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グランド・ホテル形式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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グランドホテル方式(グランドホテルほうしき)とは、映画において、同一時間及び同一の場所に集まった複数の人物の行動などを、同時進行的に一度に描く作品の手法の事である。映画『グランド・ホテル』によって効果的に使用された為、この名が付いている。

群集劇(ぐんしゅうげき)、群像劇(ぐんぞうげき)、アンサンブル・プレイとも呼ばれる。

主にパニック映画などでこの手法を取られることが多いが、シナリオ演出の都合上、舞台作品でもこのパターンが多く見られる。

内容

詳しくは各項目を参考にしていただきたいが、特定の場所で共通した事件が起き、それに巻き込まれた人々のそれぞれの行動や言動などを、ストーリーを交錯させつつ描いていく。

例えばこの手法の名前にもなっている『グランド・ホテル』では、とあるグランドホテルのそれぞれの宿泊客の人生が描かれている。

落ち目のバレリーナや自らを「男爵」と名乗るコソ泥、余命いくばくもない工夫、その工夫の働く会社の社長と、速記秘書、そして妻の出産報告を待っているフロント係、といった具合である。それらが出会いと別れを繰り返していき、一つの物語を構築していくのである。

登場人物に共通して起こる事象は、猛吹雪に見舞われる空港(『大空港』)や、アメリカの禁酒法(『バッカーノ!』)などが挙げられる。異質なものとしては宇宙人の侵略(『インデペンデンス・デイ』)や異星への不時着(『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』)というものがある。

類似する形式

「グランドホテル方式」では、複数の場所(部屋)で物語が進行するが、それを一室内に限定したものが「密室劇」であり、映画『十二人の怒れる男』等で有名である。

一方、密室化した乗り物に乗り合わせた人物間の人間関係と、乗り物そのものに襲いかかる障害を同時並行で描く物語のことを、映画『駅馬車』にちなんで、「駅馬車方式」と呼ぶこともある。

主な作品

映画作品

テレビドラマ作品

アニメ作品

ゲーム作品

漫画作品

小説作品