峠 (小説)
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『峠』(とうげ)は、司馬遼太郎の長編時代小説。1966年(昭和41年)11月から1968年(昭和43年)5月まで『毎日新聞』に連載され、連載終了の1968年に新潮社上下巻で初版刊行された。新潮文庫や新装版で多数重版されている。
それまでほとんど無名に近かった幕末から戊辰戦争時の越後長岡藩家老・河井継之助の名を、一躍世間に広めることとなった歴史小説である。近代的合理主義を持ち、時代を見据える先見性と実行性を有しながらも、「藩」や「武士」という束縛から自己を解放するまでには至らず、最後には武士として、長岡藩の家臣として、新政府軍に対抗する道を選んだ英雄の悲劇を描く。
『峠』の連載に先立って1964年(昭和39年)1月には「別冊文藝春秋」に河井を主人公にした短編小説「英雄児」を発表している。また、同時期の類似テーマを扱った作品として、同年翌2月には「小説新潮」に大村益次郎を主人公にした短編「鬼謀の人」が発表されており、後に長編小説『花神』として連載されている。
2020年、『峠 最後のサムライ』のタイトルで映画化予定[1]。
歴史と創作[編集]
『峠』は歴史小説であり、記述の中には創作も含まれる。ところが本作が「河井継之助といえば『峠』」というほどの大ベストセラーになったため、以後に書かれた河井継之助に関する書籍の中にはそうした『峠』の創作部分を史実と誤って引用していたものが少なくない。
- 例
- 冒頭で河井の人物像が語られる冬の峠越え
- 河井と福澤諭吉との関係
- 創作:思想面で共鳴する親密な関係があった。
- 史実:実際に2人が会った記録はない。
- 河井が持っていた越後長岡藩の将来像
- 創作:一藩で武装中立国にする構想を持っていた。
- 史実:その言動から、尊王でも佐幕でもない中立の一藩にしようとしていたであろうことは想像に難くないが、それを裏付ける史料はない。
その他[編集]
2009年度、航空自衛隊航空支援集団内での准曹士への下半期課題所感文のテーマとしても採用されている。
映画[編集]
この節には公開前の映画に関する記述があります。記述内容は映画の公開によって変更されることがあります。(2018年9月) |
| 峠 最後のサムライ | |
|---|---|
| 監督 | 小泉尭史 |
| 脚本 | 小泉尭史 |
| 原作 | 司馬遼太郎『峠』 |
| 出演者 |
役所広司 松たか子 仲代達矢 |
| 配給 |
松竹 アスミック・エース |
| 公開 |
|
| 製作国 |
|
| 言語 | 日本語 |
2020年、初めての映像化として、役所広司の主演により、『峠 最後のサムライ』のタイトルで映画化予定[1]。
キャスト (映画)[編集]
- 河井継之助 - 役所広司
- おすが - 松たか子
- 牧野忠恭(雪堂) - 仲代達矢
- 河井代右衛門 - 田中泯
- お貞 - 香川京子
- 小山良運 - 佐々木蔵之介
- 小山正太郎 - 坂東龍汰
- 松蔵 - 永山絢斗
- むつ - 芳根京子
- 川島億次郎 - 榎木孝明
- 花輪求馬 - 渡辺大
- 徳川慶喜 - 東出昌大
- 松平定敬 - 矢島健一
- 百姓 - 山本學
- 月泉和尚 - 井川比佐志
- 岩村精一郎 - 吉岡秀隆
スタッフ (映画)[編集]
- 監督・脚本 - 小泉尭史
脚注[編集]
- ^ a b “役所広司×小泉堯史で司馬遼太郎「峠」を初映像化、松たか子、田中泯ら出演”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2018年9月4日) 2018年9月4日閲覧。
外部リンク[編集]
- 「峠 最後のサムライ」公式サイト
- 長岡市広報テレビ「稲川明雄が語る 今に活かせる長岡の歴史」第5回放送局:エヌ・シィ・ティ(ケーブルテレビ)放送日:2017年8月27日
- 長岡市広報テレビ「今に活かせる長岡の歴史」‐第8回放送局:エヌ・シィ・ティ(ケーブルテレビ)放送日:2018年3月17日
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