オーディンスフィア

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オーディンスフィア
ODIN SPHERE
ジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 PlayStation 2
開発元 アトラスヴァニラウェア
発売元 日本の旗アメリカ合衆国の旗 アトラス
欧州連合の旗 スクウェア・エニックス
人数 1人
メディア DVD-ROM1枚
発売日 日本の旗 2007年5月17日
アメリカ合衆国の旗 2007年5月22日
欧州連合の旗 2008年3月14日
対象年齢 CERO: A
ESRB: Teen
PEGI: 12+
デバイス メモリーカード(8MB):200KB以上
売上本数 日本の旗 9万1,587本[1]
アメリカ合衆国の旗 約23万本
欧州連合の旗 約18万本
世界 約56万本[2]
その他 予約特典:豪華設定資料集
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オーディンスフィア』(Odin Sphere)は、ヴァニラウェア及びアトラスが開発したPlayStation 2用のロールプレイングゲームである。

概要[編集]

開発は『プリンセスクラウン』の制作に携わった神谷盛治らによるヴァニラウェアが担当し、作曲は『伝説のオウガバトル』などを手がけた崎元仁を始めとしたベイシスケイプの面々が担当した。ワーグナーの楽劇ニーベルングの指環をベースに、戦争に翻弄される人々と世界の終焉を描いた叙事詩。イベントシーンは演劇調になっており、時間軸を共有する複数の物語を観賞しながら終末の予言の謎を解き明かしていく。

手描き調の絵本のような幻想的な絵柄が特徴。「五つの災厄」によって滅びるという予言の残る地を舞台に、5人の主人公の物語が紡がれる。その名の通り、登場人物や世界観は北欧神話指輪物語を参考にしている[3]

6つの物語に分かれており、物語ごとに主人公が異なる。RPGだがアクション要素が強く、横スクロールバトルで各ラウンドをクリアしていく。

本作は国内外でそれぞれ10万本ずつの実績を残すヒットとなった[4]

物語[編集]

序章[編集]

むかしむかし、あるところにアリスという女の子がいました。

ある日、アリスは屋根裏部屋にある書庫で1冊の古い本を見つけたのでした。その本の名前は「ワルキューレ」。アリスは椅子に座ってその本を読むことにしました。それは、とてもとても不思議な物語でした…。

エリオンと呼ばれる大陸には神々や妖精、そして様々な魔物たちが住んでいました。
その中でも最も強大な力を持っていたのが魔法大国「バレンタイン」でした。この国には魔石を生み出すことのできる「魔力の結晶炉」があったのでした。この魔石を精製することで魔力を蓄積し成長する武器「サイファー」を作ることができ、これを手にすれば誰でも魔法を使えるようになるのでした。
しかし、バレンタインはある日、一夜にして謎の滅亡を遂げたのです。
そして、滅亡したバレンタイン跡地に残っていた魔力の結晶炉を巡り、魔王オーダインの収める北の大国「ラグナネイブル」と南に位置する妖精の国「リングフォールド」の間で、血で血を洗う大きな大きな戦さが起こったのでした…。

5つの物語[編集]

オーディンスフィアとは、エリオンの中で巻き起こる争乱と終焉を描いたものであり、それは5人の主人公の視点によって描かれる。5人それぞれが主人公となった物語が存在し、ストーリーを完了する毎に次の物語をプレイする事が出来る。5つ全ての物語が終わると、五つの災厄による世界の終わり、「終焉」が始まる。

第一の物語「ワルキューレ」[編集]

グウェンドリンが主人公の物語。時系列上では最も遅く始まり、最も遅く終わる。タイタニアとは一切関わらない。
魔王オーダインの娘、グウェンドリンは優秀なワルキューレとして戦場を駆けていた。全ては父の寵愛を得る為である。姉グリゼルダが持っていたサイファーの槍を受け継ぎ、奔走するグウェンドリンだったが、オーダインの寵愛は亡国バレンタインの王女、ベルベットに向けられるのみ。それでも一途に父を慕うグウェンドリンは処刑されそうになったベルベットを救い、その咎で厳罰を受ける。それは魔法によって眠りにつき、目覚めて最初に見た男に心を奪われるというもの。そして目覚めたグウェンドリンが見た者は、リングフォールドの魔剣使い、仇敵オズワルドだった・・・。

第二の物語「呪われ王子の冒険」[編集]

コルネリウスが主人公の物語。時系列上では「運命と共に」とほぼ同時刻に始まり、最も早く終わる物語である。
タイタニアの王子コルネリウスは、亡国バレンタインの王女、ベルベットの恋人だった。ある日、愛を告げようとベルベットの元に赴くコルネリウスだったが、気がついた時彼の姿は獣に変じ、死の国エンデルフィアに倒れていた。そして闇の向こうの謎の声からサイファーの剣を獲得したコルネリウスはエンデルフィアから脱出し、己の身にかかった呪いを解く方法を探して奔走する。

第三の物語「妖精の国の物語」[編集]

メルセデスが主人公の物語。時系列上では「死と闇黒の剣」と同時刻に始まり、二番目に遅く終わる。
リングフォールドの王女メルセデスはその幼さも相まって世間知らずなお転婆娘だった。だがコルドロンを巡る戦いの中で母である現女王エルファリアを失った事で彼女を取り巻く環境は一変する。ラグナネイブルに奪われたコルドロン、信頼していたメルヴィンの裏切り、そして妖精そのものの絶滅の危機・・・。数々の苦難に晒されるメルセデスだったが、森で出会ったカエルや家臣達の助力を得て、女王として成長していく。

第四の物語「死と闇黒の剣」[編集]

オズワルドが主人公の物語。時系列上では「妖精の国の物語」と同時刻に始まり、「ワルキューレ」の後半と交替する形で終わる。
魔剣を奮うリングフォールドの剣士、オズワルドはその強大な力によって賢竜ハインデルを殺した。全ては養父メルヴィンの願いを叶える為である。本当の両親に捨てられたオズワルドは妖精であるメルヴィンに育てられ、その恩義に報いるべく彼の命令を遵守した。だが次第に彼の体は魔剣の呪いに蝕まれ、そしてメルヴィンの真意を知って絶望する。そんな彼の支えとなったのは、戦場で出会い、そして死の国で自分を導いた「青い鳥」の半身、グウェンドリンだった。眠りについたグウェンドリンを目覚めさせ、愛を通わせる為にオズワルドは行動する。

第五の物語「運命とともに」[編集]

ベルベットが主人公の物語。時系列上では最も早く始まり、「死と闇黒の剣」と同時刻に終わる。
イルリットの森の奥に住む少女、ベルベットは亡国バレンタインの遺された王女であった。コルネリウスと愛を通わせるベルベットであったが、彼女には実の母が遺した呪いと死の予言が遺されていた。そしてベルベットは己と世界の未来に待つ終焉を止める為、コルドロンを完全に停止させる為に奔走する。

用語[編集]

土地[編集]

物語の舞台となる大陸・エリオン
多くの人々、死霊、獣、妖精達が住まう大陸。円を描く形で大地が広がっており、中央には大海から区分した海水があり、それはリングフォールドの左右にある隙間を通じて大海と繋がっている。西部に高山、東部に山脈、北部に低い岩山地帯が広がっており、木々で満ちた森林地帯は南部の「リングフォールド」と東北部のイルリットの森しか存在していない。環境が現実の世界と異なるのか、西方の海には流氷が浮かび、東部は火山のある熱帯地帯であり、東北部に緑溢れた密林が広がっている。幾つもの国々を抱え、その国々に住まう者達によって何時か滅ぶ事が予見されている。
バレンタイン王のコルドロンによるレヴァンタン育成と、ガロンの覚醒をきっかけにして「終焉」が始まり、大地の命は次々に奪われる。
魔王の治める北方の大国・ラグナネイブル
またの名を「魔王の国」と言い、その名の通り「魔王」オーダインが治める軍事大国。首都の名はネビュラポリス。
ネビュラポリスには建造物が立ち並ぶ近代的な様相を見せているが、空は常に夜であり、煌めく流れ星が周回する幻想的な風景が広がっている。健康体の者は総じて戦士であり、女性はワルキューレ、男性はバーサーカーとなる事が義務づけられている。戦い、勝利し、戦いの中で死ぬ事が最大の名誉とされている。戦場で傷を負って戦えなくなったワルキューレは王が定めた男の物となり、子を産む役目を担わされる。それはワルキューレ達にとってこの上ない不名誉であり、なので彼女達は半端に生き残る位なら望んで死を選ぶ節さえある。領地の外れ、イルリットの森の海よりの地には廃れた古城が立っており、罪によって眠りについたグウェンドリンはそこに寝かされており、後にオズワルドの持ち物となる。大陸全土の支配を目指しており、エンデルフィアから魔石を盗んで武器を造り、リングフォールドとコルドロンを巡って戦争を繰り返している。
妖精達が住まう南方の国・リングフォールド
「妖精の国」とも呼ばれ、フォゾンに満ちた豊な密林に棲む妖精達が暮らしている。
フォゾンに満ちた樹林の中にある国で、フォゾンを吸収して生きる者達が住んでおり、妖精の他にもユニコーンナイトやリリパットといった数々の異種族が住んでおり、気品と威厳に溢れた女王に忠誠を誓い、女王の統制によって共存している。バレンタインと隣接した国であった為に、滅んだ後はコルドロンを領地に置く事となった。フォゾンを収集するコルドロンの機能によって繁栄を得ていたが、コルドロンを得ようとするラグナネイブルの侵略を受けており、抗戦を余儀なくされている。女王を筆頭にして基本的に穏健な国風であり、侵攻されない限り望んで戦いを起こそうとはしない。
東方に広がる古の大国・タイタニア王国
ラグナネイブルとは異なり、極普通の人間達が住む国。
かなり古くから存在している歴史ある大国であり、その歴史の中で強大な力を持つ秘術を編み出しており、それは王族達の中でのみ伝えられている。賑やかな城下町が特徴的で商業も盛んであるが、法が厳しく、法にそぐわぬ者は勿論、法に異を唱えた者でさえも即座に打ち首にされる。かつて魔獣によって滅びの危機に晒されたが、若き日のエドマンド王によって魔獣は倒され、滅びを免れた。しかしそのエドマンド王も年老いて臆病になり、今は過剰なまでに平和を維持しようと圧政に近い政治が横行し、国民達の不満は絶えない。地下には広大な用水路が広がっている。王族にのみ伝えられる強力な秘術があるらしい。
死霊が跋扈する西北の地・エンデルフィア
「死の国」「死者の国」「冥界」と様々な呼び方がされる、暗闇と荒涼とした渓谷が広がる国。
本来同じ世界には有り得ない筈の死後の世界であり、女王オデットの存在によって生者の世界に国として存在している。多くの死せる者は安らかな眠りを与えられるが、罪を置かした者はレブナントやガイストと成り果て、暗闇の中で苦しみを強いられる。その出入り口は迷宮と化した渓谷が広がっており、無事にエンデルフィアに入る道を知るのはオーダインと三賢人のみである。だが、たとえ入る事が出来たとしても生者が踏み入る事は一切許されておらず、生きながらにして領地に踏み入った者はオデットによって生きながらの死霊となり、永劫の苦しみを強いられる。
炎と溶岩に満ちた東南の国・ボルケネルン
「炎の国」とも呼ばれ、大火と溶岩が蠢く活火山の洞窟であり、最奥には神殿がそびえ立つ国。
バルカンとサラマンダーが跋扈する灼熱の地であり、それ以外の者が踏み入ればあまりの高熱に存在するだけで体力を消耗してしまう過酷な環境である。エンデルフィアと同じく出入り口を知る者が限られた地であり、たとえ入る事が出来たとしても王であるオニキスの許可が無ければ歓迎される事は無い。最奥の神殿には原初の時代から存在する炎が灯っており、バルカンやオニキスはそれを宝として大事にしている。だが終焉を望むバレンタイン王が呼び起こしたレヴァンタンに喰らわれている。
かつては栄華に満ちた国の跡・バレンタインの首都
かつて魔法と栄華に満ちつつも謎の滅亡を遂げた大国、バレンタイン王国の首都があった地で、現在は隣接しているリングフォールドの領地の一端として扱われている。
コルドロンの力によって滅びたのかその地は荒れ果てた盆地となっており、滅びの原因となったコルドロンは今もその中心に存在している。かつての王城なのか巨大な廃墟が遺っており、その地下にはプーカ達が隠れ住むプーカの町が広がっている。遺恨とコルドロンの眠る地としてラグナネイブルとリングフォールドが争う激戦区である。
呪われた者達の住まう地下街・プーカの町
バレンタインの首都跡地の地下に広がるプーカ達の街。
プーカ達が秘密裏に造り出したもので、バレンタインにまつわる者しかその存在を知らない。プーカと化した者達の拠点であり、呪いを解く為のバレンタイン製コインは個々に集められている。プーカ達が得意とする料理店が立ち並び、材料とレシピを持っていけば彼等の美味しい料理を食べる事が出来る。
草木が密集する豊かな土地・イルリットの森
ラグナネイブルとタイタニアの間、東北に広がる巨大な森林。
多くの実りを得る事が出来る豊穣の地であり、同時に危険な獣や虫達が跋扈している。その最奥には水が敷き詰められた湿地帯が広がり、その側にはベルドーの庵が建っている。
吹雪が吹き荒む西方の高山・ウィンターホルン山
エリオンの西部に存在する巨大な山。
周囲を囲う山々には常に雪が積もり、何の用意もなく踏み入る者は凍え、跋扈する獣達に蹂躙される。雲をも突き抜ける山頂には賢竜ハインデルが棲んでおり、山頂まで辿り着いた者の質問に答える。オズワルドによってハインデルが殺された後はワーグナーが棲み着き、竜に仇為す者、特にオズワルドを自らの手で殺める事を切望する危険な地となった。

アイテム[編集]

終焉の予言に伝わる「魔力の大釜」・コルドロン
かつてバレンタインの繁栄の源であった巨大な魔力の結晶炉。周囲のフォゾンを集めて繁栄をもたらし、魔石を造り出す事も出来る。その機能故に国家間の覇権争いや種族の存亡、果てには世界の終焉に深く関わる重要なカギで、本編で繰り広げられる争いの原因ともなっている。
大釜を意のままにする秘宝・ティトレルの指輪
コルドロンを操る為に必要な金色の指輪。元々はバレンタイン王の持ち物だったが、死によって彼の元を離れてエルファリアの物となる。だが様々な思惑によって様々な者達の間を行き交う。
死者の魂を宿す魔性の石・魔石
死の国に存在する鉱石であり、オデットが持つ宝石。サイファーを造る原材料として重要視されているが、死の国にある為それを得る事は非常に難しい。魔石を手に戻ってくる事が出来るのは死の国の抜け道を知るオーダインのみである。大量のフォゾンとコルドロンがあればエンデルフィアの外でも造る事ができる。
フォゾンを喰らう異能の宝石・サイファー
魔石から造り出す事が出来る特殊な宝石。魔石から造るには特殊な技術が必要であり、それはドワーフ族しか持っていない。フォゾンや魂を吸収してその能力を上げる生きた宝石であり、武器に搭載する事で竜をも殺める強大な力を発揮する。しかしその力は自然の摂理に反するものであり、サイファーの武器を持つ者はオデットに疎まれ、竜に憎まれる。
魔王が奮う争闘の一つ目・バロール
オーダインが持つ鎖付き鉄球型のサイファーの武器。煌々と輝くそれはさながら青い太陽の様ですらあり、「青い一つ目」「邪眼」とも称される。その形状に見合う強大な攻撃力を備える、史上最強のサイファー武器である。
天地に仇為す黒き影の源・魔剣(まけん)
かつてブロムが造り、メルヴィンの願いによって死の国の力を持つ特殊なサイファーの剣であり、本編ではオズワルドが持つ。それを奮う者は全身を黒い影で包まれ、人型の魔性に変ずる。それを持つ者は竜をも殺す強大な力を得るが、それと引き換えに死の国に魅入られ、やがては彷徨する悪霊バグベアへと変じる。その力は異能のサイファーにあって更に異質なものであり、天と地と摂理に仇為す悪質な武器である。

エネルギー・現象[編集]

散らした命より生じる異能の欠片・フォゾン
「魔素」とも呼ばれるエネルギー体。得る者に力を与え、木々に豊穣を与える。世界に満ちているがリングフォールド以外は希薄であり、生者が死ぬ瞬間にも生じる為、サイファーの武器を持つ者達は敵を殺めた際に生じるフォゾンを吸収している。
創世より灯り続ける輝き・原初の炎
ボルケネルンの最奥に建つ神殿に安置されている炎。世界が生じた原初の時代から存在しているものであり、「炎の国」の秘宝である。だがバレンタイン王によってレヴァンタンを強大に成長させる為の餌とされている。
不壊なる獣化の呪縛・プーカの呪い
相手を兎に似た獣の姿に変容させる魔法。その効果は強大であり、一度変じた者は如何なる魔法を持ってしても元の姿に戻る事は出来ない。作中の言動と描写からプーカである限りは不老であるが不死ではないことがわかる。またどんな高位な魔法使いも魔法が使えなくなり、死してレブナントになったとしても、自我を失わない。だがそれは永劫の苦しみから逃れる事が出来ないという事である。
唯一の解く方法は、生前のバレンタイン王が制作した魔法のコインを全て集める事である。それもその全てが感謝の念を込めて贈られたもの(盗み等で手に入れたものは駄目)でなければならず、それを果たす事は非常に難しい。
心身を貪る三ツ首の魔獣・ダーコーヴァの秘術
タイタニアの王族にのみ伝わる術。その効果は使用者を三首の巨大な獣に変じさせるもので、変容した獣は凄まじい力を持っている。だが引き換えに使用者の心を蝕み、あらゆる全てを喰い散らかすべき獲物としか見る事が出来なくなる。かつてガロンが使用し、心を蝕まれるままに自国を破壊して死んだ。しかし死して尚獣欲は絶えず、イングヴェイの秘術使用に呼応して暴走しようとしている。近年、ダーコーヴァの獣を制御する方法が編み出されたらしい。

終焉の予言[編集]

終焉の予言とはエリオンに伝わる、何時の日か訪れる世界の破滅の事である。バレンタインに伝わるものと、タイタニアの先王、ガロンがまとめた叙情詩「エリオン叙情詩」の二種類があり、どちらも要約すると「世界は“獣”“死の王”“炎”“大釜”“竜(蛇の王)”の五つの災厄によって滅びる」とするものである。“大釜”がコルドロン、“竜(蛇の王)”がレヴァンタンという名前であるという事以外、一切が謎に包まれている。

バレンタインの予言[編集]

絶望の獣は人を喰らい 希望を砕く 枷の外れた死の狂乱は 生命の光を弄ぶ
荒れ狂う紅蓮の進軍が 玉座の周りを焼き払い 絶望を吐き出す大釜に 大陸の古き血が煮えたぎる
最後の竜レヴァンタンが 血の石を飲み下せば 道は閉ざされ 虚無が世界を覆わん

エリオン叙事詩[編集]

第1節
大釜の炎で大地は沈む
鏃と刃で底打てど
たぎりは溢れん
ただ歩をば戒めるのみ
第2節
燭々たる6つ眼の獣が駆ける
救いの御手の導き手
苦痛を払うるは我が息子
第3節
死の凱旋で冥府の王は現る
漆黒を脅かすは
時に亡き彼の主の影
第4節
森を焦がし灼熱が来たる
人には抗えぬ炎の奔流は
いずれ世界樹に阻まれ消える
第5節
蛇の王が残りを喰らい尽くす
混沌と炎から生じ
母の手で眠る
大地に生命は絶え
終焉が満ちる

登場人物[編集]

読者達[編集]

あまねく物語を読み解く少女・アリス(こじまかずこ
とある家の屋根裏で、「オーディンスフィア」という名の絵本を読む小さな女の子。全ての物語は彼女が読む、という形で進行していく。一番の友達は黒猫のソクラテス。
物語の時を見通す乙女の友達・ソクラテス
アリスの家に飼われている黒猫で、彼女の一番の友達。

各話の主人公達[編集]

誇り高きワルキューレの姫・グウェンドリン (声優:川澄綾子
『ワルキューレ』の主人公。魔王オーダインの次女にして姫。白い髪に紫色の瞳をした美しい少女。
戦場では姉グリゼルダから継いだサイファーの槍を奮って勇敢に戦うワルキューレで、「オーダインの魔女」と畏れられている。冷淡な父親の寵愛を得ようと必死に戦うも一向に顧みられず、敬愛するグリゼルダが戦死しても全く悲しんだ様子を見せない父に深い葛藤と、自己への疑問を持ち始めている。ベルベットとイングヴェイはかつてオーダインがバレンタイン国王女との間にもうけた子で、グウェンドリンにとって異母兄姉にあたる。オーダインがベルベットを娘として愛しつつも王という身分からかばう事が出来ずにいる事を知ると、彼の為に自らの地位を捨ててベルベットを助け、オーダイン自らの手によって眠りの呪いをかけられる。そして自らを目覚めさせたオズワルドに次第に惹かれていく。だがその思慕は本当に魔法によるものなのか、定かではない。
呪いに立ち向かう悲劇の王子・コルネリウス (声:浪川大輔
『呪われ王子の冒険』の主人公。 タイタニアの王子。金髪碧眼の美青年だが、プーカにされてしまう。
王族としての誇りと気品に溢れた勇敢な性格だが、同時にやや世間知らずで青臭い理想を掲げる事も多い。ベルベットとは互いに想い合う恋人同士で、ある日愛を伝えようと出向くが、気がつけば不思議な獣の姿にされ、しかも生きながらにしてエンデルフィアで倒れていた。そこで祖父ガロンからサイファーの剣を与えられ、プーカの呪いを解こうと奔走する。
妖精の国の幼き姫・メルセデス (声:能登麻美子
『妖精の国の物語』の主人公。 リングフォールドの幼い姫。金色の髪に白い花の冠を被った可憐な少女。
その外見通りお転婆で世間知らずな面の目立つ幼い性格をしている。だが妖精の国の女王、母エルファリアの死により否応なしに女王として立つことを求められる。そして周囲の支えを得ながら、やがてはエルファリアに見紛うばかりの立派な女王として成長していく。生前のエルファリアから譲り受けたサイファーの石弓を武器として持つ。また、彼女にたびたび付いてきては助言を与えてくれたカエル、ひいては本来の姿であるイングヴェイにほのかな恋心を抱く。
闇に魅入られし魔剣を振るう黒き剣士・オズワルド (声:千葉進歩
『死と闇黒の剣』の主人公。リングフォールドの重臣、メルヴィンお抱えの剣士。漆黒の鎧に身を包む白髪の青年。
幼い頃に実の両親に捨てられた自分を育ててくれたメルヴィンに心酔しており、彼の為ならどんな無謀な戦いも厭わない。メルヴィンから授けられた「魔剣」を操り、それにかけられた契約により竜のハインデルさえも殺める力を振るうことから「竜殺しの魔剣使い」と呼ばれている。だがメルヴィンが起こしたリングフォールドの反乱で、自分が彼の道具でしかなかった事を告げられ、失意のままに契約の代償として死の国に連れ去られるが、青い鳥に導かれて現世に舞い戻り、青い鳥を重ね見たグウェンドリンを愛し、眠り続ける彼女を目覚めさせる方法を探して奔走する。
死と呪いの運命に翻弄される亡国の姫君・ベルベット (声:沢城みゆき
『運命とともに』の主人公。 亡国バレンタインの姫。アラビア風の赤い衣服に身を包む美女。
普段はおっとりとした性格だが、過酷な運命にも挫けず、抗う芯の強さを持っている。双子の兄イングヴェイがおり、彼とベルベットはバレンタインの民で唯一プーカとなっていない。国が滅亡してからは森に隠れ住んでおり、「森の魔女」と恐れられながらも生活を送っている。母の忘れ形見である鎖のサイファーを武器として振るう。亡き母が予言した世界の終末と自身の死の運命に立ち向かうために奔走する。

各地の王[編集]

現世と幻世を闊歩する魔王・オーダイン(声:立木文彦
美髯を蓄えた、ラグナネイブルの統治者。魔王の通り名で知られる優れた魔法使いであると同時に、巨大な鎖付き鉄球のサイファー、バロールを自在に操る屈強な戦士でもある。原典は北欧神話の王オーディン。若い頃に身分を偽り、使用人として三賢人に近付いてエンデルフィアと現世を行き来する抜け道を盗み出しており、生きた身で自由に現世と死の国を行き来する事が出来る。生命の循環を司る結晶にしてオデットの宝石、魔石を武器にする為に勝手に強奪していく事からオデットに完全に敵視されている。唯一愛した女性、バレンタイン王女やまるで彼女の生き写しの容貌を持つ娘、ベルベットを愛する反面、それ以外の人物、たとえそれが公式の妻や娘達であっても、冷厳に相対する。
死に鎮座する冥界の女王・オデット(声:本田貴子
漆黒のドレスに身を包み、時に優しげな声色で生者を惑わす死の国エンデルフィアの女王。その驕慢な性格は、見える者に高貴な印象を与えるほどである。冥界と現世を繋ぐ存在であり、彼女が存在しているからこそ、生者の世界に死の国が現出している。すべての生命は死後、彼女の膝元に平伏することになる。しかし、彼女の束縛を振り切って死の国から出る方法も存在しており、そういった「摂理に反する者」に対しては、もはや無上の冷酷さをもって接するのみである。
傲慢な愛に飢え渇く炎の王・オニキス(声:関智一
赤黒い筋骨隆々の体に白い髪を生やし、黄金の王冠を頂いた炎の国ボルケネルンの王。ボルケネルン唯一の男であり、国民にして妹、そして兵隊でもあるバルカン達に愛されている。若い青年の姿をしているが、実際はオーダインよりも遥かに長い時を生きている。普段は気品のある礼儀正しい態度をとるが、その実は情熱的にして高慢な性格をしている。グウェンドリンのその気高い心に惹かれており、彼女を自分のものにしたいと願っている。その想いは純粋で一途を極めるが、同時に自分が彼女を所有出来さえすれば良いと言う、グウェンドリンの感情を全く考えない独善的なものでもある。普段は人の姿をとるが、その本当の姿は全身が溶岩で出来た巨大な異形であり、戦闘時はその姿に変じる。
今は亡き緑と妖精達の女王・エルファリア(声:本田貴子
花冠を頂き、右手には杖を持つ妖精達の国リングフォールドの美しき女王。メルセデスの母親で、黄金色の髪が血縁を伺わせる。温和でありながらも、賢明で、威厳を備えており、妖精族から絶対的な支持を集めていた。しかしコルドロン戦争の中でオーダインによって致命傷を受け、辛くも王宮に戻るがメルセデスに遺言を遺して息絶える。本来は破壊も争いも好まない穏健派だが、妖精族が生きる為にコルドロンを巡ってラグナネイブルと争い続けていた。
過去の栄誉を忘れた臆病な老王・エドマンド(声:松岡文雄
歴史ある東方の大国タイタニアを治める王。国を襲った魔獣を倒した英雄としられるが今や面影は無く、小柄で臆病な老人と化し、果ては側近の魔法使い、ウルズールの傀儡と成り下がった。コルネリウスをベルベットから引き離して、より国益に資する異国の王女との結婚を推し進めんとして奔走する。かつての魔獣の真相は、自国防衛の為にダーコーヴァの獣となるも心を蝕まれた父ガロンを止める為、ガロン自身の意思で彼を殺めたというものであった。今でこそ臆病な人物だが、彼が国と民を救うべくタイタニア王族の宿命たる「父殺し」を決然と行い、変身の秘術の制御法が確立していなかった当時、父王の二の舞を踏むことを厭わず、自らもダーコーヴァの獣になる覚悟をもって、バレンタイン王に侵略を諦めさせたのも事実である。

[編集]

火と暴風を奮う最強の飛竜・ワーグナー(声:立木文彦
強大な力を持つ竜の中に置いて、更に抜きん出た力を持つ世界最強の竜。口から火を吐き、巨大な翼は幾つもの竜巻を起こし、オーダインですら正面から挑もうとはしない。しかし決して凶暴と言う訳ではなく、高い知性と神々しいまでの威厳を持ち、仲間の竜が一度傷付けられれば代わって逆襲し、どんなに憎んだ者であっても借りを作れば行動を持ってそれに答える義侠心も持ち合わせている。竜という種族に強い誇りを持っており、竜をも殺めるサイファーの武器や、それを造る者、操る者を憎んでいる。
三賢人に隷属させられる不遇の竜・ベリアル(声:飯塚昭三
紫と黄の鱗を持ち、頬まで裂けた大きな口を持つ巨大な地竜。賢明だが心優しい性格で、竜でありながら人間達と共存しようとした。その結果三賢人に騙されて心臓を魔法の鎖で締め付けられ、隷属させられてしまった。多くの場合ベルドーに使役されており、ベルドーが「リングフォールド」に加担していた為、結果として妖精達に力を貸す事が多かった。なので妖精達からは「守護竜」と呼ばれていた。だがベリアル自身は使役される事に辟易しており、最後には自ら死を望んだ。
未来を見据える博学の賢竜・ハインデル(声:若本規夫
両頬に大きなひれを持つ、黄金色の鱗で全身を覆う地竜。博識にして探究心の強い性格で、未来を見通す能力を持っており、世界の終焉すらも予見している。その性質故に古くからバレンタインの王族と深く関わっていたが、ハインデル自身は彼等の事を友人と思っていた訳ではないようだ。人間に興味を持っており、悩みの解決を求めて訪れた人間の問いに答える事もある。自分がオズワルドに殺される事さえも見通し、それが世界の成り行きに必要な事だと受け入れており、訪れたオズワルドに僅かな助言を遺してその命を凶刃の下に散らした。
終焉を呼ぶ予言の竜・レヴァンタン
バレンタイン王が世界を滅ぼす為に竜の卵を改変して生み出した竜。バレンタイン王からその力の殆どを授けられており、幼いながらもオニキスやオズワルドが苦戦する程の力を持つ。その証にバレンタイン王が被っていた王冠を頂いている。一度はコルネリウスに倒されるがバレンタイン王に回収され、予言に相応しい強大な力を得る為にボルケネルンの原初の炎を喰らい続けている。

三賢人[編集]

黒衣と赤衣の老獪な魔法使い・スカルディ(声:西川幾雄
三賢人の一人で、赤いローブに黒いマントで上半身を覆う老人の魔法使い。知的を装うが実際は陰険な性格で、その口は三賢人以外の誰かに対しての侮辱を頻繁に吐き出す。ベルベットやイングヴェイ等のバレンタインの生き残り達の前によく姿を表す。
白衣に紫の帽子を頂く老獪・ウルズール(声:平松慎吾
三賢人の一人で、白いローブに青紫の尖り帽子を被った老人の魔法使い。タイタニアの宮廷魔法使いとしてエドマンド王の側近を勤める。だが実際は魔法と謀略によって裏からエドマンド王を唆す逆臣である。タイタニア王族に伝わる秘術を得ようとしており、断固としてそれを出さないエドマンド王に業を煮やし、最後にはタイタニアの地下水路にベリアルを呼び出してタイタニア王を脅迫した。
緑と黒と赤に彩られた老人・ベルドー(声:立木文彦
三賢人の一人で、緑のローブに黒いマント、そして赤い尖り帽子を被った老人の魔法使い。リングフォールドでエルファリアに仕えており、ベリアルを操る魔法使いとして重宝されていた。だが後に反逆したメルヴィンに加担し、メルセデスを暗殺しようとした。優れた技術と知識を持ち合わせているが高慢な性格で、自分の意にそぐわない者を従わせようと固執し、周りが見えなくなる事も多い。

重要なサブキャラクター達[編集]

悲劇の過去に傷ついた亡国の王子・イングヴェイ(声:森久保祥太郎
亡国バレンタインの王子で、ベルベットの双子の兄にあたる青年。暗褐色のマントとターバンに身を包み、三賢人の協力を得つつコルドロン破壊の為に各地で暗躍する。過去の悲劇的な経験からか、目的の為なら手段を選ばない独善的な思想を持つ。ベルベットと想いを通わせるコルネリウスを厭み、プーカの呪いをかけたシスコンでもある。だが面倒見の良い一面もあり、ウルズールの呪いを受けている間はメルセデスと行動を共にし、彼女の成長を手助けした。かつて実父オーダインと為にバレンタインを滅ぼすも、彼からの心無い言葉に傷付き、指輪をエルファリアに贈る。その後もベルベットへの兄弟愛やオーダインへの恨みのままに行動する。しかし彼の行動の全ては常に彼の望みとは正反対の結果を生み出し、最後には五つの災厄の一端を担う事となる。
冥府の底より這い出した亡霊・バレンタイン王(声:平松慎吾
亡国バレンタインの王で、ベルベットとイングヴェイの祖父にあたる。かつては穏健な心と偉大な魔力によって民から人望を集めた名君だったが、魔法のコインを造った頃から人が変わり、最後にはコルドロンを用いてバレンタインを滅亡させ、国民をプーカに変えた。自身も呪いによってレブナントに成り果て、エンデルフィアを放浪していた。だがコルネリウスの出現によってエンデルフィアの外に逃げ、再び世界を滅ぼそうと竜の卵を盗み出し、「予言の竜」レヴァンタンを生み出す。骸骨を剥き出した躯の姿に変わり果てたが、その心は深い憎しみが刻み込まれ、世界を呪い、復讐しようとしている。
暴虐と我欲を叫ぶ傲慢な将軍・ブリガン(声:飯塚昭三
全身が筋肉で覆われたラグナネイブル軍の屈強な将軍。巨漢で豪腕の戦士だが傲慢かつ陰険な性格で、権力に対する欲も深く、言動にも男尊女卑の思想がありありと伺える。自分が一番優れた存在であると考え、内心ラグナネイブルの王座はオーダインよりも自分にこそ相応しいと考えている。大変な大酒飲みで、休みがあればワルキューレ達を侍らせて暴飲暴食を繰り広げる。
父の愛を得る事なく散る戦乙女・グリゼルダ(声:大原さやか
オーダインの娘でグウェンドリンの姉にあたるワルキューレ。多くのワルキューレ達から信頼を集める勇敢なワルキューレの将で、王の娘として、自ら進んで危険な戦場に飛び込んでいく。ラグナネイブル外の人間に対して冷酷非情な振る舞いをとるが、それさえも王の娘としての責任感がやらせる事であり、本人は相当無理をしているらしい。コルドロンを巡る戦争の中で命を落とし、自らが奮っていたサイファーの槍をグウェンドリンに譲る。
安眠を望む異形の先王・ガロン(声:中田譲治
エドマンド王の父、コルネリウスの祖父にあたる人物で、タイタニアの先王。バレンタインの侵略に抗う為、自国防衛の為にタイタニアに伝わる秘術で魔獣に変貌し、その力でバレンタイン軍を撃退するが次第に心を侵され、護る事を望んだタイタニアで七日七晩暴れ回ってしまう。そうして自ら死を望み、当時若かったエドマンド王にサイファーの剣で自らを殺させた。その後はエンデルフィアの奥で鎖に繋がれ、封じられている。本人はこのまま放置されて安らかに過ごす事を望んでいるが、三賢人によって再び現世に呼び戻され、世界を滅ぼした後の王に据えられようとしている。オデットによる不滅の呪いと、タイタニア王族が抱える「王族は王族によってのみ殺す事が出来る」という宿命から、決して消し去る事の出来ない存在となった。
野心を心に秘めた妖精の家臣・メルヴィン(声:速水奨
エルファリアの甥で、リングフォールド女王の側近を勤める長髪の美男。各国との戦争の中でサイファーの有用性に気付き、それを研究し、武器として量産し、国力を強めたいと想っている。非情な野心家で謀略の絶えないが、全てはリングフォールドを想うが故の行動であり、「リングフォールドの為」という大義名分の下に様々な計略を巡らせる。
魔剣を手掛けた名鍛冶・ブロム(声:松岡文雄
ドワーフ族(リングフォールドに加担している為リリパットに分類される)の名鍛冶職人で、魔石からサイファーを造り出す事が出来る数少ない存在でもある。多くのサイファー武器を制作し、メルセデスの石弓やオズワルドの魔剣を造ったのも彼である。しかし本人は魔剣を造った事を酷く後悔しており、魔剣を奮うオズワルドに深い罪の意識を抱き、少しでも抗う為にオズワルドと共に行動する。メルヴィンに反抗した為に一度は生きながら死の国に送られるがメルセデスによって連れ戻され、オーダインのバロールを破る為の武器の制作を求められる。
妖精の女王に仕える忠臣・マシュウ(声:西川幾雄
ドワーフ族(リングフォールドに加担している為リリパットに分類される)の男で、女王に仕える忠実な執事。幼少の頃からメルセデスの世話係を任されており、彼女からは「爺や」と呼ばれている。エルファリア亡き後はメルセデスの忠臣となり、女王として成長するのを助ける。

プーカ族[編集]

戦乙女に付き従う侍女・ミリス(声:伊藤美紀
ラグナネイブルに奉公に来ている心優しいプーカの女性。グウェンドリンを慕い、身の回りだけでなく心の支えにもなっている。グウェンドリンの為なら自らの命も惜しまず、当初オズワルドがグウェンドリンを狙っていると考え、怯えながらもオズワルドの前に立ち塞がった。
亡国の知識を持つ老博士・クロイツ先生(声:松岡文雄
ベルベットやイングヴェイに子供の頃から勉学を教えてきた教師の老人。幅広い知識と年長者らしい落ち着き払った気風を持つ。終焉の予言について研究も行っており、終焉に立ち向かうベルベットに協力する。
王女や王子を助ける懸命な娘・メリル(声:南央美
クロイツ先生の娘で快活な少女。世話好きで働き者な性分で、クロイツ先生と共にベルベットを助け、プーカの呪いについて調べる為に現れたコルネリウスにプーカの呪いを解く方法を教えた。

その他の種族[編集]

死の女王に尽くす死神・レイス(声:若本規夫
死の国の番人で、オデットの使いとして生者の命を刈り取る漆黒の魔性。人にとってはいわゆる死神にあたる存在で、人はその姿を見て戦慄と恐怖に身を震わし、「死」と称する。エンデルフィアと生者の世界を自在に行き来する事が出来る。
火炎の身を持つ戦乙女・バルカン(声:大原さやか
炎の国の住人であり、深紅の炎を身から吹かす炎の化身。すべてが女性であり、強力な戦士であり、そしてオニキスのみを愛する妹である。普段は人間の女性の姿をとるが、戦いになると本来の姿、炎の髪と黒炭の体に変じ、宙を飛びながら火炎の剣を奮う強力な戦士と変貌する。
死の国を照らす贖罪の苦行者・レブナント
大きな燭台を肩に担い、エンデルフィアの闇を照らす死霊。生前に罪業を侵した罪人達の魂であり、その咎として燭台で死の国を照らして回る事をオデットに命ぜられた。肉も内臓も崩れ落ち、枯れ果てた白髪を生やした骸と化している。しかしそれでも贖罪を終える者は無く、たとえ砂粒にまで砕かれようとも苦しみを終える事が出来ない。
鍛冶に携わる小人達・ドワーフ族
工芸に長け、様々な武器や防具を造り出す小人達。魔石からサイファーを造り出し、強力な武器を制作する事も出来る。古くはリングフォールドに住む妖精だったが些細な事から妖精達と反目しあい、戦に負けて二派に分かれた。女王に忠誠を誓ってリングフォールドに留まった者達と、ラグナネイブルに逃げ延び、魔王に忠誠を誓った者達の二種である。リングフォールドに残った者達は「リリパット」と呼ばれ、工芸こそ禁ぜられたが女王に忠誠を誓う従者となっている。対してラグナネイブルに属する者達は、オーダインが盗み出した魔石からサイファーを生み出す技術者となり、また爆弾兵として戦場に出る。
腐敗した身と心の盗賊・ゴブリン
イルリットの森やタイタニアのスラム街を根城とする姑息な追いはぎ達。生きながらにしてその身は腐り始めており、それを隠す為に目元以外の体全てをボロ布で覆っている。手持ちの短剣には毒が塗られ、自分よりも弱い者を襲って生きている。その正体は性根の悪いプーカ族の成れの果てであり、悔い改めぬ限り身は腐り、ゴブリンに変ずる。
戦斧を奮う蛮勇の徒・ウォーリアー
ラグナネイブルに住む、ヒゲを蓄えた屈強な戦士達。その姿は筋骨隆々だがずんぐりとした小柄であり、バイキング風の姿をしている。壮年期の男性が多く、身の丈程もある巨大な斧を持つベテランの兵士である。
獣の皮を纏う巨躯の狂戦士・バーサーカー
ラグナネイブルの男達であり、男は全てがバーサーカーになる事が義務づけられており、ラグナネイブルに住む男はバーサーカーになるか死ぬかのどちらかとされている。巨大な盾と斧を持ち、豪腕によって周囲を薙ぎ払う強力な戦士である。
白銀の鎧を纏う騎士・ユニコーンナイト
ドワーフ族が造った馬を模した白銀の鎧を纏う重装備の騎士。右手には盾、左手にはランスを持ち、自らを聖騎士と名乗り、女王に絶対の忠誠を誓っている。

スタッフ[編集]

  • ディレクター・キャラクターデザイン・シナリオ:神谷盛治
  • プロデューサー:山本晃康
  • サウンドスーパーバイザー・コンポーザー:崎元仁

製作の経緯[編集]

2Dのグラフィックやアクションバトルなど『プリンセスクラウン』の流れを汲んではいるものの、作品としては完全な新作である。神谷は映画のようなゲームではなく、舞台演劇のような演出を目指そうとワーグナーの『ニーベルングの指環』をモチーフに選んだ。当初は登場人物の名前はブリュンヒルデジークフリートなど原作そのままだったが、ストーリーはオリジナルの要素が強いため、プレイヤーの間でニーベルングの指輪や北欧神話がこのような物語であると誤解されないようにとキャラクター名もオリジナルのものとなった。

発売時期の経緯[編集]

本作の発売日は2007年5月17日だが、当初アトラスから2006年内に完成するようにヴァニラウェアへ依頼されており納期通りにマスターアップされていた。しかし2006年7月13日発売の『ペルソナ3』(アトラス)の売り上げが好調であった為に、発売日が数ヶ月ずらされた。ほぼ同時期の2007年4月12日には同じくヴァニラウェア制作の『グリムグリモア』(日本一ソフトウェア)が発売されたが、同社は開発ラインが一本でありオーディンスフィアが完成した後にグリムグリモアが制作された。

システム[編集]

オーディンスフィアは世界を横から見たサイドビューのアクション画面で物語が進む。槍や剣といったキャラクターごとの武器を使い敵を倒していくが、それだけではなく、魔法やアイテム、装備品も重要な役割を果たす「アクションRPG」である。

成長システムは独自で敵を倒しても経験値(EXP)は得られない。EXPはHP(ヒットポイント、体力)とサイファー(武器、攻撃力)で別々に設定されており、それぞれ成長の仕方が違う。HPは食料を食べるごとにHP用のEXPが上昇し、一定量に達するごとにHPの最大値が上昇する。また、主人公たちはいずれも「サイファー」と呼ばれる魔力を秘めた武器を持っており、敵を倒した時に出現する「フォゾン」(魔素)を吸収することでサイファー用のEXPが蓄積され、一定量溜まるとレベルアップし攻撃力が高くなる。

また、この魔法の武器サイファーに蓄積された「フォゾン」を消費して様々な魔法(サイファースキル)を使うことができる。サイファーのレベルがある程度上がると新たな魔法を覚える。

アイテムは「カバン」に入れることが出来る。最初は8個までアイテムを入れられる大きなカバンを2つ持っており16個までのアイテムを所持できるが、さらにカバンを手に入れるごとにアイテムの所持数が増える。アイテムの所持数に限界があるため、手に入れたアイテムをいつ、どこで使うかが攻略上重要になる。

アイテムは敵から倒して入手したり、商人から購入する他にも、「マジックレシピ」を入手した後は、魔法薬を合成することも可能になる。また、植物の種子を地面に植え、フォゾン(魔素)を与えることで「実」を入手することもできる。

食事のレシピを入手した後でプーカの地下街にある料理店や喫茶店に材料と代金を持って行くと料理を注文することができる。食事のグラフィックもそれぞれ個別に用意されており、食欲をそそる。システム的には前述の通り、食事を取ることでHPの最大値を上昇させることができる。

このようにシステム面でも他の作品には無い独自の要素が取り入れられている。

が、色々詰め込みすぎたためか、敵が多いボス戦等でプレイに支障が出る程の極端な処理落ちが発生する箇所が散在する。

豪華設定資料集[編集]

初回のみに付くB5サイズの設定資料集。ハードカバーで、絵本のようになっており、内容はキャラクターの初期デザイン、設定等。キャラクターや背景のイラストを多数収録。

脚注[編集]

  1. ^ VGChartz. “Odin Sphere(Japan)”. 2014年12月18日閲覧。
  2. ^ VGChartz. “Odin Sphere(PlayStation 2)”. 2014年12月18日閲覧。
  3. ^ その他の細部設定には呪われた海賊たちなどがある。
  4. ^ 2009年7月期 決算説明会資料(PDF)

外部リンク[編集]