スマートファルコン

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スマートファルコン
Smart Falcon.jpg
2008年11月3日 園田競馬場
欧字表記 Smart Falcon
香港表記 醒目飛鷹
品種 サラブレッド
性別
毛色 栗毛
生誕 2005年4月4日(12歳)
登録日 2007年
抹消日 2012年9月9日
ゴールドアリュール
ケイシュウハーブ
母の父 ミシシッピアン
生国 日本の旗 日本北海道静内町
生産 岡田スタッド
馬主 大川徹
調教師 畠山吉宏美浦
小崎憲栗東
競走成績
生涯成績 34戦23勝
8戦4勝(中央競馬
25戦19勝(地方競馬
1戦0勝(日本国外)
獲得賞金 9億9073万6000
6048万6000円(中央競馬)
9億3025万円(地方競馬)
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スマートファルコンSmart Falcon醒目飛鷹)は、日本競走馬である。馬名冠名の「スマート」と英語でを意味する「ファルコン」が由来となっている。おもな勝ち鞍は東京大賞典2010年2011年)、帝王賞(2011年)、JBCクラシック(2010年、2011年)、川崎記念(2012年)など。半兄には東京大賞典(1999年)優勝馬のワールドクリーク(父マジックミラー)がいる。2010年・2011年度NARグランプリダートグレード競走特別賞を受賞。逃げ脚質からの圧勝、鞍上・武豊の姿を重ねて「砂のサイレンススズカ」とも呼ばれる[1]

経歴[編集]

2歳[編集]

2007年10月28日東京競馬場で行われた2歳新馬戦岩田康誠騎手を鞍上にデビュー。1番人気に応え快勝すると、2戦目の2歳500万下の2着を挟み、3戦目の2歳500万下で後藤浩輝を背に2勝目を飾る。

3歳[編集]

翌、2008年緒戦は初の芝のレースとなるジュニアカップを選択。5番人気となるが、見事勝利しクラシック戦線に名乗りを上げる。しかし、続く共同通信杯アーリントンカップを惨敗すると、皐月賞でも全くいいところなく最下位の18着と大敗してしまう。レース後、美浦畠山吉宏厩舎から栗東小崎憲厩舎に転厩することが決まり、グリーンウッドにリフレッシュ放牧に出された。

転厩後、再びダート路線に転換すると、交流重賞(ダートグレード競走)のジャパンダートダービーサクセスブロッケンの2着に入り、改めてダートでの能力の高さを窺わせる。続く初の古馬勢との対戦となったKBC杯で鮮やかな逃げ切り勝ちを収める。これが最後のJRA開催の競走への出走となる。10月7日金沢競馬場で行われた白山大賞典でもスタート後ハナに立つとそのまま勝利し、初の重賞制覇を果たした。なお、この勝利はゴールドアリュール産駒、調教師の小崎憲ともに交流重賞初勝利となった。

続くJBCスプリントではダートでは連対を外していないことから、初JpnI制覇の期待がかけられたが、逃げる2番人気のバンブーエールを最後まで捉える事が出来ず、1馬身差の2着に敗れた。この後は賞金を満たしていることから、ジャパンカップダート彩の国浦和記念の両睨みであったが、後者を選択。11月26日に行われたレースでは重馬場も苦にせず、2着のアンパサンドに7馬身差を付ける逃げ切りで重賞2勝目を挙げた。さらに兵庫ゴールドトロフィーでは、これまでの実績から単勝1.0倍の断然人気に推された。レースではスタートで出遅れ後方からとなったが、最後の直線で後続を突き放し2着に4馬身差を付け、交流重賞3勝目を挙げた。

4歳[編集]

第21回ブリーダーズゴールドカップ

2009年緒戦は、2月11日佐賀競馬場で開催された佐賀記念から始動。ここでもテンからハナに立つと楽に逃げ切り、2着に4馬身差の圧勝劇で、単勝1.1倍の人気に応え交流重賞4勝目を挙げた。続く3月25日に行われた名古屋大賞典でも、大外枠ながらハナを奪うとそのまま逃げ切り、2着に半馬身先着し、圧倒的1番人気にここでも応えた。続く5月4日に行われたかきつばた記念でもスタートからハナを奪うと、直線に向いてさらにリードを広げ、トーセンブライトに5馬身差をつけて圧勝、交流重賞5連勝を達成した。続く5月27日に行われたさきたま杯では2、3番手追走から4コーナー付近で先頭に並びかけ、バンブーエールに1馬身半差をつけて優勝、交流重賞6連勝となった。その後、7月20日マーキュリーカップでは3番手でレースを進め、4コーナーで逃げるマコトスパルビエロに並びかけたものの最後の直線で4馬身差離されて2着に敗れ、交流重賞7連勝はならなかった。その後、8月13日ブリーダーズゴールドカップでは2番手追走から直線抜け出して快勝、2分2秒2のレコードタイムで交流重賞8勝目を挙げた。休養を挟み、連覇がかかった11月25日の浦和記念に圧倒的1番人気で出走。いつも通りに逃げるものの直線で失速し7着に敗れ、ダートで初めて掲示板を外す結果となった。

5歳[編集]

第56回東京大賞典

2010年緒戦は、連覇のかかった5月3日のかきつばた記念。スタートから積極的にハナを奪い、最後の直線でも脚色も衰えることなく逃げ切り勝ちを収め連覇を果たし、重賞9勝目となった。続く5月26日のさきたま杯では3番手追走から向正面半ばで先頭に立ちそのままゴール、前年に続いて連覇を収め重賞10勝目を挙げた。2008年JBCスプリント以来の交流JpnI挑戦となった6月30日帝王賞では3番人気で出走したが、フリオーソの6着に敗れた。9月23日日本テレビ盃では岩田康誠が落馬負傷したため、武豊とのコンビで挑んだが斤量2キロ重く背負う勝ち馬フリオーソに対して全くいいところを見せることが出来ず、3着に惨敗した。11月3日JBCクラシックでは再び武豊とのコンビで挑み、大外枠から果敢にハナを奪い、道中は終止楽な手ごたえで進み、4コーナーでは他馬が手ごたえがいっぱいとなる中、直線で後続を突き放し7馬身差の圧勝でGI初制覇となった。続く浦和記念でも、一度もハナを譲ることなく逃げ、直線に入るとムチを入れることなく他馬を突き放し、6馬身差で圧勝した。暮れの大一番の東京大賞典では、好発したフリオーソからハナを奪うと4コーナー付近からのスパートで後続をふるい落とし、ワンダースピードが持っていた従来の日本レコードを0.6秒、コースレコードを1.7秒上回る、驚異的なレコードタイムを樹立して勝利した[2]。この勝利で当馬の勝利数は17勝となり、ホクトベガサウスヴィグラスタイムパラドックスらの持つ中央競馬所属馬による通算最多勝利記録を更新した。この後陣営はドバイ遠征を計画し、実際に調教師はドバイ視察まで行っていたが、疲れが抜けきらないと判断しキャンセルされた。

6歳[編集]

2011年緒戦は5月2日ダイオライト記念。スタートから主導権を握り軽快に逃げ、直線で後続を突き放し8馬身差をつけ圧勝した。この勝利で、ヴァーミリアンを抜き、JRA所属馬でトップの重賞14勝となった。 6月29日帝王賞では序盤から主導権を握ると直線でも後続を寄せ付けずエスポワールシチーに9馬身差をつけ圧勝した。9月23日の日本テレビ盃では序盤で先手を奪うとそのまま逃げ切り後続に4馬身差をつけ圧勝した。11月3日のJBCクラシックでは馬なりで先手を奪い、トランセンドに1馬身差をつけ逃げ切って連覇を飾った。暮れの大一番の東京大賞典では先手を奪い軽快に逃げ抜群の手応えのまま直線に突入するが、2番手につけたワンダーアキュートも渋太く食い下がりゴール前でデッドヒートとなったが写真判定の末ハナ差で勝利、連覇を飾った。

7歳[編集]

2012年緒戦は1月25日川崎記念。好スタートからすんなり先手を奪うと直線で更に脚を伸ばし後続勢に4馬身差をつけ、従来のヴァーミリアンのレコードを2秒上回る2分10秒7のコースレコードで圧勝した。トランセンド、エイシンフラッシュとともにドバイワールドカップに招待された。3月31日のドバイワールドカップではゲートが開く前に飛び出そうとし、ゲートに顔面を強打。ゲート奥に下がったところでゲートが開き[注 1] 、スタート直後に脚を滑らせた上にソーユーシンクから不利を受け、後方からの競馬を強いられ10着に終わった。帝王賞については、調子の回復が思わしくないことから出走を回避した。その後は放牧に出され、8月に帰厩して[3]復帰に向けて調整されていたが、飛節に腱鞘炎を発症したため、引退することとなった。引退後は社台スタリオンステーションで種牡馬入りする[4]

競走成績[編集]

年月日 競馬場 競走名


オッズ
(人気)
着順 騎手
距離(馬場) タイム
上り3F
タイム
勝ち馬/(2着馬)
2007. 10. 28 東京 2歳新馬 14 3 3 2.9 (1人) 1着 岩田康誠 55 ダ1600m(重) 1:39.1 (36.0) -0.2 (シベリアンケン)
11. 25 東京 2歳500万下 13 2 2 4.3 (3人) 2着 岩田康誠 55 ダ1600m(良) 1:39.1 (37.4) 0.4 セレスハント
12. 16 中山 2歳500万下 15 3 5 4.8 (3人) 1着 後藤浩輝 55 ダ1800m(良) 1:55.6 (39.5) -0.1 (ラッシュストリート)
2008. 1. 6 中山 ジュニアカップ OP 13 6 8 12.2 (5人) 1着 横山典弘 56 芝1600m(良) 1:34.1 (34.4) -0.1 オーロマイスター
2. 11 東京 共同通信杯 JpnIII 16 6 12 6.7 (2人) 7着 横山典弘 56 芝1800m(良) 1:48.5 (35.3) 0.9 ショウナンアルバ
3. 1 阪神 アーリントンカップ JpnIII 12 2 2 11.2 (4人) 10着 池添謙一 56 芝1600m(良) 1:35.7 (33.4) 1.1 ダンツキッスイ
4. 20 中山 皐月賞 JpnI 18 6 11 66.6 (17人) 18着 福永祐一 57 芝2000m(良) 2:04.1 (36.7) 2.4 キャプテントゥーレ
7. 9 大井 ジャパンダートダービー JpnI 15 4 8 15.5 (3人) 2着 岩田康誠 56 ダ2000m(不) 2:05.1 (37.0) 0.6 サクセスブロッケン
8. 10 小倉 KBC杯 OP 15 8 14 3.3 (1人) 1着 岩田康誠 53 ダ1700m(良) 1:43.6 (37.0) -0.0 (ベルモントプロテア)
10. 7 金沢 白山大賞典 JpnIII 11 8 11 1.5 (1人) 1着 岩田康誠 54 ダ2100m(重) 2:14.1 -0.5 ヤマトマリオン
11. 3 園田 JBCスプリント JpnI 12 5 6 5.7 (3人) 2着 岩田康誠 56 ダ1400m(良) 1:25.8 (36.7) 0.2 バンブーエール
11. 26 浦和 浦和記念 JpnII 11 1 1 1.6 (1人) 1着 岩田康誠 54 ダ2000m(重) 2:04.8 (38.2) -1.3 アンパサンド
12. 25 園田 兵庫ゴールドトロフィー JpnIII 12 5 6 1.0 (1人) 1着 岩田康誠 57.5 ダ1400m(稍) 1:26.5 (37.6) -0.7 アルドラゴン
2009. 2. 11 佐賀 佐賀記念 JpnIII 12 5 6 1.1 (1人) 1着 岩田康誠 58 ダ2000m(良) 2:07.4 (37.6) -0.7 (ロールオブザダイス)
3. 25 名古屋 名古屋大賞典 JpnIII 11 8 11 1.3 (1人) 1着 岩田康誠 58 ダ1900m(良) 2:01.8 (38.9) -0.1 ワンダースピード
5. 4 名古屋 かきつばた記念 JpnIII 12 2 2 1.0 (1人) 1着 岩田康誠 58 ダ1400m(良) 1:25.5 (37.9) -1.0 (トーセンブライト)
5. 27 浦和 さきたま杯 JpnIII 12 5 5 1.2 (1人) 1着 岩田康誠 58 ダ1400m(良) 1:26.4 (36.4) -0.2 (バンブーエール)
7. 20 盛岡 マーキュリーカップ JpnIII 13 4 4 1.1 (1人) 2着 岩田康誠 58 ダ2000m(良) 2:04.6 0.6 マコトスパルビエロ
8. 13 門別 ブリーダーズゴールドカップ JpnII 15 6 11 2.2 (2人) 1着 岩田康誠 57 ダ2000m(重) R2:02.2 (37.8) -0.2 (アドマイヤスバル)
11. 25 浦和 浦和記念 JpnII 11 7 8 1.4 (1人) 7着 岩田康誠 57 ダ2000m(重) 2:10.0 (42.8) 2.9 ブルーラッド
2010. 5. 3 名古屋 かきつばた記念 JpnIII 12 4 4 2.3 (2人) 1着 岩田康誠 58 ダ1400m(良) 1:25.3 (36.7) -0.3 スーニ
5. 26 浦和 さきたま杯 JpnIII 12 7 9 1.3 (1人) 1着 岩田康誠 58 ダ1400m(稍) 1:26.2 (38.0) -0.8 (スーニ)
6. 30 大井 帝王賞 JpnI 15 6 10 4.5 (3人) 6着 岩田康誠 57 ダ2000m(稍) 2:04.8 (39.2) 1.4 フリオーソ
9. 23 船橋 日本テレビ盃 JpnII 14 2 2 3.9 (3人) 3着 武豊 56 ダ1800m(良) 1:49.3 (36.5) 0.5 フリオーソ
11. 3 船橋 JBCクラシック JpnI 13 8 13 16.1 (4人) 1着 武豊 57 ダ1800m(良) 1:49.9 (39.3) -1.3 (フリオーソ)
11. 24 浦和 浦和記念 JpnII 10 6 6 1.1 (1人) 1着 武豊 58 ダ2000m(稍) 2:05.8 (36.7) -1.2 (ボランタス)
12. 29 大井 東京大賞典 JpnI 14 8 13 2.5 (1人) 1着 武豊 57 ダ2000m(良) R2:00.4 (37.3) -0.3 (フリオーソ)
2011. 5. 2 船橋 ダイオライト記念 JpnII 14 4 5 1.0 (1人) 1着 武豊 56 ダ2400m(良) 2:33.2 (39.8) -1.6 (カキツバタロイヤル)
6. 29 大井 帝王賞 JpnI 11 6 6 1.2 (1人) 1着 武豊 57 ダ2000m(良) 2:01.1 (36.0) -1.8 エスポワールシチー
9. 23 船橋 日本テレビ盃 JpnII 12 8 12 1.0 (1人) 1着 武豊 58 ダ1800m(重) 1:50.6 (37.8) -0.7 (フリソ)
11. 3 大井 JBCクラシック JpnI 12 7 10 1.2 (1人) 1着 武豊 57 ダ2000m(良) 2:02.1 (37.3) -0.2 トランセンド
12. 29 大井 東京大賞典 GI 12 8 12 1.0 (1人) 1着 武豊 57 ダ2000m(良) 2:01.8 (38.2) -0.0 ワンダーアキュート
2012. 1. 25 川崎 川崎記念 JpnI 12 5 5 1.1 (1人) 1着 武豊 57 ダ2100m(不) R2:10.7 (38.5) -0.8 (ランフォルセ)
3. 31 メイダン ドバイワールドカップ G1 14 - 14 - (2人) 10着 武豊 57 AW2000m(良) - - Monterosso
  • タイム欄のRはレコード勝ちを示す

種牡馬時代[編集]

新種牡馬として2013年から種付けを行っており、初年度は60万円(受胎確認後)で164頭に種付けを行った。初年度産駒は2016年にデビューした。

主な産駒 [編集]

血統表[編集]

スマートファルコン血統サンデーサイレンス系 / Vaguely Noble 5×3=15.63% (血統表の出典)

ゴールドアリュール
1999 栗毛
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
*ニキーヤ
Nikiya
1993 鹿毛
Nureyev Northern Dancer
Special
Reluctant Guest Hostage
Vaguely Royal

ケイシュウハーブ
1988 芦毛
*ミシシッピアン
Mississipian
1971 鹿毛
Vaguely Noble *ヴィエナ
Noble Lassie
Gazala Dark Star
Belle Angevine
キョウエイシラユキ
1980 芦毛
*クラウンドプリンス Raise a Native
Gay Hostess
*アリアーン *シルバーシャーク
Nucciolina F-No.9-c
父系
母系(F-No.)
5代内の近親交配
出典

主な近親[編集]

  • 半兄にワールドクリーク(東京大賞典、父マジックミラー)
  • 母ケイシュウハーブの半妹にキョウエイコロナ(小倉3歳S2着、父ノーパスノーセール)

その他、近親は主に4代母Nucciolinaから広がる牝系から輩出されている。

脚注・出典[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ グリーンチャンネルレース解説者より

出典[編集]

外部リンク[編集]