ビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka, ベラルーシ語: Вікторыя Азаранка, 1989年7月31日 - )は、ベラルーシ・ミンスク出身の女子プロテニス選手。2012年の全豪オープン女子シングルスの優勝者であり、ベラルーシ人として初めて世界ランキング1位になった選手である。これまでにWTAツアーでシングルス11勝、ダブルス6勝を挙げる。自己最高ランキングはシングルス1位、ダブルス7位。身長180cm、体重60kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。
[編集] 来歴
アザレンカは母親の勧めで7歳からテニスを始めたが、家族の中でテニスをしているのはビクトリア1人だけである。2004年にウィンブルドンのジュニア女子ダブルス部門で優勝し、2005年には全豪オープンと全米オープンのジュニア女子シングルス、全仏オープンとウィンブルドンのジュニア女子ダブルスで優勝した。ジュニア女子ダブルスでは、アグネシュ・サバイ(ハンガリー)とのコンビで2大会連続優勝を達成している。2005年から女子テニス国別対抗戦・フェドカップのベラルーシ代表選手になった。
2006年から4大大会の本戦に出場し始め、全米オープンで初めての3回戦進出を決める。17歳のアザレンカは1回戦で第11シードのアナスタシア・ミスキナを破った金星の後、3回戦でアンナ・チャクベタゼ(ロシア)に敗れた。全米オープンの後、2006年10月のウズベキスタン・タシュケント大会で、アザレンカは同じベラルーシのタチアナ・ポウチェクとペアを組んでダブルス初優勝を飾り、シングルスでも準決勝まで進出した。
2007年の全豪オープンで、ビクトリア・アザレンカはベラルーシの先輩選手マックス・ミルヌイとペアを組んだ混合ダブルス部門で決勝に勝ち進み、ベテランペアのダニエル・ネスター(カナダ)&エレーナ・リホフツェワ(ロシア)組に 4-6, 4-6 で敗れて準優勝になった。この年は全仏オープン以外の4大大会で3回戦に勝ち残る。全米オープン3回戦では元世界1位のマルチナ・ヒンギスを破った後、初進出の4回戦で2004年の優勝者スベトラーナ・クズネツォワに 2-6, 3-6 で敗れた。この後、アザレンカとミルヌイは混合ダブルスで全豪オープンに続く決勝進出を果たし、リーンダー・パエス(インド)&メガン・ショーネシー(アメリカ)組を 6-4, 7-6 で破り、アザレンカはここで初めてのグランドスラム・タイトルを獲得した。
2008年全豪オープンで、アザレンカは初めて女子シングルスの「第26シード」に選ばれ、3回戦で大会前年度優勝者のセリーナ・ウィリアムズに敗れた。同大会では女子ダブルスで活躍し、シャハー・ピアー(イスラエル)とペアを組んで決勝に勝ち進んだが、ウクライナの姉妹ペアであるアリョーナ・ボンダレンコ&カテリナ・ボンダレンコ組に 6-2, 1-6, 4-6 の逆転で敗れ、準優勝に終わった。全仏オープンでは、シングルスは4回戦でスベトラーナ・クズネツォワに敗れたが、混合ダブルスでボブ・ブライアン(アメリカ)とペアを組み、決勝でネナド・ジモニッチ(セルビア)&カタリナ・スレボトニク(スロベニア)組を 6-2, 7-6 で破って優勝した。これにより、アザレンカは混合ダブルスで全仏オープンと全米オープンの2冠を獲得したことになる。8月の北京五輪にもベラルーシ代表選手として初出場し、シングルス3回戦でビーナス・ウィリアムズに敗れた。
2009年1月、アザレンカはブリスベン国際決勝戦でマリオン・バルトリ(フランス)に 6-3, 6-1 で快勝し、女子ツアーシングルス初優勝を達成した。同年の全仏オープンで、アザレンカは初めてのシングルス・ベスト8に入り、女子ダブルスでエレーナ・ベスニナ(ロシア)と組んで準優勝した。アザレンカとベスニナは、決勝で2連覇を目指したスペインペアのビルヒニア・ルアノ・パスクアル&アナベル・メディナ・ガリゲス組に 1-6, 1-6 で完敗した。この年は女子ツアーでシングルス3勝・ダブルス2勝を挙げ、彼女はシングルス・ダブルスともに世界ランキングトップ10入りを果たした。
2010年はシングルスで4回決勝に進出し2大会で優勝、2大会で準優勝した。2011年の全豪オープンではシングルスは4回戦で敗退したが、マリア・キリレンコと組んだダブルスで3年ぶりの決勝に進出した。決勝では第1シードのヒセラ・ドゥルコ&フラビア・ペンネッタ組に 6-2, 5-7, 1-6 の逆転で敗れ4大大会ダブルス初優勝を逃した。
2011年のマイアミ大会とマルベーリャ大会で2週連続優勝を果たした。5月のマドリード大会では決勝でペトラ・クビトバ(チェコ)に 6–7(3), 4–6 で敗れたが、大会後のランキングで4位となりナターシャ・ズベレワの5位を超え、ベラルーシ人として最高位を記録した。ウィンブルドンでは4大大会シングルスで初めてのベスト4に進出。準決勝で優勝したペトラ・クビトバに 1–6, 6–3, 2–6 で敗れた。全米オープンでは3回戦でセリーナ・ウィリアムズに 1-6, 6-7(5) で敗れたが大会後のランキングで自己最高の3位を記録した。最終戦では初めての決勝に進出しペトラ・クビトバに 5–7, 6–4, 3–6 で敗れ準優勝となった。
2012年は初戦のシドニー国際で優勝し、全豪オープンでは、4大大会初の決勝進出。決勝で、マリア・シャラポワに 6-3, 6-0でストレート勝ち。4大大会シングルス初優勝となった。大会終了後のランキングでベラルーシ人として初めての世界ランキング1位になった。2月のドーハ大会でも決勝でサマンサ・ストーサーに 6–1, 6–2 で快勝し、開幕3連勝を果たした。
[編集] WTAツアー決勝進出結果
[編集] シングルス: 19回 (11勝8敗)
| 大会グレード |
| グランドスラム (1–0) |
| ツアー選手権 (0–1) |
| ティア I (0–0) |
| ティア II (0–0) |
| ティア III (0–1) |
| ティア IV & V (0–3) |
| プレミア (6–3) |
| インターナショナル (4–0) |
| 結果 |
No. |
決勝日 |
大会 |
サーフェス |
対戦相手 |
スコア |
| 準優勝 |
1. |
2007年5月6日 |
エストリル |
クレー |
グレタ・アルン |
6–2, 1–6, 6–7(3) |
| 準優勝 |
2. |
2007年10月7日 |
タシケント |
ハード |
ポーリーン・パルマンティエ |
5–7, 2–6 |
| 準優勝 |
3. |
2008年1月5日 |
ゴールドコースト |
ハード |
李娜 |
6–4, 3–6, 4–6 |
| 準優勝 |
4. |
2008年5月4日 |
プラハ |
クレー |
ベラ・ズボナレワ |
6–7(2), 2–6 |
| 優勝 |
1. |
2009年1月10日 |
ブリスベン |
ハード |
マリオン・バルトリ |
6–3, 6–1 |
| 優勝 |
2. |
2009年2月21日 |
メンフィス |
ハード (室内) |
キャロライン・ウォズニアッキ |
6–1, 6–3 |
| 優勝 |
3. |
2009年4月4日 |
マイアミ |
ハード |
セリーナ・ウィリアムズ |
6–3, 6–1 |
| 準優勝 |
5. |
2010年2月20日 |
ドバイ |
ハード |
ビーナス・ウィリアムズ |
3–6, 5–7 |
| 準優勝 |
6. |
2010年6月19日 |
イーストボーン |
芝 |
エカテリーナ・マカロワ |
6–7(5), 4–6 |
| 優勝 |
4. |
2010年8月1日 |
スタンフォード |
ハード |
マリア・シャラポワ |
6–4, 6–1 |
| 優勝 |
5. |
2010年10月24日 |
モスクワ |
ハード (室内) |
マリア・キリレンコ |
6–3, 6–4 |
| 優勝 |
6. |
2011年4月3日 |
マイアミ |
ハード |
マリア・シャラポワ |
6–1, 6–4 |
| 優勝 |
7. |
2011年4月10日 |
マルベーリャ |
クレー |
イリーナ=カメリア・ベグ |
6–3, 6–2 |
| 準優勝 |
7. |
2011年5月8日 |
マドリード |
クレー |
ペトラ・クビトバ |
6–7(3), 4–6 |
| 優勝 |
8. |
2011年10月23日 |
ルクセンブルク |
ハード (室内) |
モニカ・ニクレスク |
6–2, 6–2 |
| 準優勝 |
8. |
2011年10月30日 |
イスタンブール |
ハード (室内) |
ペトラ・クビトバ |
5–7, 6–4, 3–6 |
| 優勝 |
9. |
2012年1月13日 |
シドニー |
ハード |
李娜 |
6–2, 1–6, 6–3 |
| 優勝 |
10. |
2012年1月28日 |
全豪オープン |
ハード |
マリア・シャラポワ |
6-3, 6–0 |
| 優勝 |
11. |
2012年2月19日 |
ドーハ |
ハード |
サマンサ・ストーサー |
6–1, 6–2 |
[編集] ダブルス: 16回 (6勝10敗)
| 結果 |
No. |
決勝日 |
大会 |
サーフェス |
パートナー |
対戦相手 |
スコア |
| 準優勝 |
1. |
2006年2月26日 |
メンフィス |
ハード (室内) |
キャロライン・ウォズニアッキ |
リサ・レイモンド
サマンサ・ストーサー |
6–7(2), 3–6 |
| 優勝 |
1. |
2006年5月14日 |
タシケント |
ハード |
タチアナ・ポウチェク |
マリア・エレナ・カメリン
エマニュエレ・ガグリアルディ |
不戦勝 |
| 準優勝 |
2. |
2007年7月29日 |
スタンフォード |
ハード |
アンナ・チャクベタゼ |
サニア・ミルザ
シャハー・ピアー |
4–6, 6–7(5) |
| 準優勝 |
3. |
2007年8月5日 |
サンディエゴ |
ハード |
アンナ・チャクベタゼ |
カーラ・ブラック
リーゼル・フーバー |
5–7, 4–6 |
| 準優勝 |
4. |
2007年9月30日 |
ルクセンブルク |
ハード (室内) |
シャハー・ピアー |
イベタ・ベネソバ
ヤネッテ・フサロバ |
4–6, 2–6 |
| 準優勝 |
5. |
2007年10月14日 |
モスクワ |
カーペット (室内) |
タチアナ・ポウチェク |
カーラ・ブラック
リーゼル・フーバー |
6–4, 1–6, [7–10] |
| 準優勝 |
6. |
2008年1月25日 |
全豪オープン |
ハード |
シャハー・ピアー |
アリョーナ・ボンダレンコ
カテリナ・ボンダレンコ |
2–6, 6–1, 6–4 |
| 準優勝 |
7. |
2008年4月13日 |
アメリアアイランド |
クレー |
エレーナ・ベスニナ |
ベサニー・マテック
ブラディミラ・ウーリロバ |
3–6, 1–6 |
| 優勝 |
2. |
2009年2月21日 |
メンフィス |
ハード (室内) |
キャロライン・ウォズニアッキ |
ユリアナ・フェダク
ミハエラ・クライチェク |
6–1, 7–6(2) |
| 優勝 |
3. |
2009年3月21日 |
インディアンウェルズ |
ハード |
ベラ・ズボナレワ |
ヒセラ・ドゥルコ
シャハー・ピアー |
6–4, 3–6, [10–5] |
| 準優勝 |
8. |
2009年5月24日 |
全仏オープン |
クレー |
エレーナ・ベスニナ |
アナベル・メディナ・ガリゲス
ビルヒニア・ルアノ・パスクアル |
1–6, 1–6 |
| 優勝 |
4. |
2010年8月15日 |
シンシナティ |
ハード |
マリア・キリレンコ |
リサ・レイモンド
レネ・スタブス |
7–6(4), 7–6(8) |
| 準優勝 |
9. |
2011年1月28日 |
全豪オープン |
ハード |
マリア・キリレンコ |
ヒセラ・ドゥルコ
フラビア・ペンネッタ |
6-2, 5-7, 1-6 |
| 優勝 |
5. |
2011年5月7日 |
マドリード |
クレー |
マリア・キリレンコ |
クベタ・ペシュケ
カタリナ・スレボトニク |
6–4, 6–3 |
| 優勝 |
6. |
2011年7月31日 |
スタンフォード |
ハード |
マリア・キリレンコ |
リーゼル・フーバー
リサ・レイモンド |
6–1, 6–3 |
| 準優勝 |
10. |
2011年8月15日 |
トロント |
ハード |
マリア・キリレンコ |
リーゼル・フーバー
リサ・レイモンド |
不戦敗 |
[編集] 4大大会優勝
- 全豪オープン 女子シングルス:1勝(2012年)[女子ダブルス準優勝:2008年・2011年/混合ダブルス準優勝:2007年]
- 全仏オープン 混合ダブルス:1勝(2008年)[女子ダブルス準優勝:2009年]
- 全米オープン 混合ダブルス:1勝(2007年)
[編集] 4大大会シングルス成績
- 略語の説明
| NH |
開催なし |
A |
欠場 |
LQ |
予選敗退 |
#R |
#回戦敗退 |
QF |
ベスト8 |
SF |
ベスト4 |
F |
準優勝 |
W |
優勝 |
[編集] 外部リンク