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賢島駅

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賢島駅
北口
かしこじま
KASHIKOJIMA
志摩神明 (1.4km)
所在地 三重県志摩市阿児町神明747-17
北緯34度18分30.57秒 東経136度49分6.91秒 / 北緯34.3084917度 東経136.8185861度 / 34.3084917; 136.8185861
所属事業者 近畿日本鉄道(近鉄)
所属路線 志摩線
キロ程 24.5km(鳥羽起点)
伊勢中川から66.0 km
電報略号 カコ
駅構造 地上駅
ホーム 4面5線
乗車人員
-統計年度-
735人/日(降車客含まず)
-2010年-
開業年月日 1929年昭和4年)7月23日
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南口
賢島駅

賢島駅(かしこじまえき)は、三重県志摩市阿児町神明(賢島)にある近畿日本鉄道(近鉄)志摩線。志摩線の終点。

駅構造

頭端式4面5線のホームを持つ地上駅。留置線はない。ホームからバス・タクシーのりば等のある北出口まで殆ど階段などの段差がなく、車いすなどが容易に行き交うことの出来る駅。元々、特急車両の車内サービスなどでワゴンを出し入れするなど物の移動も考慮された駅である。但し1フロア下の賢島港側南出口へは階段と上りエスカレータがある。PiTaPaICOCAは簡易改札機による対応である。

かつて、普通列車は東側の志摩電気鉄道時代からの、1フロア下にある(傾斜面にあるので両方とも地上)ホームより発着していたが、現在は特急と同じフロアのホームを使用している。

志摩電気鉄道時代からの駅舎が、南口駅舎の隣に現存している。

のりば

1・2 特急用ホーム(8連長) 主として名古屋行き特急
  2・3番線降車ホーム
3・4 特急用ホーム(8連長) 主として大阪難波大阪上本町京都行き特急
5 普通用ホーム(2連長) 鳥羽宇治山田伊勢中川方面
  • 1・4・5番ホームには降車ホームがない。

利用状況

  • 主として行楽・通学・通勤用に利用される。
  • 賢島駅の利用状況の変遷を下表に示す。
    • 輸送実績(乗車人員)の単位は人であり、年度での総計値を示す。年度間の比較に適したデータである。
    • 乗降人員調査結果は任意の1日における値(単位:人)である。調査日の天候・行事等の要因によって変動が大きいので年度間の比較には注意を要する。
      • 2008年平成20年)11月18日の調査結果によると、1日の利用客は993人(前回2005年11月8日の調査では1,141人)。この数字は
        • 当時の近鉄の全調査対象駅(287駅)中、239位。
        • 山田線・鳥羽線・志摩線の駅(33駅、他線接続駅含む)の中では、16位。
        • 三重県内の近鉄の駅(116駅)の中では、65位。
    • 表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。

駅周辺

バス

駅前にバス乗り場があり、以下の路線が乗り入れている。運行は、三重交通により行われている。

歴史

開業直前の賢島駅

当駅は志摩電気鉄道の路線計画には入っていなかった。着工直前までは2つ手前の鵜方浜(鵜方駅)を終点とする計画であったが[1]目黒蒲田電鉄幹部に参宮客を英虞湾まで誘致しなければ利益が見込めないと指摘され、重役会議で英虞湾岸のかしこ島の真珠港駅まで延長することとなった。当時のかしこ島は真珠養殖場はあるものの無人島であったが、鉄道駅開設を祝し土地が寄付されたことから観光地としての開発が始まり、賢島と漢字表記されるようになった[2]

隣の駅

近畿日本鉄道
志摩線
普通
志摩神明駅 - 賢島駅

かつて存在した路線

近畿日本鉄道
志摩線(廃止区間)
賢島駅 - 真珠港駅

特別駅長「志摩ちゃん」

2009年(平成21年)11月に賢島駅の近くにある志摩マリンランドのメスのフンボルトペンギン「志摩ちゃん」が特別駅長に就任した。志摩ちゃんは、近鉄志摩線の活性化を目的に駅長になり、1年間で約30日、帽子ネクタイ姿で改札に立った[4]。2010年11月現在9歳である[4]

2010年(平成22年)11月21日には、就任1周年記念式典が賢島駅で開かれ、感謝状とアジ1年分(約220kg)が送られた[4]。同式典では、志摩市長の大口秀和が祝辞を述べたほか、動物駅長の「先輩」である和歌山電鐵貴志駅たま駅長から祝電が届いた[3]。また、同日は、鳥羽 - 賢島間の「ペンギン列車」に乗務し、他のペンギン3匹とともに近鉄電車車内を行進した[3]

その他

  • 近鉄では最南端の駅である(最東端と最北端は近鉄名古屋駅、最西端は大阪難波駅)。
  • 1969年昭和44年)7月に廃止された真珠港貨物駅の跡は、その後も長い間留置線(賢島車庫)として使われ、かつての名残をとどめていた。上記の普通列車ホーム廃止に際して撤去され、その姿を消した。線路跡は長らく雑草が生い茂っていたが、現在は駐車場と化した。
  • 賢島本州を結ぶの長さが極めて短い。
  • 沖縄県および人工島以外では2011年現在日本唯一の離島の鉄道駅である(過去には路線そのものが離島にあった淡路鉄道各駅が存在)。
  • 2007年(平成19年)4月1日から、PiTaPaICOCAといったICカードが使用が可能になり、簡易改札機が設置されている。
  • 2009年(平成21年)3月20日に阪神なんば線が開業したことで山陽網干駅もしくは山陽姫路駅から当駅まで標準軌私鉄の路線が繋がった。しかし、4社通しの切符は現在のところ発売されていない(ICOCA・PiTaPa利用なら4社通しで乗車可能)。ちなみに当駅から阪神三宮駅まで臨時特急を運行する計画がある。

脚注

  1. ^ 『阿児町史』(阿児町史編纂委員会、2000年3月15日発行)285頁
  2. ^ 『図説伊勢・志摩の歴史 下巻』(伊勢・志摩の歴史刊行会編、1992年8月15日郷土出版社発行、ISBN 4-87670-028-1)86頁
  3. ^ a b c 中日新聞社"中日新聞:ペンギン駅長、1周年で感謝状 近鉄賢島駅:三重(CHUNICHI Web)[リンク切れ]"2010年11月23日(2010年11月24日閲覧。)
  4. ^ a b c 朝日新聞社"asahi.com(朝日新聞社):駅長就任1周年 ペンギン「志摩ちゃん」に感謝状 -社会[リンク切れ]"2010年11月22日.(2010年11月24日閲覧。)

関連項目

外部リンク