かんぽの宿

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かんぽの宿のロゴ
ラフレさいたま(総合健康増進センター)

かんぽの宿(かんぽのやど)は、日本郵政株式会社が運営する旅館ホテル

2022年、日本郵政は32施設を売却(うち29施設はマイステイズ・ホテル・マネジメントが取得して「亀の井ホテル」に改称)[1]。日本郵政が当面運営するのは「かんぽの宿 恵那」(岐阜県恵那市)のみとなった[2]

概要

郵政民営化2007年10月1日)以前は、簡易生命保険法第101条に基づき設置された、簡易保険加入者のみを対象としたものであった。また、そのために宿泊施設として利用が可能な保養施設・老人福祉施設という「福祉施設」の位置付けであった。

郵政民営化に際しては、同趣旨で設置されたゆうぽうと(旧・東京簡易保険会館)と共にかんぽ生命保険ではなく、正式に日本郵政株式会社が運営する旅館・ホテルとなった。メルパルクとともに旅館業法に基づいて、都道府県知事の許可を受けた上で運営しており、簡易保険(かんぽ生命保険)の加入の如何を問わず利用可能となった。「かんぽの宿」は、郵政民営化以前は愛称であり、正式には「○○保養センター」や「○○加入者ホーム」が正式名称であったが、民営化時に「かんぽの宿○○」が正式名称になった。

2009年に一括売却が予定されたが取りやめとなり、日本郵政が営業を継続(後述)。2019年5月13日、不採算となっていた11施設を12月20日に営業終了すると発表。順次閉鎖や譲渡を進める[3]。かんぽの宿を巡っては、立地が悪く利用客の減少や施設の老朽化などで会計検査院から事業の見直しを求められていた。5月30日、かんぽの宿日南(宮崎県日南市)についても12月20日に営業終了を発表。9月24日、3店舗の閉鎖を発表[4]

2021年10月時点で営業中の33施設のうち32施設を民間企業に88億円で売却し、残り1施設は立地自治体と売却交渉が進んでおり、全てが日本郵政から離れることになると報道された[5]。郵政民営化から2020年までの累積赤字は650億円となっていた[5]。なお「かんぽの宿」の名称を使用するかについては売却先と交渉中とされている[5]

2021年10月1日、かんぽの宿の29施設をマイステイズ・ホテル・マネジメントに売却すると発表された[6]

利用方法

郵政民営化前は通常の宿泊施設とは異なり、簡易保険の加入者(契約者、被保険者、受取人)の利用が優先された。簡易保険加入者として宿泊する時には、簡易保険加入者であることの証明(かんぽの宿メンバーズカード、簡易保険の保険証書のコピーなど)が必要だった。簡易保険非加入者でも申し込み可能だったが、利用時には加算料金(一人一泊あたり2,100円)が上乗せされた。郵政省・郵政事業庁時代は郵便局で予約をすることも可能だった。

郵政民営化後は通常のホテルとなったため、施設への直接予約のほか一部旅行会社からの予約も可能となり、簡易保険の加入の証明などは不要になった。宿泊料金は従来の加入者料金の水準を維持していた。

2009年の一括売却検討

経緯

かんぽの宿事業は黒字施設が11施設のみで、財務会計上は事業全体で毎年年間40億の赤字を計上している(これについては、旧日本郵政公社常務理事の稲村公望が週刊誌上[7]で語ったところによると、赤字の増大は日本郵政公社時代から会計基準を見直した時期に減価償却期間を60年から25年に短縮したことによる帳簿上の数字だけのものであると主張している)ことから、2012年9月までの期間は業務として廃止・売却を行うことが日本郵政株式会社法において義務付けられている(期間内の全施設の廃止・売却は義務付けられていない)[8]

そのため日本郵政は2008年12月26日、2009年4月にかんぽの宿全施設を一括で(首都圏の社宅9件を含む。日本郵政算出の純資産総額:約93億円)[9]オリックス不動産に約109億円で売却することを発表した。

しかし一括売却先が郵政民営化を検討した当時の総合規制改革会議議長だった宮内義彦最高経営責任者(CEO)を務めるオリックスグループの企業であったことから、鳩山邦夫総務大臣が「オリックスは立派な会社だが、譲渡に国民が納得するか。出来レースと受け取られかねない。率直にまずいと思う」と、売却の前提となる「日本郵政の会社分割」についての総務大臣認可に極めて慎重な姿勢を示した[10]

鳩山総務大臣が日本郵政に提出を求めた入札に関する資料を総務省が調査した結果、日本郵政が一括入札とした手続きについて、以下の反対理由を述べた。

  • そもそも売却についていわゆる「バルクセール」(一括売却)の手法を使ったことの妥当性。前述のとおり個別施設については黒字の施設もあった点も指摘されている。破産管財人として多くの資産売却を経験した弁護士の永沢徹は、バルクセールを「(資産処分の方法としては)最後に行なうべき手段」と語り、今回のケースについて「(日本郵政に)『1円でも高く売る』という信念が感じられない」と批判している[11]。また、稲村公望は週刊誌記事[7]で今回の事案について、赤字で世論を煽ってから減損会計を導入して資産価値を低く見積もって一括譲渡したものとして、開拓使官有物払下げ事件との類似性を指摘している。
  • 事業継続性に対する評価が適切になされていたかに対する疑問。鳩山総務大臣は、最終入札の競争相手だったホテル運営会社のホテルマネージメントインターナショナルの方が「事業継続や雇用の面で良い条件を出していた」と主張する[12]一方で、日本郵政とオリックス不動産との譲渡契約の中に「2年間は日本郵政の承諾なく、かんぽの宿を第三者に譲渡できない」とする譲渡条件に「合理的な根拠に基づく場合はこの限りではない」との但し書き条項が含まれていた点を指摘している。旧日本郵政公社時代の2007年に「かんぽの宿 鳥取岩井」(鳥取県岩美町)を、東京の不動産会社が旧郵政公社から1万円で一括で買い上げ、直後に6千万円で鳥取市内の医療法人が同町内に設立した社会福祉法人に転売されていた事例もあったことも問題視された。
  • 売却手続きにあたって、財務アドバイザーに起用したメリルリンチ日本証券との間で、成功報酬として売却額の1.4%(最低6億円)を支払う契約を結んでいたこと。売却額の如何によらず多額の成功報酬が支払われる契約となっていた(すなわちメリルリンチ側にとっては無理に高い金額で売却する必要がない)ことや、メリルリンチ日本証券がオリックス(オリックス不動産の親会社)・みずほフィナンシャルグループと共同で投資ファンド子会社「ベーシック・キャピタル・マネジメント」を設立している(すなわちメリルリンチとオリックスが既にビジネスパートナーの関係にある)事を問題視する意見もある。
  • 入札の最終応札を締め切った後に、日本郵政側が応札者に対し、一括入札の対象から「ゆうぽうと世田谷レクセンター」(東京都世田谷区)を外した条件での金額の再提示を求めており、この条件に応じたのがオリックス不動産のみであったこと[13]、加えて、その際のオリックス不動産の提示額が当初条件より不利になったにもかかわらず金額が上昇していること[14]で、事実上の随意契約状態になっていたこと。
  • 日本郵政が簿価を約123億円、純資産額を約93億円としている一方で、固定資産税評価額は約857億円に上り、簿価の約7倍に上るという批判がある。しかし、この批判は当たらない。会計上の簿価は収益性を見積もって減損をすべきとされている(国際会計基準も同様)のに対し、固定資産税評価額の場合は収益性を見積もって減損する規定は無い(これを認めると、長期赤字会社の所有する日本中の固定資産税評価は、全てタダ同然になってしまう)。不動産鑑定士らで組織する日本不動産鑑定協会(2012年4月1日付で日本不動産鑑定士協会連合会に移行)の「簿価と評価額の差はケース・バイ・ケース」とはこのことを指している。

以上の経緯もあり、元々オリックス不動産に有利な取り計らいがなされていたのではないかとの疑念が生じており、日本郵政の西川善文社長はかんぽの宿のオリックス不動産への一括売却断念を表明している[15]。今後については鳩山総務大臣が資産の譲渡期限の見直しや地元への施設ごとの売却を視野に入れて再検討を行う事を表明する[16]など、今後の売却手続きには紆余曲折が見られる。

2009年5月29日、日本郵政が設置した「不動産売却等に関する第三者検討委員会」はこの問題についての報告書を提出し、「費用性よりも市場性や収益性に重きを置いて鑑定評価額が評定されており妥当」「譲渡価格はオリックス不動産の評価額が最高額であり、これが市場評価」と結論づけた[17]

2011年3月、民主党より西川らの特別背任未遂で告発を受けた東京地検特捜部は「売却条件に最も近い条件を提示したのがオリックス不動産で任務に反したとはいえない」として、嫌疑なし(不起訴)の判断を下した[18]

評価・その後

当時の報道においては鳩山総務相(当時)の見解を支持する論調も一定数見られたが、郵政民営化を推進した竹中平蔵は「経営判断に対する不当な政治介入」と批判[19]。2016年にはニューホライズンキャピタル代表の安東泰志も会計検査院の経営状況報告を受けた日刊工業新聞社への寄稿で「雇用維持の条件を満たしつつ、年間50億円とも言われる赤字事業だったかんぽの宿を100億円を超える価格で買うとの破格の申し出を政治的思惑で潰した代償は大きい」と批判している[20]

2013年に日本郵政の社長に就任した西室泰三は「かんぽの宿」売却手続きを再開。施設の個別売却(譲渡)を進めた上で、2019年には保有する53施設のなかでとりわけ採算が悪く、存続が困難と判断した11施設の営業終了を決定した[3]。残る施設についても閉鎖と売却を進め、最終的に2022年4月に32施設をフォートレス・インベストメント・グループ傘下のホテル運営子会社や菓子製造のシャトレーゼホールディングスに分割して売却されることが決定した[21]。売却総額は88億円で、総額こそ2009年当時の予定額(70施設で109億円)を下回ってはいるものの、不採算施設の閉鎖やそれまでの個別売却の成果もあって、施設あたりの売却額では当時よりも高額で売却されたことになる。

施設

保養施設(簡易保険保養センター)
温泉などのほか、会議室やスポーツ施設(テニスコートゲートボール場など)を備えるところも多い。最近ではバリアフリーに力を入れる傾向がある。
老人福祉施設(簡易保険加入者ホーム)
設置目的に「高齢加入者向け」を謳っているものの、実際には高齢者でなくても利用可能。施設内容も保養センターとほぼ同じ。
千葉県浦安市には終身利用型加入者ホーム(カーサ・デ・かんぽ)があったが、これは老人ホームと同様の施設であり、宿泊施設としての利用は出来なかった。民営化前の2007年6月30日に浦安市に売却され、「浦安市ケアハウス」「浦安市特別養護老人ホーム」となり、社会福祉法人聖隷福祉事業団に管理が委譲された。
簡易保険総合健康増進センター
該当施設は、さいたま新都心の南街区(通称「郵政街区」)に所在する「ラフレさいたま」のみ。ホテルに健康増進を目的とした運動施設(セントラルスポーツ運営のスポーツクラブ)・温泉(旧浦和市内初)が併設されている。郵政民営化以前は内科医による生活習慣病予防の検診コースが設けられていた。
郵政民営化後はゆうぽうと・世田谷レクセンターと同じカテゴリーにある。
2021年7月30日、日本郵政は「ラフレさいたま」を30日付で「Plan・Do・See」(東京)に売却したと発表した。売却額は非公表。ラフレは300億円を投じて2000年に開業。2009年の一括売却問題(後述)の当時は、評価額16億円での売却検討であったとされ、安すぎると批判され、売却を撤回していた[22]

施設一覧

  • かんぽの宿恵那(旧:恵那保養センター)
    • 後日恵那市に譲渡される予定。恵那市はさらに地元資本の別会社に譲渡の上、営業を継続する[23]

2022年に譲渡された施設

別掲のない限り、マイステイズ・ホテル・マネジメントへの譲渡。

東北

  • かんぽの宿一関(旧:一関保養センター)→ 亀の井ホテル 一関
  • かんぽの宿いわき(旧:いわき保養センター)→ いわき藤間温泉ホテル 浬(ノザワワールドへ譲渡)

関東

かんぽの宿旭(九十九里浜に面している)
  • かんぽの宿大洗(旧:大洗保養センター)→ 亀の井ホテル 大洗
  • かんぽの宿潮来(旧:潮来保養センター)→ 亀の井ホテル 潮来
  • かんぽの宿塩原(旧:塩原保養センター)→ 亀の井ホテル 塩原
  • かんぽの宿栃木喜連川温泉(旧:栃木喜連川温泉保養センター)→ 亀の井ホテル 喜連川
  • かんぽの宿寄居(旧:寄居保養センター)→ 亀の井ホテル 長瀞寄居
  • かんぽの宿青梅(旧:青梅保養センター)→ 亀の井ホテル 青梅
  • かんぽの宿鴨川(旧:鴨川加入者ホーム)→ 亀の井ホテル 鴨川
  • かんぽの宿旭(旧:旭保養センター)→ 亀の井ホテル 九十九里
  • かんぽの宿石和(旧:石和保養センター)→ シャトレーゼホテル石和(シャトレーゼリゾート八ヶ岳へ譲渡)

中部

  • かんぽの宿福井(旧:福井保養センター)→ 亀の井ホテル 福井
  • かんぽの宿熱海本館(旧:熱海本館加入者ホーム)→ 亀の井ホテル 熱海
  • かんぽの宿熱海別館(旧:熱海別館加入者ホーム)→ 亀の井ホテル 熱海別館
  • JPリゾート 伊豆高原(旧:かんぽの宿伊豆高原、伊豆高原保養センター。かんぽホテルという愛称で呼ばれていた)→ 亀の井ホテル 伊豆高原
  • かんぽの宿焼津(旧:焼津保養センター)→ 亀の井ホテル 焼津
  • かんぽの宿知多美浜(旧:知多美浜保養センター)→ 亀の井ホテル 知多美浜
  • かんぽの宿鳥羽(旧:鳥羽保養センター)→ 亀の井ホテル 鳥羽

近畿

  • かんぽの宿彦根(旧:彦根保養センター)→ 亀の井ホテル 彦根
  • かんぽの宿富田林(旧:富田林保養センター)→ 亀の井ホテル 富田林
  • かんぽの宿有馬(旧:有馬保養センター)→ 亀の井ホテル 有馬
  • かんぽの宿赤穂(旧:赤穂保養センター)→ 亀の井ホテル 赤穂
  • かんぽの宿淡路島(旧:淡路島保養センター)→ 亀の井ホテル 淡路島
  • かんぽの宿大和平群(旧:大和平群加入者ホーム)→ 亀の井ホテル 大和平群
  • かんぽの宿奈良(旧:奈良保養センター)→ 亀の井ホテル 奈良
  • かんぽの宿紀伊田辺(旧:紀伊田辺保養センター)→ 亀の井ホテル 紀伊田辺

中国・四国

  • かんぽの宿光(旧:光保養センター)→ 亀の井ホテル せとうち光
  • かんぽの宿観音寺(旧:観音寺加入者ホーム)→ 亀の井ホテル 観音寺
  • かんぽの宿伊野(旧:伊野保養センター)→ 亀の井ホテル 高知

九州

  • かんぽの宿北九州(旧:北九州保養センター)→ 亀の井ホテル 玄界灘
  • かんぽの宿柳川(旧:柳川保養センター)→ 亀の井ホテル 柳川
  • かんぽの宿島原(旧:島原保養センター)→ 亀の井ホテル 島原
  • かんぽの宿阿蘇(旧:阿蘇保養センター)→ 亀の井ホテル 阿蘇
  • かんぽの宿日田(旧:日田保養センター)→ 日田天領水の宿(日田天領水へ譲渡)

廃止施設

郵政民営化に先立ち、一部において統廃合が行われた。

  • 網走保養センター(2004年2月29日で閉鎖。現在は「あばしり湖 鶴雅リゾート」の施設になっている)
  • 洞爺保養センター(2004年3月末で閉鎖)
  • 碇ヶ関保養センター(2004年3月末で閉鎖)
  • 越中庄川峡保養センター(2004年3月末で閉鎖)
  • 伊予肱川保養センター(2004年3月末で閉鎖)
  • 土佐中村保養センター(2004年3月末で閉鎖)
  • 男鹿保養センター(2004年3月末で閉鎖。2006年4月に「鵜ノ崎温泉 お宿楽一」としてオープンしたが、2008年6月に閉館)
  • 日向保養センター(2004年3月末で閉鎖。2005年7月に老人ホームの形で「介護付有料老人ホーム ひむかの郷」としてオープン)
  • 大沼保養センター(2005年3月末で閉鎖[24]
  • 十和田保養センター(2005年3月末で閉鎖。「奥入瀬 森のホテル」として営業)
  • 層雲峡保養センター(2006年3月末で閉鎖。(株)クラフトが買収したが、開発を断念し売却、転売のうちに建物が増資水増し事件に巻き込まれている[25]
  • 白石加入者ホーム(2006年3月末で閉鎖。2007年4月から「薬師の湯ひまわりセンター」としてオープン)
  • 盛岡保養センター(2006年3月末で閉鎖。2007年10月から医療法人友愛会が「ゆうあいの里」として有料老人ホーム・通所リハビリステーション・デイサービス拠点等に転用)
  • 米沢保養センター(2006年3月末で閉鎖。層雲峡保養センターとともに増資水増し事件に巻き込まれている)
  • 佐渡保養センター(2006年3月末で閉鎖。(株)クラフトが買収)
  • 妙高高原保養センター(2006年3月末で閉鎖。(株)クラフトが買収。その後、千葉県でリゾート施設「太陽の里」を営む(株)デーベロップヤリタが2009年4月に「高原の宿 妙高の森」としてオープン、2015年営業終了)
  • 安芸能美保養センター(2006年3月末で閉鎖)
  • 阿波池田保養センター(2006年3月末で閉鎖。12月から「大歩危祖谷阿波温泉 あわの抄」としてオープン)
  • 山中湖保養センター(2007年2月末で休止・3月末で閉鎖)
  • 鹿教湯保養センター(2007年2月末で休止・3月末で閉鎖。(株)クラフトが買収。2011年11月子会社の大江戸温泉物語により「大江戸温泉物語 鹿教湯桜館」としてオープン)
  • 能勢保養センター(2007年2月末で休止・3月末で閉鎖。5月より民営の「能勢温泉」としてオープン)
  • 但馬海岸豊岡保養センター(2007年2月末で休止・3月末で閉鎖。アウルコーポレーションが買収し、2007年8月以降「ひだまり」[26]としてオープン)
  • 鳥取岩井保養センター(2007年2月末で休止・3月末で閉鎖。前述のとおり、社会福祉法人フォイボスが買収し軽費老人ホーム「里久の里(りくのさと)」に転用)
  • 三瓶保養センター(2007年2月末で休止・3月末で閉鎖。2007年4月から「四季の宿・さひめ野」としてオープン)
  • 遙照山保養センター(2007年2月末で休止・3月末で閉鎖。6月より遙照山ホテルとしてオープンしたが、2013年8月末に休館、後に経営会社が倒産)
  • 武雄保養センター(2007年2月末で休止・3月末で閉鎖。9月より「奥武雄温泉・四季のそら」としてオープン)
  • 指宿保養センター(2007年2月末で休止・3月末で閉鎖。「こらんの湯 錦江楼」としてオープン)

民営化後

  • かんぽの宿十勝川(旧: 十勝川保養センター)(2014年8月末で閉館、2017年12月より「ホテルテトラリゾート十勝川温泉」としてオープン)
  • かんぽの宿横手(旧: 横手保養センター)(2014年8月末で閉館、2018年5月より「ホテルテトラリゾート秋田横手温泉」としてオープン)
  • かんぽの宿草津(旧: 草津保養センター)(2014年8月末で閉館、2015年4月より「伊東園ホテル草津」としてオープン)
  • かんぽの宿山代(旧: 山代保養センター)(2014年8月末で閉館、2015年8月より「リブマックスリゾート加賀山代」としてオープン)
  • かんぽの宿修善寺(旧: 修善寺加入者ホーム)(2014年8月末で閉館)
  • かんぽの郷白山尾口(旧: 白山尾口総合レクセンター)(2014年11月末で閉館、2018年4月から国際高等専門学校白山麓キャンパスとして開校)
  • かんぽの郷宇佐(旧: 宇佐総合レクセンター)(2015年3月末で閉館、2015年4月より「はちまんの郷宇佐」としてオープン)
  • かんぽの宿三ヶ根(旧: 三ヶ根保養センター)(2015年8月末で閉館[27]
  • かんぽの宿熊野(旧: 熊野保養センター)(2015年8月末で閉館[27]、2016年6月から「熊野の宿 海ひかり」としてオープン)
  • かんぽの宿白浜(旧: 白浜加入者ホーム)(2015年8月末で閉館[27]、2017年4月から「グランパスSea」としてオープン)
  • かんぽの宿皆生(旧: 皆生加入者ホーム)(2015年8月末で閉館[27]、2016年より「美湯のやかた 夢寛歩皆生」としてオープン)
  • かんぽの宿美作湯郷(旧: 美作湯郷保養センター)(2015年8月末で閉館[27][28]
  • かんぽの宿坂出(旧: 坂出保養センター)(2015年8月末で閉館[27]、2016年6月から「ニューサンピア坂出」としてオープン)
  • かんぽの宿道後(旧: 道後加入者ホーム)(2015年8月末で閉館[27]、2016年4月から「美湯のやかた 夢寛歩道後」としてオープン)
  • かんぽの宿山鹿(旧: 山鹿保養センター)(2015年8月末で閉館[27]。「祥天の丘 ブリーズベイリゾート山鹿」としてオープン)
  • かんぽの宿那覇レクセンター(2015年8月末で閉館[27]
  • かんぽの宿松島(旧:松島保養センター)(東日本大震災の被害により2011年3月11日から休業、2016年3月末で閉館[29]、解体済み)
  • かんぽの宿柏崎(旧:柏崎加入者ホーム)(2005年10月から休館、2016年5月に閉館[29]

2019年12月20日をもって営業終了[30]

  • かんぽの宿郡山(旧:郡山保養センター)
  • かんぽの宿磯部(旧:磯部保養センター)
  • かんぽの宿勝浦(旧:勝浦保養センター)
  • かんぽの宿箱根(旧:箱根保養センター)
  • かんぽの宿富山(旧:富山保養センター)
  • かんぽの宿諏訪(旧:諏訪保養センター)
  • かんぽの宿浜名湖三ヶ日(旧:浜名湖三ヶ日保養センター)
  • かんぽの宿岐阜羽島(旧:岐阜羽島保養センター)
  • かんぽの宿竹原(旧:竹原保養センター)- 西日本豪雨によって営業できない状態であったが営業再開に向けて、2019年4月1日より当面の間休館を発表[31]
  • かんぽの宿湯田(旧:湯田保養センター)→住宅型有料老人ホーム・ウェルネスセンター中央(青藍会グループが取得)
  • かんぽの宿徳島(旧:徳島保養センター)
  • かんぽの宿別府(旧:別府加入者ホーム)
  • かんぽの宿日南(旧:日南保養センター)→天然温泉ひなたの宿日南宮崎(日南市所有、グリーン商事が運営)

2021年3月末で営業終了[30]

  • かんぽの宿小樽(旧:小樽加入者ホーム)→朝里川温泉ホテル(Sassonが取得)
  • かんぽの宿酒田(旧:酒田総合レクセンター、かんぽの郷酒田を経て最終施設名)

2021年12月20日で営業終了[32]

  • かんぽの郷庄原(旧:庄原総合レクセンター)→桜花の郷 ラ・フォーレ庄原(庄原市所有、第三セクター企業が運営)

脚注

  1. ^ 「かんぽの宿」名称を変更「亀の井ホテル」に 子育て世代・訪日客照準『読売新聞』朝刊2022年6月3日(経済面)
  2. ^ かんぽの宿の事業譲渡について‐日本郵政”. 日本郵政 (2022年3月31日). 2022年6月3日閲覧。
  3. ^ a b かんぽの宿11カ所営業終了 日本郵政、別府・箱根など”. 日本経済新聞 (2019年5月13日). 2019年5月13日閲覧。
  4. ^ かんぽの宿、小樽など3施設も営業終了”. www.nikkei.com. 日本経済新聞 (2019年9月24日). 2019年12月20日閲覧。
  5. ^ a b c 日本郵政「かんぽの宿」すべて売却へ”. NHKニュース. 日本放送協会. 2021年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月1日閲覧。
  6. ^ 日本郵政「かんぽの宿」を全売却 29施設をマイステイズ・ホテルに ホテル特化型メディア「Hotel Bank」2021年10月5日閲覧(2022年6月3日)
  7. ^ a b サンデー毎日』2009年2月22日号 p.21-
  8. ^ 日本郵政株式会社法(平成十七年十月二十一日法律第九十八号)附則第二条第一項ロ
  9. ^ 「かんぽの宿、全70施設の簿価判明 最高15億円・最低500万円」『日本経済新聞』2009年2月6日付
  10. ^ かんぽの宿新たな火種 オリックス譲渡「出来レース」「経営判断」 Archived 2009年1月24日, at the Wayback Machine.『産経新聞』2009年1月8日付
  11. ^ 「1円でも高く売る」信念なし アドバイザーのカモにされた「かんぽの宿」ダイヤモンドオンライン(2009年2月20日)
  12. ^ 【かんぽ】オリックス選定「間違いと断定できそうだ」 鳩山総務相 Archived 2009年2月23日, at the Wayback Machine.『産経新聞』2009年2月20日付
  13. ^ 「かんぽの宿、最終入札額提示はオリックスのみ 突然の条件変更で競争相手辞退」 Archived 2009年2月12日, at the Wayback Machine.『産経新聞』2009年2月10日付
  14. ^ かんぽの宿「目玉物件」抜けたのに高騰入札額 Archived 2009年2月12日, at the Wayback Machine.『産経新聞』2009年2月9日付
  15. ^ 「かんぽの宿」オリックスへの譲渡を断念 日本郵政・西川氏が表明 Archived 2009年2月1日, at the Wayback Machine.『産経新聞』2009年1月29日付
  16. ^ 「かんぽの宿」譲渡期限の見直し検討 総務相、地元売却に余地 Archived 2009年2月14日, at the Wayback Machine.『産経新聞』2009年2月10日付
  17. ^ "不動産売却等に関する第三者検討委員会" (Press release). 日本郵政. 29 May 2009.
  18. ^ 「かんぽの宿」売却問題、当時の社長ら不起訴『読売新聞』2011年3月29日
  19. ^ “売れない”かんぽの宿、オリックス一括売却への難癖で、ますます隘路《不動産危機》”. 東洋経済オンライン (2009年4月27日). 2021年10月1日閲覧。
  20. ^ 「かんぽの宿」赤字継続。オリックスへの売却にストップをかけた代償は大きい”. ニュースイッチ. 日刊工業新聞社 (2016年5月13日). 2021年10月1日閲覧。
  21. ^ “「かんぽの宿」88億円で売却、日本郵政が発表…来年春メドにまず32施設”. 読売新聞. (2021年10月1日). https://www.yomiuri.co.jp/economy/20211001-OYT1T50197/ 2021年10月2日閲覧。 
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関連項目

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