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デジタルコミック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

デジタルコミック(英語:digital comic)は、漫画の内容を持つデジタルコンテンツである。略称はデジコミ。デジタル漫画(まんが)や、インターネットワールドワイドウェブ(WWW)にあるものはウェブコミックウェブ漫画ととも言う。

概要

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紙媒体で発表するより費用を抑えられるというメリットがある。紙上で制作したものをデジタル化したものもあれば、最初からデジタル制作である作品もある。

音声や多少のアニメーションを伴うものもある(ただし静止画中心であることが多い)。オンライン配信に限らず、テレビ放送したり、物理メディアに収録された作品をそれらのように呼ぶこともあるが、内容としては同一である。

同人誌の漫画においても、紙媒体と比べて制作費が安い、製作期間が短縮できる、在庫を保管するスペースや手間が省けるなどの利点を活かし、PDFなどの形式で頒布されることがある。また、同人ショップへの委託販売では需要が少ないと思われる発行物は委託を断られることがあるが、ダウンロード販売サイトへの委託にはそのような制約がほとんどなく、より幅広いジャンルの作品が頒布の場を得られるようになった。

歴史

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世界初のデジタルコミックは1985年3月にイギリスで発表された『Shatter (デジタルコミック)英語版』である。 日本では寺沢武一が『Shatter』から遅れること4ヶ月後の1985年7月に発表した『黒騎士バット』が初となる。「デジタルコミック」という用語自体も寺沢による造語で、1987年頃から使い始めたとしている[1]

アドベンチャーゲームから謎解き要素を排したうえで大量の画像を採り入れ、ゲームをプレイするというより「読む」ことに主眼をおいた作品も誕生した。初作品は1989年3月にハドソンから発売された『コブラ 黒竜王の伝説』だが、「デジタルコミック」という名称が正式に使われたのは、第2作『うる星やつら STAY WITH YOU』(1990年6月発売)からとなる。その後、他社からも同種のゲームが多数発売され、ゲーム専門誌でもアドベンチャーゲームとは別の独立したジャンルとして紹介されるようになった。しかしユーザーからは、「一般的なゲームに比べてユーザーが介入する要素が少ない」「ボリュームが物足りない」といった不満の声も上がるようになり、ミニゲームなどの追加によりボリューム不足を補うソフトも見られた。

1990年代に入ると、FM-TOWNSPCエンジンCD-ROM2メガドライブメガCDを先駆けとして、CD-ROMドライブを搭載したPCやゲーム機が普及し、最大で540MB(従来のロムカセットの約1000倍以上)という大容量の画像データを扱うことが可能となった。

1990年代半ばより、既存の漫画作品の画像を取り込んだり、通常の漫画と同じようなコマ割り構成で新規に描かれた作品に、BGMや効果音、声優による音声などを加えた作品が登場した。ボタンを押すことで読み進めていくため、漫画を再現するという点において本質的な意味でのデジタルコミックと言える。

1990年代後半からは、インターネットの普及により漫画のオンライン配信が普及し、Adobe Flashなどを用いた音声やちょっとした画面の動きを伴った作品の配信も容易に閲覧できるようになった。携帯電話の普及および高性能化により、携帯電話で閲覧できる携帯コミックも登場した。

2000年代後半以降、絵に特化したSNSpixivや、インターネットでの動画サイトで、漫画動画(「漫画」の字は平仮名や片仮名のときもある)、ボイスコミックムービーコミックモーションコミックなどと呼称される作品が登場した。

物理メディアで展開された作品一覧

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※PC:パーソナルコンピュータ、PCE:PCエンジン、MCD:メガCD、SS:セガサターン、PS:PlayStation、PSP:PlayStation Portable、☆:既存の漫画作品の画像を取り込んだ作品。

主な配信サイト

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脚注

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  1. 寺沢武一『BLACK KNIGHT BAT 黒騎士バット』(ISBN 4-7973-0220-8) あとがき

関連項目

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