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'''慶應義塾女子高等学校'''(けいおうぎじゅくじょしこうとうがっこう、英語名: ''Keio Girls Senior High School'')は、[[東京都]][[港区_(東京都)|港区]][[三田_(東京都港区)|三田]]に所在し、[[中高一貫教育]]を提供する[[私立学校|私立]][[高等学校]]。[[慶應義塾中等部]]を卒業した者と国立しくは公立の中学校を卒業し、私立高等学校を併設しない私立中学校を卒業した者との間では、高等学校第1学年から混合してクラスを編成する[[中高一貫校]]<ref>[http://koukou.passnavi.com/index.php/component/obsearch?id=20300 慶應義塾女子高校の学校情報高校受験パスナビ][[旺文社]]の「ワンポイント情報」による。</ref>。通称慶應女子、慶女。また塾内では女子高と呼ぶ。

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== 概要 ==
== 概要 ==
[[慶應義塾]]の一貫教育校の内、唯一の[[女子校]]。入学者の約半数が外部受験者で、残りが[[慶應義塾中等部]]からの内部進学者(そのうち半数は[[慶應義塾幼稚舎]]出身)である<ref>[http://www.study1.jp/detail/150 慶應義塾中等部(中学受験スタディ)]の「基本情報」によれば[[2008年]][[3月]]に慶應義塾中等部を卒業した者のうち83人が慶應義塾女子高等学校に入学した。</ref>。[[高校受験]]においては一般約90名、自己推薦約10名の募集となっており、数ある慶應附属校の中でも最も偏差値が高く、また全国の高校の中でもトップレベルの高偏差値であり、入学難易度が非常に高い高校である<ref>2008全国主要180校[[駿台予備学校|駿台]]最新偏差値(サンデー毎日2007.10.28号)において1位が灘高校で2位が当校となっている</ref>。戦後、女子を受け入れ始めた慶應義塾であるが、本校は中学校以降の女子の進学先がないという消極的理由により、設立された。慶應義塾大学へは無試験で大学に進学できる「[[エスカレータ#その他|エスカレーター式]]」を採用している。
[[慶應義塾]]の一貫教育校の内、唯一の[[女子校]]。入学者の約半数が外部受験者で、残りが[[慶應義塾中等部]]からの内部進学者(そのうち半数は[[慶應義塾幼稚舎]]出身)である<ref>[http://www.study1.jp/detail/150 慶應義塾中等部中学受験スタディ]の「基本情報」によれば[[2008年]][[3月]]に慶應義塾中等部を卒業した者のうち83人が慶應義塾女子高等学校に入学した。</ref>。[[高校受験]]においては一般約90名、自己推薦約10名の募集となっており、数ある慶應附属校の中でも最も偏差値が高く、また全国の高校の中でもトップレベルの高偏差値であり、入学難易度が非常に高い高校である<ref>2008全国主要180校[[駿台予備学校|駿台]]最新偏差値(サンデー毎日2007.10.28号)において1位が灘高校で2位が当校となっている</ref>。戦後、女子を受け入れ始めた慶應義塾であるが、本校は中学校以降の女子の進学先がないという消極的理由により、設立された。慶應義塾大学へは無試験で大学に進学できる「[[エスカレータ#その他|エスカレーター式]]」を採用している。


=== 校舎 ===
=== 校舎 ===
[[江戸時代]]には陸奥[[会津藩]]松平家の下屋敷であった。本館2階につながるテラスへの階段脇に見える門は、旧[[徳川家|田安徳川]]邸の庭園に使用されていた門である。十三重の石塔を含む庭園も備える。
[[江戸時代]]には陸奥[[会津藩]]松平家の下屋敷であった。本館2階にがるテラスへの階段脇に見える門は、旧[[徳川家|田安徳川]]邸の庭園に使用されていた門である。十三重の石塔を含む庭園も備える。


== 校訓 ==
== 校訓 ==
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=== 服装 ===
=== 服装 ===
* 冬服上衣:グレーの[[ブレザー]](ダブル)
*冬服上衣:グレーの[[ブレザー]](ダブル)
* 夏服上衣:グレーの[[ベスト]]
*夏服上衣:グレーの[[ベスト]]
* [[スカート]]はひだのないタイトスカートを採用
*[[スカート]]はひだのないタイトスカートを採用
指定品は少なく、セーターも紺色のものを自前で用意する。白ブラウスも自前。靴下は色指定もなく自由。鞄も自由である。靴やコートも一定の規則の範囲内で自分で用意することになる。髪の毛に関する規則も一切ないが、装飾品(アクセサリー、化粧、マニキュア等)は禁止。これは設立以来校則が変わっていないため、当時あったものは禁止されているが、比較的新しいもの(パーマ、染髪等)に関しては指示がないということである。教員が服装、髪型について意見することは殆どなく、基本的に生徒会が規制している。1学期に何回か生徒会による登校時の服装チェック(異装検査:いそけん)があり、アクセサリーの没収やマニキュアの除去、化粧の指摘の対象になる者全校で15名ほどもいる。

指定品は少なく、セーターも紺色のものを自前で用意する。白ブラウスも自前。靴下は色指定もなく自由。鞄も自由である。靴やコートも一定の規則の範囲内で自分で用意することになる。髪の毛に関する規則も一切ないが、装飾品(アクセサリー、化粧、マニキュア等)は禁止。これは設立以来校則が変わっていないため、当時あったものは禁止されているが、比較的新しいもの(パーマ、染髪等)に関しては指示がないということである。教員が服装、髪型について意見することは殆どなく、基本的に生徒会が規制している。1学期に何回か生徒会による登校時の服装チェック(異装検査:いそけん)があり、アクセサリーの没収やマニキュアの除去、化粧の指摘の対象になる者(全校で15名ほど)もいる。


== 周辺環境 ==
== 周辺環境 ==
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== 交通 ==
== 交通 ==
* [[東日本旅客鉄道|JR]][[山手線]]・[[京浜東北線]] [[田町駅 (東京都)|田町駅]] 徒歩 10分
*[[東日本旅客鉄道|JR]][[山手線]]・[[京浜東北線]] [[田町駅 (東京都)|田町駅]] 徒歩 10分
* [[都営地下鉄三田線]]・[[都営地下鉄浅草線|浅草線]] [[三田駅 (東京都)|三田駅]] 徒歩 8分
*[[都営地下鉄三田線]]・[[都営地下鉄浅草線|浅草線]] [[三田駅 (東京都)|三田駅]] 徒歩 8分
* [[東京地下鉄南北線|東京メトロ南北線]]・都営地下鉄三田線 [[白金高輪駅]] 徒歩 10分
*[[東京地下鉄南北線|東京メトロ南北線]]・都営地下鉄三田線 [[白金高輪駅]] 徒歩 10分
* 東京メトロ南北線・[[都営地下鉄大江戸線]] [[麻布十番駅]] 徒歩 20分
*東京メトロ南北線・[[都営地下鉄大江戸線]] [[麻布十番駅]] 徒歩 20分
* 都営地下鉄大江戸線 [[赤羽橋駅]] 徒歩 20分
*都営地下鉄大江戸線 [[赤羽橋駅]] 徒歩 20分


== 教育 ==
== 教育 ==
教育は教科書中心にオーソドックスな授業が行われているが、選択科目が多い。生徒たちは自分の希望する学部にわせて履修をしていくことになる。近年では海外と中継して会議をするなど新しい試みも行われてきている。教員は原則として大学院修了以上しか採用していない。
教育は教科書中心にオーソドックスな授業が行われているが、選択科目が多い。生徒たちは自分の希望する学部にわせて履修をしていくことになる。近年では海外と中継して会議をするなど新しい試みも行われてきている。教員は原則として大学院修了以上しか採用していない。


卒業すればほぼ全員が[[慶應義塾大学]]に進学できるため、多くの生徒が内部推薦を得て進学するが、[[医学部]]・[[法学部]]・[[経済学部]]には定員が設けられている。但し医学部志望者は男子と比べ、定員枠が5人と少ないため他大学に進学する人が多い<ref>[http://www.gshs.keio.ac.jp/shingaku_j.html 慶應義塾女子高等学校 進学状況]</ref>。推薦入試と言えども医学部はきわめて困難である。
卒業すればほぼ全員が[[慶應義塾大学]]に進学できるため、多くの生徒が内部推薦を得て進学するが、[[医学部]]・[[法学部]]・[[経済学部]]には定員が設けられている。但し医学部志望者は男子と比べ、定員枠が5人と少ないため他大学に進学する人が多い<ref>[http://www.gshs.keio.ac.jp/shingaku_j.html 慶應義塾女子高等学校 進学状況]</ref>。推薦入試と言えども医学部はきわめて困難である。
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== 主な出身者 ==
== 主な出身者 ==
* [[向井千秋]] - [[医学部]]卒、日本人初の女性[[宇宙飛行士]]
*[[向井千秋]] - [[医学部]]卒、日本人初の女性[[宇宙飛行士]]
* [[岡部喜代子]] - [[慶應義塾大学]][[法科大学院]]教授、[[最高裁判所裁判官|最高裁判所判事]]
*[[岡部喜代子]] - [[慶應義塾大学]][[法科大学院]]教授、[[最高裁判所裁判官|最高裁判所判事]]
* 小川綾 - [[弁護士]]
*小川綾 - [[弁護士]]
* 末岡晶子 - [[弁護士]]
*末岡晶子 - [[弁護士]]
* [[小宮山泰子]] - [[衆議院議員]]
*[[小宮山泰子]] - [[衆議院議員]]


=== 文化人 ===
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*[[朝吹真理子]] - 小説家、幼稚舎卒
*[[朝吹真理子]] - 小説家、幼稚舎卒
* [[片岡周子]] - 小説家、幼稚舎卒
*[[片岡周子]] - 小説家、幼稚舎卒
* [[池田晶子]] - [[哲学者]]
*[[池田晶子]] - [[哲学者]]
* [[勝間和代|勝間和代(旧姓:後藤)]] - [[著述家]]・[[評論家]]、[[慶應中等部|中等部]]卒、[[マッキンゼー]]・[[JPモルガン]]を経て独立
*[[勝間和代|勝間和代(旧姓:後藤)]] - [[著述家]]・[[評論家]]、[[慶應中等部|中等部]]卒、[[マッキンゼー]]・[[JPモルガン]]を経て独立
* [[下村満子]] - 元朝日ジャーナル編集長
*[[下村満子]] - 元朝日ジャーナル編集長
* [[河路由佳]] - 日本語教育学者/歌人
*[[河路由佳]] - 日本語教育学者/歌人
* [[高橋うらら]] - 児童文学作家
*[[高橋うらら]] - 児童文学作家


=== アナウンサー/キャスター ===
=== アナウンサー/キャスター ===
* [[田中泉 (アナウンサー)|田中泉]] - [[日本放送協会]][[アナウンサー]]
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* [[永麻理]] - 元[[フジテレビジョン]]アナウンサー
*[[永麻理]] - 元[[フジテレビジョン]]アナウンサー
* [[篠田潤子]] - 元[[テレビ朝日]]アナウンサー
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* [[根本美緒]] - [[フリーアナウンサー]]、元[[東北放送]]アナウンサー、[[気象予報士]]、幼稚舎卒
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* [[山下美穂子]] - [[日本テレビ放送網]]アナウンサー
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* [[外山惠理]] - [[TBSテレビ|TBS]]アナウンサー、幼稚舎卒
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* [[萩野志保子]] - テレビ朝日アナウンサー
*[[萩野志保子]] - テレビ朝日アナウンサー
* [[河野明子]] - 元テレビ朝日アナウンサー、幼稚舎卒
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* [[末武里佳子]] - [[テレビ東京]]アナウンサー
*[[末武里佳子]] - [[テレビ東京]]アナウンサー
* [[豊原ミツ子]] - 元フジテレビアナウンサー
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=== 俳優(宝塚出身除く) ===
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* [[菊池麻衣子]] - 女優、[[慶應中等部|中等部]]卒
*[[菊池麻衣子]] - 女優、[[慶應中等部|中等部]]卒
* [[紺野美紗子]] - 女優
*[[紺野美紗子]] - 女優
* [[柴本幸]] - 女優、幼稚舎卒
*[[柴本幸]] - 女優、幼稚舎卒
* [[奈月ひろ子]] - 女優
*[[奈月ひろ子]] - 女優
* [[長谷川稀世]] - 女優
*[[長谷川稀世]] - 女優
* [[筑波久子]] - 元女優、アメリカで[[映画プロデューサー]]
*[[筑波久子]] - 元女優、アメリカで[[映画プロデューサー]]
* [[井上麻美子]] - 女優
*[[井上麻美子]] - 女優


=== 俳優(宝塚出身) ===
=== 俳優(宝塚出身) ===
* [[陵あきの]] - [[宝塚歌劇団76期生]]娘役スター
*[[陵あきの]] - [[宝塚歌劇団76期生]]娘役スター
* 直樹じゅん - [[宝塚歌劇団90期生]]
*直樹じゅん - [[宝塚歌劇団90期生]]
* [[夢華あみ]] - [[宝塚歌劇団96期生]]
*[[夢華あみ]] - [[宝塚歌劇団96期生]]
* ひめ乃礼絵 - [[宝塚歌劇団97期生]]
*ひめ乃礼絵 - [[宝塚歌劇団97期生]]
* 尚央海りせ - [[宝塚歌劇団98期生]]
*尚央海りせ - [[宝塚歌劇団98期生]]


=== 音楽家/歌手 ===
=== 音楽家/歌手 ===
* [[千住真理子]] - ヴァイオリニスト、幼稚舎卒
*[[千住真理子]] - ヴァイオリニスト、幼稚舎卒
* [[神谷百子]] - マリンバ奏者
*[[神谷百子]] - マリンバ奏者
* [[未来玲可]] - 歌手(小室ファミリー)、中等部卒
*[[未来玲可]] - 歌手(小室ファミリー)、中等部卒
* [[遼花 (歌手)]] - シンガーソングライター(はるか)
*[[遼花 (歌手)]] - シンガーソングライター(はるか)
* [[宮崎奈穂子]] - シンガーソングライター
*[[宮崎奈穂子]] - シンガーソングライター
* [[青木カレン]] - ジャズボーカリスト
*[[青木カレン]] - ジャズボーカリスト


=== モデル/タレント ===
=== モデル/タレント ===
* [[森星]] - ファッションモデル、幼稚舎卒
*[[森星]] - ファッションモデル、幼稚舎卒
* [[竹井美咲]] - 元モデル
*[[竹井美咲]] - 元モデル
* [[園原ゆかり]] - モデル・タレント
*[[園原ゆかり]] - モデル・タレント
* [[青木真麻|池上真麻]] - ライフスタイルコーディネーター
*[[青木真麻|池上真麻]] - ライフスタイルコーディネーター


=== 経営/ビジネス ===
=== 経営/ビジネス ===
* [[二谷友里恵]] - 経営者/元[[俳優|女優]]、[[慶應幼稚舎|幼稚舎]]卒
*[[二谷友里恵]] - 経営者/元[[俳優|女優]]、[[慶應幼稚舎|幼稚舎]]卒
* 河村有希絵 - [[ボストンコンサルティンググループ]]
*河村有希絵 - [[ボストンコンサルティンググループ]]
* [[田中雅子]] - [[経営コンサルタント]]
*[[田中雅子]] - [[経営コンサルタント]]


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
* [[東京都高等学校一覧]]
*[[東京都高等学校一覧]]


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [http://www.gshs.keio.ac.jp/ 慶應義塾女子高等学校 公式サイト]
*[http://www.gshs.keio.ac.jp/ 慶應義塾女子高等学校 公式サイト]


== 脚注 ==
== 脚注 ==

2013年4月22日 (月) 09:45時点における版

慶應義塾女子高等学校
国公私立の別 私立学校
設置者 学校法人慶應義塾
校訓 自由・開発・創造
設立年月日 1950年昭和25年)
創立者 福澤諭吉
共学・別学 男女別学女子校
中高一貫教育 連携型[1]
課程 全日制課程
単位制・学年制 学年制
設置学科 普通科
高校コード 13523C
所在地 108-0073
東京都港区三田2-17-23
北緯35度38分53.7秒 東経139度44分23.3秒 / 北緯35.648250度 東経139.739806度 / 35.648250; 139.739806
外部リンク 公式サイト
ウィキポータル 教育
ウィキプロジェクト 学校
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慶應義塾女子高等学校(けいおうぎじゅくじょしこうとうがっこう、英語名: Keio Girls Senior High School)は、東京都港区三田に所在し、中高一貫教育を提供する私立高等学校慶應義塾中等部を卒業した者と国立もしくは公立の中学校を卒業し、私立高等学校を併設しない私立中学校を卒業した者との間では、高等学校第1学年から混合してクラスを編成する中高一貫校[2]。通称慶應女子、慶女。また塾内では女子高と呼ぶ。

概要

慶應義塾の一貫教育校の内、唯一の女子校。入学者の約半数が外部受験者で、残りが慶應義塾中等部からの内部進学者(そのうち半数は慶應義塾幼稚舎出身)である[3]高校受験においては一般約90名、自己推薦約10名の募集となっており、数ある慶應附属校の中でも最も偏差値が高く、また全国の高校の中でもトップレベルの高偏差値であり、入学難易度が非常に高い高校である[4]。戦後、女子を受け入れ始めた慶應義塾であるが、本校は中学校以降の女子の進学先がないという消極的理由により、設立された。慶應義塾大学へは無試験で大学に進学できる「エスカレーター式」を採用している。

校舎

江戸時代には陸奥会津藩松平家の下屋敷であった。本館2階に繋がるテラスへの階段脇に見える門は、旧田安徳川邸の庭園に使用されていた門である。十三重の石塔を含む庭園も備える。

校訓

  • 「自由」(女性を一段低くみる社会の偏見から自由になる、の意)「開発」(能力を)「創造」の3つである。

校風

校風は私立女子校としては比較的自由で、寄り道もアルバイトも問題なし。

服装

指定品は少なく、セーターも紺色のものを自前で用意する。白ブラウスも自前。靴下は色指定もなく自由。鞄も自由である。靴やコートも一定の規則の範囲内で自分で用意することになる。髪の毛に関する規則も一切ないが、装飾品(アクセサリー、化粧、マニキュア等)は禁止。これは設立以来校則が変わっていないため、当時あったものは禁止されているが、比較的新しいもの(パーマ、染髪等)に関しては指示がないということである。教員が服装、髪型について意見することは殆どなく、基本的に生徒会が規制している。1学期に何回か生徒会による登校時の服装チェック(異装検査:いそけん)があり、アクセサリーの没収やマニキュアの除去、化粧の指摘の対象になる者(全校で15名ほど)もいる。

周辺環境

日産プリンス東京 三田高輪店

慶應義塾大学の三田キャンパスに近く、中等部に隣接している。校舎は徳川邸の跡地に建てられたため、校内に日本庭園が残り、都心ながら落ち着いた環境にある。また、都市部のため校庭と呼ばれるものがなく(隣の中等部には中庭・綱町運動場があるのだが)、体育は地下の体育館と屋上のテニスコートを使用する。校舎前の通りは桜田通りで交通量が多いが、校舎と道路の間に日産プリンス東京のビルが建っており、これが防音壁の役割を果たしかなり静かな環境を実現している。教室からは東京タワーが一望できる。

交通

教育

教育は教科書中心にオーソドックスな授業が行われているが、選択科目が多い。生徒たちは自分の希望する学部に合わせて履修をしていくことになる。近年では海外と中継して会議をするなど新しい試みも行われてきている。教員は原則として大学院修了以上しか採用していない。

卒業すればほぼ全員が慶應義塾大学に進学できるため、多くの生徒が内部推薦を得て進学するが、医学部法学部経済学部には定員が設けられている。但し医学部志望者は男子と比べ、定員枠が5人と少ないため他大学に進学する人が多い[5]。推薦入試と言えども医学部はきわめて困難である。

礼法の授業やテーブルマナー実習などもなく、「女性らしさ」を出す方針ではなく、そのような教育も行われていない。むしろ、自立した経済力のある女性を育てることを推進する教育を行っている。

学校行事

第45回十月祭

学校行事が非常に盛んである。演劇会では宝塚並みの舞台を披露し、木工作業もなんのその、並々ならぬ努力をもって準備を行う。文化祭である十月祭(かんなさい)でも、大きな予算を組んで本格的な運営が行われる。修学旅行が毎年あるのも特徴。運動会では女子高でありながら「棒倒し」や「騎馬戦」が行われ、白熱した戦いが繰り広げられるが、準備は一週間程度しか行わない。

部活動

一部のクラブでは慶應義塾高等学校慶應義塾志木高等学校と提携し共同で活動を行っている。大学と活動をともにするクラブもある。

主な出身者

文化人

アナウンサー/キャスター

俳優(宝塚出身除く)

俳優(宝塚出身)

音楽家/歌手

モデル/タレント

経営/ビジネス

関連項目

外部リンク

脚注

  1. ^ 公立中高一貫校入選(入試)概況(速報中学入試データ2012)の「中高一貫校の種類について」のうち「①連携型」には「私立中高で言えば、慶應義塾中等部と慶應義塾高校・同女子高校・同志木高校の関係が連携型に近いものです。」と記載されている。
  2. ^ 慶應義塾女子高校の学校情報(高校受験パスナビ)旺文社)の「ワンポイント情報」による。
  3. ^ 慶應義塾中等部(中学受験スタディ)の「基本情報」によれば2008年3月に慶應義塾中等部を卒業した者のうち83人が慶應義塾女子高等学校に入学した。
  4. ^ 2008全国主要180校駿台最新偏差値(サンデー毎日2007.10.28号)において1位が灘高校で2位が当校となっている
  5. ^ 慶應義塾女子高等学校 進学状況