大江博
表示
大江 博(おおえ ひろし、1955年〈昭和30年〉7月16日 - )は、日本の外交官。2017年から経済協力開発機構代表部大使。2019年から駐伊大使。2022年10月、依願免職。
経歴・人物
[編集]大阪府出身。大阪教育大学附属高校池田校舎卒業。一年間の浪人期間を経て、東京大学文科2類に合格。東京大学経済学部在学中に外務公務員採用上級試験に合格する。
- 1979年(昭和54年)東京大学経済学部経済学科を卒業し、外務省に入省した。
- 1980年(昭和55年)フランス語研修(フランスエクス=アン=プロヴァンス政治学院)
- 1984年(昭和59年)条約局条約課長補佐
- 1990年(平成2年) 在大韓民国日本国大使館一等書記官(政務担当)
- 1992年(平成4年) 北米局地位協定課首席事務官
- 1993年(平成5年) アジア局中国課首席事務官
- 1994年(平成6年) 内閣法制局第三部参事官
- 1995年(平成7年) 在アメリカ合衆国日本国大使館参事官(経済担当)
- 1998年(平成10年) 総合外交政策局国連政策課長
- 2000年(平成12年)から2002年(平成14年) 国際法学会雑誌編集委員
- 2000年(平成12年) 4月 条約局条約課長
- 2002年(平成14年) 8月 在タイ日本国大使館公使(経済担当)
- 2003年(平成15年) 3月 東京大学大学院総合文化研究科教授
- 2005年(平成17年) 東京大学「人間の安全保障」プログラム教授
- 2007年(平成19年) 3月 外務省国際協力局参事官
- 2009年(平成21年) 1月 防衛省防衛政策局次長
- 2010年(平成22年) 東京大学公共政策大学院実務家教員(「国際法実務演習」担当)[1]
- 2011年(平成23年) 3月 駐パキスタン特命全権大使[2]
- 2013年(平成25年) 6月 内閣官房副長官補付内閣官房内閣審議官兼TPP政府対策本部首席交渉官代理
- 2016年(平成28年) 5月10日 TPP政府対策本部首席交渉官[3]
- 2017年(平成29年) 1月 TPP政府対策本部首席交渉官を退任[4]
- 2017年(平成29年) 2月 経済協力開発機構代表部大使[5]
- 2019年(令和元年)1月 国際エネルギー機関理事会議長[6]
- 2019年(令和元年) 11月 駐イタリア大使[7]
- 2022年(令和4年)10月 依願免職[8]
- 2022年(令和4年)11月 神原インターナショナル取締役、神原ヘルスブリッジ取締役[9]
ピアニスト
[編集]外交官、研究者、教育者のかたわら、ピアノ演奏家としての一面も持つ[10]。高校2年生の時、ピアニストである井口愛子を訪問して、プロ演奏家の道が険しいことを知り断念した。
外交官時代にも場を和ませるため夕食会などで演奏していた[10]。
2005年、東大教授に就任したことをきっかけにピアノを再開。矢田暁子、梅根恵、小森谷泉、鷺谷宰、横山幸雄らに師事し、2010年1月に開催された第11回ショパン国際ピアノコンクール・イン・アジアではアマチュア部門ソロ部門で奨励賞、コンチェルト部門で銅賞をそれぞれ受賞し[11] 、翌年開催の第12回大会では、アマチュアコンチェルト部門で金賞を受賞した[12]。東大での国際関係の講演後にコンサートをたびたび開いた他、東日本大震災でもチャリティーコンサートを開催した。
同期
[編集]( )は現在の役職
- 平松賢司(駐スペイン大使)
- 田良原政隆(退官、元駐エルサルバドル大使)
- 北岡元(駐エストニア大使)
- 横井裕(駐中華人民共和国大使)
- 花谷卓治(退官、元駐モロッコ大使)
- 伊原純一(駐フランス大使)
- 山口壯(衆議院議員)
- 宮川眞喜雄(国家安全保障局国家安全保障参与)
- 廣木重之(駐スウェーデン大使)
- 長谷川晋(八戸学院大学客員教授、八戸学院短期大学客員教授)
- 小林弘裕(駐ニュージーランド大使)
- 堀江良一(駐エリトリア大使)
- 西岡淳(帝京大学教授)
- 小川正史(KDDI顧問)
- 礒部博昭(自治体国際化協会参与)
- 西村篤子(大成建設取締役、国際石油開発帝石社外取締役)
- 羽田浩二(駐フィリピン大使)
- 大澤勉(駐カメルーン大使)
著書
[編集]単著
[編集]- 『NHKブックス1089 外交と国益』(日本放送協会出版会, 2007年)
脚注
[編集]- ^ GraSPP 授業科目 国際法実務演習 2010年度”. 東京大学公共政策大学院. 2011年5月2日閲覧。 “
- ^ 〔パキスタン大使〕大江 博氏”. 時事ドットコム. 2011年3月22日閲覧。[リンク切れ] “
- ^ [1]朝日新聞2016年5月11日
- ^ TPP首席交渉官が退任=萩生田官房副長官「後任は調整中」
- ^ 国連次席大使に川村氏 OECD大使は大江氏
- ^ “大江経済協力開発機構日本政府代表部大使の国際エネルギー機関理事会議長への就任について (外務報道官談話)”. 外務省. (2018年11月29日) 2024年8月14日閲覧。
- ^ 駐イタリア大使に大江前OECD大使を起用 政府 2019年12月6日 11時00分NHK
- ^ “令和四年十月二十八日付人事異動【令和四年十月二十八日閣議】”. 外務省. 2022年10月29日閲覧。
- ^ 特別職国家公務員の再就職状況の公表について(令和4年4月1日~令和5年3月31日)
- ^ a b 潤, 黒沢 (2024年8月13日). “銀座・高級すし店「すきやばし次郎」でオバマ氏失言 日本の情報共有奏功し、〝豚の決着〟 国際舞台駆けた外交官 大江博氏(20)”. 産経新聞:産経ニュース. 2024年8月13日閲覧。
- ^ 11th International Chopin Piano Competition in ASIA 審査結果”. International Chopin Piano Competition in ASIA. 2011年5月4日閲覧。 “
- ^ 12th International Chopin Piano Competition in ASIA 審査結果”. International Chopin Piano Competition in ASIA. 2011年8月14日閲覧。 “
外部リンク
[編集]- (中国特集)イタリアから見た中国 - 2021年7月26日
- (コロナ特集)イタリアにおける新型コロナウイルス問題 - 2020年7月29日
- GraSPP 教員紹介 大江博(東京大学公共政策大学院ホームページ内、平成17年までの経歴掲載)
- Message from Ambassador Hirosi OE(在パキスタン日本国大使館ホームページ内)
|
|
|