ヒストリー パスト、プレズント・アンド・フューチャー ブック1

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ヒストリー
マイケル・ジャクソンスタジオ・アルバム
リリース 1995年6月20日
録音 1978年1995年
ジャンル ディスコ/ファンク/R&B/Pop Rock
時間 Disc one: 71分38秒
Disc two: 77分12秒
レーベル Epic Records
EPIC SONY(日本)
プロデュース マイケル・ジャクソン
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
ゴールド等認定
  • 40ミリオン
マイケル・ジャクソン 年表
デンジャラス
1991年
ヒストリー
1995年
ベスト・オブ・マイケル・ジャクソン1996年
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ヒストリー パスト、プレズント・アンド・フューチャー ブック 1』(HIStory: Past, Present and Future – Book I)は、アメリカ合衆国のミュージシャン、マイケル・ジャクソンの2枚組アルバムである。

エピソード[編集]

シングルカットされた曲は次々とビルボードの歴史を塗り替えていった。まず、ジャネット・ジャクソンとのデュエットが実現した「scream」ではBillboard Hot 100初登場5位を記録し、ビートルズのレット・イット・ビーの同チャート初登場6位の記録を25年ぶりに更新した(Billboard Hot 100ではエアプレイが重視されるため初登場で高順位は珍しい)。このショートフィルムでは700万ドルの巨費が投じられ、世界で最も高額の費用をかけたミュージックビデオとされている。さらに、続く「You Are Not Alone」ではその記録をも打ち破り同チャート史上初の初登場1位を獲得した。このショートフィルムでは当時の妻であるリサ・マリー・プレスリーと共演した。一方、イギリスにおいても環境破壊をテーマに歌ったマイケル直筆の曲「Earth Song」が6週連続1位を獲得するなど、シングルカットした6曲が全て5位以内を記録した。

マイケル自身が悪質なゴシップ記事などで苦しめられていた事もあり、このアルバムでは、人種差別や環境破壊、民族紛争、個人に対する中傷、裏での金のやりとりなど、人間の負の面を積極的に批判した新曲が多く含まれている。しかし、それに対してまた反発がある。「They Don't Care About Us」の歌詞に、ユダヤ人を差別した言葉がある、などと指摘する者がいた。無論、マイケルにはユダヤ人の仕事仲間もおり、元より、人種差別の象徴的標的として槍玉に挙げられ苦しんできた張本人であるため実際そんな意図は全くないが、これに対しマイケルは謝罪の意を表し、歌詞を一部変更したりノイズをかぶせたりしてアルバムを再リリースした。その際、「This Time Around」や「HIStory」にも部分的に修正が加えられた。[1]

このアルバムは、純粋に優れた音楽的内容及び全人的なメッセージ性を有する一方でそういった不毛な反発に曝され、売り上げ自体は好調であったが、楽曲のメッセージ性の受け取り方によって評価が分かれた。

またこの作品では、ショートフィルムも世界各国において撮影が行われた。 また、2バッドは、ショート・フィルム「ゴースト」でパフォーマンスが、収録されている。

当初は1枚のベストアルバムの予定で新曲は4曲であった。しかし、1994年10月の発表を延期し、結果的に新曲を15曲にまで増やし、ベストアルバムとオリジナルアルバムの2枚組の構成にし、1995年6月20日に発表した。全世界で約2000万枚を売り上げたが、これは複数枚のディスクをセットにしたアルバムとしては史上最高の売り上げだとも言われている[2]

HIStoryのプロモーションのためにヨーロッパ中に置かれた多くのマイケル・ジャクソン銅像の一つ

アルバムの発売に先駆けて5月先行シングル「Scream」が発売され、妹ジャネットとのデュエットが話題となった。 二人の仲が良いことは有名で、ジャネットは自身のライブ中に裁判で戦っているマイケルに祈りを捧げたことがある。 また当時の彼女の人気はマイケルに追いつくほどであった。 8月「You Are Not Alone」を発売。 史上初のビルボードHot100における初登場1位を獲得、ギネス記録にも認定された。 12月には地球環境の破壊について切実に歌い上げた「Earth Song」をヨーロッパでカット。 イギリスでは6週連続1位を獲得、イギリス国内だけでも100万枚を突破し、イギリスにおけるマイケル最大のヒット曲となった。

1996年4月には「They Don't Care About Us」をシングルカット。 歌詞の一部が反ユダヤではないかとして批判を浴び、マイケルは自身が反ユダヤではないと弁明することとなった。 ミュージックビデオのうちプリズンバージョンはMTV等の番組で放送が自粛され、ビルボードでは最高30位。 しかし、ドイツでは首位を獲得している。7月16日にはブルネイの国王であるハサナル・ボルキアに招待され国王の誕生日ジュルドンパークオープン記念に無料コンサートRoyal Bruneiを開催した[3]

ムーンウォーカー (映画)」の最後で披露したビートルズの名曲「カム・トゥゲザー」がCD初収録となった。すでにPVも1988年にムーンウォーカー (映画)で登場。

1996年9月からHIStory World Tourを開始。 韓国では熱狂した少年がマイケルの乗るゴンドラに飛び乗るというハプニングもあった。 11月14日にデビー・ロウと二度目の結婚。


この頃ソニーとの確執は表面化し、1997年10月に発売されるといわれていた『HIStory』からの第7弾シングル「Smile」が販売停止となった。

1998年7月に来日し、世界空手道連盟加盟団体の士道館から名誉五段を授与される[4]。 またこの際に「マイケル・ジャクソン・ジャパン」の設立を発表し、日本をはじめとして、アジアやアメリカでテーマパーク「World Of Toys」の建設や、国内外での玩具店の直営及びフランチャイズ方式での経営を行う計画を発表、その後計画は解消となる。

1999年6月にはマイケルと有志の友人たちがチャリティコンサートMichael Jackson & Friendsを開いた。 収益金は赤十字ユネスコ、ネルソン・マンデラ子供基金に寄付された。 この頃ニューアルバムの製作に取り掛かっていたマイケルであったが、プロデューサーのウォルター・アファナシエフは「Fall Again」(後にアルティメット・コレクションにデモ音源が収録された)という曲を手がけている最中「レコード会社側が圧力をかけていてね(まだ発売されないんだ)」というコメントも残している。 この当時何曲かのシングルの発売の噂は出ていたが、1つも実現しなかった。

収録曲[編集]

Disc one: HIStory Begins[編集]

  1. ビリー・ジーン - Billie Jean - 4:54
  2. ザ・ウェイ・ユー・メイク・ミー・フィール - The Way You Make Me Feel - 4:57
  3. ブラック・オア・ホワイト - Black Or White - 4:15
  4. ロック・ウィズ・ユー - Rock with You - 3:40
  5. あの娘が消えた - She's Out Of My Life - 3:38
  6. BAD - Bad - 4:07
  7. キャント・ストップ・ラヴィング・ユー - I Just Can't Stop Loving You - 4:12
  8. マン・イン・ザ・ミラー - Man in the Mirror - 5:19
  9. スリラー - Thriller - 5:57
  10. 今夜はビート・イット - Beat It - 4:18
  11. ガール・イズ・マイン - The Girl Is Mine - 3:41
  12. リメンバー・ザ・タイム - Remember the Time - 3:59
  13. 今夜はドント・ストップ - Don't Stop 'Til You Get Enough - 6:05
  14. スタート・サムシング - Wanna Be Startin' Somethin' - 6:04
  15. ヒール・ザ・ワールド - Heal the World - 6:24

Disc two: HIStory Continues[編集]

  1. スクリーム - Scream - 4:38
  2. ゼイ・ドント・ケア・アバウト・アス - They Don't Care About Us - 4:44
  3. ストレンジャー・イン・モスクワ - Stranger In Moscow - 5:44
  4. ディス・タイム・アラウンド - This Time Around - 4:20
  5. アース・ソング - Earth Song - 6:46
  6. D.S. - D.S. - 4:49
  7. マネー - Money - 4:41
  8. カム・トゥゲザー - Come Together - 4:02
  9. ユー・アー・ナット・アローン - You Are Not Alone - 5:45
  10. チャイルドフード(「フリー・ウィリー2」主題歌) - Childhood (Theme from Free Willy 2) - 4:28
  11. タブロイド・ジャンキー - Tabloid Junkie - 4:32
  12. 2バッド - 2 Bad - 4:49
  13. ヒストリー - History - 6:37
  14. リトル・スージー - Little Susie - 6:13
  15. スマイル - Smile - 4:56

注釈、出典[編集]

  1. ^ 初回盤と修正版の見分け方は、国内盤においては帯の下部に記載されるエピックのロゴマークが薄いピンクであれば前者、青であれば後者。ドイツ・フランス・オランダで発売された初回盤の16曲目にはシークレットトラックとしてマイケルのメッセージが収録された。
  2. ^ Michael Jackson: A life of music, デイリー・テレグラフ, 2009年6月26日, 2009年11月9日閲覧
  3. ^ "MICHAEL JACKSON's MOONWAKER"(2011年8月11日閲覧)
  4. ^ 日本でも王様だったマイケル・ジャクソンさん”. イザ! (2009年6月27日). 2010年3月3日閲覧。