前田建設工業

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前田建設工業株式会社
MAEDA CORPORATION
IidabashiGrandBloom.JPG
種類 株式会社
市場情報
東証1部 1824
略称 前田建設、前田建
本社所在地 日本の旗 日本
102-8151
東京都千代田区富士見二丁目10番2号
設立 1946年昭和21年)11月6日
業種 建設業
事業内容 建築土木コンサルティング
代表者 代表取締役社長 前田操治
資本金 234億5496万8254円
(2012年3月現在)
発行済株式総数 1億8521万3602株
(2012年3月31日現在)
売上高 連結3133億円
単独2590億円
(2012年3月期)
営業利益 連結52億円
単独41億円
(2012年3月期)
純利益 連結31億円
単独16億円
(2012年3月期)
純資産 連結1211億円
単独932億円
(2012年3月31日現在)
総資産 連結3739億円
単独3170億円
(2012年3月31日現在)
従業員数 連結3731名 単独2746名
(2012年3月31日現在)
決算期 3月31日
主要株主 光が丘興産株式会社13.13%
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 7.12%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 4.44%
前田道路株式会社4.27%
(2012年3月31日現在)
主要子会社 前田製作所43.0%
JM100.0%
フジミ光研50.0%
フジミビルサービス75.0%
(2012年3月31日現在)
関係する人物 前田又兵衛
外部リンク http://www.maeda.co.jp/
特記事項:創業は1919年大正8年)1月8日
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前田建設工業株式会社(まえだけんせつこうぎょう)は、東京都千代田区に本社を置く建設業者である。準大手ゼネコンの1社。

概要[編集]

バブル期の影響で飛島建設間組熊谷組といった老舗建設会社が金融支援を受ける中も同様の経営危機に陥ることは無かったが、近年は小泉政権以降の財政再建の流れの中で公共工事の金額が大幅に減少していること、廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反・ゼネコン談合に伴う指名停止処分などの影響で業績を落としている。なお、2006年度中間期の公共工事建築受注高は、前年度比でマイナス77.3%と、ゼネコン上位10社の中では最低であり、他社に比べて公共工事への依存高が高い当社の業績に深刻な影響を与えている。

沿革[編集]

  • 1919年大正8年)1月 - 福井県出身の前田又兵衞が、飛島組傘下の前田事務所として創業。
  • 1946年昭和21年)11月 - 前田建設工業株式会社に改組設立。
  • 1962年(昭和37年)6月 - 東京証券取引所市場第二部に株式上場。
  • 1964年(昭和39年)4月 - 東京証券取引所市場第一部に株式上場。
  • 2003年平成15年)2月 - 自社ウェブサイトに「前田建設ファンタジー営業部」設置。
  • 2006年(平成18年)
    • 7月 - 水谷建設の巨額脱税問題に関係して東京地検による家宅捜索が行われる。また、前田又兵衛会長(当時)も事情聴取される。
    • 9月 - 社員が「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」違反により横浜海上保安部に逮捕される。
    • 10月 - 佐藤栄佐久・前福島県知事及びその実弟が、木戸ダムの入札に当たり前田建設工業に便宜を図った(ゼネコン談合)として、収賄罪及び競争入札妨害罪で逮捕される。
    • 12月 - 前田又兵衛名誉会長(当時)が、前福島県知事のゼネコン談合に関与した責任及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反の責任を追及され、名誉会長職を辞任。ただし、前田靖治社長は、マスコミの追及に対し「引き続き会社の建て直しに努めたい」として辞任せず。
  • 2009年(平成21年)4月 - 創業家以外から初めての社長(小原好一)が就任。
  • 2011年(平成23年)1月 - 「飯田橋駅西口地区第一種市街地再開発事業」の着工に伴い、本店を千代田区富士見二丁目から同神田猿楽町二丁目の現在地に移転[1]
  • 2014年(平成26年) - 再開発事業(飯田橋グラン・ブルーム)完成に伴い本社を移転。

創業者:前田又兵衛(まえだ・またべえ)[編集]

創業者の前田又兵衛は、明治10年2月8日、足羽川沿いの福井県足羽郡下宇坂村小和清水(現福井市)生まれた。幼名は松蔵[2]。 農業の傍ら小和清水石の石工を兼ねていたが、1899年(明治32)年、京都電灯が近くの足羽川宿布で北陸初の水力発電所を建設した[3]ことで、発電所や大型土木工事に関心を持った。

その後、急速な電力の普及で、京都電灯は矢継ぎ早に水力発電所建設計画を実行し、福井では地元の飛嶋文吉(飛島組)がその一翼を担った。

1910年(明治43年)に着工した、宿布上流で又兵衛の地元にあたる小和清水の発電所工事が又兵衛と飛嶋文吉を結び付ける工事となった。飛嶋文吉が受注し、石工工事は実績のある熊谷三太郎(後の熊谷組)が担当したが、この時、地元との折衝の仲介にあたったのが、区長をしていた又兵衛であった。この工事で初めて飛嶋文吉、熊谷三太郎、そしての前田又兵衛の3人が顔を揃え、運命的な工事となったといわれる[4]。この後、熊谷も又兵衛も飛島組に参加、全国の大型工事を受注し、近代福井の「土木建設の三傑」といわれた[4]

大正8年に前田建設工業の前身である前田事務所を設立。二高瀬川、千曲川、信濃川、阿賀野川筋等名だたる発電所建設工事を担当施工した[5]。昭和23年1月3日新郷発電所工事現場において病没。

不祥事[編集]

  • コンプライアンス違反企業犯罪
    • 水谷建設の巨額脱税問題で、同社に対して役員を送り込み、また、多額の下請けを発注している前田建設工業に対しても東京地検特捜部家宅捜索が行われた。
    • 上記問題に関連して、佐藤栄佐久・前福島県知事及びその実弟が、木戸ダム(福島県楢葉町)の建設工事をめぐるゼネコン談合に関与し、前田建設工業に落札させるよう働きかけたとして、前知事は収賄罪で、実弟は競争入札妨害罪で逮捕された。前田建設工業は、上記談合のおかげで落札したダム工事を、水谷建設に下請けに出すとともに、前知事の実弟の会社に4億円を融資していた。

事業所[編集]

国内事業所[編集]

海外事業所[編集]

現地法人[編集]

  • MAEDA (BEIJING) BUSINESS CONSULTING CO., LTD.(北京 中国)
  • MAEDA VIETNAM CO., LTD.(ホーチミン ベトナム)
  • THAI MAEDA CORPORATION LIMITED(バンコック タイ)
  • MAEDA CORPORATION INDIA PRIVATE LIMITED(デリー インド)

主な施工実績[編集]

福岡ドーム

前田建設ファンタジー営業部[編集]

ファンタジー営業部は、一般にはなじみが薄いゼネコンの業務内容を広く周知させるために、そして「ゼネコン汚職事件」などから流布しているゼネコンに対するネガティブなイメージを払拭するべく若手社員発案が元になる組織。部署として実在するわけではなく、それぞれ本来の役職が違う数名の社員がボランティアで所属している組織、及びその活動の名称である。

SFアニメ作品などに登場する土木施設について、出来るだけ作品内のディテールに準じて、実際の土木技術を用いて建設を行うと仮定し、概算工事費・概算工期の算出を行っている。自社ウェブサイト内のコーナーは2006年まで原則月1回更新されていた。メンバーの人事異動に伴いしばらく更新が行われていなかったが、2010年4月に新プロジェクトを開始。第36回(2005年星雲賞ノンフィクション部門受賞。

これまでに取り上げられた題材[編集]

単行本[編集]

  • 『前田建設ファンタジー営業部』(幻冬舎2004年ISBN 4344007069  マジンガーZ編
  • 『前田建設ファンタジー営業部NEO』(幻冬舎、2007年ISBN 9784344013490  銀河鉄道999編
  • 『前田建設ファンタジー営業部3 「機動戦士ガンダム」の巨大基地をつくる』(幻冬舎、2012年ISBN 9784344021549  機動戦士ガンダム編
単行本として出版されたほか、『謎のホームページ サラリーマンNEO』でも取り上げられた。

企画協力[編集]

他社からの依頼[編集]

関連会社[編集]

  • 前田道路(道路舗装会社、業界大手)
  • 前田製作所クレーン高所作業車の製造・販売など)
  • 光邦(出版物の印刷など)
  • 東洋建設(海洋土木の大手、財務悪化により前田建設工業と資本提携)
  • 光が丘興産(建設資材卸売、不動産、輸入食品の販売、保険代理店など)
  • フジミ工研(コンクリート二次製品の生産)
  • エフビーエス・ミヤマ(ビルメンテナンス、土木工事請負など)
  • 正友地所(不動産管理、販売、コンサルティングなど)
  • JM(前田建設の旧リテール事業部より分離・独立)
  • 株式会社ジェイシティー(J・CITY施設管理、ホテルカデンツァ光が丘の運営など)
ほか

脚注[編集]

  1. ^ 本店移転に関するお知らせ 前田建設工業 2010年11月12日付リリース
  2. ^ 前田又兵衛翁伝記編纂会『前田又兵衛翁伝』(非売品)1940年5月 15頁
  3. ^ 京都電燈株式会社編『京都電燈株式会社五十年史』京都電燈株式会社 1939年11月54-55頁
  4. ^ a b 奥山秀範「ふくい歴史回廊~小和清水発電所 三傑ここに集う」『福井新聞』2015年9月25日号 16面
  5. ^ 飛島建設社史編纂室編「飛島組時代人物略伝」『飛島建設株式会社社史・上巻』(非売品)1973年3月 513頁

関連項目[編集]

外部リンク[編集]