北海学園大学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Beleta silver pijion (会話 | 投稿記録) による 2022年10月31日 (月) 04:41個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎大学全体: 追加)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

北海学園大学
北海学園大学
大学設置 1952年
創立 1885年
学校種別 私立
設置者 学校法人北海学園
本部所在地 北海道札幌市豊平区旭町4丁目1-40
北緯43度2分46.8秒 東経141度22分4.7秒 / 北緯43.046333度 東経141.367972度 / 43.046333; 141.367972座標: 北緯43度2分46.8秒 東経141度22分4.7秒 / 北緯43.046333度 東経141.367972度 / 43.046333; 141.367972
キャンパス 豊平(札幌市豊平区)
山鼻(札幌市中央区
学部 経済学部
経営学部
法学部
人文学部
工学部
研究科 経済学研究科
経営学研究科
法学研究科
文学研究科
工学研究科
法務研究科
ウェブサイト https://www.hgu.jp/
テンプレートを表示

北海学園大学(ほっかいがくえんだいがく、英語: Hokkai Gakuen University)は、北海道札幌市豊平区旭町4丁目1-40に本部を置く日本私立大学1885年創立、1952年大学設置。大学の略称は学園、北海。

概観

大学全体

札幌農学校予科の受験準備のための私塾として[1]1885年に設立された北海英語学校から始まり発展してきた私立大学である[2]。北海道内の総合私立大学としては最古最大で学生総数も最多である[3]

建学の理念

自主独立の「開拓者精神」で、「官に頼ることなく自立して身を起すこと、不撓不屈、普遍的自由な精神」で北海道発展の礎となることを理念としている。

教育および研究

法・経済・経営・人文の4学部8学科は豊平区に2部(夜間部)を設置している。教養課程は全学部履修。教職他資格取得等は夜間時間に配置して、1.2部共通科目としている。徹底した英語教育を行っており、LL教室施設は充実している。素養の充実を重視しており、1.2年次からゼミナールを行っている。工学部社会環境工・建築・電子情報・生命工系4学科は中央区山鼻にある工学部キャンパスに2年次専門課程から実習に移る。道内では唯一、JABEEの認定を受けた教育プログラムによる「技術士補」資格が社会環境学科で認定されている。

学風および特色

1部・2部・大学院、あわせて8,200人以上の学生が学んでおり、卒業生は9.4万人。道内政経財官界あらゆる方面に浸透している。地元道内出身者が9割5分以上を占めることから、地元志向が全体として強いこともあり、多くが北海道内企業[4]、公務員・自治体へ進む[5]。民間、公務員共に高いレベルの就職先実績を誇り、国家一般職地方公務員合格者実績は全国トップクラス。道内官界に占める割合も高く、起業家も多い。北海道内企業の出身大学別社長数は16年連続1位となっている[6]。司法試験、公認会計士合格者、本州兆単位メガ企業への進出も道内では北大に次ぐ採用実績数と社長数を輩出している。また、公立校教員校長数も1100名突破している。建学の精神である「開拓者精神」は今も脈々と受け継がれており、時代や環境の変化に柔軟に対応し、自ら考え、自ら起こし責任を以て、次の時代を切り拓く力を備えた「学士」にふさわしい人材の育成に注力している。

沿革

  • 1885年 - 大津和多理浅羽靖らにより北海英語学校(北海高等学校の前身)創立
  • 1949年 - 各種学校北海学院設立
  • 1950年 - 北海短期大学設立。北海学院廃止
  • 1952年 - 北海学園大学設立、経済学部経済学科を開設
  • 1953年 - 夜間部(2部)を設置
  • 1954年 - 澄川に第一学生寮「誠之寮」を開設
  • 1955年 - 1号館が完成
  • 1957年 - 北海学園大学開発研究所を開設
  • 1959年 - 札幌郡豊平町の所有から北海学園の管理下に移った札幌岳の冷水小屋に加えて、中山峠にある中山小屋の管理が任される。
  • 1962年 - 北海道から札幌市南26条西11丁目にある元警察学校校舎を払い下げる(のちの北海短期大学土木科、山鼻キャンパス)
  • 1963年 - 2号館校舎が完成
  • 1964年 - 法学部法律学科を開設
  • 1965年 - 3号館校舎が完成
  • 1966年 - 経済学部経営学科を開設。北海学園大学短期大学部を設置(北海短期大学からの改称)
  • 1967年 - 清田校地のグラウンド造成に着手する
  • 1968年 - 工学部を山鼻キャンパスに設置(土木工学科、建築学科)。付属図書館(初代)が完成する
  • 1969年 - 短期大学部廃止
  • 1970年 - 大学院経済学研究科を開設
  • 1973年 - 栄町に新学生寮「珠匣寮」が完成。北海学園会館が完成。
  • 1979年 - 4号館が完成
  • 1982年 - 体育館・体育会系部室棟が完成
  • 1983年 - 文化棟が完成
  • 1986年 - 大学院法学研究科を開設
  • 1987年 - 学校法人北海学園創基百周年記念事業として、地上6階建てで6階の国際会議場を含む大学附属図書館(2代目)を新設。工学部電子情報工学科を設置
  • 1988年 - 5号館が完成
  • 1991年 - 大学院工学研究科を設置。工学部2号館校舎の増築工事が完了。
  • 1993年 - 人文学部を開設(日本文化学科、英米文化学科)
  • 1994年 - 大学直結の地下鉄駅「学園前」が完成する
  • 1997年 - ペルーアルベルト・フジモリ大統領(当時)が来道に際して北海学園大学国際会議場にて講演。
  • 1998年 - 工学部厚生施設棟が完成
  • 1999年 - 法学部政治学科及び大学院文学研究科を開設
  • 2000年 - 大学院経営学研究科を設置
  • 2003年 - 経営学部経営学科を開設(経済学部経営学科からの分離独立)及び経済学部地域経済学科、経営学部経営情報学科を開設。大学の7号館校舎が完成。
  • 2005年 - 法務研究科(法科大学院)を開設、工学部土木工学科を工学部社会環境工学科へ名称変更
  • 2012年 - 工学部生命工学科を開設
  • 2016年 - 大学院工学研究科電子情報生命工学専攻修士課程を開設
  • 2018年 - 大学院工学研究科電子情報生命工学専攻博士(後期)課程を開設
  • 2019年(令和元年)
    • 北海学園大学出版会を設立[7]
    • 北海道放送と協創型メディアシンクタンク「北海道次世代メディア総合研究所」(愛称:もんすけラボ)を開設[8]
    • 北海学園大学禁煙宣言」により、7月1日からキャンパス内を全面禁煙化[9]
    • 8号館が完成[10]
  • 2021年 - 副学長制導入

基礎データ

所在地

象徴

校旗・校章

校旗・校章の図柄は色階では上位とされる紫紺を用い、中央には北辰を意味する☆を配しきちんとして正しいこと、正しく厳かな事を意味する「方正端厳」を考慮して作成された。1952年10月13日に講堂で入魂式が厳かに行われ北海学園大学校旗が正式に制定された。

学歌

学歌は、1957年に詞が先に誕生した。1954年4月(昭和29)から1957年8月まで補導部長を務め、人類学、社会学の教壇に立った三森定男教授自らの作詞によるもので、青年が未来に向けていく強い意志を表したものだと記述されている。作曲家の大築邦雄に依頼して曲が完成し、1959年3月16日に行われた1958年度卒業式で、グリークラブにより初めて披露された。

学生歌

北海学園大学新聞の創刊号(1952年10月18日発行)が学生歌を募集し1953年秋に誕生した「人生意気に感じては・・・」で始まる学生歌は、学位記授与式、入学式、同窓会総会等大学行事において色あせることなく歌い継がれている。

新学生歌

1986年に北海学園創基百周年、北海学園大学創立35周年を記念して制作された。

教育・研究

組織

学部

大学院

  • 経済学研究科(修士課程・博士後期課程)
    • 経済政策専攻
  • 経営学研究科(修士課程・博士後期課程)
    • 経営学専攻
  • 法学研究科(修士課程・博士後期課程)
    • 法律学専攻
    • 政治学専攻
  • 文学研究科(修士課程・博士後期課程)
    • 日本文化専攻
    • 英米文化専攻
  • 工学研究科(修士課程・博士後期課程)
    • 建設工学専攻
    • 電子情報生命工学専攻
  • 法務研究科(専門職課程)
    • 法務専攻

附属機関

研究

私立大学学術研究高度化推進事業
  • 学術フロンティア事業
    • 工学研究科「積雪寒冷地域における災害に強い都市環境モジュールの開発とシステム構築」(1998年度 - 2003年度)
    • 経済学研究科「北東アジア地域における経済協力体制の構築と安全保障に関する研究」(1999年度 - 2004年度)
  • ハイテク・リサーチ・センター整備事業
    • 工学研究科「知的画像・言語情報処理システムにおける情報統合処理技術の研究開発」(1998年度 - 2003年度)
    • 工学研究科「視覚・画像・音声・言語情報の高度化と知的計測技術への応用」(2003年度 - )

学生生活

部活動・クラブ活動・サークル活動

  • 文化系のサークル
    • よさこいソーランチーム粋~IKI~ - 1996年に粋-IKI-北海学園大学を結成し、1997年から毎年YOSAKOIソーラン祭りに参加。2013年には学生初のYOSAKOIソーラン大賞を受賞した。過去にも準大賞を3回受賞している。
    • 演劇研究会 - 森崎博之安田顕戸次重幸大泉洋音尾琢真による演劇ユニットTEAM NACSは、同会を母体として構成された役者グループである。

事故

2017年8月6日、北海学園大学清田グラウンドのラグビー場(札幌市清田区)にて同大アメリカンフットボール男子部員(当時21歳)が練習中に熱中症状で死亡した[12]。毎年慰霊の日を設けて部員関係者による慰霊祭を施行している。

学園祭

キャンパス別に催されており、かつては山鼻キャンパスでは6月に「工学祭」が、豊平キャンパスでは10月に「十月祭」が、それぞれ開催されていたが、現在は10月に同時開催している。

スポーツ

  • 東北学院大学対北海学園大学総合定期戦

1955年より、毎年6月に本学と東北学院大学の体育会同士の「総合定期戦」が開催されている 東学戦[13][14][15]

大学関係者と出身者

同窓会

  • 北海学園大学のOB会・OG会として「豊平会」がある。会員数9.4万人。政(国会、道議会、札幌市議員、自治体首長)官公庁*財界経済界、文化、スポーツ多方面に進出している卒業生ネットーワークの強力な繋がりを果たしている。「北海学園異業種ネットワーク」は各界の重鎮者による講演会を開催して、経営者育成と事業者交流の場となっている。

✩職域単位で道内主要企業、道庁、市役所、教職員内部で16支部、地域単位で各支庁、市単位で20支部、公認会計士、法職、技術士、部活動単位OB・OGでの16支部が設立。

  • 年2回、同窓会ニュースレター「豊平曾報」を発行している。
  • 年1回「同窓の夕べ」を開催。道内各地から一同に集合。卒業年次を超えた道内政財官界、道内最多数経営者との交流の場として機能している。

施設

キャンパス

豊平、山鼻の2キャンパス体制である。

豊平キャンパス

豊平キャンパス 豊平キャンパス
豊平キャンパス
  • 使用学部:全学部(ただし工学部は教養課程のみ)
  • 使用研究科:工学研究科以外の大学院全研究科
  • 使用附属施設:法人事務局、附属図書館、国際会議場、開発研究所、学生会館、教育会館、大学生協など
  • 交通アクセス:札幌市営地下鉄東豊線 学園前駅じょうてつバス 学園前駅停留所

大学の本部が置かれている。キャンパス内には、系列校の北海高等学校北海学園札幌高等学校の校舎・グラウンド等が併設されている。最寄り駅の市営地下鉄東豊線学園前駅が校舎内地下にあり校舎と直結。法務研究科の使用する校舎は平岸街道をはさんで本キャンパスの向かいに所在する系列校、北海商科大学の校舎に隣接している。キャンパス内にある行啓記念碑は、皇太子嘉仁親王(後の大正天皇)の来札を記念して建てられたものである。

山鼻キャンパス

  • 使用学部:工学部(2年次〜4年次)
  • 使用研究科:工学研究科・大学院
  • 使用附属施設:実習施設・研究棟・学生会館など
  • 交通アクセス:じょうてつバス 北海学園大工学部前停留所

工学部4学科が拠点を置く。札幌市内の幹線道路である石山通国道230号)に面しており、陸上自衛隊札幌駐屯地と向かい合っている。工学部生は原則として教養課程修了後2年次以降、山鼻キャンパスで実習に移る。

その他の施設

  • 「清田グラウンド」(札幌市清田区

野球場、ラグビー場、サッカー場テニスコート等から構成される総合体育グラウンドである。体育実技科目の一部はここで行われている。

  • 「中山小屋」(札幌市南区定山渓
  • 「冷水小屋」(札幌市南区定山渓)

中山小屋と冷水小屋は、札幌岳国有林内に点在し大学の山岳部やワンダーフォーゲル部などが利用している。

系列校

対外関係

地方自治体との協定

  • 北海道と学校法人北海学園との包括連携協定(2013年締結)[16]
    • 北海道

他大学との協定

国際交流協定

以下の海外大学と協定を結び、学生交換事業や海外研修などを実施している。

大学
カナダの旗 カナダ レスブリッジ大学
カナダの旗 カナダ ブロック大学
大韓民国の旗 韓国 大田大学校
ロシアの旗 ロシア サハリン大学
ロシアの旗 ロシア シベリア交通大学
ロシアの旗 ロシア ノボシビルスク総合大学
ロシアの旗 ロシア ウラヂミール大学
中華人民共和国の旗 中国 遼寧大学
中華人民共和国の旗 中国 瀋陽農業大学
モンゴルの旗 モンゴル モンゴル文化教育大学

学部単位交換協定

大学院単位互換協定


脚注

  1. ^ 大学案内2019”. 北海学園大学. 2018年6月20日閲覧。
  2. ^ 島倉健治『北海学園大学-北の大地に輝く青春群像』スポーツニッポン北海道支社、2005年10月。ISBN 4915746321 
  3. ^ 『設立50周年記念史』日本私立大学協会北海道支部、学生総数:108~109p、最古:116p頁。 
  4. ^ http://hgu.jp/career/companylist/
  5. ^ http://hgu.jp/career/governmentworker/
  6. ^ 道内社長の出身大学、北海学園大が最多 12年、民間まとめ日本経済新聞 2013年2月8日記事(2016年1月4日閲覧)
  7. ^ 「北海学園大学出版会」発足
  8. ^ HBC×HGU「北海道次世代メディア総合研究所」の設立”. 北海学園大学. 2019年4月2日閲覧。
  9. ^ 北海学園大学禁煙宣言”. 北海学園大学. 2019年4月2日閲覧。
  10. ^ 豊平キャンパスに新校舎「8号館」が誕生!”. 北海学園大学. 2019年4月3日閲覧。
  11. ^ 各種アウトドア競技用グラウンド及び施設
  12. ^ 熱中症か アメフット練習中に学生死亡 毎日新聞2017年8月7日
  13. ^ 北海学園大学・東北学院大学総合定期戦記念誌編集委員会編『熱きたたかい:50年の軌跡:北海学園大学・東北学院大学総合定期戦のあゆみ:1955~2004』(北海学園大学, 2004年)
  14. ^ 第65回対東北学院大学総合定期戦を開催”. 北海学園大学 (2019年6月21日). 2019年7月2日閲覧。
  15. ^ 目ざすは北の「早慶戦」”. 朝日新聞 (2018年6月18日). 2019年8月6日閲覧。
  16. ^ 北海道と学校法人北海学園との包括連携協定”. 北海道 (2017年12月7日). 2018年5月16日閲覧。
  17. ^ 放送大学 平成28年度 単位互換案内
  18. ^ 法政大学と単位互換学生交流に関する協定を締結”. 北海学園大学. 2019年4月1日閲覧。
  19. ^ 学生交流は、2020年度から始まる予定

外部リンク