阿佐ヶ谷住宅

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阿佐ヶ谷住宅(2012年3月)。前川國男設計の傾斜屋根住宅棟

阿佐ヶ谷住宅(あさがやじゅうたく)は、東京都杉並区成田東に所在した全戸数350世帯の分譲型集合住宅地。日本住宅公団により造成された。

概要[編集]

前川國男設計のテラスハウス。大きな傾斜角を持つ赤い屋根が特徴的な低層建個人住宅。
日本住宅公団が設計した中層建集合住宅。

1958年昭和33年)竣工。地上3-4階建て鉄筋コンクリート造の118戸と、地上2階建て補強コンクリートブロック造のテラスハウスタイプ232戸(陸屋根タイプと傾斜屋根タイプの2種がある)で構成される。

設計は、発足三年目の「日本住宅公団設計課」が行った中層集合住宅部分と、「前川國男建築設計事務所」が担当した低層傾斜屋根型テラスハウスの174戸とが共存する形式を採用した。

豊富な緑地を確保した配置計画は「個人のものでもない、かといってパブリックな場所でもない、得体の知れない緑地のようなもの(=コモン)を、市民たちがどのようなかたちで団地の中に共有することになるのか」(津端修一)をテーマに公団の設計課が整備した。

南阿佐ヶ谷駅」から徒歩5分、東京都立善福寺川緑地公園東京都立杉並高等学校に隣接する立地に所在した。都内有数の緑地帯を形成する善福寺川緑地のグリーンベルトと集合住宅が連続した住環境を構成した。

建て替え計画と取り壊し[編集]

阿佐ヶ谷住宅内に設置された運動場。運動場内では住民同士の親睦を深める花見運動会が開催された。
阿佐ヶ谷住宅内の給水塔。当時の給水ポンプでは全戸への水供給力が足らず、水を給水塔上部まで汲み上げ、下りる勢いを利用し各家庭へ水供給を行った。給水塔下にポンプ室が設置された。

昭和期に二度の建て替え計画が議論されたが、集合住宅の8割を占める社宅の地権者である企業側と、2割の個人地権者との間で意見が合わず、建て替え計画は実現しなかった。平成期に入り、地権者同士の建て替え計画は進むも、建て替え後の周辺環境について近隣住民と意見が合わず、建て替えまでに長期間を要した。最終的に建て替え案を中層建集合住宅(地上2階から最大6階と地下1階)575戸とすることで合意し、2013年4月から取り壊し工事が行われ、新集合住宅は2016年に竣工予定。この再開発工事に伴い、当地を経由するコミュニティバスすぎ丸の経路も変更された。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]