嘉麻市

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かまし ウィキデータを編集
嘉麻市
嘉麻市旗 嘉麻市章
嘉麻市旗 嘉麻市章
2006年3月27日制定
日本の旗 日本
地方 九州地方
都道府県 福岡県
市町村コード 40227-3
法人番号 1000020402273 ウィキデータを編集
面積 135.11km2
総人口 33,248[編集]
推計人口、2024年2月1日)
人口密度 246人/km2
隣接自治体 飯塚市田川市朝倉市田川郡川崎町添田町朝倉郡筑前町東峰村嘉穂郡桂川町
市の木 さくら
市の花 ツツジ
嘉麻市役所
市長 赤間幸弘
所在地 820-0292
福岡県嘉麻市岩崎1180番地1
北緯33度35分54秒 東経130度43分10秒 / 北緯33.59844度 東経130.71944度 / 33.59844; 130.71944座標: 北緯33度35分54秒 東経130度43分10秒 / 北緯33.59844度 東経130.71944度 / 33.59844; 130.71944
地図
市庁舎位置

外部リンク 公式ウェブサイト

嘉麻市位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町 / ― 村

ウィキプロジェクト

嘉麻市(かまし)は、福岡県筑豊地方南部に位置するである。

地理[編集]

旧山田地区中心部周辺の空中写真。
2009年5月11日撮影。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。
旧稲築地区中心部周辺の空中写真。
2007年7月31日撮影の3枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。
旧碓井地区中心部周辺の空中写真。
2007年7月31日撮影の2枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。
旧嘉穂地区中心部周辺の空中写真。
2007年7月27日撮影の2枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

福岡県のほぼ中央部、飯塚市の南、朝倉市の北、田川市の西に位置する。内陸気候のため寒暖差が激しい地域で、雪が降ると積雪することもある。かつて筑豊有数の炭鉱都市として栄えたが、現在はすべて閉山しており人口減少や急激な過疎化が進んでいる。市域中央部を遠賀川が流れ、市域南部は標高1000m以上の筑紫山地が連なる。

隣接する市町村[編集]

地名[編集]

旧山田市
  • 上山田
  • 熊ヶ畑
  • 下山田
  • 猪国(1955年、猪位金村より編入)
旧稲築町
  • 稲築才田(嘉麻市合併時に才田より改称)
  • 岩崎
  • 漆生
  • 鴨生
  • 口春
  • 山野
旧碓井町
  • 飯田
  • 上臼井
  • 光代
  • 下臼井
  • 西郷
  • 平山
旧嘉穂町
  • 牛隈(旧大隈町)
  • 大隈(旧大隈町)
  • 大隈町(旧大隈町)
  • 上西郷(旧大隈町)
  • 貞月(旧大隈町)
  • 中益(旧大隈町)
  • 小野谷(旧宮野村)
  • 上(旧宮野村)
  • 九郎原(旧宮野村)
  • 桑野(旧宮野村)
  • 宮吉(旧宮野村)
  • 芥田(旧千手村)
  • 泉河内(旧千手村)
  • 嘉穂才田(旧千手村。嘉麻市合併時に才田より改称)
  • 千手(旧千手村)
  • 大力(旧千手村)
  • 東畑(旧千手村)
  • 馬見(旧足白村)
  • 椎木(旧足白村)
  • 屏(旧足白村)

歴史[編集]

安土桃山時代[編集]

戦国後期までに、現市の全域は秋月氏が支配していた。豊臣秀吉九州征伐で攻めてきた時は、農民たちが秀吉に協力し、一夜で城を造った事で有名である(この後、秀吉は感謝の印として、農民たちに陣羽織を送った。現在は市内の大隈地域(旧嘉穂町大字大隈)にある)。島津氏との同盟を重んじ秀吉に抗戦した秋月氏は日向高鍋に転配され、当地は福岡・黒田氏の領地となった。

江戸時代[編集]

黒田長政は遺言によって三男の黒田長興に5万石を分知し、秋月藩を立藩させた。以後、秋月藩は明治まで福岡藩支藩として秋月(現在の朝倉市)を城下町として、黒田氏が支配した。この間、大隈は当地の中心地として栄えた。

明治時代 - 昭和時代前期[編集]

明治維新後、現市の全域では石炭産業とその関連産業が起こり、大いに繁栄した。中でも、熊田村(後の山田市)や、碓井村(後の碓井町)、及び稲築村(後の稲築町)は採炭地として、また、大隈町(後の嘉穂町)は商業農業の中心地として、それぞれ栄えた。千手村、足白村、宮野村(いずれも後の嘉穂町)では農業の方が盛んであった。 特に、昭和時代に入ると戦争(太平洋戦争)が始まり、石炭の需要が多くなり、筑豊地域は多くの人で賑わった。

昭和時代中期 - 現代[編集]

終戦を迎えた後も暫くは、復興を模索して混迷する日本経済のなかで、筑豊地域は産炭事業に従事する人が多く、比較的繁栄を維持していた。しかし、朝鮮戦争以後、日本が高度経済成長に向かうと、危険な採炭業は次第に魅力が乏しくなり、更に、エネルギー革命が起こると石炭の需要が急激に減少した。そのため、昭和30年をピークにして、坑夫数、人口はともに急激に減少した。炭鉱都市であった旧山田市では採炭業衰退の影響が特に大きく、人口はピーク時の約4分の1まで減少した。今尚、どの地域でも過疎化が進み、牽引役となる新たな産業の育成に苦しんでいる。さらに市の財政も厳しくなっており、経常収支比率は110%を超えている。これは福岡県内で最も高い数値である。

市の変遷[編集]

嘉麻市発足前[編集]

嘉麻市発足後[編集]

  • 2006年平成18年)3月27日 - 山田市と嘉穂町、碓井町、稲築町が対等合併。嘉麻市となる。市名は一般公募に基づき、この地域の旧郡名であった「嘉麻郡」(1896年明治29年)に麻郡波郡が合併して嘉穂郡となる)に因む。市役所は旧碓井町役場を本庁とする。
    • 一旦は、飯塚市山田市嘉穂郡の2市8町での合併協議会が設立されたが、桂川町が合併協議会を離脱したためこの合併は成立せず、上述の通り、山田市と嘉穂郡3町での合併が協議・成立した。
  • 2020年令和2年)3月23日 - 旧稲築町中心部付近に新築した市役所新庁舎を開設[1]
  • 2020年(令和2年)9月23日 - 嘉穂総合支所、山田総合支所を新築・開設[2]。旧碓井町役場は碓井総合支所として引き続き使用するが、旧稲築町役場・旧山田市役所・旧嘉穂町役場は解体。

歴代市長[編集]

氏名 就任年月日 退任年月日 備考
高倉円次 2006年3月27日 2006年4月22日 職務執行者[3]・旧嘉穂町長
初-2 松岡賛 2006年4月23日 2014年4月22日 旧山田市長
3-5 赤間幸弘 2014年4月23日 現職

行政[編集]

市長[編集]

  • 赤間幸弘(3期目)
  • 任期:2026年4月22日

市議会[編集]

  • 定数:16人
  • 任期:2023年4月30日

庁舎[編集]

  • 嘉麻市役所
  • 同碓井庁舎
  • 同山田庁舎
  • 同嘉穂庁舎

警察[編集]

  • 嘉麻警察署
    • 稲築警部交番
    • 山田警部交番
    • 大隈町交番
    • 碓井交番
    • 千手駐在所
    • 宮野駐在所

消防[編集]

※2022年度までに消防体制が見直され、嘉麻分署と岩崎出張所に再編予定。

地域[編集]

人口[編集]

嘉麻市と全国の年齢別人口分布(2005年) 嘉麻市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 嘉麻市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

嘉麻市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

教育[編集]

小学校[編集]

市立

  • 嘉麻市立稲築西小学校
  • 嘉麻市立稲築東小学校
  • 嘉麻市立牛隈小学校
  • 嘉麻市立碓井小学校
  • 嘉麻市立嘉穂小学校
  • 嘉麻市立上山田小学校
  • 嘉麻市立熊ヶ畑小学校
  • 嘉麻市立下山田小学校

中学校[編集]

市立

  • 稲築中学校
  • 稲築東中学校
  • 碓井中学校
  • 嘉穂中学校
  • 山田中学校

高等学校[編集]

専門学校[編集]

県立

市外局番[編集]

文化財[編集]

重要文化財(国指定)[編集]

  • 華文刺縫陣羽織(はなもんさしぬいじんばおり)豊臣秀吉所用

福岡県指定史跡[編集]

特別天然記念物[編集]

交通[編集]

空港[編集]

福岡空港もしくは北九州空港が近いが、市内から空港に直通する公共交通機関はない。

鉄道[編集]

上記の駅は市内唯一の駅だが、JTB時刻表には代表駅として記載がない。また、市中心部から離れた市域北端部の飯塚市との境界部に立地していることもあり、一般的には福北ゆたか線桂川駅新飯塚駅の利用客が多い。

バス[編集]

道路[編集]

市内に高速道路はなく、また近隣市町村にも高速道路は通っていない。高速道路を使い市に入るには以下の各インターチェンジから国道などを通りアクセスすることとなる。

一般国道[編集]

県道[編集]

道の駅[編集]

嘉麻市に本社を置く企業[編集]

嘉麻市出身の主な著名人[編集]

★は故人

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 嘉麻市役所新庁舎 3月23日(月)開庁 - 嘉麻市、2020年3月23日更新
  2. ^ 嘉穂・山田総合支所が開所、教育委員会が碓井庁舎へ移転しました - 嘉麻市、2020年9月23日更新
  3. ^ 合併協議会の協議状況等
  4. ^ 国道322号 八丁峠道路が令和元年11月16日(土)15時に開通します。” (PDF). 国土交通省九州地方整備局 北九州国道事務所・福岡国道事務所 (2019年10月15日). 2019年10月15日閲覧。

外部リンク[編集]