レットキス

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レットキス
フィンランド民謡の楽曲
作曲者 ラウノ・レティネン

レットキス

レットキス」 (Letkiss) は、フィンランド民謡、および、その曲に合わせて踊るジェンカ(フィンランドのフォークダンス)である。日本ではレッツキスともいう[2]

作曲はラウノ・レティネン(Rauno Lehtinen)。フィンランドで1960年代にはやった流行歌であり、日本ではコロブチカオクラホマミキサーマイム・マイム などと並ぶ、最も有名なフォークダンスである。

フィンランド語の発音はレトキッスに近い。「列になって踊ろう」の意味。フィンランド語ではレトカイェンッカ (Letkajenkka) とも。単にジェンカ (Jenkka) とも。

踊り方[編集]

「列になって踊ろう」の意のごとく、前後に連なって踊る。後ろの人は前の人の、腰か肩を軽く掴んで列を作る。踊りはごくシンプルで、

  1. 左足を、右斜め前に出し、戻す。2回繰り返す。
  2. 右足を、左斜め前に出し、戻す。2回繰り返す。
  3. 前方へ、飛び跳ねて1歩ぶん進む。
  4. 後方へ、飛び跳ねて1歩ぶん退く。
  5. 前方へ、飛び跳ねて進む。3回進む。

以下、この「左足・左足、右足・右足、前、後、前・前・前」を繰り返す。

ゲームの場合は、曲が止まったところで、先頭の人が一番近くの別の列の先頭の人とじゃんけんをし、負けた方が後ろに着く。最後に列が一本になったところで終了し、そのとき先頭だった者が勝者となる。

日本での歌唱[編集]

レットキス (Let Kiss)
青山ミチシングル
B面 すてきなジェンカ (Jaakon Jenkka)
リリース
ジャンル ポップス
レーベル ポリドール・レコード
SDR-1122
作詞・作曲 なかにし礼(訳詞)
青山ミチ シングル 年表
太陽の恋 GO-GO
(1965年)
レットキス (Let Kiss)
1965年
太陽が沈むとき
(1966年)
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レットキス (ジェンカ)
坂本九シングル
初出アルバム『九ちゃんのベスト・ヒット・パレード
B面 皆んなで笑いましょ
リリース
ジャンル ポップス
レーベル 東芝レコード
EP初版:TP-1351
EP再発:TP-10085
作詞・作曲 永六輔(訳詞)
ゴールドディスク
  • 1966年 東芝ヒット賞[3]
坂本九 シングル 年表
哀しみのバイパス
(1966年)
レットキス (ジェンカ)
1966年
まあるくなった
(1966年)
九ちゃんのベスト・ヒット・パレード 収録曲
レットキス (ジェンカ)
(1)
上を向いて歩こう
(2)
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日本においては、1965年なかにし礼による訳詞を青山ミチが歌い「レットキス (Let Kiss)」としてレコードが発売された[4]。また、1966年には坂本九が、永六輔の作詞で「レット・キス (ジェンカ)」の曲名でカバーして、これをきっかけに日本中でジェンカが踊られるようになる。

なお、坂本によるカバーは1966年9月に「ジェンカ」という曲名で発売されたが、同11月に曲名を「レットキス (ジェンカ)」と微妙に変更して再発売されている[5]。いずれにしても、坂本によるカバーは1967年5月までにレコード売上が60万枚を突破し[6]、同月8日に60万枚突破記念パーティが開催された[3]。坂本にとっても久々の大ヒットとなった。その年の大晦日に行われた「第17回NHK紅白歌合戦」でも、坂本によって「レッツ・キス」と題して歌唱された。

さらに2008年には、橋幸夫がシングル「いのちのうた(コロブチカ)」のカップリングとして、亜蘭知子の訳詞で「ジェンカ」の曲名でカバーした。同曲は映画「クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ〜拉麺大乱〜」の挿入歌として使用されている。

2017年には、ザ・ビートガールズがアルバム『恋する気持ちはワークワク』の中で、青山ミチ版を「レットキス (Letkiss) 」の曲名でカバーした。

その他、「ジェンカ」の曲名で井原たかしが作詞したものが存在する[7]

坂本九ゆかりの茨城県笠間市にある駅では、この曲が発車メロディに採用されている。

青山ミチ盤[編集]

収録曲
#タイトル作詞作曲編曲
1.「レットキス (Let Kiss)」なかにし礼
(日本語詞)
ラウノ・レティネン中島安敏
2.「すてきなジェンカ (Jaakon Jenkka)」稲生ひろし
(日本語詞)
ヤーッコ・サロフィンランド語版中島安敏

坂本九盤[編集]

収録曲
#タイトル作詞作曲編曲演奏
1.「レットキス (ジェンカ)」永六輔
(日本語詞)
ラウノ・レティネン前田憲男小俣尚也とドライヴィング・メン
2.「皆んなで笑いましょ」河野洋齋藤太朗前田憲男東芝レコーディング・オーケストラ

ANNのジェンカ企画[編集]

鴻上尚史は、1983年から1985年にかけてニッポン放送のラジオ番組『オールナイトニッポン』金曜2部を担当していた当時、番組終了後に日比谷公園に集まったリスナーとこの曲を踊ることを恒例としていた。この際、リスナーに日比谷公園に集まるよう番組で呼びかけることは無届け集会として警察等の取締対象になる恐れがあったため、鴻上は「俺は番組が終わったらジェンカを踊りたいが、お前らは絶対に来るな」と番組でリスナーに呼びかけ、建前上「自然発生的にリスナーが集まっただけ」という形態を取っていたという。それでも集まるリスナーの数は増え続け、ピーク時には300人を超えていたとも言われている。

CM[編集]

当曲はメジャーであることも手伝って、これまでに日本のいくつかのテレビCMで使用された。

出典[編集]

  1. ^ 曲名は「ジェンカ」である。
  2. ^ レンカ・ジェンカ楽団(Lenka Jenka And His Brassband)のシングル「レッツキス」(ユニオンレコード US-124)のジャケットより
  3. ^ a b Winning 受賞、坂本九 Official Web Site - 2019年11月9日閲覧。
  4. ^ 作詞・訳詞・作曲なかにし礼オフィシャルサイト、2009年7月24日 閲覧
  5. ^ "Single Record" 坂本九 Official Web Site内、2009年7月24日 閲覧
  6. ^ 『坂本九 上を向いて歩こう』日本図書センター、2001年、81頁。ISBN 4820559729
  7. ^ 小林美実(編)『続こどものうた200』チャイルド本社、1996年、91頁。ISBN 978-4-8054-0002-9

外部リンク[編集]