グランドフォークス (ノースダコタ州)

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グランドフォークス市
City of Grand Forks
上空よりグランドフォークス市中心部を望む
上空よりグランドフォークス市中心部を望む
愛称 : "The Grand Cities", "The Forks", "The Sunflake City"
標語 : "A Place of Excellence"
位置
右上: ノースダコタ州におけるグランドフォークス郡の位置 左: グランドフォークス郡におけるグランドフォークスの市域の位置図
右上: ノースダコタ州におけるグランドフォークス郡の位置
左: グランドフォークス郡におけるグランドフォークスの市域
座標 : 北緯47度55分31秒 西経97度1分57秒 / 北緯47.92528度 西経97.03250度 / 47.92528; -97.03250
歴史
市制施行 1881年2月22日[1]
行政
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
 州 ノースダコタ州
 郡 グランドフォークス郡
 市 グランドフォークス市
地理
面積  
  市域 52.03 km2 (20.09 mi2)
    陸上   51.57 km2 (19.91 mi2)
    水面   0.47 km2 (0.18 mi2)
標高 254 m (832 ft)
人口
人口 2010年現在)
  市域 52,838人
    人口密度   1,024.6人/km2(2,653.8人/mi2
  都市圏 98,461人
その他
等時帯 中部標準時 (UTC-6)
夏時間 中部夏時間 (UTC-5)
公式ウェブサイト : http://www.grandforksgov.com/

グランドフォークスGrand Forks)は、アメリカ合衆国ノースダコタ州北東部に位置する都市。ミネソタ州との州境になっている北のレッド川西岸、州の最大都市ファーゴの北約130km、カナダマニトバ州ウィニペグの南約230kmに位置する[2]。人口は52,838人(2010年国勢調査[3]で、ファーゴ、州都ビスマークに次ぐ州第3の都市である。グランドフォークスに郡庁を置くグランドフォークス郡、およびレッド川対岸のミネソタ州ポーク郡の2郡から成る都市圏は98,461人(2010年国勢調査)[3]の人口を抱えている。

グランドフォークスはレッド・リバー・バレーと呼ばれる、ノースダコタ・ミネソタ両州、およびカナダマニトバ州にまたがる、南から北へと流れる北のレッド川流域に広がる平原にあり、洪水に見舞われやすい。1997年に起きたレッド川の大洪水では、市は壊滅的な被害を受けた[4]が、その後復興した[5]

もともとはカナダからやってきたフランス系の猟師や毛皮商たちがこの地に毛皮の交易所を設け、ル・グランド・フルシュ(Les Grandes Fourches、「大いなる分岐」の意)と呼んでいた。蒸気船の船長であったアレクサンダー・グリッグスは、この地で越冬せざるを得なくなった後、この交易所を町へと発展させ、これが今日のグランドフォークスの基となった。やがて1881年、グランドフォークスは市政を施行した。このグランドフォークスという名は、レッドレイク川がレッド川に合流する地点であることからつけられた[1]

グランドフォークスの地域経済は長らく農業に依存してきたが、21世紀に入ってからは、高等教育、防衛産業、保健産業、製造業、食品加工業、科学調査など多角化してきている[6]グランドフォークス国際空港を玄関口とし、グランドフォークス空軍基地も置かれている。グランドフォークスは州最古の高等教育機関であるノースダコタ大学[7]の大学町でもある。市内に立地するアレルス・センターおよびラルフ・エンゲルスタッド・アリーナではスポーツやその他のイベントが行われる。市内の大規模な文化施設としては、エンパイア芸術センターおよびチェスター・フリッツ講堂が挙げられる。

地理[編集]

レッド川とレッドレイク川の合流点
レッド川洪水記念碑

グランドフォークスは北緯47度55分31秒西経97度1分57秒に位置する。ファーゴからは北へ約130km、カナダマニトバ州ウィニペグからは南へ約230kmである[2]。カナダとの国境になっている北緯49度線からは南へ約130kmである。

アメリカ合衆国国勢調査局によると、グランドフォークス市は総面積52.03km2(20.09mi2)である。そのうち51.57km2(19.91mi2)が陸地で0.47km2(0.18mi2)が水域である。総面積の0.90%が水域となっている。

市域はノースダコタ州北東部、ミネソタ州との州境になっている北のレッド川の西岸、レッド・リバー・バレーと呼ばれる平原上に広がる。市名に含まれる「フォークス」とは、日本語では「分岐」という意味で、レッド川とレッドレイク川の合流点(下流側から見れば「分岐」)に由来する[1]。市の標高は254mである。世界でも最も平坦な土地の1つに立地しているだけに、市域内での標高差はほとんど無い。グランドフォークスの市域内に湖は無いが、蛇行しながら流れるレッド川やイングリッシュ・クーリーにより、土地にいくらかの起伏が生じている。

レッド・リバー・バレーの成因は、最終氷期に南進した氷河による侵食である。最終氷期末期に氷河が北退すると、アガシー湖と呼ばれる巨大な氷河湖が形成された。現代のレッド・リバー・バレーは、このアガシー湖の湖底であった。当時のアガシー湖畔の名残は、現代の市西部に連なる丘に見ることができる[8]

気候[編集]

グランドフォークス
雨温図説明
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気温(°C
総降水量(mm)
出典:Weatherbase.com

グレートプレーンズ上に立地し、山岳と大洋のどちらからも離れたグランドフォークスの気候は大陸性であり、ケッペンの気候区分では亜寒帯湿潤気候Dfb)に属する[9]アメリカ合衆国農務省によるハーディネスゾーンは4aである[10]

四季ははっきりしており、短期間のうちに気温が大きく変わる。気候の変動を緩和する山脈や水面から遠く離れているため、グランドフォークスは非常に寒さの厳しい極高圧帯をはじめ、様々な大気変動の影響を直に受ける。グランドフォークスの冬は長く、寒く、降雪も多い。夏は概ね温暖で、暑くなることもあり、また雷雨が頻発して湿気が多くなる。レイバー・デイを過ぎるとすぐに温暖な季節は終わるが、10月まで暖かくなる日がときどき見られることがある。春や秋は短く、気温や気候が大きく変わりやすい。

最も暖かい7月の最高気温の平均は約27℃に達するが、最低気温は平均13.5℃まで下がり、平均気温は約20℃である。最も寒い1月の平均気温は氷点下14℃、最低気温は平均氷点下19.5℃まで下がり、日中でも氷点下8.5℃程度までしか上がらない。降水量は春季・夏季の6月から8月にかけては多く、月間70-90mm程度、逆に冬季の11月から4月にかけては少なく、月間12-25mm程度、秋季の9月・10月は月間50mm程度である。また、冬季の11月から3月にかけては月間17-27cm程度の降雪が見られる。年間降水量は535mm程度、年間降雪量は120cm程度である[11]

0(氷点下17.8℃)以下に下がることも珍しくない、グランドフォークスの厳しい寒さは、亜寒帯気候にも匹敵する。しかし、5-9月の5ヶ月間にわたって月平均気温が10℃を上回るため、分類上は湿潤大陸性気候の範疇に入る[11]

グランドフォークスの気候[11]
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
平均気温( -14.1 -11.1 -3.8 5.6 12.7 17.8 20.3 19.5 13.8 6.2 -3.3 -11.4 4.4
降水量(mm 20.3 12.7 25.4 25.4 68.6 88.9 81.3 73.7 53.3 50.8 25.4 15.2 535.9
降雪量(cm 27.2 16.8 18.3 6.6 0.3 - - - - 3.8 19.6 27.2 119.8

人口動態[編集]

都市圏人口[編集]

グランドフォークスの都市圏を形成する各郡の人口は以下の通りである(2010年国勢調査)[3]

グランドフォークス都市圏
人口
グランドフォークス郡 ノースダコタ州 66,861人
ポーク郡 ミネソタ州 31,600人
合計 98,461人

市域人口推移[編集]

以下にグランドフォークス市における1880年から2010年までの人口推移をグラフおよび表で示す[12]

統計年 人口
1880年 1,705人
1890年 4,979人
1900年 7,682人
1910年 12,478人
1920年 14,010人
1930年 17,112人
1940年 20,228人
1950年 26,836人
1960年 34,451人
1970年 39,008人
1980年 43,765人
1990年 49,425人
2000年 49,321人
2010年 52,838人

姉妹都市[編集]

グランドフォークスが粟野町に贈ったバッファロー像

2019年現在、グランドフォークスは以下2都市と姉妹都市提携を結んでいる[13]

グランドフォークスの最初の姉妹都市は、ソビエト連邦(当時、現ロシアチュメニ州南部の町イシムであった。この西シベリアの町との提携は、まだ東西冷戦時代にあった1984年に始まった。しかし、1990年代後半、ソビエト連邦崩壊後のロシア国内の政治的・経済的混乱の中で、この提携関係は途絶えた[14]

イシムとの提携が消滅したのと入れ替わるように、グランドフォークスは栃木県粟野町(当時)と姉妹都市提携を結んだ。同町とは正式な提携前、1993年から非公式に交流し、高校生の交換留学を行っていた[15][16]1997年にグランドフォークスがレッド川の洪水で被災すると、粟野町の住民は総額26,000ドルにのぼる募金を集め、義援金としてグランドフォークスに寄付した[17]。翌1998年に両市町は正式に姉妹都市提携を結び、2003年には、粟野町からグランドフォークスへの贈り物として、市内のサートマ・パークに日本庭園が造園された[15]。一方、グランドフォークスからも2004年、粟野町にバッファロー像を贈った[15][17]2006年に粟野町が鹿沼市に合併されると、提携は解消されたものの、交流自体は続いた。その後2015年、鹿沼市との間に、友好都市提携が再調印された[15][16]

サルプスボルグとは2005年に提携を結んだ[18]。グランドフォークスにはノルウェー系の住民も多く、これが同市との提携につながった[19]。サルプスボルグ創設1000周年となった2016年には、その1000周年記念祭に市長がグランドフォークスを代表して出席し[20]、またサルプスボルグからも楽団を招いて、グランドフォークスのほか、ミネアポリスファーゴでも演奏会を開いた[21]

これらアメリカ合衆国外との姉妹都市提携の他、グランドフォークスは州内のディッキンソンとも、2002年に提携を結んでいる。州東部のグランドフォークスと西部のディッキンソンとが提携することにより、互いの観光促進、およびコミュニケーションの活性化を狙っており、交流よりは戦略的側面が強いものになっている[22]

関連項目[編集]

[編集]

  1. ^ a b c History. City of Grand Forks, North Dakota. 2019年6月9日閲覧.
  2. ^ a b Grand Forks Region Profile. Grand Forks Region Economic Development. 2019年6月15日閲覧.
  3. ^ a b c American FactFinder. U.S. Census Bureau. 2011年2月4日.
  4. ^ Draves, Alan. The 1997 Flood in Grand Forks, North Dakota. 2002年. 2019年6月9日閲覧.
  5. ^ Draves, Alan. Grand Forks Five Years Later. 2002年. 2019年6月9日閲覧.
  6. ^ "Grand Forks' 50 Largest Employers: 2004". State of North Dakota. 2004年.
  7. ^ About UND. University of Noth Dakota. 2019年6月9日閲覧.
  8. ^ McCollor, Don. The Red River Valley: Tilted Shorelines and Rebounding Lake Beds (アーカイブ). University of North Dakota. 2006年12月8日.
  9. ^ Peel, M. C., B. L. Finlayson, and T. A. McMahon. Updated world map of the Köppen–Geiger climate classification. pp.1633–1644. Hydrol. Earth Syst. Sci.. Vol.11. 2007年. 2019年6月17日閲覧. doi: 10.5194/hess-11-1633-2007. ISSN 1027-5606.
  10. ^ Plant Hardiness Zone Map. United States Department of Agriculture. 2019年6月17日閲覧.
  11. ^ a b c Historical Weather for North Grand Forks, North Dakota, United States of America. Weatherbase.com. 2019年6月15日閲覧.
  12. ^ Gibson, Campbell. Population of the 100 Largest Cities and Other Urban Places in the United States: 1790 to 1990. US Census Bureau. 2005年.
  13. ^ Sister Cities. City of Grand Forks, North Dakota. 2019年6月13日閲覧.
  14. ^ Lee, Yangkyoung. "$5 million godsend". Grand Forks Herald 2007年5月2日.
  15. ^ a b c d Kanuma, Japan. City of Grand Forks, North Dakota. 2019年6月13日閲覧.
  16. ^ a b 友好交流都市. 鹿沼市. 2019年6月13日閲覧.
  17. ^ a b Jewett, Brandi. Grand Forks City Hall gets gifts from Japan. Grand Forks Herald. 2013年10月9日. 2019年6月13日閲覧.
  18. ^ Sarpsborg, Norway. City of Grand Forks, North Dakota. 2019年6月13日閲覧.
  19. ^ Tran, Tu-Uyen. "Touring Norway: Year of anticipation". Grand Forks Herald. 2003年11月13日.
  20. ^ Black, Hannah and Easter, Sam. Mike Brown to represent Grand Forks in Sarpsborg, Norway. Prairie Business Magazine. 2016年7月27日. 2019年6月13日閲覧.
  21. ^ Sarpsborg Millenium Concert Tour. City of Grand Forks, North Dakota. 2019年6月13日閲覧.
  22. ^ Davis, Lisa. "Sister city delegates visit GF". Grand Forks Herald. 2003年10月19日.

推奨文献[編集]

  • Bladow, Eldon. They Came To Stay. Grand Forks, North Dakota: Grand Forks Centennial Corporations. 1974年. ASIN B000EE8XZG.
  • Jacobs, Mike. Come Hell and High Water. Grand Forks, North Dakota: Knight-Ridder. 1997年. ISBN 978-0964286023.
  • Tweton, Jerome D. Grand Forks, A Pictorial History. Norfolk, Virginia: The Donning Company. 1986年. ISBN 978-0898654646.

外部リンク[編集]

座標: 北緯47度55分31秒 西経97度01分57秒 / 北緯47.925278度 西経97.032500度 / 47.925278; -97.032500