バイナリー ドメイン

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バイナリー ドメイン
ジャンル ドラマティックアクション
対応機種 プレイステーション3
Xbox 360
開発元 セガ(龍が如くスタジオ)
発売元 セガ
プロデューサー 芳野純
菊池正義
ディレクター 名越稔洋
佐藤 大輔
デザイナー 坂本博之
音楽 福山光晴
人数 1人(通信プレイ時、最大10人)
メディア BD-ROM(PS3)
DVD-DL(XB360)
発売日 日本の旗2012年2月16日
オーストラリアの旗2012年2月23日
欧州連合の旗2012年2月24日
北アメリカ:2012年2月28日
対象年齢 CEROD(17才以上対象)
BBFC:15
ESRB:M
PEGI:18
コンテンツ
アイコン
犯罪
デバイス 音声入力対応
売上本数 95,364本[1](PS3)
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バイナリー ドメイン』(BINARY DOMAIN)は、セガより2012年2月16日に発売されたプレイステーション3およびXbox 360専用のゲームソフトである。通称『バイドメ[2]BD

概要[編集]

龍が如く』シリーズの総合監督・名越稔洋が制作。テーマは「」。

味方NPCに対して音声入力による指示や会話への返答が可能。また、味方NPCには信頼度が設定されており、信頼度の高さによって変化するイベントが存在する。

敵には高度なAIを組んでおり、片腕と片足だけになっても武器を持って這って攻撃に行く、多脚兵器が一本足になってもケンケンの要領で移動する等、部位破壊されても執念深くプレイヤーや味方を襲ってくる。

龍が如くスタジオ製作のゲームの恒例として、タイアップとして実在の企業や団体、建築物やランドマークがゲーム内のあちこちで出てくる。

ストーリー[編集]

2080年2012年頃から始まった海水面上昇により多くの大地が水没し、ほとんどの都市が富裕層や特権階級が住む高層建築街の上層都市と、そこに住めない者達が住む下層のスラムに分かれていた。そして、高層建築の建設など危険な仕事をさせるためのロボット技術が進歩した世界。

ロボットのシェアを独占するベルゲン社に、男が「お前ら、俺に何をした」などと意味不明な事を叫びながら武器を手に立てこもる事件が発生した。男がおもむろに自らの頬の皮膚をはがすと、その下には金属の骨格があった。

翌日、アメリカ上層部の会議で、その男は人近似ロボットの開発と研究を禁じるジュネーブ・コードに抵触する『自らを人間と思い込んでいるロボット』だという報告が出された。上層部はこのロボットに『ホロウチルドレン』という呼び名を付けた。ホロウチルドレンは男が持っていたグリーンカードによると、30年以上前から相当な数が人間社会に紛れ込んでいる可能性が高いと推測され、事実、その場にいた将軍の一人もホロウチルドレンであった。会議で、ホロウチルドレンの製作者として、かつてベルゲン社とロボットの基本OS特許権を巡って法廷闘争をした人工知能の権威・天田洋二の名が挙がる。そして、ホロウチルドレンに関するデータの入手と天田の身辺調査・身柄拘束のため、日本にIRTA(国際ロボット技術機構)の特務部隊『ラストクルー』の派遣が決定する。

ベルゲン社襲撃事件から10日後。排他主義が主流になった日本で、内務省治安維持部隊の銃口を掻い潜りながらAMADA社へ向かうラストクルーのメンバー達。そこには誰も想像だにしていなかった、人類全体の深刻な危機が待ち構えていた。

2080年 東京 「究極の人類」が完成した日・・・

登場キャラクター[編集]

ラストクルー[編集]

ダン・マーシャル/Dan Marshall
声:山寺宏一/平尾明香(少年時代)
ネブラスカ州出身のアメリカ人で、階級は一等軍曹。33歳。幼い頃に母親と共に父親から暴力を受け、それが原因で両親が離婚して母子家庭で育ち、経済的困窮から脱するため18歳の時にアメリカ陸軍に入隊した[3]。その後、IRTAに資質を見出され、ラストクルーに入隊するべく陸軍を退役した。家事用ロボットが暴力を振るっていた父親を止めなかったのに腹を立てて、そのロボットを野球バットで殴りつけて破壊した過去があり、時々その記憶がフラッシュバックすることがある。逆境を楽しむこと好み、その気質が任務遂行能力に活かされた結果"生還者(サバイバー)"と呼ばれている。また、映画鑑賞の趣味があるのか、三船が引き合いに出すジェームズ・ボンドを説明したり、日本のヤクザについて映画を介しての知識を有している描写がある。主武装のアサルトライフル「SOWSAR-17アサルトライフル SBMOD」はアドオン式ランチャー状の"ショックバースト"と呼ばれる兵器を装備したものである。
ロイ・ボーテン/Roy Boateng
声:岩崎征実
マサチューセッツ州出身のアメリカ人で、階級は一等軍曹のスキンヘッドに堂々たる体躯を持つアフリカ系アメリカ人(ニックネームは"ビッグ・ボウ(Big Bo)")。36歳。威圧的な容貌の割に表情豊かで、親しみやすく、人懐こい性格である。主武装のライトマシンガン「シュワルローゼM-489 SAW」は発射サイクルを重視したものである他、敵ロボットを幻惑する「ホログラムデコイ」を装備している。女好きで、ダンとの会話によると映画はポルノ映画しか観ないらしく、また高所恐怖症であり、絶叫マシーンが苦手である。健康に気を遣っており、禁煙している。ダンとは米軍時代からの相棒として日本への潜入も同行するが、ルートでは終盤でダン達を裏切って政府側に就き、後にダンによって殺害されるか、もしくはダンを裏切ることはできないという気持ちからダン側に就くもフェイを庇って致命傷を負い、ダンの目の前で息を引き取る。しかし、全員生存ルートでは生き延びている。
フェイ・リー/Faye Lee
声:久川綾
中国人である口元のほくろが印象的な美人で、階級は中尉。ラストクルー暦は半年の冷静沈着で、常に毅然とした態度を崩さない。26歳。元は中国人民解放軍の兵士としてラストクルーには軍上層部から選抜されての出向の形で配属されているが、ダン達と合流する前に一緒に行動していたメンバーは戦死している。父は元共産党中央軍事委員で、高等院校時代を卒業後は人民解放軍総参部直属の机器人兵指揮学院に入校した。その後、いくつかの部隊を経て、先鋭部隊である総参部ロボティックス戦術班に配属された。主武装のスナイパーライフル「ジャグランドR93」は速射性の高いセミオート式のものである他、敵ロボットを麻痺させる「電磁グレネード」を装備している。今までダン達と色々と行動していたが、実は物語の核心の一つといえるべき存在で、正体は人間とホロウチルドレンの間に生まれた子供であり、いわゆるダン達にとっては人類の敵ともいえる。一度は天田の元に就いたが、ダンに助けられたことで裏切ることはできないと最終的にはダン達と和解し、最後まで共闘した。決戦後はロボットの子供故に追われる身となって決して逃げ切ることのできない逃亡生活を送っていたが、そこで自身の後を追ってきたダンと再会する。
カイン/Cain
声:掛川裕彦
IRTAフランス部隊により開発されたCN-7型戦闘ロボット。ベルゲン社製の最新鋭の人工知能を搭載しており、外見以上に頑強な装甲とパワーに加え、ワイヤーガンや飛行機能、更にはハッキング能力など潜入工作におよそ必要な機能を取り揃えている。また、人工知能にはややクセがあり、柔和で、平板な口調からピント外れなジョークを飛ばし、表情がないにもかかわらず得意げな仕草をするなど、どこかユーモラスである。主武装のハンドガン「LE-18マシンピストル」はフルオート機構を備えたもので、火力の少なさは装甲を活かした突撃戦法と格闘攻撃で補う。CN-7型の正式採用と量産化に向けた試験を兼ねてミッションに参加させられ、後に天田によって操られてしまい、しばらくは消息を絶っていたが、ルートでは終盤において姿を現し、フェイを助ける。しかし、別のルートでは姿を現すことはなく、行方不明となっている。
レイチェル・タウンゼント/Rachel Townshend
声:皆川純子
イギリス人で、階級は中尉であるラストクルー暦4年の元MI6(英国秘密諜報部)のエージェント。28歳。チャーリーとはその頃から幾度と無く戦場を共にしており、屈強な外見に違わず剛毅で、人情に篤く、男勝りである。また、あまり裕福でない家庭の出身らしく、下層と上層の格差に義憤の情を露わにすることもある。主武装のショットガン「HIG-S8ショットガン」は威力と発射サイクルのバランスが取れたポンプ式のものである他、「HEMWL-3.8対ロボットランチャー」という強力なロケットランチャーを携行している。ダンとボウがグランランサーに追われているところをロケットランチャーでグランランサーを撃退し、合流する。その後、ダン達と合流以降は行動を共にしていたが、ルートでは終盤においてフェイを庇って致命傷を負い、後に息絶えてしまう。しかし、全員生存ルートでは生き延びている。
チャールズ・グレゴリー/Charles Gregory
声:桐本琢也
イギリス人の階級は大尉である王位士官学校出身で、チャーリーの愛称で呼ばれるレイチェルと同じく元MI6のエージェント。40歳。かつてはSAS(英国陸軍特殊空挺部隊)でも10年近く、アジア各地で秘密工作に従事していたこともある。基本的には良くも悪くも英国紳士然とした態度だが、やや神経質で、任務への責任感から激することも多く、階級や肩書きを重視する。また、「酒飲みと任務を共にするとうまくいく」という独自のジンクスを持っており、自身も酒を好む他、読書を趣味とするが古い映画・小説の知識はない(あるいはそのようなジャンルを好まない)ようで、ジェームズ・ボンドを知らなかった。主武装のサブマシンガン「HIG-PDW44サブマシンガン」は集弾性に特化したものである他、ダンの初期装備と同じ「フラググレネード」を装備している。所属していた部隊を負傷により退役した後にレイチェルの誘いでラストクルーに入隊、今回の作戦では現場指揮官を務めている。
フィリップス
声:遠藤憲一
ラストクルー歴は7年の階級は少佐で、元アメリカ海兵隊仕官。50歳。その指揮の腕を買われてラストクルーの作戦本部要員となったため、一切情に揺さぶられない冷徹な判断で、常に結果を出している。また、現在はラストクルーの作戦支援につく各国部隊との連絡・調整を行う作戦調整官として米軍との太いコネクションを持つ。今回の作戦ではヘッドクォーター(HQ)として作戦本部からダンたちの支援に当たるが、実は天田の開発した自我(いわゆる人工知能をヒトの知能に近づけた存在)が目当てで、ダン達を利用してそれを入手し、兵器として利用しようと目論む。終盤でダン達を急襲し、ロボットに搭乗してフェイを攻撃しようとするもカイン(ルートではロイ、もしくはレイチェル)が庇ったことで失敗、彼らに襲い掛かるが敗北し、最後はミサイルの着弾命令を出して道連れにしようとするもそれも失敗し、ダン達に止めを刺される前に持っていた拳銃で自ら命を絶った。

下層スラムの人々[編集]

ユキ
声:武井咲
渋谷駅にある下層スラムの少年グループの一員である、15歳の少女。物怖じしない性格から三船に気に入られて普段は危険な物品の運び屋をしている。また、三船からの稼ぎがいいため、自身が率いるグループは疲弊しきった大人達や未来が見えず長らく笑っていない他所の子供達と違い、活気にあふれている。三船の使いとしてダン達と出会い、彼らを三船のところに案内する。
三船
声:松方弘樹
渋谷の地下街を仕切るヤクザ売春や密売などの違法行為で生計を立てているため、下層スラムに暮らしていながら豪華な生活を送っている。ラストクルーの上層都市への侵入の協力者として手を貸すが、ラストクルーから様々な手を使って金を巻き上げようとする。

レジスタンス[編集]

新堂
声:江川央生
他のクルー達とはぐれたダン、フェイ、カインを三船の依頼で助けに来たレジスタンスのリーダー。裏切りや出し抜きが当たり前の下層街において仲間や絆を大事にしている。
長年の付き合いがあるヨシキがホロウチルドレンだと分かり、ショックを受ける。その後、ダン達と行動を共にするが、ダンや黒澤と共にスクラップエリアを脱出する直前で数体ものヨシキそっくりのロボットと出くわし、戦う為にただ一人その場に残った。その後の詳細は不明である。
ヨシキ
声:岡本寛志
新堂と10年の付き合いがある少年。
実は内務省のスパイであるホロウチルドレンで、アジト内のロボットを暴走させるも、すぐフェイに射殺された。

内務省警察局[編集]

黒澤
声:北村一輝
内務省警察局の刑事で、前線指揮官であり、レジスタンスから『内務省のイヌ』と言われて危険視されるほどの腕利きの捜査官でもある。AMADA社の言動には個人的に漠然とした疑念を感じている。武器はスナイパーライフルで、勤務中の食事のお気に入りはカップラーメンである。交通課から異動したばかりの部下と共に警察官の職務として、密入国をした上に戦闘行為を行うラストクルー達を追跡、AMADA社の開発室でアサルトシューターを数体引き連れてダン達に降伏するよう促すも天田(人工知能で操られた分身)にロボットをハックされ、ダンと新堂と共にスクラップエリアまで移動させられる。スクラップエリアからの脱出後、ミサイルを世界中に送り込むことを知り、内務省へ連絡しに引き返す。その後の詳細は不明である。

AMADA[編集]

天田洋二
声:竹中直人
2000年生まれ[4]の若くしてロボットと人工知能の権威として知られたAMADA社の創設者で、社長。AMADA社で得た資金を背景にニューオーダーズと呼ばれる当時の新興政治勢力を支援し、彼らが力を得ると日本の上層都市建設では中心的な役割を与えられ、更に強大な富と力を得た。しかし、2039年に自社の技術を盗用したとしてアメリカのロボット会社最大手ベルゲン社と法廷で争うが、敗北した上に莫大な慰謝料を請求され、以来40年近く公の場から姿を消す(そのため、ホロウチルドレンの製造者と目され、今回のラストクルーの任務の一つとして身辺調査と身柄の確保がある)。
ベルゲン社との法廷闘争に敗れたことで人工知能をヒトの知能に近づけるべく、人工知能に『恐怖』や『苦痛』を認識させる研究を行っていた。しかし物語終盤で、それが原因で自らが作った「あるモノ(いわゆる人工知能)」に殺されていた事が判明、遺体はそれがある手前の部屋にミイラ化して安置されていた。

ベルゲン社[編集]

アレクサンダー・ベルゲン/Alexander Bergen
声:佐藤正治
ベルゲン社のCEO。アメリカ政府の後ろ盾を背景に、なりふり構わぬ手段でベルゲン社をロボットのトップ企業にし、あわよくばホロウチルドレンの技術を我が物にしようと考えている。

登場するエネミーロボット[編集]

人型ロボット[編集]

アサルトシューター(A)/V-501 Drone
ゲーム開始直後から登場する、最も一般的な人型ロボット。治安維持など多くの用途で活躍している。アサルトライフルを装備しているが、戦闘能力はそれほど高くない。集団で出現したときは、脚部を破壊して移動速度を遅くしたり、グレネードでまとめて攻撃するとよい。外見は抹茶色の装甲で、成人男性よりやや小柄な躯体。また、実写版のショートムービーの主人公、「アサルト君」として登場する。
アサルトシューター(B)/V-501 Drone
こちらは上記と違い、アサルトライフルに加えて防弾シールドを所持したタイプ。シールドを攻撃してもダメージを与えられないため、足元を狙うか、グレネードやショックバーストで複数体まとめての攻撃が有効。外見はアサルトシューター(A)と同一。
ラピッドシューター/V-501-V Drone
アサルトシューターの移動速度強化バージョン。序盤から登場するが、照準が合わせづらく苦戦しがちなエネミーである。追いかけると後退しながら攻撃してくるため、遮蔽物に身を隠し、近づいてきたときに脚を狙うのがよい。外見はアサルトシューターと同等の大きさで、レンガ色の外装が特徴。また頭部がやや大型化し、肩には大きな突起が見られる。脚は走力を重視した形状になっているが、シノビほどの運動性は持たない。
デッドアイ/V-R100 Widowmaker
スナイパーライフルを所持し遠方からの狙撃を得意とするエネミー。部位破壊はできないが、装甲は薄く、スナイパーライフルはもちろん、その他の小火器でも数発命中すれば破壊可能。薄い黄土色で、スカートのような脚部外装を持つ小柄な外見。頭部には長く突き出た望遠鏡のような目を持つ。
ゴーレム/V-550 Infiltrator
ショットガンを所持し、接近戦を得意とするエネミー。バトルマップに現れると、こちらに向かって真っ直ぐ突進してくる。遮蔽物に隠れても接近されるため、近づかれる前に足を破壊するか、ショックバーストで行動不能にする必要がある。フットボウラーを思わせる大柄な躯体を持ち、全体的に黒い装甲で覆われている。頭部には赤いセンサーがあり、3本のスリットが入ったバイザーでそれを覆っている。
ヘラクレス(A)/V-3500 Heavy Soldier
やや大型のエネミーで、序盤に登場するものはガトリングガンを装備している。出現地点からほとんど動かず、ガトリングガンを乱射するのが特徴。絶対に正面に立たず、遮蔽物に隠れながら脆弱な頭部を狙うのがベストである。ゴーレムよりもさらに大柄で、茶褐色の装甲を持っている。頭部のセンサーもゴーレムより激しく発光している。
ヘラクレス(B)/V-3500 Heavy Soldier
ロケットランチャーを所持したヘラクレス。このタイプはカーチェイスバトルで登場し、ホイーラーにぶら下がった状態からロケットランチャーを撃ってくる。短時間で倒すならば、ヘラクレスよりもホイーラーを狙ったほうが効率的である。外見はヘラクレス(A)とほぼ変わらない。若干こちらのほうが明るい茶系統であるのが見受けられる。

世界観・用語[編集]

この世界のロボットについて
海水面上昇に伴い国家中枢などを上層都市に移動させるべく、その予算の多くをロボットにつぎ込み、高層建築など危険な仕事をロボットに任せたのがこの世界でロボット産業が発展した一因である。やがて広範囲な分野にロボットが進出し、露天掘り掘削用の巨大な重機ロボットから特殊素材を大量生産するナノサイズ・ロボットの製作まで産業規模は拡大。ベルゲン社が市場を独占するまで、こうしたロボット技術の発展と共に熾烈な開発・販売競争が繰り広げられた。当初は日本がロボット産業を牽引したため、アニメ漫画の影響からか人型ロボットも盛んに開発された結果、富裕層にも人型ロボットが受け入れられ人型ロボットが世界のロボット・スタンダードとなるキッカケを作ったと言われるようになる。
一方で軍事用ロボットは早い段階で研究開発が始まり、既存兵器のロボティクス化だけではなく、人間の兵士から人型戦闘ロボットの転換が図られた。しかし人的損耗が抑えられた事や、人近似ロボットによる工作活動などの戦術により戦局が泥沼化する事態が相次ぎ、アンダーグラウンドにも人近似ロボットが流出した事でテロが頻発するようになってしまった。このため、ロボットの所持・開発・研究を規制しろという声が上がり始め、ニュージュネーブ条約の制定に至る。
ニュージュネーブ条約と『ジュネーブ・コード』
世界150カ国が、戦争に使用する軍事用ロボットの数量削減、使用目的の限定、そして爆弾テロなどで使用される人間と判別が難しい「人近似ロボット」の禁止などを目的とした国際条約ニュージュネーブ条約。その21条では「人近似ロボット」の定義として姿形を人間に似せることを禁止するだけでなく、人間の精神を尊重するためということで「精神的高次機能を有する人工知能」研究開発の禁止も盛り込まれており、この条文を『ジュネーブ・コード』と呼ぶ。ジュネーブ・コードは新世界の新たな倫理を作り出したと言われている。
加盟国にニュージュネーブ条約を遵守させるために設立されたのがIRTA(国際ロボット技術機構)である。
ラストクルー(Rust Crew)
IRTA(国際ロボット技術機構)がジュネーブ・コード違反を摘発するため、米軍支援の下で独自に保有する多国籍の潜入捜査部隊。捜査は事前通告無しの抜き打ちで行われる。司令部はアメリカの人員で占められているため、事実上アメリカ政府の御用聞きと化している。
部隊の所属国毎に特色があり、フランス部隊は電脳戦やロボットを積極的に取り入れている。
ホロウチルドレン
軟部組織・皮膚を模した細胞シートで金属骨格を覆った、全く人間と区別のつかない外見を持ったロボット。加えて人間と同等の感情・自我、さらに個体によっては生殖能力すら有するため、外傷などで細胞シートが剥離しないかぎり判別は不可能に近い(このようなロボットを製造することはニュージュネーブ条約・21条で禁じられている)。
推定30年以上前から人間社会に紛れ込んでおり、ホロウチルドレン自身も自らを人間と信じて疑っていない。
IRTAはその存在を人間社会の脅威とみなし、製造者と目される天田洋二の身柄拘束をラストクルーに指示する。
ベルゲン社(BERGEN)
アメリカ合衆国ミシガン州デトロイトを本拠地とし、世界市場のシェア95%を独占するロボット製造会社。ロボットに組み込む基本OSを押さえている。アメリカ政府の後ろ盾と資金援助を背景に、なりふり構わぬ手段で急成長を遂げた。CEOであるアレクサンダー・ベルゲンとその一族による経営が続いており、政界や財界に絶大な影響力を有している。その経営方針はアメリカの国益とも絡み合っているとされる。21世紀の「ロボット・タイクーン」と呼ばれ、巧みな会社経営でカルテル認定を避けている。
AMADA社
2030年に天田洋二が設立した、日本のロボット開発会社。当時のロボットの最先端・最大生産国であった日本を牽引し、世界に先駆けてヒト型ロボットの開発を進め、次々に優れた新製品を世に送り出した。そのため、国際的にも注目を浴びていた。その資金力でニューオーダーズを援助し、彼らが政権を握るとその見返りに上層都市プロジェクトに参入。更に巨額の収益を上げた。今でも内務省との癒着は公然の秘密となっている。
しかし、2035年に全てのロボットのAIに組み込む基本OS技術が産業スパイに盗まれ、更に2039年に特許侵害でベルゲン社を訴えるも敗訴。今では世界的には小規模な会社となっている。
ちなみに実在する会社アマダとは無関係(公式サイトにも記述されているほど)。
ハイブリッド
この事件の核心となる「存在してはいけない存在」。AMADA社の「あるモノ」が、自衛のためにロボットと人間の垣根を取り払おうとした結果生まれた。
生殖機能を持つ最新型のホロウチルドレンを母親に持つヒトの事。肉体的にはヒトと変わりはないため、本人も自らの素性を知らない事が多い。現在、108体が確認されている。遺伝子的に優れた身体機能を持ち、感情の起伏が少ないとされる。


2080年の東京[編集]

東京は海岸部にあるが故に海水面上昇の影響を諸に受けてしまっている。高さ100メートルを越す東京湾の巨大堤防は着工から50年かけた今もなお建設工事を続けている。予算不足で対策が執られなかったお台場は法的には水没地帯に指定されて放棄されており、首都高は2030年代から上層都市建設反対派のテロによる爆破事件などが多発した事もあって、インフラとして機能しなくなり打ち捨てられている。六本木は地下鉄などに流れ込んだ地下水などでかつてのショッピングセンターや高層建築の土台部分が脆くなって倒壊の危険性が高くなっており、ほとんど人は住んでおらず、内務省治安部隊とレジスタンスの勢力が拮抗する地区として、過去に激しい戦闘が幾度も繰り返されている。上層都市は渋谷の近くに立てられている。

特権階級や富裕層が一見不自由が無いように見える生活を上層都市で謳歌している一方で、下層スラムでは難民同然の人々が政府からの最低限の食糧配給を受けて細々と暮らしている。下層は非常に治安が悪く、一般市民ですらを携行しているのが当たり前になっている。また、ここに住んでいるものは原則として上層都市へ立ち入る事を厳しく禁じられており、上層へ向かおうにも治安維持部隊のロボット達の監視が厳しいため行く事はほぼ不可能である。

ニューオーダーズ
2033年に興った日本の孤立主義右翼的政治勢力。地球温暖化などから派生した多数の経済的社会不安の中で台頭し、「海面上昇に備えた社会基盤整備」「ロボットによる経済再生」「新たな社会秩序の構築」の3つの目標を掲げ、社会の期待を受けて強力なリーダーシップの元、勢力を拡大した。AMADA社からの資金援助を受け、ロボットを大量投入した国家基盤事業として海面上昇対策工事、上層都市プロジェクトなどを展開、その見返りにAMADA社に上層都市計画への参入などの特権や便宜を与えた。
現在でも内務省の主要構成員はニューオーダーズである。
内務省
ニューオーダーズが秩序回復のために警察庁海上保安庁総務省国土交通省厚生労働省などの権限を吸収して設立した。AMADA社から膨大な資金提供を受ける代わりにAMADA社にさまざまな特権や便宜を与えているのは公然の秘密となっている。反政府レジスタンスらに対し強力かつ迅速な行動をとることが認められており、AMADA社のロボット戦術を重視した治安維持部隊を次々に創設。レジスタンスがほぼ力を失った現在でもなお治安維持にあたるロボット達は増え続けており、内務省の権限増大に歯止めを掛ける者はいない。
反政府レジスタンス
内務省からは『テロリスト』と呼ばれている勢力。複数のグループが独自に動いている。
ニューオーダーズに反発して発生した勢力で、特に上層都市プロジェクトが下層都市をスラムとして見捨てることと表裏一体であることからその反発を強める。その構成員は上層都市に移住できない難民同然の貧困層がその大勢を占めている。ただし2080年現在では、長引く抗争による疲弊と圧倒的な戦力を持つ内務省との差に戦意を喪失しかけている。

仕様[編集]

ゲーム内容は一般的なサードパーソン・シューティングゲームであるが、ウォータースライダーステージや水上バイクの操作などアクションステージやQTEも存在する。プレイヤーだけでなく味方NPCが死んでもゲームオーバーになる。プレイヤーがダメージを受けると、受けたダメージが大きいほど画面の周囲が赤くぼやける。体力はある程度までなら一定時間ダメージを受けなければ自動回復する[5]

武器の購入や強化はステージの所々に置かれているショップ端末で、敵を撃破すると入手できるクレジットを使用して行う。ショップ端末にはクジがついており、買い物をして端末を離れる際にハズレ・アタリ・大当たりをランダムで抽選し、アタリと大当たりでは景品としてアイテムが射出される。また、武器は倒した敵が落とした物を一時的に使用することもできる。キャラクターそのものの強化はショップ端末で販売していたり、ステージに落ちている『ナノマシン』というアイテムを、2×3のマス目パズルの要領で組み合わせを考えながら装備する事で行う。

ステージによっては同行する味方を絞る必要がある。ステージを進んだ先で更に同行者を絞る必要がある事もある。

信頼度[編集]

味方NPCには、それぞれのキャラクターに主人公に対する『信頼度』が設定されている。信頼度は相手の作戦に同意したり、戦闘中に助けたり、会話で好感を得ると上昇し、逆に誤射をしたり、強引な作戦行動で仲間がダメージを受けたり、会話で不評を買った場合には下降する。信頼度が高いとNPCはプレイヤーが楽になる作戦を、逆に低いとプレイヤーの身を危険にさらす作戦を提案する。プレイヤーが提案した作戦を味方NPCが同意するかどうかも信頼度によって決まる。更に、信頼度によってストーリーの内容が変化し、エンディングにも影響を及ぼす。

リップルリンクとボイスコマンド[編集]

このゲームではプレイヤーが任意のタイミングで味方NPCへの指示や会話を行うことが出来る『リップルリンク』というシステムを搭載している。ボイスコマンドはその自由度を高めるためにマイクが接続されている状態で使用できる音声認識を利用した機能。マイクが接続されていない状態では簡易コマンド画面を開き選択したい定型文のボタンを押して指示・会話を行う。『隠れろ』など一部の指示はボイスコマンドでしか指示が出せない。非戦闘中ではこちらから会話を振る事も出来る。味方NPCがプレイヤーの指示を受け入れるかどうかも信頼度によって変わる。

マルチプレイ[編集]

本作におけるネットワーク対戦は1ゲームで最大10人同時にプレイ出来る。チームは政府軍側とレジスタンス側に別れ、対戦を行う。

ゲームモード[編集]

フリーフォーオール
個人戦であり、政府軍でもレジスタンスでも自分以外のプレイヤーは全員敵とみなして戦わなければならない。他のキャラクターを倒すことで個人のスコアが増加し、制限時間内に個人のスコアが最も高いプレイヤーが勝ちとなる。
チームデスマッチ
政府軍とレジスタンスに別れて対戦を行う。5ラウンド制で3ラウンドを先取したチームが勝利となる。また、各ラウンドは制限時間内にチームのスコアが高いチームがラウンド取得となる。
チームサバイバル
チームデスマッチのルールに似ているが、一度死亡すると次のラウンドまで復活できない。敵チームを全滅させることが目的となる。
オペレーション
攻撃側と守備側を交代しながら対戦し、攻撃側はステージに配置された爆弾を守備側の補給物資に設置し爆破を目指す。守備側は攻撃側から爆破されないように補給物資を守らなければならない。
6ラウンド制で4ラウンド先取したチームが勝利。
データキャプチャー
敵陣のデータを回収し、自陣に持ち帰る「キャプチャー・ザ・フラッグ」のようなモード。自陣に自チームの「データ」を確保している状態で、敵チームの「データ」を回収し、自陣に持ち帰るとスコアが入る。一度スコアが入ると、「データ」は自陣と敵陣に1つずつ設置された状態に戻る。
ドメインコントロール
攻撃側と守備側を交代しながら対戦し、攻撃側は守備側の3つのポイントエリアを順番に全て制圧しなければならない。各ラウンドは、制限時間内に全てのポイントエリアの制圧に成功すれば攻撃側の勝利、1つでもポイントエリアの防衛に成功すれば守備側の勝利となる。6ラウンド制で4ラウンド先取したチームが勝利。
コープモード
プレイヤー同士が協力するプレイモード。最大4名で仲間と協力してエネミーロボットを倒す。ラウンド制で、全50ラウンドのクリアを目指す。ラウンド毎に出現するエネミーロボットを全滅させることで次のラウンドに進むことができる。

なお、オンラインプレイのキャラクターは以下の5つのクラスに分けられる。

クラス[編集]

ソルジャー
メイン武器カテゴリ:アサルトライフル
あらゆる状況に応じて柔軟に対応できる標準的なクラス。近距離から遠距離まで範囲に捕らわれず柔軟に対応できるが、近距離ではスカウトとストライカーに、遠距離ではスナイパーとヘビーガンナーに弱い。
スカウト
メイン武器カテゴリ:サブマシンガン
機動力が最も早いクラス。接近戦や背面からの攻撃を得意とするが、防御力は雀の涙程度であり、中距離以上の戦闘が苦手。
スナイパー
メイン武器カテゴリ:スナイパーライフル
目立たない姿で物陰から狙撃するのに適したクラス。プレイヤーの腕によって一撃必殺の攻撃を繰り出せるが、近距離から中距離までの戦闘は苦手。防御力も低い。
ヘビーガンナー
メイン武器カテゴリ:ライトマシンガン
装弾数が多く、中距離から遠距離までの戦闘が得意であり、防御力は高いが、機動力が低い。
ストライカー
メイン武器カテゴリ:ショットガン
近距離をメインに戦うクラス。機動力が高めだが、射程距離が短いため、中距離以上の攻撃が苦手。

脚注[編集]

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外部リンク[編集]