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フリーアナウンサー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

フリーアナウンサーは、放送局テレビ局ラジオ局)と雇用関係になく、自由契約で活動する日本のアナウンサーの総称[1]

概要

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放送局に入社し、社員として勤務するアナウンサー(通称「局アナ」[2])との対義語として用いられる語で、放送局に所属していないアナウンサー全般を指す。局アナと区別するため、放送局側ではキャスターリポーターとも呼ばれる。

フリーアナウンサーと局アナに必要となる技量に違いはなく、仕事を始める前にアナウンススクール(アナウンサー養成を目的とした専門学校、或いは放送局の主催する講習会)に通うものも少なくない[3]が、局アナが各放送局の入社試験に合格する必要があるのに対し、フリーアナウンサーはその必要がない。ただし個人事業主として活動するため、個人事業主の開業届を出す必要がある他、自ら営業活動を行うスキルも求められる[4]

局アナとして一定の経験を積んだ上でフリーに転向する事例、あるいは放送局内での人事異動に伴ってアナウンス業務から外れるタイミングでフリーに転向する事例[4]、放送局での定年を迎えてアナウンサーとしての活動を継続するためにフリーアナウンサーに転身する事例も少なくない。

フリーアナウンサーの多くは芸能事務所制作プロダクションとの間で専属契約を結び、当該事務所所属のアナウンサーとして活動する[4]。「芸能事務所所属」という意味では純然たるフリーランスとは呼べないが、局アナが社員としてその放送局関係に限定してアナウンサーとしての業務を行うのに対し、自分で出演する仕事や局を選べるなど、自由に働くという意味で「フリー」だと言える[5]

一方で、フリーアナウンサーでありながら放送局と専属契約を結び、局アナ(社員アナウンサー)と同様の業務を行っている者[注釈 1]、芸能事務所等との業務委託契約を結ばず純粋にフリーランスとして業務を行う者[注釈 2]、さらにはアナウンサー自身が新たに芸能事務所を設立して代表者として活動する者など、一口にフリーアナウンサーと言ってもその活動形態は様々である。逆に、フリーアナウンサーとして活動後に放送局の中途採用に応募し局アナに転身する者[注釈 3]もある。

活動中のフリーアナウンサー

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※ かっこ書きは、前所属の放送局

男性

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女性

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引退・転職したフリーアナウンサー

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男性
女性

故人

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放送局在職中に死去した人などは除く。

男性
女性

主なフリーアナウンサー事務所

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脚注

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注記

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  1. ^ ボイスワークスに所属の上で、2018年4月から2020年3月末までテレビ埼玉の契約アナウンサーとして活動した山崎彩紗など。
  2. ^ フットメディアとの専属契約を終了して活動を継続している野村明弘など。
  3. ^ 山口放送の局アナからフリーに転身後、日本海テレビジョン放送の局アナとなった福谷貞夫など。

出典

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  1. ^ フリーアナウンサーとは?”. コトバンク(デジタル大辞泉). 2025年6月20日閲覧。
  2. ^ 局アナとは?”. コトバンク(デジタル大辞泉). 2025年6月20日閲覧。
  3. ^ アナウンサー、キャスターになるには”. マナビジョン. ベネッセコーポレーション. 2025年6月20日閲覧。
  4. ^ a b c 局アナウンサーとフリーアナウンサーの資格・必要なスキルの違い”. キャリアガーデン. ノードプレース. 2025年6月20日閲覧。
  5. ^ アナウンサー、キャスターの仕事の内容”. マナビジョン. ベネッセコーポレーション. 2025年6月20日閲覧。

関連項目

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