李洛淵

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李洛淵
이낙연
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生年月日 (1952-12-20) 1952年12月20日(67歳)
出生地 大韓民国の旗 大韓民国 全羅南道霊光郡法聖面
出身校 ソウル大学校法科大学
所属政党新千年民主党→)
民主党→)
中道統合民主党→)
大統合民主新党→)
統合民主党→)
民主党→)
民主統合党→)
民主党→)
新政治民主連合→)
共に民主党
配偶者 金淑熙
子女 1人
サイン Signature of Lee Nak-yeon.png

大韓民国の旗 第45代 国務総理
内閣 李洛淵内閣
在任期間 2017年5月31日 - 2020年1月14日
大統領 文在寅

在任期間 2014年7月1日 - 2017年5月12日

選挙区 全羅南道咸平郡霊光郡選挙区→全羅南道咸平郡霊光郡長城郡選挙区→全羅南道潭陽郡咸平郡霊光郡長城郡選挙区
当選回数 4回
在任期間 2000年5月30日 - 2014年5月15日
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李洛淵
各種表記
ハングル 이낙연
漢字 李洛淵
発音: イ・ナギョン
日本語読み: り・らくえん
ローマ字 Lee Nak-yeon
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李 洛淵(イ・ナギョン、朝鮮語: 이낙연1952年12月20日[1] - )は、韓国政治家。同国国務総理(首相)、全羅南道知事国会議員を歴任した。共に民主党に所属。

経歴[編集]

1952年12月20日、全羅南道霊光郡法聖面出身[2]。光州第一高等学校、ソウル大学校法科大学を卒業後、東亜日報に入社。1989年に東京駐在特派員となり日本に赴任、以降は国際部次長、論説委員、国際部部長とキャリアを重ねた。2000年に東亜日報を退社[2]

金大中大統領(当時)に抜擢され、2000年5月の第16代総選挙全羅南道咸平郡霊光郡選挙区に新千年民主党から出馬し当選した[2]。2004年の第17代総選挙で同選挙区で再選。2008年の第18代総選挙では選挙区が改編され全羅南道咸平郡霊光郡長城郡選挙区に統合民主党から出馬し3選、2012年の第19代総選挙ではふたたび選挙区が改編され全羅南道潭陽郡咸平郡霊光郡長城郡選挙区に民主統合党から出馬し4選を果たす。

国会議員時代には所属していた新千年民主党大統合民主新党にて報道官を務め、長くスポークスマンとしての役割を示したとされている[3]。2002年12月には大統領選挙を戦った盧武鉉陣営の報道官を務め[3]2012年の大統領選挙でも文在寅陣営の選挙対策委員長を務めている[4]

2014年6月の統一地方選挙の一つとして行なわれた全羅南道知事選挙に国会議員を辞職して新政治民主連合から立候補し当選。同年7月より第37代(民選第7代)知事となった。

2017年5月10日に就任した文在寅大統領より国務総理(首相)に指名された[5][6]ため、任期途中で知事を辞職。5月31日に国会で任命同意案が可決され、首相に就任[7]

東亜日報では東京駐在特派員を経験し、国会議員時代には2002 FIFAワールドカップの国会議員連盟委員[2]、韓日議員連盟の幹事長、首席副会長[3]など日本に関連する役職に就く機会が多く、全羅南道知事時代の2016年1月には高知県を訪問し姉妹都市協定を結ぶなど日本の自治体との交流に努めた[8]ことから知日派とされる[4][9]

日本に関する専門家が要職についていないと言われる文在寅政権の中で、日本の本当の姿を知る唯一の人物であるとも評される[10]

文在寅とは首相就任以来、ほぼ毎週月曜日、大統領府で昼食を取りながら週の計画を立てて国政懸案を議論し、文が「私は今週このようなことをするつもりだから、あれやこれは総理が取りまとめてください」と頼んで、大統領と首相の役割分担が自然に行われ、外交や大きな国政懸案は文が、民生分野などの内政や日常の行政は李が管掌する体制が固まっているという[11]

2019年12月上旬に日韓議員連盟幹事長の河村建夫と電話で会談した際、月内に首相を退任する意向を表明した。このことは約1週間後の12月11日に河村が講演で明らかにし、同時に次期大統領選挙立候補の準備のためであろうという分析も披露した[12]。2020年1月14日に首相を退任し、丁世均が跡を継いだ[13]

発言[編集]

  • 2018年1月17日平昌オリンピックの女子アイスホッケーの南北合同チームの構成に関して「韓国のアイスホッケー女子チームはメダル圏にない」と発言して批判を集めた。1月19日にこの発言について「私の発言に誤解の素地があったことを認める。私の発言で傷ついた方々に謝罪する」と述べた[14]。批判を受けた南北合同チームは、平昌五輪開幕前の世論調査では40%が「良いことだ」、50%が「間違っている」と答えたが、開幕後の2018年2月第4週の調査では「良いことだ」という回答が50%、「間違っている」という意見が36%となり、賛否が逆転した。特に20代は、開幕前の調査では「良いことだ」 が28%、「間違っている」が62%だったのが、開幕後には51%が肯定的評価を、34%が否定的評価をし、賛成世論が23%ポイントもの大幅な増加となった[15]
  • アフリカを歴訪中の2018年7月19日に「北に民の生活重視する指導者が最終的に出現した」として北朝鮮の金正恩を「民生重視する指導者」という評価を行った[16]

日韓関係[編集]

  • 2001年ハンセン病違憲訴訟の結果、強制的に隔離されていた患者への補償が決定した。当初、この補償の範囲に、韓国人台湾人などは含まれていなかった。2005年、李洛淵は官房長官になる直前の安倍晋三ソウルで非公式に会い、この時に韓国人ハンセン病患者の改善を依頼したという。2006年以降、韓国人など、日本国外の者も補償対象となったが、これは李の依頼が影響したという報道がある[17]
  • 2018年11月、徴用工訴訟問題を暴挙と批判した日本の外務大臣河野太郎などを念頭に「日本の指導者たちが過激発言を続けていることに深い憂慮を表する」とする首相声明を出した[18]
  • 2018年12月5日、記者との懇談会の中で、11月よりタスクフォースを設置して水面下で対応を行っていると説明した上で、「日本側には非公式で説明して意思疎通しているし、私の携帯電話に電話をかけてきた日本の指導者もいる」と述べた[19]
  • 2019年1月10日、徴用工訴訟問題に加え韓国海軍レーダー照射問題も発生する中、国政懸案点検調整会議の場で日韓関係に触れ、「韓日の両国が歴史の負の遺産を解決しながら、未来志向の関係を構築することに知恵を集め努力することを望む」[20]としながらも、「最近、(韓国では)日本の指導者らが国内政治的な目的で自国民の反韓感情を刺激し、利用しようとしているとの見方がある。この事実を日本の指導者に知ってほしい」と述べている[21]
  • 2019年8月3日、日本政府がキャッチオール規制の優遇措置(韓国のホワイト国扱い)を見直す閣議決定を行ったことを受け、「日本は越えてはならない一線を越えた」と批判した[22]。翌4日には、「日本は我々との外交的協議も、アメリカの仲裁もわざと冷遇して韓国に対する経済攻撃を進めている」と批判を重ねている[23]
  • 2019年8月26日、同月中に決定した日韓秘密軍事情報保護協定の破棄について、「日本が一連の輸出規制強化措置を撤回すれば、韓国も破棄決定を再検討する」と国会で答弁。貿易問題と防衛問題をセットで対応していく方針を示した[24][25]
  • 2019年10月22日、徳仁が日本国内外に向けて正式に天皇即位を宣明する重要な殿中儀式『即位礼正殿の儀』に韓国を代表する使節として参列。実は、東亜日報の日本特派員記者を務めていた頃に前代(明仁上皇)の正殿の儀を取材した経験があり、日本国外者で2度の正殿の儀に関わった数少ない1人である。国賓として参列した事に対し、テレビメディアのインタビューに対して「日本の荘厳な歴史と文化を感じることができました」、産経新聞の取材に対して「まれな縁で(再び)訪問することになり光栄だ」[26]、と述べ、徳仁の天皇即位に肯定的な姿勢を示した。
  • 2019年10月24日、迎賓館赤坂離宮で安倍晋三内閣総理大臣と会談を行った[27]

出典[編集]

  1. ^ “[Who Is ?] 이낙연 전라남도 도지사”. ビジネスポスト. http://www.businesspost.co.kr/news/articleView.html?idxno=11231 2017年5月10日閲覧。 
  2. ^ a b c d 이낙연”. NAVER人物検索. 2017年5月10日閲覧。
  3. ^ a b c “文大統領 首相候補に李洛淵・全羅南道知事を内定=午後発表”. 聯合ニュース. (2017年5月10日). http://japanese.yonhapnews.co.kr/pgm/9810000000.html?cid=AJP20170510002700882 2017年5月10日閲覧。 
  4. ^ a b “韓国首相候補に李洛淵氏 全羅南道知事”. 日本経済新聞. (2017年5月10日). http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM10H3Q_Q7A510C1EAF000/ 2017年5月10日閲覧。 
  5. ^ “文大統領が首相候補に李洛淵氏指名 「公平人事の始まり」”. 聯合ニュース. (2017年5月10日). http://japanese.yonhapnews.co.kr/Politics2/2017/05/10/0901000000AJP20170510004500882.HTML 2017年5月10日閲覧。 
  6. ^ “文在寅氏が大統領就任、首相候補に知日派の李洛淵氏を指名”. 産経新聞. (2017年5月10日). http://www.sankei.com/world/news/170510/wor1705100040-n1.html 2017年5月10日閲覧。 
  7. ^ “知日派の李氏、首相就任=国会が任命案可決-韓国”. 時事通信. (2017年5月31日). http://www.jiji.com/sp/article?k=2017053100859&g=int 2017年5月31日閲覧。 
  8. ^ “高知県と韓国・全羅南道が姉妹協定 8/27,28に記念イベント”. 高知新聞. (2016年8月18日). オリジナルの2016年8月19日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160819231938/http://www.kochinews.co.jp/article/43063/ 2017年5月10日閲覧。 
  9. ^ “韓国首相候補に知日派の李洛淵氏…東京特派員も”. 読売新聞. (2017年5月10日). http://www.yomiuri.co.jp/world/20170510-OYT1T50063.html 2017年5月10日閲覧。 
  10. ^ “【コラム】韓国外交、このままではまた日本にやられる”. 朝鮮日報. (2018年2月17日). http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/02/15/2018021501028_2.html 2018年2月17日閲覧。 
  11. ^ “보폭 넓히는 ‘책임총리’ 이낙연(歩幅広げる「責任総理」李洛淵)”. 京郷新聞. (2018年1月5日). http://news.khan.co.kr/kh_news/khan_art_view.html?artid=201801050600085 2018年4月5日閲覧。 
  12. ^ “韓国首相、月内辞任の意向 自民・河村氏に電話で伝える”. 時事ドットコム. 時事通信社. (2019年12月11日). https://www.jiji.com/jc/article?k=2019121100773&g=pol 2019年12月11日閲覧。 
  13. ^ 하시카와 (2020年1月14日). “韓国新首相の丁世均氏 就任式であいさつ=経済改善に意欲” (日本語). 聯合ニュース. 2020年1月14日閲覧。
  14. ^ “李洛淵首相、「アイスホッケー女子、メダル圏外」発言を謝罪”. 東亜日報. (2018年1月20日). http://japanese.donga.com/Home/3/all/27/1197332/1 2018年2月13日閲覧。 
  15. ^ “ギャラップ世論調査「アイスホッケー単一チーム肯定評価40%→50%に増加」”. ハンギョレ. (2018年2月25日). http://japan.hani.co.kr/arti/h21/29872.html 2018年10月4日閲覧。 
  16. ^ “李총리 "北, 백성생활 더 중요시하는 지도자 마침내 출현"”. News1KoREA. (2018年7月21日). http://v.media.daum.net/v/20180721102936808?rcmd=rn 2018年11月15日閲覧。 
  17. ^ “【時視各角】日本の報復、李洛淵首相が乗り出せ”. 中央日報. (2019年7月9日). https://japanese.joins.com/article/334/255334.html 2019年7月10日閲覧。 
  18. ^ “韓国首相、日本に「深い憂慮」 元徴用工判決巡り”. 日本経済新聞. (2018年11月7日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37488910X01C18A1FF8000/ 2018年11月8日閲覧。 
  19. ^ 強制徴用判決 水面下で対策準備中=韓国首相”. 聯合ニュース (2018年12月6日). 2018年12月7日閲覧。
  20. ^ 歴史の「負の遺産」解決しながら未来志向の関係構築を=韓国首相”. 朝鮮日報 (2019年1月11日). 2019年1月11日閲覧。
  21. ^ 韓国・李首相「日本の指導者が反韓感情を利用している」”. 朝日新聞 (2019年1月10日). 2019年1月11日閲覧。
  22. ^ 韓国政府が臨時閣議開催 首相「日本、越えてはならない一線越えた」”. 聯合ニュース (2019年8月3日). 2019年8月3日閲覧。
  23. ^ 韓国与党「日本の核心産業打撃与える品目、自動車など3-4品目圧縮」”. 中央日報 (2019年8月5日). 2019年8月6日閲覧。
  24. ^ GSOMIA破棄 韓国、再検討も 日本の措置撤回条件”. 毎日新聞 (2019年8月26日). 2019年8月27日閲覧。
  25. ^ 曺国氏の任命強行の韓国が踏んだ米国の「虎の尾」”. JBpress (2019年9月10日). 2019年9月9日閲覧。
  26. ^ 韓国・李首相韓国・李洛淵首相「まれな縁、光栄」”. 産経新聞 (2019年10月22日). 2019年10月22日閲覧。
  27. ^ 令和元年10月24日 即位礼正殿の儀参列者との二国間会談等(7) | 令和元年 | 総理の一日 | ニュース | 首相官邸ホームページ
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柳一鎬
(権限代行)
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次代:
丁世均
先代:
朴晙瑩朝鮮語版
全羅南道知事
第37代:2014 - 2017
次代:
金甲燮(代理)