マスターオブモンスターズ

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マスターオブモンスターズ
ジャンル ウォー・シミュレーション
対応機種 PC-8801 SR以降
MSX2
PC-9801VM・UV以降
メガドライブ
PCエンジン
開発元 システムソフト / システムソフト・アルファー
発売元 システムソフト / システムソフト・アルファー
人数 1人~4人
メディア フロッピーディスク/ROMカセット
発売日 1988年10月
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マスターオブモンスターズシリーズ』は、1988年システムソフトより発売されたパーソナルコンピュータPC-8800シリーズ)用ゲームソフト『マスターオブモンスターズ』を祖とするファンタジーウォー・シミュレーションゲームのシリーズである。

この項目では同作品の原型[1]となった「ファンタジーナイト」シリ-ズについても記述する。

特徴[編集]

システムソフトの看板作である現代戦ウォーシミュレーションゲーム『大戦略』シリーズの派生作であり、ファンタジー要素を取り入れたもの[2]ヘックスにより構成されたマップ中において、モンスターを召喚し戦力とし、敵マスターを撃破することを最終目標とするファンタジー・ウォーシミュレーションゲームである。

シリーズの原型としては、大戦略のファンタジー版ともいえる『ファンタジーナイト』(1987年11月発売、PC-98用)が存在する(後述)。

PC-8800シリーズ版『マスターオブモンスターズ』は以下の特徴を備えているゲームであった。

マスター[編集]

各陣営は大戦略における首都の代わりに、将棋の王将に相当する「マスター」というユニットを持つ。このユニットのHPが0になるとその陣営は滅亡する。移動は城・城郭・塔のみに限定され、移動速度は3である。HPは100で、回復することができない。第一装備の格闘は弱いが、第二装備の魔法は強力である[3]

マスターは、ウォーロック、ソーサラー、ウィザード、ネクロマンサー、サモナーの5種類から選択。複数の陣営が同じマスターを選択することも可能。マスターにより、召喚可能なモンスター、後述する属性、召喚可能な精霊、攻撃方法、自身の各種属性攻撃に対する防御率に差異がある。移動の制約によりマスターが前線に出て戦うことができるマップは限られる。

マスターは1ターンに1回、MPを使用して(魔法により10~100)大魔法を使用できる[2]。また、やはり1ターンに1回のみであるが、MPを40消費して精霊(ファイヤー、ウォーター、アース、エアー)を呼び出して任意の敵ユニットを攻撃可能である[2]。めったにないことだが、いずれの精霊も全ての攻撃が成功すれば50程度のダメージを与える。各種、一発屋/小技使いと言う違いがある。ただし戦闘時は普通のレベル2モンスターの扱いであり、返り討ちに遭った上に敵に経験値を献上するはめになってしまうこともある。HPの低い精霊の運用には注意が必要である。

なお、マスターの中でもサモナーのみは若干扱いが特殊であり、第二装備が弓(他のマスターは雷)、全ての精霊を任意に召喚可能、天使と悪魔を両方召喚可能、ドラゴンを半額で召喚可能だが進化は不能、などの特徴がある。

モンスター[編集]

モンスターはマスターの隣の場所に召喚できる。MPが必要で、さらに自軍が支配している塔の数と同数しか召喚できない。ただし塔の数が必要なのは召喚時だけで、召喚した後に塔を奪われても問題はない。モンスターを召喚できる箇所は、城郭、城壁、塔のみである。ちなみに召喚にかかるMPコストはモンスターにより異なり、LV1モンスターでは最低はリザードマンレイスの10、最高はサーペントの81である。

マスター及びモンスターには、「LAW」、「NEUTRAL」、「CHAOS」という属性が設定されている[2]。時間帯の概念(朝、昼、夕、夜)が導入され、1ターンを朝として毎ターン順番に変化する。属性「LAW」のモンスターは昼に攻撃力が上昇し夜に攻撃力が下がる。「CHAOS」はその逆である。「NEUTRAL」はどの時間帯でも同程度の攻撃力を発揮できる。

モンスターにはHP(ヒットポイント)、MP(マジックポイント)、移動力、移動タイプ/地形適正、召喚コストのほか、各種属性攻撃(物理、魔法、火炎、冷気)の防御率がパラメータとして設定されている。攻撃力は攻撃力×攻撃回数として表現され、ユニットによって一発屋、小技使いなどの特色が出ている。また、ファンタジーならではの極端な能力を持つモンスターが多い。(レイス:HPは低いが魔法属性以外の攻撃に対して70%の防御率。フェニックス:1回の戦闘でHPを0にしないと戦闘終了後にHPが全回復する。マンティコア:全ての攻撃に対して30%の防御率、等)。なお、空を飛べるモンスターは機動力は高いが地形による防御効果を得ることができない、海に潜った深海タイプのモンスターには通常攻撃がほとんど当たらない、など、地形と移動タイプによる特徴付けもかなり顕著であると言える。

モンスターの攻撃方法として第一装備(格闘)、第二装備(魔法または飛び道具)が設定されている。攻撃成功率は地形効果によって左右される。攻撃側が選択した装備に該当する装備が防御側にない場合には反撃することが出来ない。例えば第一装備(格闘)しか持たないクラーケンの場合、天使の第二装備(ホーリーサンダー)に対して反撃が出来ない。

モンスターは戦闘を経験する、もしくは敵モンスターを殺害すると経験値を得る事ができる。これがモンスターごとに設定された値まで貯まると進化する。進化すると、進化前のモンスターは召喚できなくなるので注意が必要。モンスターの進化レベルは初期を含め最高で3段階あり、どの程度まで進化可能かはモンスターに依存し、全く進化できないモンスターも存在する。なお、自分より進化レベルの高いモンスターを殺害すると、莫大な経験値を得られる。ちなみに精霊はレベル2扱い、マスターはレベル3扱いである。

その他[編集]

  • 敵のターンでは敵ユニットの移動は表示されず、戦闘シーンのみ表示された。
  • 視界の概念があり、双方のモンスターが接近しないと存在を確認できない。
  • ゲーム中のBGMは無し。効果音のみ再生される。
  • マスターは毎ターン、MPが50~100ポイント回復する。この量はマップ、難易度で決定される。
  • 全8マップを戦い抜くキャンペーンモード(使用可能なマスターはウォーロックのみ)を搭載。進化させたモンスターは次のマップから自由に召喚可能。新キャンペーン(使用可能なマスターはサモナーのみ)&マップ集も発売された。
  • 一部機種では『スーパー大戦略』とマップデータの互換性が有り、読み込む事が一応可能。
  • マスター選択時に隠しコマンドにより、「マスターズ」「ジャイアンツ」「ファイターズ」「ドラゴンズ」「天と地と」「鳥・鶏・酉」「大海原の神秘」など、隠しマスターを選ぶことができた。マスター名の特徴に合致するモンスターを召喚できる。
  • マップ作成モードがあり、自身でオリジナルのマップを作りプレイすることができる。

PC-9800シリーズにも移植された(1989年9月)。98版の特徴は以下のとおり。

  • ユニットの戦闘シーン用グラフィックが向上した。(88版は陣営色単色による表現)
  • キャンペーンシナリオが追加された(使用可能なマスターはウォーロックのみ)。
  • LV4の進化をするユニットが登場した(ドラゴン(LAW)→ラージドラゴン(LAW)→ファイヤードラゴン→キングドラゴン)
  • サモナーの第二武器は他のマスターと同様に魔法になった。
  • モンスターが進化しても召喚できる種類はそのままLV1のままになった。キャンペーンシナリオではモンスターそのものを引き継ぎ、配置するコマンドが追加された。

MSX2版では解像度が横256ピクセル(screen5と呼ばれる)となった上、発売当時は漢字ROMもまだ一般的とは言えなかったこともあり、文字表記は全てひらがな及びカタカナに改められている。それに伴い一部表記の変更(天使→エンジェルなど)がなされている。画面レイアウトの改良によりファンクションキーコマンドが常時表示(88版では表示されておらず、コマンドを覚えておく必要があった)されるようになった。同時発色数が8色から16色へと倍増。

以降は9801シリーズ、Windows用ゲームとして制作された。

移植版[編集]

マスターオブモンスターズ(PCエンジン版)(1991年2月15日)
マイクロキャビンより発売。オリジナルとはモンスターの進化が異なる、精霊の攻撃が格闘攻撃となっていて反撃されやすいなどの違いがある。
マスターオブモンスターズ(メガドライブ版)(1991年7月26日)
東芝EMIより発売。松尾早人崎元仁によるBGMが追加され、キャンペーンが2本同梱されている。グラフィックも大幅に強化された。モンスターの名前がオリジナルと一部入れ替わっている。モンスターが進化しても召喚可能モンスターは進化前のままであり、モンスターを大事に使っていく必要がある。そのため、終盤のマップで進化後のモンスターが失われると手詰まりに陥る危険性があり、ゲームバランスはシビアになっている。
マスターオブモンスターズ〜ネオジェネレーションズ〜(1996年10月26日)
東芝EMIよりセガサターンで発売。マスターは6人から選べる。ストーリー性と武具は無いが、システムは『2』に近い。特に人間系モンスターの進化過程が複雑で、またモンスターの融合も行える。
マスターオブモンスターズ〜暁の賢者達〜(1997年7月31日)
東芝EMIよりプレイステーションで発売。販売権はハムスターが継承し、廉価版(Major Wave シリーズ)で再発売されたほか、ゲームアーカイブスで配信されている。

以降のマスターオブモンスターズシリーズ[編集]

マスターオブモンスターズ2(1991年3月)
マスターオブモンスターズファイナル(1992年12月)
マスターオブモンスターズ魔道王の試練(1997年3月)
マスタージアーク(1997年12月)
真マスターオブモンスターズ Final(1999年10月)
マスターオブモンスターズIII(2003年)
Windows98以降対応。ゲーム画面はDirectXによる全画面。地形に高さの概念が導入され、鳥瞰図で表現されるようになった。特殊なスキルを持つモンスターが非常に多くなり、基本的な展開は、数を頼みの肉弾戦から、まるで将棋の様な綱渡りの頭脳戦となった。本作からは召喚ゲートの概念が導入された。マップ開始時には(例外はあるが)弱いモンスターしか召喚できないが、ターンが進むにつれゲートが拡がり、強いモンスターを召喚できる様になる。すなわち、強いモンスターだけで軍団を編成すると、各マップの序盤が立ちゆかないこととなる。これに付随し、本作からはモンスターを「進化」させるだけではなく「特化」させる事も可能となり、進化させず召喚コストの低いままモンスターを強化していくことも可能となっている。また、新しい系統のモンスターの召喚や大魔法の修得には、マスターをレベルアップさせ、ポイントを割り振り、技能を開発していく必要がある。
マスターオブモンスターズ4〜光と闇の争覇〜
基本的なシステムは『III』と同様。ストーリー性が重視され、3人のマスターを交代で使って前進していく形態となっている。
マスモンKIDS
プレイステーションで発売。キャラクターが2頭身になっている。のちにハムスターから廉価版が発売された。
真・マスターオブモンスターズFinal EX~無垢なる嘆き、天冥の災禍~(2010年8月19日)
プレイステーション2,プレイステーション・ポータブル用ソフトとして発売。
Master of Monsters WEB
PCオンラインゲーム。2011年現在開発中。βテストが行われた。

ファンタジーナイトシリーズ[編集]

ファンタジ-ナイト(1987年11月)
PC9801用ソフトとして発売、マスターオブモンスターシリーズを含めた最初の作品となった。大戦略のユニットをファンタジーに登場する騎士やドラゴン等に置き換えたものであり、大戦略と同様に10ユニットからなる部隊(ミドルドラゴンやラージドラゴンといった一部のユニットにはレベルアップして巨大な1部隊1ユニットになるものがあった)を駆使して敵領地を占領するゲームである。
ファンタジーナイトII(2006年5月11日)
Windows98以降対応。460x340ヘクス(156400ヘックス)のマップ上で5つの国家のから1つを選び、その指揮官となる。また3人の王女からプレイヤーが仕える王女を選ぶ。それぞれの王女にはロー、カオス、ニュートラルの属性があり、またプレイヤーは王女の発する気まぐれな命令に従わなければならず、信頼が低下すると解雇されることもある。

外部リンク[編集]

脚注[編集]

  1. ^ ファンタジーナイトII概要システムソフト
  2. ^ a b c d 1989、『Oh!PC 1989年11月1日号』、ソフトバンク
  3. ^ 通常召喚できるモンスターの大半はHPが30程度であるが、魔法防御率の低いモンスターに全部命中させればそれを超えるダメージを与え一戦闘で消滅させることができる