参議院議員通常選挙

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参議院議員通常選挙さんぎいんぎいんつうじょうせんきょ)とは参議院国会議員を選ぶための日本の国政選挙である。参議院議員任期は6年で、3年ごとに半数を改選する(日本国憲法第46条)。参議院議員通常選挙は任期満了による3年ごとの選挙を指し、これ以外の再選挙補欠選挙は「通常選挙」に含まない。

目次

[編集] 概要

参議院も衆議院と同様に全国民を代表する選挙された議員で組織される(日本国憲法第43条1項)。通常、参議院議員通常選挙は任期満了の30日前に行われる(公職選挙法32条1項)。しかし、通常選挙を行うべき期間が参議院開会中または参議院閉会の日から23日以内にかかる場合、参議院閉会の日から24日以後30日以内に行う(公職選挙法32条2項)。

参議院議員通常選挙は全国規模の国政選挙ではあるが、総議員を一斉に選出するわけではなく半数改選であるから「総選挙」とは呼ばず、公職選挙法32条は3年ごとの参議院議員選挙を「通常選挙」と呼んでいる(ただし、国会議員の選挙の公示について定めた日本国憲法第7条4号の「総選挙」については、同条が「国会議員の総選挙の施行を公示すること」と規定しており、衆参問わず各議院の国会議員を選出する基本的な選挙の公示を天皇の国事行為として定めた趣旨であると解されることから、憲法7条4号の「総選挙」には参議院議員通常選挙が含まれると解するのが通説である[1])。公職選挙法により参議院議員通常選挙の期日は少なくとも17日前に公示しなければならないとされている(公職選挙法32条3項)。

選挙は投票により行う(公職選挙法35条)。参議院議員の選挙においては選挙区選出議員及び比例代表選出議員ごとに一人一票を投票する(公職選挙法36条)。参議院議員通常選挙の選挙事務の管理については、特別の定めがある場合を除くほか、選挙区選出議員の選挙については都道府県の選挙管理委員会が管理し、比例代表選出議員の選挙については中央選挙管理会が管理する(公職選挙法5条)。選挙権被選挙権・選挙方式の詳細については次節以下参照。

選挙された参議院議員の任期は6年である(日本国憲法第46条前段)。参議院議員の任期は前の通常選挙による参議院議員の任期満了の日の翌日から起算する(公職選挙法257条本文)。ただし、通常選挙が前の通常選挙による参議院議員の任期満了の日の翌日後に行われたときは通常選挙の期日から起算する(公職選挙法257条但書)。

参議院議員通常選挙が行われたときは、その任期が始まる日から30日以内に臨時会(臨時国会)を召集しなければならない(国会法2条の3第2項本文)。ただし、その期間内に常会(通常国会)や特別会(特別国会)が召集された場合、または、その期間が任期満了による衆議院議員総選挙を行うべき期間にかかる場合はこの限りでない(国会法2条の3第2項但書)。

[編集] 選挙権および被選挙権

参議院議員及びその選挙人の資格は法律(具体的には公職選挙法等)で定められる(日本国憲法第44条本文)。

[編集] 選挙権

  • 日本国民で年齢満20年以上の者は参議院議員の選挙権を有する(公職選挙法9条1項)。
  • 例外的に選挙権を有しない者については公職選挙法11条1項・252条、政治資金規正法28条に規定がある。

[編集] 被選挙権

  • 日本国民で年齢満30年以上の者は参議院議員の被選挙権を有する(公職選挙法10条1項柱書及び2号)。
  • 例外的に被選挙権を有しない者については公職選挙法11条・11条の2・252条、政治資金規正法28条に規定がある。

[編集] 現在の選挙方式

  • 議員定数・選挙区・投票の方法など参議院議員通常選挙に関する事項は法律(公職選挙法等)によって定められる(日本国憲法第43条2項・第47条)。
  • 議員定数は242人で、選挙区146議席と比例代表96議席に分かれる(公職選挙法4条2項)。選挙区は各都道府県に1つ置かれる。比例代表は全国統一で行う(この点で全国11ブロックからなる衆議院議員総選挙の比例代表制とは異なる)。
  • ここに記された議員定数は2007年の第21回参議院議員通常選挙から実施される。
  • 定数が2の県は改選議席が1となり、一人区と呼ばれる。
  • 比例代表選出選挙に立候補する政党・政治団体は以下のいずれかの規定を満たす必要がある。
    1. 当該政党・政治団体に所属する衆議院議員・参議院議員が5名以上有すること。
    2. 直近に行われた衆議院議員総選挙の小選挙区または比例代表選出議員の選挙、あるいは参議院議員通常選挙における選挙区または比例代表選出議員の選挙で当該政党・政治団体の得票総数が当該選挙の有効投票総数の2%以上であること。
    3. 当該参議院議員通常選挙において、当該政党・政治団体の候補者が10名以上有すること。
  • 実際に1回の通常選挙で選ばれる議員数は下記記載の定数の半数である。

[編集] 選挙区制(定数146人)

  • 選挙人は候補者の氏名1名を自書して投票する。
  • 当選人は最多数の得票を得た者から、順にその通常選挙で選出する議員数に達するまで当選する。ただし、その選挙区で選出すべき議員数に有効投票の総数を除して得た値の6分の1以上の得票は必要である(法定得票)。


(注)栃木・群馬・千葉・東京については、公職選挙法改正に伴う定数是正措置が、2007年改選の議員に適用、2010年改選の議員には未適用のため、2007年から2010年まではかっこ内の議員数となる。

[編集] 比例代表制(定数96人)

  • 選挙人は、立候補した者1名の氏名を自書して投票する(個人票)。ただし、選挙人は、立候補した者1名の氏名を自書するのに代えて、1つの立候補した「参議院名簿届出政党等」の名称を自書して投票することもできる(政党票)。
  • 各々の「参議院名簿届出政党等」の当選人数は、政党等ごとに各々の候補者の個人票と政党票とをすべて合算し、ドント式により決定される。
  • 各々の「参議院名簿届出政党等」において誰が当選人であるかは、政党等ごとに各々の個人票の多寡の順位に応じて上記当選人数まで当選させるという方式で決定される(非拘束名簿方式)。なお、衆議院議員総選挙では拘束名簿方式の比例代表制が採用されており参議院議員通常選挙とは方式が異なる。

[編集] 参議院議員通常選挙の沿革

  • 1947年参議院議員選挙法(昭和22年法律第11号)公布。全国区制を採用。全国区:100人、地方区:150人の総定数250人。
  • 1950年:公職選挙法(昭和25年4月15日法律第100号)が施行される(参議院議員選挙法廃止)。
  • 1971年沖縄返還に備えた沖縄住民の国政参加特別措置法制定により定数2増で総定数が252人に(1970年、1971)年の選挙で1人ずつ選出)。
  • 1983年全国区制に代えて「全都道府県」を対象とする比例代表制を採用(厳正拘束名簿式)。
  • 1995年:参議院議員選挙として初の選挙区の定数是正で8増(宮城、埼玉、神奈川、岐阜各2人)8減(北海道4人、兵庫、福岡各2人)。
  • 2001年:比例代表制を改定(非拘束名簿式)。選挙区で6減(岡山・熊本・鹿児島各2人)、比例区で4減で総定数242人に。
  • 2007年:選挙区で4増(東京・千葉各2人)4減(栃木・群馬各2人)。

[編集] 参議院議員通常選挙の一覧

投票日 曜日 投票率 定数 改選 任期満了日 備考
第1回 1947年4月20日 日曜日 61.12% 250 - 1953年5月2日 半数(下位当選者)は1950年5月2日で任期満了
日本国憲法第102条及びその関連法規による特例)
第2回 1950年6月4日 日曜日 72.19% 250 125 1956年6月3日 任期満了後の選挙
第3回 1953年4月24日 金曜日 63.18% 250 125 1959年5月2日
第4回 1956年7月8日 日曜日 62.11% 250 125 1962年7月7日 任期満了後の選挙
第5回 1959年6月2日 火曜日 58.75% 250 125 1965年6月1日 任期満了後の選挙
第6回 1962年7月1日 日曜日 68.22% 250 125 1968年7月7日 任期満了後の選挙
第7回 1965年7月4日 日曜日 67.02% 250 125 1971年7月3日 任期満了後の選挙
第8回 1968年7月7日 日曜日 68.94% 250 125 1974年7月7日
第9回 1971年6月27日 日曜日 59.24% 251 126 1977年7月3日
第10回 1974年7月7日 日曜日 73.20% 252 126 1980年7月7日
第11回 1977年7月10日 日曜日 68.49% 252 126 1983年7月9日 任期満了後の選挙
第12回 1980年6月22日 日曜日 75.54% 252 126 1986年7月7日 衆参同日選挙第36回衆議院議員総選挙
第13回 1983年6月26日 日曜日 57.00% 252 126 1989年7月9日
第14回 1986年7月6日 日曜日 71.36% 252 126 1992年7月7日 衆参同日選挙(第38回衆議院議員総選挙
第15回 1989年7月23日 日曜日 65.02% 252 126 1995年7月22日 任期満了後の選挙
第16回 1992年7月26日 日曜日 50.72% 252 126 1998年7月25日 任期満了後の選挙
第17回 1995年7月23日 日曜日 44.52% 252 126 2001年7月22日 任期満了翌日の選挙
第18回 1998年7月12日 日曜日 58.84% 252 126 2004年7月25日
第19回 2001年7月29日 日曜日 56.44% 247 121 2007年7月28日 任期満了後の選挙
第20回 2004年7月11日 日曜日 56.57% 242 121 2010年7月25日
第21回 2007年7月29日 日曜日 58.64% 242 121 2013年7月28日 任期満了翌日の選挙

※ここでいう改選数には旧全国区等の通常選挙と合併して行われた補欠選挙による3年議員の数は含まれていない。

[編集] 脚注

  1. ^ 宮沢俊義芦部信喜『全訂日本国憲法』125頁~126頁、日本評論社、1978年

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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