コート (スポーツ)
各競技のルール、戦略の詳細はそれぞれの競技の項目を参照してください。
コート(英: Court)とは、スポーツにおいて競技を行うために用意される場の呼称である。対戦形式で行われる中規模までの球技で用いられることが多い。サッカーなどの大きな競技場を用いる球技ではフィールドと呼ぶのが普通であり、陸上競技、水泳、格闘技などでもコートの呼称は用いられない。
コートはそれぞれの競技にあわせて専用の物が用意される。地面(もしくは床面)に引かれた線により、コートの内と外、あるいは自陣と敵陣とを区別する。競技の運営を容易にするために、補助的な線が引かれる場合が多い。陣を区切るネットや、得点の対象となるゴールなどが設置されることもある。
コートによって競技が行われる場が明確に定義され、競技中は競技者、審判以外はコート内に侵入できないのが普通である。多くの球技において、コート外にボールを出すことは失点、攻撃権の移動などのペナルティの対象となる。競技者がコートから出ること、敵陣に侵入することに対してペナルティが課される競技もある。
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[編集] テニスコート
表面に用いられる素材によって、以下の4種類に大別される。選手のプレースタイルにより、向き不向きがある。(ルールについてはテニスを参照)
[編集] クレイコート (clay court)
クレイとはいわゆる土のこと。岩石が自然風化した真砂土や、赤土を焼成したアンツーカー、地域によっては緑色岩系のグリーンストーン、粘土質土に砂を混合した混合土を使用する場合もある。 硬式テニスにおいては、「遅い」コートといわれるが、これは球足が遅いということ。決定打が出にくくラリーが続きやすいので、ベースラインプレイヤーに有利である。また、砂入り人工芝コートと比べると、ボールのバウンドが高くなるため、厚いグリップ(ウエスタングリップ)のプレイヤーに向いたコートと言える。 ソフトテニスではまったく逆になり、クレイはもっとも速いコートになる。したがって強打主体のプレイヤーが幅をきかすことになる。ただアンツーカーやグリーンクレイといった欧米系のコートは日本のイエロークレイ(真砂土)にくらべて若干遅い。 クレイコートの使用上の難点は2つあり、まず1つ目は雨天後の回復の遅さである。地面にたまった水を取り除いたり、十分にバウンドするレベルまで乾燥させるにはかなりの労力と時間がかかる。この排水性を改善したのがアンツーカーであるが、多孔質である為散水が欠かせず、維持の手間がかかる。2つ目の難点は、イレギュラーバウンドが多いことで、ハードコートや砂入り人工芝のコートとは違い、使用に伴って地面が削れて、どうしても凹凸ができてしまう為、使用後のブラッシングと定期的なローラーがけが必要である。接地時の衝撃吸収性に優れる為、選手寿命が話題になりだした昨今では再度注目されてきている。
[編集] 砂入り人工芝コート
日本とオーストラリア、ニュージーランドにおいて広く普及しているコート。その他の地域ではかなり稀なサーフェスである。住友ゴム工業のオムニコート他に、東レのスパックサンド、三菱化成のダイヤサンドなどがある。人工芝に砂をまき、適度に摩擦を軽減している。1990年代に急速に普及し、日本における公営コートはほとんどこの砂入り人工芝となった。
クレイコートに近い使用感というのが売りだが、ベースはハードコートであり、意外に疲労感が強い。球足は硬式テニスではハードより遅く弾まない。ソフトテニスではクレイより遅く、弾道は少々低め。天候に左右されないという点においては他のサーフェスを圧倒しており、真の意味での全天候(オールウェザー)コートといえる。雨の多い日本において、頭痛の種だった大会運営の負担が飛躍的に軽減された。また硬式テニスとソフトテニスの共存が日本のテニスにおける特異な事情だが、その妥協点としての存在でもある(硬式プレーヤーはハードを好み、ソフトテニスプレーヤーはクレイを好む傾向にあり、しばしば対立する)。ただ、ソフトテニス専用のクレイコート・砂入り人工芝コートも存在する。砂入り人工芝は、その滑りやすさからケガも多く、日本以外では砂入り人工芝コートで行われる硬式テニスの公式戦はほぼ皆無であることからジュニアの成長の障壁ともなる。さらに使用済みの人工芝は産業廃棄物となり世界の潮流と逆行している。硬式テニスのジュニア育成に力を注いでいる組織はこれらの問題点を強く意識しており、環境面からもジュニアの底上げを図っている。実際、テニスの名門であり数多のプロが輩出した湘南工科大学附属高等学校や柳川高等学校、園田学園中学校・高等学校、早稲田大学、慶應義塾大学、亜細亜大学、荏原湘南スポーツセンター、桜田倶楽部のテニスコートの約8割はハードコートであり、さらに1割強がクレイコートで、砂入り人工芝コートの割合は残る1割未満を構成するのみである。
[編集] ハードコート (hard court)
セメントやアスファルトを基礎にして、多くの場合合成樹脂などでコーティングされて造られる。クレイコートに比べボールが速くなるため、速いサーブおよびストローク、優れたボレー技術を持つ選手に有利である。一方ソフトテニスでは摩擦が大きく、ボールがバウンドした後に減速するため、強打主体の選手には不利となる。またその摩擦の大きさを利用したカットサーブが有効になる。
4大大会においては、全豪オープンでは1987年より、全米オープンでは1978年より使用されている。
ハードコートでのプレーは選手の身体に与える衝撃が大きく、ハードコート用とされるテニスシューズは他のコートで使用するために作られたものに比べ底が厚くなっている。
ハードコートは、他のコートに比べると比較的維持・管理に手間が掛からない。そのため、最近はレジャー施設にテニスコートを設置する際、ハードコートを採用する場合が最も多くなっている。
日本テニスの中心たる有明コロシアムはハードコートに多少のしなやかさを持たせたセミハードコートを採用している。
[編集] グラスコート (grass court)
グラスコートは最も速いコートである。ゴルフのグリーンと同様の芝を敷き詰めたコートであり、芝の健康状態、手入れ、消耗などのコンディションがプレーにも影響する。グラスコートは、他のどのコートよりも弾道が低く、速い。球がバウンドする時、不規則になるので(これをイレギュラー・バウンドという)どちらかというとサーブ・アンド・ボレーのプレースタイルに有利である。最も有名なグラスコートは、ウィンブルドンのセンターコートである。以前は全豪オープンや全米オープンも芝生で行われていた。芝生コートを最も得意とした選手は、ジョン・マッケンローやマルチナ・ナブラチロワ、ピート・サンプラス、ロジャー・フェデラーなどが知られている。
芝を用いているため、頻繁な水撒きや芝刈りなどの手入れが必要であり、他の種類のコートより維持費がかかるため、現在では採用例は激減した。年間では6月下旬に始まるウィンブルドン選手権と、その前哨戦のみで、わずかに7大会しか行われない。
[編集] 屋内コート
木材、セメント、カーペット、人工芝などの床面を持った屋内のコート。ソフトテニスの代表的なインドア大会であるSHOWACUP東京インドア全日本ソフトテニス大会(東京インドア)、全日本インドア選手権大会はフローリングつまり木材によるサーフェスで開催されている。硬式テニスの「東レ パン・パシフィック・オープン・テニストーナメント」では、東レ製の人工芝を採用。東京インドアと東レはともに東京体育館で開催されている(東レは2008年より有明にて開催)。このようにソフトテニスでは木材質が、硬式ではカーペットが敷かれることが多い。木材質ではソフトテニスではハードコートと同様にバウンドが止まるが、硬式テニスでは滑るようになり、おそらく芝を超えて最速のサーフェースになる。ウィンブルドン対策にこの板張コートで練習するプロがいることはあまりしられていないかもしれない。テニス・シーズンでは、1月の全豪オープンは南半球のオーストラリアのハードコートで行われるが、それが終了すると北半球に移り、2月は世界各地の室内コートに戦いの場が移る。島津全日本室内テニス選手権大会は3月に開催。それから9月に4大大会年間最終戦の全米オープンを終えた後、寒くなる10月から年間ツアー最終戦までは室内コートで一連の試合が行われる。ソフトテニスにおいても11月の日本リーグからがインドアシーズンで4月の全日本女子選抜が最終戦。ソフトテニスにおけるおもなインドア大会には日本リーグ、全日本学生インドア、YONEXCUP国際札幌大会(HTB杯国際札幌インドア)、全日本社会人・学生対抗インドアソフトテニス大会、SHOWACUP東京インドア全日本ソフトテニス大会、全国招待宮崎正月インドア(宮崎インドア)、全日本インドア選手権大会、国際ソフトテニス熊本大会(かつての全日本選抜ソフトテニス熊本大会、通称「熊本インドア」)、全日本女子選抜ソフトテニス大会(以上開催順)等がある。そのなかでも最もビッグで権威のあるのが2月の第一週に大阪市中央体育館で開催される全日本インドア選手権大会である(その数週間前に開催されるSHOWACUP東京インドア全日本ソフトテニス大会の通称「東京インドア」に対して、「大阪インドア」とも呼ばれる)。
[編集] バスケットボールコート
バスケットボールに用いられるコートは、屋内の場合はメイプルなどの木材で作られた、磨き上げられた床面に設置される。屋外では、アスファルトか、それに類する素材が用いられる。バスケットボールコートは長手方向、左右方向のいずれにも対称である。
バスケットボールコートには、いくつかのサイズがある。NBAで用いられるものは、長さ28.65メートル(94フィート)、幅15.24メートル(50フィート)。FIBA規格のものは若干小さく、長さ28メートル、幅15メートルである。公式試合でなければ、場所によっては、さらに小さいコートを用いることもある。
フリースローレーンは幅12フィート、長さ15フィート。フリースローラインから3ポイントシュートラインまでは4フィート9インチ。エンドラインからバックボードまでは4フィート。ジャンプボールが行われるセンターサークルは直径12フィート。
3ポイントラインまでの距離は、バスケットボール史上で2度、変更が加えられている。1979年-1980年のシーズンに、本来の23フィート9インチに戻された。なお、大学の試合では19フィート9インチ、国際試合では20フィート6インチが採用される。
ハーフコートのルールでは、シュートごとにセンターサークルから試合が再開される。
[編集] スカッシュコート
スカッシュコートのサイズについては、日本スカッシュ協会の規定による。
スカッシュのコートは、幅6.4メートル、奥行き9.8メートルの床を持ち、高さ約5.6メートル以上の天井を持つ四方を壁で囲まれた空間に設置される。前後左右、すべての壁面にはアウトオブコートラインが引かれ、この線より下の壁面とすべての床面がコートとなる。アウトオブコートラインは、前方の壁では高さ4.57メートル、後方では2.13メートルの高さの水平線であり、左右の壁には二つの水平線を繋いだ直線が引かれる。
前方の壁には1.83メートルの高さにサービスラインが引かれ、サービスはこの線とアウトオブコートラインの間に打ち込まなければならない。前方の壁の下から0.48メートルまでの範囲をティンと呼び、これはテニスなどにおけるネットに相当する。