の入れ込み具合から非常にアニメーションパターンの多いキャラクターとなっており、それゆえ開発期限ぎりぎりまで制作されたという経緯がある。1997年のAMショーの『2nd』の発表時にムービーにてイラスト限定で『3rd』参戦を最初に発表されたキャラクターでもある。
勝ちポーズの笑ってピースするバージョンでは『II』のものを継承していたが、ロケテストバージョンでは顔が赤くなって照れるという『II』に無かった演出が追加され、本リリースでは勝ちポーズ中にスタートボタンを押していたときだけ赤くなるという隠し演出となった。
レミーフランスの旗 声:関口英司
SA1:憤怒のシュペルノーヴァ / SA2:ヴィエルジュに安息を / SA3:傷心のノクテュルヌ
格闘家であった父が家庭を顧みなかったために家庭が崩壊し、その父に対する憎しみからひいては格闘家の存在そのものを憎むようになった男。
タメ技構成だが、華奢な外見通りに体力・スタン値ともに低い。
まこと日本の旗 声:津村まこと
SA1:正中線五段突き / SA2:暴れ土佐波砕き / SA3:丹田練氣・攻めの型
土佐弁を喋る熱血空手少女。家の空手道場「竜胆館」の再興のために戦う。
エンディングでは竜胆館の最年少師範として道場を再興する。
トゥエルヴロシアの旗 声:Lawrence Bayne
SA1:X.N.D.L. / SA2:X.F.L.A.T. / SA3:X.C.O.P.Y.
変幻自在のボディを持つネクロの完成型とも言える人型兵器。時間は違うがネクロステージとステージが共用。トゥエルヴの勝利デモでのセリフは一見0と1の羅列に見えるが、5桁の2進数アルファベットを対応させると英単語であることが分かる。なおX.C.O.P.Y.は対ギル戦でも有効で、アーケード版においてギルを操作する唯一の方法となる。
Q 声:Len Carlson
SA1:突進および致死連続打撃(仮) / SA2:腹部および後頭部への痛打(仮) / SA3:爆発を伴う打撃や捕獲(仮)
鉄仮面とトレンチコートに身を包む謎の人物。複数の猟奇事件に関わっているとされCIAにマークされている。通常のCPU戦のテーブルには登場せず、一定条件下で乱入してくる。通常『3rd』の対CPU戦では同キャラクターとの対戦はないが、Q使用時でもQの乱入は発生する。戦闘時や勝利コメント時にも基本的には全く言葉を発しないが、SA3を相手に決めた時に「Danger!」と叫んだり、勝利時に何かを呟く様子も見られる。この勝利メッセージは日本語版では意味不明であるが、英語版ではカッコ内に訳文が示されている。
ほぼ全てのアクションにおいて上半身と下半身の動きが同期していない。ジャンプ技はパンチは足が、キックは上半身がガラ空き。立ち・しゃがみ大蹴りはバランスを崩して転倒してしまう。

ビジュアル[編集]

背景グラフィック[編集]

それぞれのキャラクターが籍を置く国や、キャラクターのイメージが持つ「街路」がステージ背景になっていることが多く、背景キャラクターも多く設置され、その国の情緒を表現している。

『1st』『2nd』において一部のステージでは、ラウンド毎にステージ背景が変わったり(雨→晴や朝→夕→夜、場所が全く変わることも)、試合開始前にスクロールやズームイン・ズームアウトなど細部のこだわりが見受けられたが、『3rd』ではこれら演出はほとんど廃止され、ステージ背景も同じステージの時間違い(色違い)といった簡素なものになっている。

キャラクター[編集]

キャラクターはドット絵で描かれた膨大なアニメーションパターンによって表現され、滑らかなアニメーションを見せる。例えば「波動拳」を描くのに『IIX』では4枚、『ZERO2』では5枚のアニメーションパターンが使われているのに対し、本作では14枚が使われている[3]

キャラクター1体あたりのパターン数は、少ないキャラクターでも400以上が用意され、エレナやいぶきなど多いキャラクターでは600-700にも及ぶ[4]

また(『ヴァンパイア』や『ZERO』までのシリーズに使われていたCPS-2に代えて)CPS-3を採用したことにより、1画面あたりの同時発色数が8ビットの256色から16ビットの4096色に大幅に増えた。このため、CPS-2がキャラクター本体の色数を16色までに抑えて表現していたのに対し、本作のキャラクターは4倍の最高64色までの色数での表現が可能になっている。これはCPS-3の1作目となった『ウォーザード』にも当てはまる。その他にも、戦闘中にパレットを変える処理が可能になっていたため、ギルの左右の向きの入れ替えなどの演出に用いられている。

『3rd』では特定の組み合わせによって対戦開始前の専用デモが新たに用意されている(アレックス VS ヒューゴー、リュウ VS ケンなど)。

その他[編集]

  • 『1st』『2nd』の試合終了後のリザルト画面では、敗者のボロボロになった姿を手前に大きく描き、画面奥に描かれた勝者がそれを見下ろし、勝者と敗者の対比を描く形式。『3rd』では勝者のバストアップのみとなった。
  • スーパーアーツ発動時、『1st』では別空間へ移るような背景演出がされる。『2nd』でも同じく、こちらは光粒子の流れるような背景演出となっている。『3rd』では『ZERO』シリーズのように画面が暗転する演出になり、前2作品と比べるといささか簡素なものになっている。なお『1st』『2nd』の移植作である『ストリートファイターIII W IMPACT』ではオプション設定により『3rd』同様の画面暗転タイプに変更できる。
  • 『1st』のラウンド終了後のスコアボーナスとナレーションは従来通りだが、『2nd』以降では規定本数を取ったときのみこれらのナレーションと表示がされるように変更され、スコア集計もここで一括して行われるようになった。そのため、例えば4本先取制として、3本パーフェクトを取ったものの、結果として規定本数で負けた場合、『1st』ではラウンド終了ごとで計3本分のパーフェクトボーナスをその時点で貰えるが、『2nd』以降ではパーフェクトボーナスも全てノーボーナスとなってしまい、あくまでその試合に規定本数で勝利しなければボーナスは貰えない。なお『2nd』以降では、その試合で1ラウンドも落とさずに規定本数を取ると、新たにコンプリートボーナスが加算される。
  • 『1st』ではキャラクターを選択すると、ナレーションボイスでそのキャラクター名をコールしたり、2P対戦時では「(キャラクター名)Wins」とナレーションをしていたが、『2nd』以降は廃止され、2P対戦時でも表示は「(キャラクター名)WINS!」と出るがナレーションボイスは「You Win」としか言わなくなった。
  • 試合開始前のコールでは『1st』『2nd』では「Round (ラウンド数) 」または「Final Round」、「Fight!」と表示通りのナレーションボイスだったが、『3rd』では同じ意味合いとも読み取れるメッセージナレーションボイスとなっている。
  • ラウンド終了後、「KO」とナレーションをするが、SAでフィニッシュすると「Knockout!」とコールする。ただしケズリフィニッシュした場合は「KO」とコールする。これも『3rd』では廃止され、いかなる状況でも「KO」と言う。

音楽・SE[編集]

従来のシリーズと差別化され、一見格闘ゲームに似つかわしくないようなジャズヒップホップトランススムースといったクラブミュージック系アレンジのBGMが多い。

『3rd』ではラウンド毎に奇数ラウンド時のBGMと偶数ラウンド時のBGMと、同じ曲でアレンジが異なる2種類のBGMがある。またDC版『3rd』では1ラウンド目のみと、偶数ラウンド、1ラウンド目を除く奇数ラウンドで、同じ曲でアレンジが異なる3種類のBGMがあり、アーケード版とはさらに異なっている。このBGMはラウンド間で拍子を維持したまま切り替わるようユニークな処理が行われている(DC版は例外)。

関連商品[編集]

漫画[編集]

サウンドトラック[編集]

その他[編集]

  • カードダス』(バンダイ
    • 『1st』のカード化。『ZERO2』とのセットだった。しかしトレーディングカードゲームが流行し始めていた頃であり、短期間で姿を消している。なお、長らく続いていたストリートファイターシリーズのカードダスは、これをもって終了した。

脚注[編集]

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  1. ^ a b 『ALL ABOUT ストリートファイターIII THE FIGHTING BIBLE』p.212
  2. ^ 国内最大の大会「闘劇」に毎年選出、北米最大の大会「EVOLUTION」の大会競技にも毎年選出されている。
  3. ^ 『ALL ABOUT ストリートファイターIII THE CHARACTERS』p.8-9
  4. ^ 『ALL ABOUT ストリートファイターIII THE FIGHTING BIBLE』p.214

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]