アスター (ころんのアルバム)

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アスター
ころんスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル J-POP
時間
レーベル STPR Records
チャート最高順位
ころん アルバム 年表
-アスター
(2021年)
-
 
『アスター』収録のシングル
  1. 「敗北ヒーロー」
    リリース: 2019年7月3日
  2. 「だいよげん」
    リリース: 2020年5月16日
  3. 「敗北の未来地図」
    リリース: 2020年7月18日
  4. 「Monopolize」
    リリース: 2020年11月11日
ミュージックビデオ
アスター(実写MV) - YouTube
404 - YouTube
レイジークレイジー - YouTube
だいよげん - YouTube
敗北の未来地図 - YouTube
Monopolize - YouTube
敗北ヒーロー - YouTube
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アスター』は、すとぷりのメンバー・ころんの1stフルアルバム[4]。2021年1月27日発売[4]。発売元はSTPR Records[5]。ころんが自ら作詞を行った楽曲のほか、みきとP蝶々Pが制作してYouTubeで発表してきた曲に加え、ピノキオピー烏屋茶房、TOKOTOKO(西沢さんP)、Kanariaなどが参加しているアルバム[4]

背景[編集]

2019年5月、ころんの23歳の誕生日を祝って楽曲「敗北ヒーロー」が制作された[6]。ころんが作詞を手がけ、同じくすとぷりのメンバーであるるぅとが作曲を担当[6]。ころんは「いつも活動を一緒にしている友達が作ってくれたらすごくいい」と考え、るぅとに制作を依頼[7]。るぅとは「どんな曲をプレゼントしたらころんくんを表現できるのか」と考え、楽曲を完成させた[6]。楽曲のミュージックビデオはころんの誕生日である5月29日YouTubeで公開された[6]

ころんにとってみきとPは憧れの人物であり、高校時代にはみきとPの楽曲を聴きながら試験勉強をしていた[8]。ころんが大好きなボカロPとして挙げるみきとPに、曲の世界観を「おまかせ」して制作を依頼[8][7]。2020年4月にみきとPの書きおろした「だいよげん」が発表され、ミュージックビデオが公開された[8]

2020年5月29日、「敗北ヒーロー」の続編となる「敗北の未来地図」をころんの誕生日に発表[9]。「敗北ヒーロー」と同じメンバーで制作され、ミュージックビデオが公開された[9]。るぅとところんによる話し合いで「去年よりも少し勢いのある、かっこいい曲」を制作することに決め、メロディーを作った後に歌詞がつけられた[9]。自粛期間中に制作されたこともあり、ころんが「そのときに感じていた悔しいこと、苦しいことをイメージしてダークな曲調」で制作された[7]

2020年12月にこれらのYouTube上で発表した曲などを収録したアルバムを発売することが決定された[4]。アルバムに参加するアーティストは、ころんが「大好きなボカロP」から人選が行われた[4]。アルバムのタイトル『アスター』は、花の名前に由来する[7]。「リスナーのみんなに信じて付いて来てほしい」というころんの想いがこめられており、花言葉の「信頼」という意味があることからつけられたタイトルである[7]。アルバム制作中のころんは苦労し、マネージャーに駄々をこねたこともあったが、その分「いい作品」が完成されている[7]。ころんの「今までの歴史」が詰めこまれたアルバムとなっている[7]

2021年1月30日にはアルバムの発売を記念して、単独では初となる3Dモデルでの生配信ライブを開催[10][11][12]。すとぷりのメンバーでは莉犬ななもり。に続いて3人目となる3Dライブとなった[12][11]。同時視聴者数が6.9万人となり、ライブ中にはTwitterにて「#ころん3D」のハッシュタグが世界トレンド1位を獲得し、反響を得ている[10][11]

録音[編集]

「だいよげん」のレコーディングは、みきとPが用意したスタジオで行われた[7]。「憧れの方の本拠地にお邪魔する」ような気持ちを抱いたころんは、レコーディング時にとても緊張していたが、懸命に歌ったことにより、「ころんらしい曲」に仕上げた[7]。「曲の世界観を出すのがとても難しかった」が、みきとPのアドバイスにより「自分の色を出せた作品に仕上げ」られたところんは述べている[8]。みきとPによると、難しいコーラスワークに忍耐強く挑戦し、集中力を切らすことなく、熱意とガッツに溢れたレコーディングであった[8]。録り終えた直後には、みきとPところんで握手を交わした[8]。「敗北の未来地図」では、「持っている力を120%出せた」ころんは、レコーディング後に達成感があったのだという[9]。「404」では、曲の根底にあるピノキオピーの思いを「代表して伝えるような気持ちで」歌い上げられた[9]

「パンピじゃないのよッ!!」はころん名義ではなく、すとぷりの曲として収録[7]。ころんのレコーディングはメンバーの莉犬と同じタイミングで行われた。「パンピじゃないのよッ!!」を「エモめに歌い上げていた」という莉犬に、ころんは「この曲はうまさじゃない」と言い、「楽しさを届けるための曲」であることを伝えるために、率先してテンションを高めにして歌い上げた[7]。しかしころんが「張り切る必要もないくらい」メンバーがノリノリで歌ったことにより、「大満足の1曲」に仕上がったという[7]

リスナーのことを第一に考えていたころんは、アルバムのレコーディング前にエゴサーチを行い、リスナーの「求めているものを歌で表現できるよう心がけ」て制作された[7]

リリース[編集]

ころんの初のソロアルバム[10]。ジャケットにはイラストレーターのnanaoによるイラストが用いられている[13]

初回限定DVD盤はデジパックとスリーブ仕様となっており、「アスター」の実写ミュージックビデオやそのメイキング映像を収録したDVDが付属[14][15]。ミュージックビデオは初の実写映像で、黒い衣装を着用し、生バンドを従えて撮影が行われている[15][4][16]。「映画のワンシーンみたいなスタイリッシュさ」に仕上がったミュージックビデオは[7]、アルバム発売前の2021年1月17日にYouTubeにて公開され[16]、話題となった[17]

規格品版は以下の通り[15]

  • 初回限定DVD盤:STPR-9017
  • 通常盤:STPR-1010

収録曲[編集]

アルバム[編集]

#タイトル作詞作曲編曲時間
1.アスターころん三村一輝遠藤直弥
2.Mad Hat Rabbit烏屋茶房烏屋茶房烏屋茶房
3.恋の引力でTOKOTOKO(西沢さんP)TOKOTOKO(西沢さんP)TOKOTOKO(西沢さんP)
4.404ピノキオピーピノキオピーピノキオピー
5.レイジークレイジーKanariaKanariaKanaria
6.××テクニック吉澤詩織宮川麿宮川麿
7.きゅんですきゅんです谷口尚久宮川麿宮川麿
8.コスミックムーズKOUTAPAI5u5h15u5h1
9.だいよげんみきとPみきとPみきとP
10.敗北の未来地図ころんるぅと×松
11.Monopolize蝶々P蝶々P蝶々P
12.恋はJust In Me((さとみ×ころん))MUTEKI DEAD SNAKEMUTEKI DEAD SNAKEMUTEKI DEAD SNAKE
13.パンピじゃないのよッ!!((すとぷり))MUTEKI DEAD SNAKEMUTEKI DEAD SNAKEMUTEKI DEAD SNAKE
14.敗北ヒーローころんるぅと×松
合計時間:

曲解説[編集]

「アスター」
アルバムの表題曲[16]。ころんが作詞を手がけた3番目となる曲で、「リスナーに気持ちを伝えよう」と考え、詞が書かれている[7]
「404」
ピノキオピーが作詞作曲を手がけた曲[4]。アルバム発売の発表に合わせて、ミュージックビデオが公開された[4]
「だいよげん」
ソロとして2曲目のオリジナル曲[8]。「とてもクリアでナチュラル、色んな意味で“新しい世界”を予感させるアーバンな曲」な仕上がりとなっている[8]。制作者のみきとPによると、ころんの「武器である『声』に焦点をあてたのは正解」であったという[8]
「敗北の未来地図」
「敗北ヒーロー」と比べ「少し暗い印象を受ける歌詞」であるが、「ポジティブな気持ちになれるように」というころんの想いと、「未来への1歩を踏み出そうとするメッセージが込められている」曲である[9]。すとぷりのメンバーのジェルによると、この楽曲の本当の意味は「ハイ!僕の未来地図!」であり、ころんの経験が楽曲となっている[9]
「Monopolize」
リスナーから「ころんといえば『Monopolize』」と言われることがある曲で、ころんにとって大事な楽曲[7]。ころんが好きな蝶々Pの要素が詰めこまれた曲となっている[7]
「恋はJust In Me」
「大人びた感じの落ち着いた曲調」で、さとみとのコラボ曲[7]
「パンピじゃないのよッ!!」
「ユーロビートに振り切った曲調」の楽曲[18]
「敗北ヒーロー」
ころんの初となるソロ曲で[9]、「リスナーへの思いを込めた代表曲」である[19]。「負けそうになったら僕が付いているから一歩踏み出してみよう」というころんの思いがこめられている曲[6]。ころんによると「天気で言うと快晴」で、「疾走感あふれる曲」にしたいと考え制作されている[7]。楽曲のミュージックビデオについて、ツイキャスの配信にて「5年間のすべて」を詰めこんだと、ころんが涙ながらに語っている[6]。ジェルによると、この楽曲の本当の意味は「負けているヒーロー」ではなく「ハイ僕ヒーロー」であり、「君を救いにきた」という想いがこめられた曲となっている[6]。るぅとは歌詞と曲が合わさり、「ボーカルが入ったときに、一体感が生まれてとても感動」したという[6]。ライブでは2019年6月30日、「すとろべりーめもりーvol.8」の2日目のソロコーナーにて初めて歌唱された[20][21]。2021年の誕生日には、「敗北ヒーロー -Piano Ver.」のミュージックビデオを公開[19]

チャート成績[編集]

初日の売上で5.4万枚を記録。1月26日付[22]、1月27日付[23]、1月29日付[24]、1月30日付[25]、1月31日付[26]、2月1日付のオリコンデイリーアルバムランキングで1位を獲得[27]

初週売上9.4万枚を記録[17]。2月8日付オリコン週間アルバムランキングで初登場1位を獲得[1]。同日付オリコン週間合算アルバムランキングで1位を獲得[2]。同日付Billboard Japan Hot Albumsでも1位を獲得[11]

タワーレコード新宿店アニソンコーナーランキングでは1月25日から31日の1位を獲得した[28]

2021年1月にはアルバムがゴールドディスクに認定[29][30]。オリコン月間アニメアルバムチャートの2021年1月度で1位を獲得[31]

2021年度のオリコン年間アルバムランキングでは30位にランクイン[32]。同年度の男性ソロアーティストのアルバムとしては、同ランキング21位にランクインした桑田佳祐のミニ・アルバム「ごはん味噌汁海苔お漬物卵焼き feat. 梅干し」に次いで2番目に高い順位を記録した[32]

出典[編集]

  1. ^ a b オリコン週間CDアルバム1/25〜1/31、6人組エンタメユニット・すとぷりメンバーころん「アスター」が初登場1位”. musicman (2021年2月2日). 2021年6月13日閲覧。
  2. ^ a b オリコン週間 合算アルバムランキング 2021年2月1日付 - ウェイバックマシン(2021年2月8日アーカイブ分)
  3. ^ 2021年度 オリコン年間 アルバムランキング 21~30位”. ORICON NEWS. 2022年8月21日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h “すとぷり・ころんが1stフルアルバム発表、ピノキオピー提供の新曲「404」MV公開”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2020年12月13日). https://natalie.mu/music/news/408624 2021年9月26日閲覧。 
  5. ^ “今バズるアーティストを店頭でプッシュ「NE(X)T BREAKERS」第16弾は ころん & ずっと真夜中でいいのに。”. PR TIMES (PR TIMES). (2021年1月22日). https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000673.000025445.html 2021年9月26日閲覧。 
  6. ^ a b c d e f g h “すとぷり、ころんの誕生日にオリジナルソング「敗北ヒーロー」公開”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2019年5月29日). https://natalie.mu/music/news/333420 2021年9月26日閲覧。 
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s “ころん「アスター」インタビュー”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2021年1月27日). https://natalie.mu/music/pp/colon 2021年9月26日閲覧。 
  8. ^ a b c d e f g h i “すとぷり・ころん、1年ぶりのソロ曲公開「まさかみきとPさんに書いてもらえるなんて」”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2020年4月25日). https://natalie.mu/music/news/376908 2021年9月26日閲覧。 
  9. ^ a b c d e f g h “すとぷり・ころん、自身の誕生日にソロ楽曲「敗北の未来地図」MV公開”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2020年5月29日). https://natalie.mu/music/news/381147 2021年9月26日閲覧。 
  10. ^ a b c 日経エンタテインメント! 2021年10月号 2021, p. 22, 「Interview3 ころん」
  11. ^ a b c d すとぷりのころん、アルバム発売記念の3D生配信ライブが世界トレンド1位に”. BARKS. ジャパンミュージックネットワーク (2021年2月3日). 2021年9月26日閲覧。
  12. ^ a b “すとぷり・ころん、初の3D生配信ライブの詳細発表”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2021年1月27日). https://natalie.mu/music/news/414054 2021年9月26日閲覧。 
  13. ^ nanao 2021年1月27日のツイート2021年6月13日閲覧。
  14. ^ ころん ソロ初の本人出演実写MV『アスター』公開!”. すとぷり公式. STPR (2021年1月23日). 2021年2月2日閲覧。
  15. ^ a b c すとろべりーめもりー vol.7 2021, p. 66 - 67, 「ころんくん初の実写MV撮影に密着!」
  16. ^ a b c “すとぷり・ころん、本人出演の初実写MV「アスター」公開”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2021年1月17日). https://natalie.mu/music/news/412778 2021年9月26日閲覧。 
  17. ^ a b “すとぷりの人気メンバー・ころんの1stアルバムが初登場1位に【オリコンランキング】”. ORICON NEWS (ORICON). (2021年2月2日). https://www.oricon.co.jp/news/2183344/full/ 2021年9月26日閲覧。 
  18. ^ すとぷり “全力で楽しませ、楽しむ”信念を貫く6人によるバーチャル生配信ライブをレポート”. SPICE. イープラス (2021年4月6日). 2021年9月26日閲覧。
  19. ^ a b “本日誕生日のすとぷり・ころん「敗北ヒーロー」ピアノバージョンを公開、夜にはバーチャルライブも”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2021年5月29日). https://natalie.mu/music/news/430231 2021年9月26日閲覧。 
  20. ^ “すとぷり、“大人組”&“信号機組”それぞれの魅力あふれたNHKホール2DAYS”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2019年7月1日). https://natalie.mu/music/news/337810 2021年9月26日閲覧。 
  21. ^ すとろべりーめもりー vol.2 2019, p. 74, 「すとろべりーめもりーvol.8 ライブレポート!!」
  22. ^ ころん1stフルアルバム『アスター』が オリコンデイリーアルバムランキング(1/26付)1位を達成!さらに、初の3D生配信ライブを1月30日に開催!”. すとぷり公式. STPR (2021年1月27日). 2021年1月28日閲覧。
  23. ^ オリコンデイリーアルバムランキング 2021年1月27日付 - ウェイバックマシン(2021年2月3日アーカイブ分)
  24. ^ オリコンデイリーアルバムランキング 2021年1月29日付”. ORICON NEWS. 2021年2月2日閲覧。[リンク切れ]
  25. ^ オリコンデイリーアルバムランキング 2021年1月30日付”. ORICON NEWS. 2021年2月2日閲覧。[リンク切れ]
  26. ^ オリコンデイリーアルバムランキング 2021年1月31日付 - ウェイバックマシン(2021年2月5日アーカイブ分)
  27. ^ オリコンデイリーアルバムランキング 2021年2月1日付 - ウェイバックマシン(2021年2月5日アーカイブ分)
  28. ^ 新宿アニソンスコープ:「すとぷり」ころんの1stアルバムが首位 小林愛香の最新シングルも”. MANTANWEB. MANTAN (2021年2月6日). 2021年2月7日閲覧。
  29. ^ ゴールドディスク認定”. 日本レコード協会. 2021年9月26日閲覧。
  30. ^ 日経エンタテインメント! 2021年10月号 2021, p. 11, 「ファンとのやり取りが熱い!真骨頂を解説 すとぷり2大エンタメ」
  31. ^ オリコン月間 アニメアルバムランキング 2021年01月度 - ウェイバックマシン(2021年2月24日アーカイブ分)
  32. ^ a b 2021年度 オリコン年間 アルバムランキング 21~30位”. ORICON NEWS. 2022年8月21日閲覧。

参考文献[編集]

  • 『すとろべりーめもりー vol.2』サニーサイドアップ(STPR BOOKS)、2019年8月19日。ISBN 978-4-909196-04-0 
  • 『すとろべりーめもりー vol.7』サニーサイドアップ(STPR BOOKS)、2021年6月4日。ISBN 978-4-909196-09-5 
  • 「SNS時代に現れた新ジャンル"すとぷり"人気の理由」『日経エンタテインメント!』2021年10月号、日経BP、2021年9月4日、ASIN B09BSXYM58 

外部リンク[編集]