シミュレーションロールプレイングゲーム

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この図のように、地図上で部隊を順番に移動させて敵を倒したり、領土占領したりすることがよくあります。

シミュレーションロールプレイングゲームもしくはシミュレーションRPGとは、ウォー・シミュレーションゲームの戦術性とコンピュータRPGの物語性・成長システムを併せ持つコンピュータゲームのジャンルの一つ。SRPGS-RPGと略される。

日本で受容された"ウォー・シミュレーションゲーム"(英語でいうStrategy game)とコンピュータRPGを指しての日本的な"RPG"観念を接合したものであり、和製英語である。

英語圏ではTactical role-playing game(タクティカルロールプレイングゲーム)、またはStrategy role-playing game(ストラテジーロールプレイングゲーム)などと呼ばれる。海外でSimulation RPGというと、正しくシミュレーションゲームとコンピュータRPGが融合したようなゲームを指すため齟齬が生じる。

概要[編集]

ウォー・シミュレーションゲームでは、プレイヤーが動かすユニット(部隊や兵士)は単なる「駒」であり、舞台も特定の戦闘などを扱うに過ぎないのに対し、シミュレーションRPGでは、主人公の存在、物語の展開、駒の成長と継続的使用など、ロールプレイングゲームの要素が取り入れられている。戦闘は戦術級のウォーゲーム同様に、マップの上でユニットを動かし敵軍を撃破していくというものである。

ユニットの成長については、ウォー・シミュレーションが部隊の練度など単純な段階的成長に限られるのに対し、シミュレーションRPGでは、コンピュータRPGで良くみられる多様な能力や経験値によるレベル、クラス向上など、様々な成長システムがある。

初期のSRPGは、ウォーゲームのコンピューター化が盛んであったパソコンゲームにおいて生まれ、発展した。レベルアップによる成長や、大魔法という要素を持ち込んだマスターオブモンスターズがその代表である。同作の基盤となった大戦略はまったくのウォーゲームであったが、前身の『ファンタジーナイト』で舞台のファンタジー転換が行われ、1988年の初作でSRPGとなり、以後はシリーズを重ねるごとに成長したモンスターの継続使用、各モンスターの装備品、重厚な物語性などが次第に付加されていった。

主なシミュレーションロールプレイングゲーム[編集]

1980年代 - 1990年代前半[編集]

1990年代後半[編集]

2000年代前半[編集]

2000年代後半[編集]

2010年代[編集]

2020年代[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ ただし『アークザラッドジェネレーション』はアクションロールプレイングゲームである。
  2. ^ ただし『KH』以外はアクションロールプレイングゲームである。