フリーアナウンサー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

フリーアナウンサーは、主に放送局に直接雇用されていないアナウンサーのことである。

概要[編集]

社員・職員として放送局に所属せずに、アナウンサーの仕事をする人のこと。この場合の「フリー」は、放送局と直接の雇用関係がないことを指す。完全なフリーランスでなく、人材派遣事務所や芸能事務所などに所属している者もこう呼ばれる。 個人で活動する人もいるが、多くは芸能事務所制作プロダクションに所属する。社員・職員として所属するアナウンサー(通称:局アナ)と区別するため、(フリー)キャスターリポーターとも呼ばれる。

局アナと違い出演する放送局が限られずCM出演も可能となる一方、仕事の量は人気・所属事務所の力量次第のため雇用・仕事量が不安定である。特に2009年平成21年)に入ってからは、放送局がテレビのデジタル化によるコスト増、不況・多メディア化による広告収入減でキー局ですら赤字を計上しているためその対策として人件費削減に乗り出しており、それまでフリーアナウンサーを使っていたところを社員・職員に置き換える動きが目立っている。局によっては長年の功績に対して配慮をするケースがある一方、降板を巡って“喧嘩別れ”となるケースもある。

 だが、放送局によっては社員・職員でも給料や昇進を巡って扱いが悪くなっているところもあるとされ、この不況下においてもフリーへの転身を決める者もいる。  『週刊実話』2011年10月23日号 特大号によれば、局アナはフリーになれば利益還元率が非常に高いタレントでもあるとされ、人気がなくなっても、芸能事務所にとっては結婚式の司会などを地味にこなさせれば年間数千万円の売上げが見込める存在でもあるという。また、放送局側からは安く使える局アナを避けて、あえてフリーアナウンサーを番組のメインに起用することについて、「番組内で不祥事があった時にそのメインであるフリーアナウンサーの責任にして局側は上手く逃げやすい」というメリットがあるとされる。

 近年は自前の人材を持たない衛星放送のニュース・スポーツ専門チャンネルやインターネットテレビなどが増加したことで、テレビ・ラジオ以外でもフリーアナウンサーの需要が高くなってきているが、そのほとんどが東京に拠点を持っていることもあることから地方局のアナウンサーが東京を目指すケースも多くあり、競争は激しい。  また、結果的に生活のため転職を迫られるケースも少なくない。早いうちから他業種に転身するケースも多くあるが、ベテランアナウンサーの多くは放送以外の司会業やナレーションなどをこなしたりアナウンサー志望者への教育などで生活の糧を得ている人物も多い。

  NHKのアナウンサーは、国家および地方公務員ではなく団体職員であるため、NHKを退職しても、天下りとは言えない。それは、NHKが総務省外局ではなく、特殊法人(総務省所管外郭団体)だからである。

フリーアナウンサーになる経緯[編集]

大別して3種類ある。

  • 局アナが放送局を退職して、フリーアナウンサーになる。
    • 男性の場合は主に30代後半から40代にかけて転じることが多い(理由としても管理職になることで現場から遠ざかることを良しとしない場合や自局では成功しているが他局でも挑戦してみたいといった上昇志向といった場合など)が、定年(または定年後一定期間の嘱託職・役員待遇を2~3年勤めた後も含め)退職後にフリーとなる者もいる。
    • 女性の場合は結婚に伴い夫の仕事上での転勤や、出産、育児に専念する時間を確保するため等の理由が多い。地方局の局アナを退職後、フリーアナウンサーを経験してから、別の放送局の局アナ・キャスター・記者に転職するケースも見られる(例:丸岡いずみ)。その他、局の男性プロデューサーから受けるセクシャルハラスメントが原因との向きもある[1]
放送局退職の場合、古巣局への義理立ての意味もあり、フリー転身直後は一定期間(通常は半年から1年)他局への出演を控えるという慣例がある(明確に一定期間他局に出演しないと古巣局と取り決めを持つ場合もある。系列局制作番組や企業のコマーシャル、テレビ単営局の場合はラジオ番組への出演はフリー転身直後でも可能の場合あり)。その一方で、大塚範一小倉智昭露木茂羽鳥慎一のようにフリー転身の翌月から他局でレギュラー番組を持つという例外もある。特に小倉は東京12チャンネル(現 テレビ東京)を退職した翌日に、ニッポン放送大橋巨泉の日曜競馬ニッポン』の総合司会に就任した(小倉をフリーアナウンサーにスカウトした大橋巨泉の尽力があった)。また羽鳥は日本テレビを2011年3月31日に退職し、同年4月4日にテレビ朝日でレギュラーでの冠番組を開始させる形であった(この時は日本テレビ・テレビ朝日両社上層部との話し合いがあったという)。羽鳥のこの離れ業でフリー転身後の身でも他局からの仕事を請けやすくなったという向きもある[2]
また、フリー転身後も他局ではほとんど仕事をせず、古巣局制作番組しかほぼ出演しないという人物も存在する(例:三雲孝江小宮悦子高島彩や、ラジオ局の元アナウンサーなど)。
  • 他の職業から転職して、フリーアナウンサーになる。

 男性・女性を問わず、フリーになる時期も様々だが、得意・専門分野での活動ができなくなったり、放送局内での人員配置転換などで管理職やアナウンサーとは別の部署へ異動するケース、キー局でのアナウンサー試験に失敗し結果地方局で契約職のアナウンサーとして活動したのち東京に転機を求めるなど、自身のアナウンサーとしての職業意識のモチベーションなどにより、芸能事務所や制作プロダクションなどに自らオファーをしたり、ヘッドハンティング的にスカウトされたりしてフリーアナウンサーになる場合も少なくない。

活動中のフリーアナウンサー[編集]

男性[編集]

女性[編集]

引退(転職)したフリーアナウンサー[編集]

男性
女性

故人[編集]

放送局在職中に死去した人などは除く。

男性
女性

主なフリーアナウンサー事務所[編集]

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 週刊ポスト』2013年6月21日号
  2. ^ 『週刊実話』2011年10月13日 特大号

関連項目[編集]