美少女ゲーム

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美少女ゲーム(びしょうじょゲーム)とは、アニメ調のキャラクターとの恋愛や性交を主として描くコンピューターゲームである[1]。元は徳間書店の登録商標であった。

美少女ゲームという用語はアダルトゲームと同意義ではない。『Virtual IDOL vol.2』によれば、「美少女ゲーム」という用語は18禁のゲームソフトという意味ではなく、美少女が登場するゲームを指す[2]。そのため、性的な表現を含むが美少女は登場しないゲームは、美少女ゲームに分類されない[2]

類義語にエロゲーギャルゲーがある。性描写を含むものをエロゲー、性描写のない家庭用ゲーム機用のものをギャルゲーと分類されることもある[1]

また「美少女」の名称からもわかるように、アダルトゲームであってもボーイズラブを主にした作品や乙女ゲームなどは含まれない。なお、コンピュータソフトウェア倫理機構(ソフ倫)では2009年よりアダルトゲームの呼称を「R18ゲーム」とすることを決定している[3]

英語圏では「Bishōjo game」と表現する場合は、アダルトゲームであるか否かは基本的に問われず、明確にアダルトゲームを指す場合は「Eroge」や「Hentai game」と呼ばれる。

性描写の傾向による作品分類をするのならば、暴力や強制での性行為を主にしたものを「陵辱系」、恋愛や合意の上での性行為を重視したものを「純愛系」と呼び分けることもあるが[4]、ポルノグラフィとしての実用性よりもシナリオの完成度の高さが売りとなっている作品もみられる(泣きゲーを参照)。

なお、類義語に「ギャルゲー」があるが、ギャルゲーの場合はアダルトゲームのような直接的な性描写を含まず、購入の規制の対象とされないソフトを指す場合が多い。

レイティング[編集]

購入の規制となる具体的なレイティングは以下の通りである。

18禁
ソフ倫やコンテンツ・ソフト協同組合(CSA)の指定する、最も一般的なレイティングで、かつてのセガサターンPC-FXでも用いられたことがあった(セガサターン用ソフトにおいては、1996年頃からX指定のソフトの発売が認められなくなった)。別名"R-18指定"・"X指定"・"X RATED"などとも呼ばれる。
18才以上推奨
セガサターン用ソフトにおいて用いられたレイティングで、上記の『X指定』より性的な表現が低く、半裸や下着程度の描写に抑えられている。
15禁
かつてソフ倫において用いられていたレイティングで、同機構の倫理規定[5]では、「一般ソフト作品制限付("R指定")」と称されており、性的な表現は低く抑えられている。
15才以上推奨
CIRCUSなどの一部メーカーにおいて自主規制として用いられるレイティングで、上記の15禁と混同されることがある。
CERO Z 18才以上のみ対象
家庭用ゲームソフトを中心に表現と内容を審査する団体・コンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)で用いられているレイティングで、家庭用ゲームにおいて購入を規制する対象となる。
それ以外は「CERO D 17才以上対象」にとどまっている(2006年2月まで適用されていた旧区分の『CERO18才以上対象』で発売された美少女ゲームもあったが、全て「CERO D 17才以上対象」へ変更されている)。
また、CEROの倫理規定[6]においても、性行為や排泄・性器の描写を、家庭用ゲームで用いることを完全に禁止しているため、CEROの設立後に発売された家庭用ゲームは、アダルトゲームが原作のタイトルでも、便宜的に"ギャルゲー"と呼ぶことが多い。
販売店独自の自主規制
一部の販売店では、独自のレーティング制度が運用されており、全年齢対象や15歳以上推奨のレーティングが付与された作品[7]であっても、18歳未満者による購入が不可能になることがある。
社会情勢の変化に伴い、保護者や教職員、政財界などから美少女ゲームの販売中止を強く要請されるようになったため、一部を除く大手家電量販店では、レーティングや性描写の程度に関係なく、関連する商品の取り扱い自体を中止している。
青少年保護育成条例による包括指定
大阪府三重県などの一部の自治体では、お色気シーンのカット数などに上限が設けられており、これを上回るお色気要素が作品内に含まれていると、自動的に有害図書とみなされるため、18歳未満者による購入が不可能になる。

備考[編集]

「美少女ゲーム」という語は、かつて「ギャルゲー」の語が広まっていない時期(主にPCエンジン中期~末期)に、「エロゲー」との対比表現として、現在の「ギャルゲー」とほぼ同義の言葉として使われていた(『ときめきメモリアル』の登場以前はほぼ蔑称的な表現であったが[要出典]、それ以降は否定的に捉えない層が市場を成す程度には増えた)。

PCゲーム雑誌『テクノポリス』が発祥とされており、徳間書店により商標登録されていたことがあるが、権利放棄され、2010年4月現在日本での登録は確認されていない。また、アダルトゲーム雑誌『BugBug』(サン出版)では「美しょゲー」と言う省略形が用いられているが[8]、これは同誌特有の表現である(2010年4月現在、日本で商標登録はされていない)。

脚注[編集]

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  1. ^ a b imidas 2007 p. 1058.
  2. ^ a b 「TIMの登録商標である「美少女ゲーム」は、基本的に18禁のアダルトソフトを指しているのではなく、純粋にかわいい女のコゲームを指している。よって、エッチだけをウリにしているゲームは、その範疇に入らないのだ。」『Virtual IDOL vol.2』 徳間書店インターメディア 1995年1月1日 p.82
  3. ^ 【Press Release】公式名称「R18ゲーム」について
  4. ^ 高橋直樹『エロ萌え☆テクニック~はぁはぁテキストのお作法~』 双葉社、2011年、37頁。ISBN 978-4575303025
  5. ^ 一般社団法人 コンピュータソフトウェア倫理機構 倫理規程 (PDF)
  6. ^ CERO 倫理規定 (PDF)
  7. ^ CLANNADD.C.III ~ダ・カーポIII~など。
  8. ^ BugBug(バグバグ) 2010年1月号 Sun Publishing サン出版(*18歳未満禁止雑誌)

関連項目[編集]