佐渡汽船

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佐渡汽船株式会社
Sado Steam Ship Co., Ltd.
カーフェリー2隻が停泊する新潟港佐渡汽船ターミナル
種類 株式会社
市場情報
JASDAQ 9176
本社所在地 〒952-0014
新潟県佐渡市両津湊353番地
設立 1913年2月3日
業種 海運業
代表者 代表取締役社長 戸田正之
資本金 8億110万円
売上高 単体 87億9,511万円
連結 107億3,728万円
(2008年12月期)
純資産 単体 8億4,759万円
連結 13億6,212万円
(2008年12月)
総資産 単体 96億9,911万円
連結 132億3,889万円
(2008年12月)
従業員数 355名(2008年12月)
決算期 12月31日
主要株主 新潟県 39.2%
外部リンク www.sadokisen.co.jp
  

佐渡汽船株式会社(さどきせん、Sado Steam Ship Co.,Ltd.)は、新潟県佐渡市に本社を置く、新潟県本土と佐渡島とを結ぶ定期航路を運航する海運会社。ジャスダック証券取引所上場。

目次

[編集] 概要

1932年、佐渡航路で競合していた商船会社3社を経営安定の見地から新潟県の資本参画のもと統合して成立した。当初から半官半民で設立された日本最初第三セクター企業である。現在も新潟県が資本金の39.2%を出資している。ほかの出資企業には新潟県内の主要企業である新潟交通第四銀行なども加わっている。

現在、佐渡汽船は両津航路(新潟 - 両津)、小木航路(直江津 - 小木)、両泊航路(りょうどまり・寺泊 - 赤泊)の3航路を運航し、3隻のカーフェリー、3隻のウォータージェット推進式全没型水中翼船と1隻の高速船を就航させている。このうち水中翼船・ボーイング929(ジェットフォイル)は1977年、日本で初めて定期航路に就航したもので、後にボーイングから製造・販売のライセンスを取得した川崎重工業(現川重ジェイ・ピイ・エス)にもノウハウを提供している。

[編集] 沿革

  • 1913年2月3日 佐渡商船株式会社が創立
  • 1932年4月 新潟汽船株式会社、越佐商船株式会社の両社を買収して合併、商号を現社名「佐渡汽船株式会社」に改称。
  • 1949年12月 既存定期航路事業免許申請により、新潟~両津間、小木~新潟間、小木~直江津間の定期3航路の経営免許が交付され運用開始
  • 1950年8月 直江津港~柏崎港~小木港間の定期航路を開設(柏崎寄港は夏期のみ。1955年8月をもって廃止)。
  • 1967年3月 佐渡航路初のカーフェリー「さど丸」が新潟~両津間で運航開始。
  • 1968年9月 株式を店頭登録(現在のジャスダック証券取引所)。
  • 1972年4月 両津港に旅客ターミナルビルが完成。
  • 1972年   カーフェリー「こがね丸」が新潟~両津間に就航。
  • 1973年4月 新潟~赤泊~寺泊航路が就航。
  • 1973年   カーフェリー「おとめ丸」が新潟~両津間に就航。
  • 1977年5月 日本初のウォータージェット推進式水中翼船「ジェットフォイル」(ボーイング社製)による定期航路が新潟~両津間に就航(1号艇「おけさ」)。
  • 1979年4月 ジェットフォイル2船目の「みかど」(ボーイング社製)が新潟~両津間に就航。
  • 1981年7月 新潟西港・万代島埠頭に旅客ターミナルビルが完成、下大川前の旧ターミナルより機能を移転。
  • 1983年7月 8,000t級【注:国際トン】の大型カーフェリー「こさど丸」が新潟~両津間に就航。国内初の車両甲板2段積み可能となり、この「こさど丸」から佐渡汽船カーフェリーの大型化がはじまる。カーフェリー「こがね丸」が小木~直江津間に就航。
  • 1985年2月 小木港に旅客ターミナルビルが完成。
  • 1986年7月 ジェットフォイル3船目の「ぎんが」(ボーイング社製)が新潟~両津間に就航。
  • 1988年4月 日本国内の離島航路初となる10,000t級【国際トン】のカーフェリー「おおさど丸」が新潟~両津間に就航。カーフェリー「おとめ丸」が小木~直江津間に就航。
  • 1988年6月 直江津港に旅客ターミナルビルが完成。
  • 1989年1月 新潟~赤泊間の航路を休止、寺泊~赤泊間を通年運航に。
  • 1989年4月 ジェットフォイルの国産1号艇「つばさ」(川崎重工製)が両津航路に就航、ジェット4船体制に。これに伴い、ジェットフォイル「みかど」が小木~直江津間に就航(春~秋の季節運航)。
  • 1991年4月 ジェットフォイル「すいせい」(川崎重工製)が両津航路に就航。これに伴い最古参の「おけさ」が香港へ売却。
  • 1992年3月 寺泊港に旅客ターミナルビルが完成。
  • 1992年4月 1,000t級のカーフェリー「えっさ丸」が寺泊~赤泊航路に就航。同航路に就航していた佐渡汽船初のカーフェリー「さど丸」売却。
  • 1993年4月 国内の離島航路最大となる12,000t級【国際トン】のカーフェリー「おけさ丸」が新潟~両津間に就航。これに伴い、カーフェリー「こさど丸」が小木~直江津間に就航。カーフェリー「こがね丸」フィリピンへ売却。
  • 1995年3月 9,000t級【国際トン】の大型カーフェリー「こがね丸」が小木~直江津間に就航。カーフェリー「おとめ丸」フィリピンへ売却。
  • 1996年8月 ジェットフォイル「ファルコン」(ボーイング社製・元関西汽船「ジェット8」)が就航、ジェットフォイル5隻体制へ(「ファルコン」は予備船扱い)。
  • 1999年11月 九州郵船から予備船を保有する佐渡汽船にジェットフォイル売却の要請があり、「ファルコン」が九州郵船へ売却。ジェットフォイル4隻体制へ戻る。
  • 2000年4月 赤泊港に旅客ターミナルビルが完成。
  • 2003年5月11日 JR東日本との連絡運輸取扱廃止。
  • 2003年10月31日 小木航路のジェットフォイルを廃止、余剰となる一隻のジェットフォイル「みかど」をいわさきコーポレーションに売却。新潟~両津間のジェット3船体制に(「すいせい」「つばさ」「ぎんが」)。
  • 2005年 航送費が値上げされる。また前年の新潟県中越地震による観光への打撃対策として社会実験を複数に分けて実施。
  • 2005年6月10日 両泊航路に高速船「あいびす」就航。これに伴い、カーフェリーを廃止。余剰となるカーフェリー「えっさ丸」をいわさきコーポレーションに売却。
  • 2005年11月 カーフェリー内で予約用の用紙を裏紙として、船内のスタンプ用紙などに転用していたことが発覚。
  • 2006年6月 「燃料油価格変動調整金」を導入。旅客130円/片道(ジェットフォイル・カーフェリー・高速船とも)、四輪車850円/片道、二輪車200円/片道の運賃アップとなった。
  • 2007年2月 カサ増しされたカーフェリーのt数が経営不振のため減t(経費面で不利にも関わらずわざわざ大きく見せるだけのカサ増しt数から、国内他社と同一の基準に戻った)され、おけさ丸は12,419t【国際トン】→5,862tへとなった。
  • 2008年4月 小木航路のカーフェリー1隻体制となる(昭和58年就航と船歴の高かった「こさど丸」を廃止し、「こがね丸」1隻体制)。
  • 2008年5月 小木航路1隻体制で余剰となった「こさど丸」のいわさきコーポレーション系・新屋敷商事への売却が決定。帳簿価額は226,853千円、譲渡価額は600,000千円(消費税別)。引き渡し日は6月10日。
  • 2009年4月 事業会社を分割。船舶運航に関する業務を連結子会社の「佐渡汽船シップマネジメント」に移管し業務委託を開始。

[編集] 運航航路・就航船

両津航路に就航する、カーフェリー「おおさど丸」とジェットフォイル「すいせい」

[編集] 両津航路

新潟港 - 両津港(67km・国道350号海上区間

  • カーフェリー(所要時間:通常期2時間30分、繁忙期2時間20分)
    • おけさ丸
      • 1993年3月建造、全長134.7m、総トン数5862t、最大旅客定員1705名、最大速力23.4ノット
      保有するカーフェリーの中で最大。
    • おおさど丸
      • 1988年3月建造、全長131.9m、総トン数5373t、最大旅客定員1705名、最大速力22.6ノット
      保有するカーフェリーの中で現在最古。
  • ジェットフォイル(所要時間:データイム1時間、薄暮1時間5分)
    • ぎんが
    • つばさ
    • すいせい
      • いずれも出力7600馬力、旅客定員260人、最大速力47ノット(87km/h)
      ボーイング社との共同開発により、日本で最初に導入された。

[編集] 小木航路

直江津港 - 小木港(78km・国道350号海上区間)

  • カーフェリー(所要時間:2時間40分)
    • こがね丸
      • 1995年3月建造、全長120.5m、総トン数4258t、最大旅客定員1133名、最大速力21.7ノット       
      小木航路にはカーフェリー1隻のみが就航している。

[編集] 両泊航路

寺泊港 - 赤泊港(46km)

※冬季間(12月1日 - 2月末)は全便運休
  • 高速船(所要時間:1時間5分)
    • あいびす
      • 2005年6月建造、総トン数263t、最大旅客定員216名、最大速力25ノット
      名称は公募により、2004年10月に決定。

[編集] ターミナル所在地

所在地はいずれも新潟県。運航の詳細に関する問合わせ先は佐渡汽船のWebサイトを参照。

[編集] 両津航路

[編集] 新潟港ターミナル

交通

[編集] 両津港ターミナル

交通
  • 佐渡島内各方面から新潟交通佐渡バスで「両津埠頭」下車
  • 佐和田から車で約30分

[編集] 小木航路

[編集] 直江津港ターミナル

交通

[編集] 小木港ターミナル

[編集] 両泊航路

[編集] 寺泊港ターミナル

交通

[編集] 赤泊港ターミナル

  • 佐渡市赤泊2208番地

[編集] 現在の運航体制

[編集] 両津航路

両津航路は県庁所在地の新潟市が発着地になっていることや、新潟港ターミナルが市街地に近く、新幹線や航空機など他の交通機関との接続が比較的容易であることから、長年にわたって佐渡への観光や佐渡市民の生活航路として機能し続けており、3航路の中で唯一、黒字を計上している。航路は佐渡島の南東側を経由しており、高波の影響が少ない。このため運航率は90%以上で他2航路と比較して高く、台風の襲来時や冬場の荒天時にはジェットフォイルこそ欠航となるものの、カーフェリーについては余程の高波でない限り、運航できるケースが多い。

春の大型連休と夏のお盆の時期には増便し、特にお盆には終日運航を行うダイヤも設定されているが、2004年1月1日に通常・閑散期ダイヤの改正が行われた際、18時台と21時台に両港を出港していたカーフェリー2往復が廃止され、19時台出航の1往復に統合された影響で本土側・佐渡側で滞在時間が短縮されるなど、不便が生じている。

またジェットフォイルは就航以来、新潟港を出航して両津港で折り返すダイヤを基本線に運航されており、両津港での夜間停泊は行っていなかった。故に両津港からの始発便は遅く、新潟港からの最終便は早く設定されていたため、佐渡島民の利便性低下が指摘されていた。2008年4月1日のダイヤ改正から両津港での夜間停泊が開始され、これにより運航時間が延長されて利便性が改善された。

[編集] 小木航路

その一方で、小木・両泊の両航路は慢性的な赤字にさいなまされている。

上越市の直江津港から発着する小木航路は上越地方のみならず、長野県北陸地方中京圏近畿地方など各方面から佐渡島へ最短距離で移動できる航路である。しかし観光需要は両津航路ほど多くなく、上越地方と佐渡市南部とを結ぶ生活航路としての役割が大きい。故に利用者数は両津航路と比較して少なく、特に近年は慢性的な減少傾向にあり、慢性的な不採算に陥っている。また航路は地形的に島の影にならず、日本海からの波を他の航路より受けやすい。そのため台風の襲来時や冬の荒天時には波が高くなりがちで、安全上の問題から欠航になるケースが多い。これも赤字を増大させた要因の一つである。

小木航路には1989年から、冬季間を除いてジェットフォイルも就航していたが、2003年10月31日をもって運航を終了。またカーフェリーも2008年3月31日まで「こがね丸」と「こさど丸」の2隻体制で運航していたが、このうち1983年就航の「こさど丸」は老朽化等のため退役し、同年4月1日のダイヤ改正から「こがね丸」1隻のみで運航している。小木港の構造的制約で10,000t級【国際トン】以上の船は入港できないため、両津航路の大型フェリーを転用することはできない。また前述の通り不採算が続いているため、小木港に入港できる9,000t【国際トン】クラス以下のフェリーを新造するメリットも少ない。

こうした事から新潟県は2007年、小木航路の存続について検討を開始。議論は減便や季節航路化、さらには佐渡汽船の航路撤退や航路そのものの存廃にまで及んだ。だがその一方で、小木航路は両津航路とともに国道350号の海上区間を担っており、仮に廃止となった場合にはこのルートが断たれてしまうことになる。また2014年には北陸新幹線金沢駅まで延伸開業する予定で、小木航路は観光客を誘致する上でも必要な存在でもあることなどから、上越市と佐渡市は存続を強く主張してきた。これを受けて佐渡汽船は前述の通り、小木航路を当面フェリー1隻体制で維持する方針を2008年1月18日に発表し、同年4月1日からは奇数日が直江津発1本・小木発2本、偶数日が直江津発2本・小木発1本という変則的な運航体制となった(但し第2・4の金・土曜は1日2往復、繁忙期は1日最大3往復、冬季は1日1往復)。

県では同年以降、小木航路を対象とした社会実験を行っており、同年8月には「アースセレブレーション」「小木港まつり」等の開催に合わせ、新潟 - 小木間・直江津 - 小木間の2経路でジェットフォイルの臨時運航を実施した。今後は利用者数の動向などを見極めた上で運航体制を再構築してゆく予定である。

[編集] 両泊航路

また両泊航路は2005年夏から、小型カーフェリーに代わって高速船による航路に転換。「あいびす」1隻体制で運航している。

しかし、例年にない寒波が襲った同年12月の運航率は約10%と、1ヶ月の大半で運航できないという最悪の事態に陥った。これは、導入した船が小型で軽量であるにもかかわらず、スタビライザーなど横揺れを防止する装置が設けられていないため、少々の高波でも激しく横揺れを起こして乗り心地が著しく低下するという問題があったことによる。このため佐渡汽船では、2006年1月18日から1ヶ月掛けて実施した「あいびす」の定期検査の際に横揺れ防止システム「ARG」を船内に8台追加設置し、2月15日から運航を再開した。その後ARGの設置効果を反映した上で運航体制を再構築したものの、冬場など悪天候時の欠航率は改善できず、2008年1月期の1便当たりの平均乗客数も1人にとどまるなど収支が悪化し、航路単体で年間約2億円の赤字を計上していた。こうした背景から佐渡汽船は2009年1月から、両泊航路を冬季間(12月から2月)全面運休することになった。これにより5000万円の赤字額を削減できる見通しである。

また、長岡市と佐渡市の観光関係者らでつくる「長岡佐渡広域観光協議会」は2009年5月28日にジェットフォイルをチャーターし、同会のメンバーと国、県などの観光・交通政策の担当者ら約50人を乗せ、寺泊港沖と赤泊港沖を経由して新潟 - 小木間で試験運航を実施した。これは航路の活性化に加え、「あいびす」の欠航率の高さの問題などからジェットフォイルによる航路への転換や、両津・小木両航路との連携などを長期的に検討するため実施したもので、寺泊と赤泊は港の水深や設備の関係でジェットフォイルが接岸できないため、沖から港内を視察した。

[編集] その他

原油価格高に伴う燃料費の高騰で、2006年から繁忙期以外はカーフェリーの運航所要時間が通常時より10分程度長くなっている。

さらに、2006年6月からは、「燃料油価格変動調整金」を導入し、旅客は一律大人130円・子供70円、自動車850円・二輪車200円の加算となっている。2007年1月からは旅客は一律大人260円・子供130円、自動車1690円・二輪車400円の加算と値上げした。

またカーフェリーでは本土側(新潟港・直江津港など)からの往復運賃よりも佐渡側(両津港・小木港など)からの往復運賃の方が約1000円ほど安い。これは島発往復きっぷと言う。

[編集] グループ企業

  • 佐渡汽船運輸
  • 佐渡汽船通運
  • 佐渡汽船商事
  • 佐渡汽船観光
  • 佐渡汽船コンピュータサービス
  • 佐渡汽船ビルサービス
  • 佐渡汽船モータース

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク